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更新日:2025年5月29日

知事会見(令和7年(2025年)3月21日(金曜日)15時17分~15時59分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 職員の懲戒処分について
  2. 長野県庁周辺の整備方針について
  3. パスポートのオンライン申請等について

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取材者からの質問

  1. ふるさと納税の返礼品の不適切な取り扱いについて
  2. バス路線の廃止について(1)
  3. 御嶽山の国定公園化について
  4. 県内の周産期医療の体制について
  5. 長野県庁周辺の整備方針について(1)
  6. バス路線の廃止について(2)
  7. 長野県庁周辺の整備方針について(2)
  8. バス路線の廃止について(3)

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本文

阿部知事からの説明

1 職員の懲戒処分について

長野県知事 阿部守一
 それでは私から、まず冒頭3点お話を申し上げたいと思います。まず1点目ですが、県職員の懲戒処分についてです。すでに発表していますが、3月17日に、本庁の60歳の部長級職員に対して停職6月の懲戒処分を行ったところです。懲戒処分の対象は盗撮で、決して許される行為ではないと考えています。こうしたことを、県の幹部職員が行ってしまったことに対しては、県の責任者として大変申し訳なく思い、深くおわび申し上げます。管理監督の立場にある職員がこうした行為を行ってしまったことは、県組織に対する県民の皆さまの信頼を大きく損なうものだと考えています。また3月19日には企業局の職員が逮捕され、このことについても大変遺憾に思っています。県職員の非違行為が立て続けに明らかになる状況は、私としても深刻に、そして重く受け止めているところです。県民の皆さまの信頼回復のために取り組んでいかなければいけないと思いますし、また併せてコンプライアンスの徹底等、県組織として取り組むべきことについてはしっかりと取り組んでいきたいと思っています。こうした観点から、3月18日には臨時のコンプライアンス推進本部会議を開催しました。綱紀粛正について私から改めて指示すると同時に、文書で各所属に対して通知を行ったところです。行政の信頼を構築するのはなかなか難しい反面、失うときは一気に失ってしまうということです。職員一人ひとり、一生懸命努力して県民のための取り組みを進めている中でこうしたことが起きてしまったということ、二度とこうしたことがないように取り組んでいかなければいけないと思っています。今後ともコンプライアンスを、ぜひ各職員、特に幹部職員においては、自分事としてしっかり認識した上で取り組んでもらいたいと思っています。

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2 長野県庁周辺の整備方針について

長野県知事 阿部守一
 続いて2点目ですけれども、県庁の周辺整備についてです。県庁周辺整備については、これまで整備方針の策定に向けて有識者の皆さまに集まっていただき議論していただくとともに、県議会での議論、あるいはパブリックコメントなどを行って幅広くご意見を頂く中で検討を進めてきたところです。その結果、今回長野県庁周辺の整備方針を策定したところです。策定方針についてはパブリックコメント、あるいは県議会でのご意見等を踏まえて少し修正しています。多くのご意見として出ているのは、やはり人を引きつける空間、あるいはわくわくするような場にしてほしいというご意見が出ていますので、県ももとよりそうした観点でこれまでも考えてきたわけですが、率直に言ってそうしたものが本文であったり、あるいはイメージ図にあまり表れていないという点を修正しました。何となく微妙で分かりづらいですが、例えばパラソルの下で食事や屋外モバイルワークができるような場のイメージであったり、あるいは自分の時間をゆったりと過ごしていただけるような親水空間、水辺の空間やベンチを置いている絵であったり、あるいは県内の活動をPRするマルシェ等のイベントを開催していくイメージの絵であったり、これまでの静かな絵から少しそうした人の動きがあるイメージ図に変えています。まだおとなしめかなというところもありますが、人の息遣いが感じられる、にぎわいがある、そうした場所にしていきたいと思っています。加えて本文においても少し変えています。細かいページ数等を申し上げるのは省略しますが、例えば今まで県民にとって親近感のある開かれた県政の拠点を構築していきますと書いてあったところを、多くの人が足を運びたくなるような親近感があるというような、多くの人にお越しいただくイメージを強調したり、あるいは先ほど図で申し上げたように、例えば、ベンチや屋外照明の配置、親水スペースの確保、カフェ等の誘致などという表現を入れたり、あるいは地域の皆さまにも集っていただけるような場にしていくことが必要ですので、若者・女性・地域住民などすべての方が日常的に使えるよう、カフェやレストランといった人が集いやすい空間や地域の会合やビジネス上の打ち合わせなどができるフリースペースなど、多様なニーズに応えた足を運びやすい空間づくりを検討するといった形で、できるだけ多くの人に集まっていただいてそこで過ごしていただく、気持ちよく時間を費やしていただく、そうしたイメージが出るような形で修正したところです。整備方針ということで取りまとめましたので、今後具体化に向けて取り組んでいきたいと思っています。ただ、今いろんな人のイメージという形で申し上げましたが、抽象的な人ではなくて、やはり地域の皆さまとか県民の皆さまですので、やはり関係する方をしっかりこれから具体化する上での検討に参画していただきたいということで、まず地域の皆さま、長野市第一地区住民自治協議会、第四地区住民自治協議会にお住まいの方を想定していますが、県立大学の寮も近くにあるので、長野県立大学の学生との意見交換を早期に行いたいと考えています。多くの方が集まることのできる、わくわくするような楽しい空間形成につながるよう県としては取り組んでいきたいと思っています。

