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更新日:2024年12月13日

知事会見(令和6年(2024年)8月30日(金曜日)14時02分~15時04分 会場:県庁)

項目

阿部知事、MoonBase株式会社代表からの説明(1)

  1. 「信州みらいフェスin松本」について

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取材者からの質問(1)

  1. 「信州みらいフェスin松本」について

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阿部知事からの説明(2)

  1. 台風への備えについて
  2. ツキノワグマ出没注意報の期間延長について
  3. パリパラリンピック長野県関係者の出場について
  4. 全国知事会の活動について
  5. 知事任期4期目の折り返しについて

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取材者からの質問(2)

  1. 国民スポーツ大会について
  2. 知事任期4期目の折り返しについて(1)
  3. 台風への備えについて
  4. 学校における夏休みの長期化について
  5. 知事任期4期目の折り返しについて(2)
  6. 南海トラフ地震臨時情報について
  7. 知事任期4期目の折り返しについて(3)
  8. 信州そばの振興について
  9. 県幹部職員のパワーハラスメントによる処分について

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本文

阿部知事、MoonBase株式会社代表からの説明(1)

 1 「信州みらいフェスin松本」について

長野県知事 阿部守一
 それでは本日の会見を始めます。冒頭、私からは6点お話しをしたいと思います。まず1点目ですが、「信州みらいフェスin松本」の開催についてです。これについては、「信州に関わる若者による熱いみらいを共創するための大作戦会議」をコンセプトとして、若者たちが自ら企画・運営するイベントとして開催します。9月15日の日曜日、「信州みらいフェスin松本」は松本市あがたの森文化会館で参加者同士のワークショップやトークセッションなどを実施します。トークセッションには私も参加する予定です。きょう企画に携わった若者を代表して委託先の代表者でもある小菅勇太郎さんから、まずこのイベントに対する思いや募集の呼び掛けを行ってもらおうと思います。小菅さん、よろしくお願いします。