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3 パスポートのオンライン申請等について

長野県知事 阿部守一
 それから3点目ですが、パスポートについて、資料をお配りしていますが、まずパスポートが新しくなる、それからオンライン申請の対象が拡大するという2点です。3月24日の申請受理分からですが、パスポート偽造・変造対策が強化された新しいものになります。顔写真のページがプラスチック製になるといったようなことで変わるわけですが、これに伴って国立印刷局で作成、配送される形になりますので、申請から受け取りまでの期間が従来に比べて約3日間長くなります。そういう意味ではこのことを念頭に置いていただいた上で、余裕を持って申請していただきたいと思っています。それからもう1点は、マイナポータルからオンラインで申請ができるようになります。これまでも切り替え申請についてはご利用いただくことができたわけですが、加えて新規の申請、それから氏名の変更などについてもマイナポータルからオンラインで申請していただくことが可能になります。加えてプレスリリース資料にも書いているように、これまで基本的に申請と交付の2回窓口にお越しいただく形になっていましたが、受け取りの1回だけになりますし、手数料も窓口申請より400円安くなります。また戸籍謄本の提出が不要になり、クレジットカードによる手数料の支払いができますので、これまでに比べるとだいぶ利便性が向上します。新しいパスポートになり、オンライン申請の対象も拡大するということを多くの皆さまにぜひご承知いただいた上で、これからの申請を行っていただければと思っています。海外との交流はこれからも人口減少社会において非常に重要になってきますが、こうしたデジタル化・DXを国でもだいぶ進めていますので、県としても県民の利便性が高まるように、引き続きデジタル化、DXをしっかり進めていきたいと思っています。私からは以上です。よろしくお願いします。

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取材者からの質問

1 ふるさと納税の返礼品の不適切な取り扱いについて

日本放送協会(NHK) 篠田 氏
 まず須坂市のふるさと納税の産地偽装問題について質問です。この問題はおとといぐらいにニュースが出た後に、きょうは総務大臣がふるさと納税の対象自治体としての指定の取り消しを含めて対応を検討するという考えを明らかにされています。阿部知事としてまず受け止めをお願いします。

長野県知事 阿部守一
 ふるさと納税制度はいわゆる地域を元気にしていこうという税制上の措置ですし、また返礼品を通じて地域の特産品等についても知っていただく、アピールしていく、こうした観点も複合しているわけです。今回のように産地名が不適正に表示されていることについては、ふるさと納税制度の信頼性に関わる重大な問題だと受け止めています。県としては改めて県内の全市町村に対して、制度の適正な運用をしていただくように周知徹底を行っているところですし、4月11日までにこうした不適切な表示がなされていないかどうか、自主的に点検していただくようにお願いしたところです。

日本放送協会(NHK) 篠田 氏
 現在までに県に他の市町村で同様の事例があったという報告はないでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 不適切な取り扱いがあれば至急報告していただきたいとお願いしていますが、現時点では不適切な事例は報告されていません。

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2 バス路線の廃止について(1)

日本放送協会(NHK) 篠田 氏
 続いてバス路線の件で、アルピコ交通が市内の五つの路線を9月末で廃止する方針を発表して、一方で長電バスも飯綱町とつながる牟礼線の廃止を予定しています。まず市内のバス路線の減便について、知事はどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 公共交通全般については、この場でも何度も申し上げているように、県としてもこれまで以上に事業者と協力して、また力を合わせて維持・発展できるように取り組んでいこうという時に、こうした方向感が突然示されたという状況です。県としては、代替手段がしっかり講じられなければ容認できないものと考えていますし、この方向性が示された長野市の公共交通会議の場でも、県の職員からも同様の趣旨をお伝えしているところです。まさに県は、通学であったり、通院であったりの移動の保証をしていこうということで公共交通の検討を行ってきたところですので、事業者の皆さまには当然、事業者としての問題意識と課題があるわけですが、ぜひ一緒になってどうしていくのかということについては考えていかなければいけないと思っているところです。特に今回示された路線のうち、牟礼線、高府線は市町村をまたいでいる広域的な路線ですので、県としてもしっかりコミットしていかなければいけないと考えています。県の公共交通活性化協議会の地域別部会がありますので、そこでまず実態把握、あるいは影響等をしっかり整理・把握した上で代替手段をどうするか、あるいは維持してもらうのか、とにかく、例えば子どもたちの通学等に大きな支障が出てしまうことをそのまま受け入れるということにはいきませんので、実情をしっかり整理した上で、関係者間で協議していかなければいけないと思っています。

日本放送協会(NHK) 篠田 氏
 一緒になって考えていくというのは、何か新たに関係者だけの協議体をつくるのか、それとも先ほどおっしゃった地域部会でそういったものを考えていくのか、どちらでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 例えば来週の24日には長野県公共交通活性化協議会を開催します。県全体の協議会ですが、その場においてもこうした問題の一定の方向性については意見交換していかなければいけない、要は広域的なバス路線については県としての役割と責任をしっかり果たしていかなければいけないと思っています。当然事業者は事業者の問題意識がありますが、ぜひ一緒に課題を共有して取り組んでいこうというのが私の思いですので、そうした一般論については全体の協議会で改めて24日には共有していきたいと思っています。そして具体的に路線を今後どうしていくかについては、先ほど申し上げた地域別部会がすでにありますので、その枠組みを使って具体的な協議、検討を行っていきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 篠田 氏
 県として今、スケジュール感として、いつ頃までに結論を出したいとかそういったところはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 10月から廃止という方向が公になってしまっている中で、利用されている方は年度途中からどうしようかと思われている方も多いと思います。そういう意味ではもう極力早く検討していかなければいけないと思っています。

日本放送協会(NHK) 篠田 氏
 代替手段を含めていろいろあると思うのですが、今現在、深刻な運転手不足で会社としてもやむにやまれない事情があると思うのですが、そういった中で何か知事として代替になるようなアイデアとか何か今考えていらっしゃることはありますか。

長野県知事 阿部守一
 24日の場でも、先ほども申し上げたように県としてはこれまで以上に県としての財政負担をバス支援については行っていこうと思っています。社会的共通資本としての公共交通ですが、もちろん各事業者の利用者がどんどん減って全く採算が取れない路線をそのまま維持・存続していくというのは、経営する立場からすればなかなか難しいのだろうと私も思います。ただ実際に暮らされている方の移動の足をどうするかについては、やはり事業者の皆さまも公共交通を担っていただいている立場ですので、公の利益、あるいは公の責任というものも一定程度果たしていただかなければいけないと思います。事業者だけの責任でということではなく、県も一緒になってどういう形で移動を守っていくのかということについて、県自身の責任でもあると思っていますので一緒に考えていきたいと思っています。