MoonBase株式会社代表 小菅勇太郎 氏
 皆さまこんにちは。MoonBase株式会社代表の小菅勇太郎と申します。私は長野県出身ではないのですけれども、4年前に長野県辰野町と出会い、そこから1年後の3年前、20歳の時に移住してきて辰野町で起業しました。現在宿泊の事業と、そして今回運営を任されていますRural Labo(ルーラルラボ)という全国の地域活性化に関わる若者のコミュニティを運営していまして、そのコミュニティを起点に若者を巻き込んだまちづくりに取り組んでいます。私自身4年前に長野に出会う前、自分が将来何をしたいのか全く見えていませんでした。そこから辰野町に来ていろいろな方と会って、自分はライフスタイルを豊かにする事業をつくりたいんだということが分かりました。そしてそこから本当に多くの大人の方に助けていただいて、応援していただいて、実際に移住、そして起業するという覚悟を決めることができました。自分がこうやって多くの人とのつながりによって、自分の生きたい生き方であったり、自分のつくりたい社会というのが見えてきたように、多くの若者にとって、そういった刺激とつながりをつくれるようなイベントを今回開催したいと考えています。「信州みらいフェス」についてですけれども、先ほど知事からお話がありましたように、「信州に関わる若者による熱いみらいを共創するための大作戦会議&フェス!」とうたっています。大作戦会議の方では、やはり若者主体で自分たちの未来だったり、信州の未来について語り、そして考えていくという、その場をまず体験していただいて、いかに若者の交流の場であったり、一緒に未来をつくっていくという考え方が大事なのか、そして面白いのかということを感じていただきたいなと思っています。そしてフェスの部分ですが、とはいえ常日頃から長野の未来をどうしていこうと考えている若者はまだまだ多くないと思いますので、少しでもやはり地元の長野が好きだなとか、長野県がこれから面白くなっていってくれたらいいなと興味を持ってくださっている方にも気軽に参加していただけるイベントになるように、真面目なトークセッション、ワークショップだけでなくて少しエンタメ要素を入れた企画を松本では予定しています。最終的には長野県を若者主体で盛り上げていくムーブメントを、今回のイベントを起爆剤としてつくっていけたらいいなと考えています。この「信州みらいフェス」ですが、実は先々週8月18日に東京開催を終えています。東京では、実際に東京に上京して大学生をしている長野県出身の方であったり、新しい社会人の方、そして関係人口として長野に関わってくださっている東京在住の方が総勢60名ほど参加してくださいました。また、ここでも実際に若者主体の長野の未来について考えるということを、「信州でチャレンジする若者を増やすには」というテーマと「地域の伝統文化を外に発信し、つないでいくには」という二つのテーマでトークセッションとワークショップを開催しまして、体験していただきました。ワークショップは本当に盛り上がりまして、たくさん新しいアイデアであったりとか意見というものが出てきましたので、今後信州みらいフェス後も政策提言とかというかたちにつなげていければと考えています。「信州みらいフェスin松本」に関してですけれども、さらに東京開催より規模を大きくして開催しようとしていまして、あがたの森文化会館にて200名以上の参加者を集めることを考えています。そしてここではさらに参加者のハードルを下げるために、先ほど挙げたようにフェス要素を追加していこうと思っていまして、たくさんの豪華登壇者が登壇されるトークセッション、ワークショップがあるのですけれども、それに加えて音楽のライブであったり、ダンスグループであったりといったような方が登壇してくださるステージを用意していたり、マルシェのようにテントに並べて自治体のブースであったり、長野県で活動されている若者による活動紹介ブース、そして飲食店の出店を予定しています。またポイントとして追加でお話ししたいのが、今回松本の開催では東京から無料のチャーターバスを走らせることになっていまして、「信州みらいフェスin東京」に参加してくださった方に改めて松本に来ていただくであったりとか、関係人口として長野に関わっている方にも足を運んでいただきたいと考えていまして、それによって実際のワークショップでは地域内外両方の視点を交えて、より密なワークショップ、ディスカッションができればと考えています。また今回特に意義が大きいと個人的に思っているのが、この未来会議というものを今までにもいろいろな地域で開催されてきているかと思いまして、私たちもそういった先進事例を参考に引き継がせていただいて今回開催しています。ただ今回長野県事業として長野県全域を対象にイベントができるということで登壇者の方も本当に各地域から集まってくださっていて、今までそういった地域を越えたつながりというものが少なかった部分に対して、若者で地域を盛り上げていこうとしている方が長野県中から集まってつながりをつくって今後一緒に長野県を盛り上げていくムーブメントをつくっていける、そんな場になるのではないかと考えています。最後に、今回本当に若者主体で長野県を盛り上げていくというムーブメントをつくる最初の一歩の起爆剤としてイベントを盛り上げられたらと思っていまして、私たちと、そして企画チームも長野県に関わっている若者で組織しているのですけれども、一同、全員頑張って取り組んでいます。ぜひ皆さまの応援と、あとぜひ取材もしていただけるとうれしいです。ご清聴ありがとうございました。

長野県知事 阿部守一
 小菅さんありがとうございました。今ご説明いただいたように、若者主体で取り組む若者のためのイベントですので、ぜひ多くの若い人たちにご参加いただければありがたいと思いますし、メディアの皆さまにも、ぜひ取材をどんどんしていただけるとうれしいなと思います。人口戦略を考える中でいろんな若者と対話してきましたけれども、これからの未来の可能性はやはり若者にあるなというのが私の思いですので、ぜひ長野県はどんどん若者が活躍できる、若者の活動を多くの人たちが一緒になって支えていく、そうした県にしていきたいと思っています。そうしたら小菅さんがいらっしゃる間にご質問等があれば、小菅さんに質問をしてください。

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取材者からの質問(1)

 1 「信州みらいフェスin松本」について

日本放送協会(NHK) 大場 氏
 先ほど終わった後に政策提言というお話をされていたのですが、どういうふうに具体的に今後進めていくかという辺りを教えていただけますか。

MoonBase株式会社代表 小菅勇太郎 氏
 ありがとうございます。今回の事業ですが、「信州みらいフェスin松本」と東京でそれぞれ多くの方に実際にこの議論の場に加わってもらうというイベントを二つ予定していまして、その後にその参加者の中から有志で20名ほどのメンバーを集めて、追加で信州若者みらい会議というものを予定しています。こちらが2カ月間にわたってオンライン、オフライン両方で四つから五つのテーマに絞って、実際に信州みらいフェスであがってきた政策提言であったりアイデアをより深めて議論していって、実際に阿部知事に提言するというかたちにまとめるといったようなことを想定していまして、それが「信州みらいフェスin松本」の後、10月から11月にかけて予定されています。