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3 御嶽山の国定公園化について

市民タイムス 萩原 氏
 きょうの項目にない中で恐縮ですが、先日環境審議会で御嶽山の関係で国定公園を目指すということで、年度内3月、来週にも環境省に申し出て、最短で令和7年度末までにという話が出ていましたが、まず御嶽山が国定公園になるということの改めて知事が考える意義と、国定公園になったらどんな方向で御嶽山に関する施策を展開しようかという展望ですね。その2点と、もう来週中にも環境省に申し出ると思うのですけれども、日程的なもので知事が行かれるのかというのも含めて、そこら辺の予定をお伺いできればと思います。

長野県知事 阿部守一
 まず最後の質問から言うと、来週私が行くことになろうかと思っています。それから意義と今後の取り組みということですが、県としては御嶽山の噴火災害以後、火山防災の取り組みを進めつつ、また火山マイスターの皆さまにも活躍していただく中で、何とか御嶽山を中心とした地域の活性化、観光客、あるいは登山客に再び戻っていただけるようにといろんな取り組みをしてきました。ビジターセンターの設置等も含めて行ってきたわけですが、国定公園化していくということになると、やはり地域としての認知度については非常に高まることが期待されます。そういう意味では、もともと文化であったり、自然であったり、さまざまな強みを持っている御嶽山、あるいは周辺地域ですけれども、こうしたものをもっともっと多くの人に知っていただくことができる契機になるというのが一つあります。それから国定公園ですので、当然利用だけでなく規制、自然環境を守っていく、後世に御嶽山の美しい自然環境、それから文化も含めてしっかり引き継いでいくことが必要ですし、国定公園化に伴ってそうした取り組みもこれまで以上に多くの皆さまにご協力いただく中で進めることが可能になると思っています。本当に御嶽山噴火災害は多くの方が犠牲になった大変痛ましくつらい災害でした。亡くなられた方のご冥福を改めてお祈り申し上げます。同時に、やはり地域の皆さまは御嶽山と共に生活し、なりわいを成り立たせてこられたわけですので、もう1回多くの方にお越しいただける、そして素晴らしい自然や文化をしっかり発信できる、そうした御嶽山になっていく、つながっていくように県もしっかり取り組んでいきたいと思っています。

市民タイムス 萩原 氏
 国定公園の絡みで今まで県立公園ということで岐阜側もそれぞれ県立自然公園、県立公園とやっていたのが一緒になって国定公園、岐阜と一緒になってということになりますが、そういった岐阜との連携みたいなものに関しては何か構想とかありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今回の申請というのか申し出も岐阜県の皆さまと一緒に行いますので、これまではご指摘の通り県立公園でしたが、国定公園として岐阜県側、長野県側が一体で指定されることになっていくわけですので、そういう意味でこれまで以上に岐阜県の皆さまとも協力しながら取り組んでいきたいと思っています。

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4 県内の周産期医療の体制について

読売新聞 田中 氏
 県内の周産期医療体制について伺います。少子化と医師不足などを背景に、県内の分娩(ぶんべん)数は減少傾向にありまして、2026年度には木曽地域で唯一、分娩に対応していた県立木曽病院で受け入れが困難になる見通しになっています。県では新年度から周産期医療の見直しに取り組む方針を示していますが、現時点での見直しの方向性であったり、県内における周産期医療の課題、意識について、知事の所感をお願いします。

長野県知事 阿部守一
 まず人口減少社会で子どもの数が減っている中で、できるだけ多くの医療機関で分娩の取り扱いができることが多くの皆さまの望んでいることだと思います。その一方で、人口減少で出産件数がどんどん減少していく中で、なかなか今まで通りの医療機関における分娩を維持することは困難になりつつあると。これは担い手、医師等が確保できないという問題だけではなくて、やはり例えば分娩取り扱い件数が著しく低い所には、そもそも医師を集約することが難しいというか、なかなかそういう所で働きたいと思う方も少ないという状況もありますし、また県全体の医療体制を考えたときには、必ずしもそれが望ましい対応ではないという形になりますので、それぞれのこれから妊娠・出産をされようという方の望みと、これからどういう医療体制を構築していくかということについては、乖離(かいり)が出てしまわざるを得ないと率直に思っています。頑張って維持しますと言えばいいのかもしれないですが、多分そういうことを言ってると常に問題が先送りになってしまうので、やはりここは県民の皆さまとしっかり対話をしていかなければいけないと思います。医療全体について、医療のグランドデザインをつくって、医療機関の適切な役割分担と連携をしていこうという方向性を出していますので、まさに分娩取り扱い医療機関についても、一つの地域だとか一つの医療機関だけを見るのではなくて、やはり医療機関同士の役割分担と連携をどう進めるかが大変重要だと思っています。木曽地域については先日も木曽病院で地域の説明会を開催して、考え方をお伝えしているところではありますけれども、引き続き県としては丁寧な説明をしていかなければいけないと思いますし、また分娩の取り扱いができなくなっていくというような事態で、単にできなくなるのでごめんなさいということだけではなくて、例えば交通費であったり、宿泊費であったりの支援であるとか、あるいはより安心していただくことができるような妊産婦検診の在り方であったり、こうしたことを地元の自治体とも協力しながら一緒になって、充実させる方向で、そうした分野については考えていきたいと思っています。

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5 長野県庁周辺の整備方針について(1)

信濃毎日新聞 河田 氏
 確認ですが、冒頭ありました県庁周辺の再整備ですけれども、県警の庁舎以外の部分は、スケジュール的なところはまだ表記がなかったかと思うのですが、エントランス空間などきょう新たに追記された部分の説明もありましたけれども、知事としてはこの整備についてのスケジュール感を今の時点でどのようにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まだ整備方針として取りまとめた段階ですので、これから具体的には周辺地域の、先ほどご説明したのは住民の利用の観点での意見交換になりますが、実際に土地を所有されている方とか、そうした関係者の皆さまとも具体的な話をしていかなければいけないと思いますので、そうした中で具体的なスケジュールは設定していきたいと思っています。

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6 バス路線の廃止について(2)

信濃毎日新聞 河田 氏
 これも出た話でバス路線の関係ですけれども、昨年公共交通計画という大きなものを作って移動の保証という踏み込んだ表現もしたわけですが、一方で半年前の3月の段階で9月末に長野市近辺の路線が幾つか廃止になるということがぱっと出てきてしまうということ自体が、事業者間との連携、行政との連携も含めてですが、うまくいっていないのではないかなというか、計画の実効性が問われることにもなりかねないのではないかなと思うのですが、そこら辺の関係性の構築という意味で、先ほど地域別の部会というお話もありましたけれども、なかなか事業者が方針を出してから話せることは限られるかなと思うのですけれども、これまでの連携の在り方も含めて、こういうことが発表されたということに対して、もう1回受け止めというか考え方を。

長野県知事 阿部守一
 公共交通の在り方についてはバス事業者の皆さまともこれまでも対話をしてきているわけですので、そういう意味で県とも丁寧に相談していただけるのがありがたいなとは率直に思っています。とはいえ、行政は行政の流儀があるのと同じように、個々の経営主体はそれぞれやはりいろんな経営判断の在り方があると思いますので、必ずこうでなければいけないとルール化するのはなかなか難しい部分もあろうかなと思います。ただ、県としては先ほど申し上げたように、今まではバス路線の維持の一義的な責任は事業者が担っていただいている形になっていますけれども、これからというか、来週県としてもこういう考え方で、広域的なバス路線、主要な広域バス路線については、支援していく、財政負担をする中で維持していけるようにしていきたいという話をしようと思っていますので、協議を通じてより協力・連携の在り方だとか信頼関係の構築だとかこういったものが進むように取り組んでいきたいと思います。

信濃毎日新聞 河田 氏
 引き続き今のお話の確認で、今回、廃止が発表された6路線については、これは具体的に言うと、代替の足をどうするかという観点で話を継続するのか、県の支援、市の支援の在り方によっては存続させるという方向での話し合いになる可能性もあるのか、方向性はいかがですか。