信濃毎日新聞 竹端 氏
 まだ資料をすべて読み込めてなくて恐縮ですが、実際に若者主体でムーブメントをつくっていくということですけれども、まだこれからの部分もあるかもしれませんけれども、具体的にどういった分野でのムーブメントを起こしていけたらと想定されているか教えていただいてもよろしいでしょうか。

MoonBase株式会社代表 小菅勇太郎 氏
 ありがとうございます。まず初めに今回登壇者の巻き込みとかでも中心になってくるかと思うのですけれども、やはり長野県内は本当にいろいろな地域ですごく盛り上がりを見せている地域があって、その中で主要なプレーヤーとなっている若者の方がたくさんいらっしゃるのですけれども、地域を越えた連携というところが、まだまだつながりが実はそこまで濃くなかったという方もいらっしゃるということを感じていまして、そういった方が今回一堂に会してつながって、例えば地域を越えて連携して一緒に長野県を盛り上げていくみたいな動きが出てきたらいいなということを一つ考えています。もう一つは、そこまで今は実際にリーダーとして活動している方でなくても、今までそこまで長野県の未来についてとかを考えたことはなかったというような若い方にとっても、今回をきっかけに、そういったことを考えるということを体験して、ところどころ、信州みらいフェス後もそういったことを考えるようになって、そこでできたつながりの中で、またそういった若者同士で交流しているときにそういった議題が上がって、さらにそこから何か一緒にできるのではないかみたいなプロジェクトが生まれたりとか、提案しに行ったりとか、そういったマインドセットを変えていくというところが、まず今回できたらいいなと思っています。
 ありがとうございました。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。どうぞよろしくお願いします。小菅さんどうもありがとうございました。私もまた当日お世話になりますのでよろしくお願いします。

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阿部知事からの説明(2)

1 台風への備えについて

長野県知事 阿部守一
 
続いては台風関連のお知らせです。台風10号はスピードが非常に遅い台風ですけれども、現在九州付近にあります。この後1日までに熱帯低気圧に変わる見込みにはなっています。長野県には1日の日曜日から2日の月曜日にかけて接近する見込みですが、進路はまだ不確定な状況です。台風は長野県からまだ離れている状況ではありますけれども、この台風、あるいは太平洋高気圧の縁を回る雨雲の影響により、3日にかけて大雨となる可能性があります。そういう観点から県民の皆さまに次の3点お願いをしたいと思います。テレビ、ラジオ、インターネット等により、最新の気象情報と市町村からの避難等に関する情報にぜひご注意いただきたいと思います。それから2点目は安全な避難場所と経路の確認、そして高齢者・障がい者の方など、配慮が必要な方と同居されている方、あるいはご本人は早めの避難の検討をお願いしたいと思います。そして3点目は危険な場所には近付かないこと。増水した河川、水路等を見に行ったりしない。また崖やのり面等が崩れている場合、安易に近付いたりしないということで、ご自分の安全をしっかり守っていただきたいと思います。気象情報、避難情報等への注意、安全な避難場所・経路の確認と早めの避難の検討、そして危険な場所に近付かない。この3点について大雨に備えて県民の皆さまにはお願いを申し上げます。ご自身、ご家族の命を守るということを第1に考えて、早め早めの対応、行動を心掛けていただければと思いますので、よろしくお願いします。