長野県知事 阿部守一
 私はどっちもあると思っています。というのは例えば、廃止していこうという考え方の背景というか理由が何なのかということを私もつまびらかには承知していませんけれども、それによっても多分対応の仕方というのは変わってくると思いますし、また公共交通全般に言えるのですけれども、廃止という話になると地域の皆さまが何とかしてくれという話になるのですが、やはり平時から、県からももっと呼び掛けなければいけないですけれども、普段からやはりもっと公共交通を利用してもらえるような呼び掛けとか環境づくりを県ももっと積極的にしていかなければいけないと思います。加えて主要な市町村境をまたぐような路線については、県としては今までよりも財政負担をやっていこうという方向性をまさに出そうとしていますので、そうしたことも踏まえた上で同じ判断なのかどうかということもよく確認しなければいけませんので、そういう意味ではこの方法しかないとかということではなくて、いろんな移動の足の確保の方法は広く考えていく必要があるのかなと思っています。

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7 長野県庁周辺の整備方針について(2)

日本放送協会(NHK) 杉本 氏
 県庁整備の関係で確認させていただければと思うのですが、地域の人、長野(市)第一地区とか第四地区の人や学生との意見交換を早期に行っていきたいということですけれども、具体的に時期、いつ頃までにやってどのような議論をしていきたいのかというところをもう少し伺えますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まさに私もいつ頃やるのかという話を庁内ではしているのですが、各関係者の皆さまの考え方もあるので、まだ明確には申し上げられないという状況です。どんな話し合いをしていくのかということについては、まず県の整備方針に込めた考え方、方向性をしっかりお伝えして共有していくということが基本ですし、その上で、やはりまちづくりはハード、例えば物を作ればいいという話ではなくて、先ほど申したように人が集ったり、行きたくなるような空間にならなければ意味がないので、そういう意味では地域の皆さまとか学生の皆さまのいろんな考え方とか思いをよく聞かせていただいた上で、実際の整備の中で皆さまの思いが反映された形になるように取り組んでいきたいと思います。まず県の考え方とか、今回の整備方針をしっかりお伝えをする。そしてこれからのまちづくりを進めるに当たって地域の皆さまはパートナーですので、そういう意味では一緒になって取り組んでいくことができるように、地域の皆さま、学生の皆さまの思いや考え方をしっかり承りたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 杉本 氏
 具体的な時期はまだということですけれど、どれぐらいのスパンをみているものなのか。新年度の早い時期にとか、あるいは夏までにとか、何かどういうところか今考えていますか。

長野県知事 阿部守一
 実際、住民の皆さまと話している感覚からして、担当課で答えられれば答えてもらっていいですか。

財産活用課長 柳澤祐史
 今まさに事務的に地域の方と話し合いを進めているところですが、できるだけ早期には行いたいと思っています。可能であれば上半期のうちに1回できればいいかなとは思っています。以上でございます。

長野県知事 阿部守一
 上半期というのは相当長いけど、そんなに掛かる。

財産活用課長 柳澤祐史
 正確な時期は申し上げられないので、すみません。

長野県知事 阿部守一
 という感じのようですが、相手のある話ですけれども、とはいえこうやって方針を出したので、私としては少なくとも早く県としての考え方をお伝えしていくことが必要ではないかなと思っています。

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8 バス路線の廃止について(3)

読売新聞 田中 氏
 バス路線の維持に関してもう1点、お伺いさせてください。バス路線の維持に関する県の財政的な負担、支援に関してですが、これはもし支援する場合、どんな条件だったりどんな負担の割合でやっていくのか、もし詳細が分かれば教えてください。

長野県知事 阿部守一
 県が今ずっと検討してきている中で来週24日の長野県公共交通活性化協議会でお示しする予定にしています。詳細はそこでご説明しますけれども、基本的には先ほどから申し上げているように、県内のバスを全部県がバックアップするというのは不可能というか、市町村との役割分担を考えれば、むしろ市町村と県で役割分担した方が望ましいと思っていますので、まず市町村境をまたぐ路線、かつ、例えば当該地域の中心地とつながっているような幹線的な路線について、県として一定程度ルール化をして支援していきたいと思っています。詳細については、また公共交通活性化協議会の中で県としての考え方をお示ししようと思っていますので、またそちらで取材いただければありがたいと思います。
 どうもありがとうございました。

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企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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