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2 ツキノワグマ出没注意報の期間延長について

長野県知事 阿部守一
 続いて3点目ですが、プレスリリース資料をお配りしていますが、ツキノワグマ出没注意報発出期間の延長についてです。6月5日から8月31日までツキノワグマ出没注意報を発出していましたが、現下の状況を踏まえて11月14日までツキノワグマ出没注意報を延長します。目撃件数については8月に入ってからは例年を下回る状況ではありますが、8月27日にも小諸市で里地において人身被害が発生してしまいました。また秋はクマが冬眠前まで食べ物を求めて広範囲に移動することから、出没リスクが依然として高い状況が考えられます。こうしたことから県民の皆さまには引き続きクマとの不意の遭遇に注意していただきたいということで、ツキノワグマ出没注意報の期間を延長しようというものです。秋はクマが食べ物を求めて人里に出没します。また人間もキノコ狩り等で入山する機会が増えます。まずクマと遭遇しないよう朝・夕・夜の行動は避けて、複数人でぜひ行動をしていただきたいと思いますし、クマ鈴・ラジオ・笛など、音が出るものを携帯いただければと思います。また県も、それから市町村もクマの出没マップ等でこういう所でクマが発見されているという情報を提供していますので、そうしたものもご利用いただきたいと思いますし、また山に入った際は食べ物を放置せずに持ち帰っていただくようお願いを申し上げたいと思います。また里地にクマを引き寄せることがないように収穫しない果樹等については適切に処理をお願い申し上げます。クマの被害を受けないように、ぜひこうした点については県民の皆さまにご留意いただきたいと思いますのでよろしくお願い申し上げます。

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3 パリパラリンピック長野県関係者の出場について

長野県知事 阿部守一
 それから4点目ですけれども、パリのパラリンピックがいよいよ始まりました。お手元にも資料をお配りしていますように、パリのパラリンピックには長野県出身の選手もお二人出場されることになっています。ブラインドフットボールでは平林太一選手。そしてT12(トラック12)マラソンでは堀越信司選手。平林選手は初出場、そして堀越選手は東京大会で銅メダルを取られて5大会連続の出場ということです。ぜひ平林選手、堀越選手には日ごろの練習の成果を遺憾なく発揮していただき、良い成績を収めていただくことを心から願っていますし、世界中から集まってくるアスリートの皆さまには、日ごろのひたむきな努力がパラリンピックで実を結ぶことを心から期待しているところです。ぜひ各選手におかれましては、最高のパフォーマンスを披露していただきたいと思っていますし、悔いのない戦いをしていただきたいと思っています。ぜひ県民の皆さまと共に長野県出身のお二方、そしてパラリンピックの選手の皆さまを応援したいと思います。皆さまにもぜひ声援を送っていただければと思います。

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4 全国知事会の活動について

長野県知事 阿部守一
 それから5点目ですけれども、全国知事会の国民運動本部長として当面二つの活動を行っていきますのでお伝えしていきたいと思います。1点目は「今後の国民スポーツ大会の在り方を考える有識者会議」です。皆さまのところに「3巡目国スポの見直しに関する考え方」という紙が配られているかと思いますが、これは福井県で開催された全国知事会で取りまとめたものです。この考え方を踏まえて日本スポーツ協会が設置する「今後の国民スポーツ大会の在り方を考える有識者会議」に知事会代表として参画をして、ぜひこの提言にありますように、ゼロベースで再検討していただいた上で持続可能な大会となるように取り組んでいただくよう強く求めていきたいと思っています。第1回の会議が9月4日ということですので、参画していきたいと思いますけれども、とりわけ開催都道府県の負担が非常に重いという問題、すべての知事の共通の問題意識ですので、しっかりと問題提起していきたいと思いますし、一方で国民スポーツ大会自身は、これまでの(国民)体育大会からスポーツ大会に変化していくということもありますので、今回の佐賀大会も、佐賀県の山口知事も新しい試みをいろいろと取り組んでいきたいと知事会の場でもおっしゃっていましたけれども、国民スポーツ大会ということが単なる名称変更にとどまらず、新しいかたちの大会になるように問題提起をしていきたいと思っています。都道府県の負担軽減、そして大会の魅力度の向上、こうしたことを通じた持続可能な大会となるように多くの有識者会議のメンバーの皆さまと共に議論をしていきたいと思っています。
 それからもう1点、これも国民運動本部としての取り組みですけれども、各政党の代表選挙に向けた対応ということで、これも全国知事会の資料を付けていますけれども、9月27日に自由民主党の総裁選挙、そして9月23日に立憲民主党の代表選挙が予定されています。全国知事会としては私が本部長を務めている国民運動本部を中心として、全国知事会として実現を望む項目について候補者の皆さまに提案を行い、そして今後の取り組みにつなげていただきたいということで、各候補者に対する要請活動を行っていきます。現在要請する提言内容を全国の都道府県に照会中ですが、9月4日に国民運動本部の会合を実施して内容を固めていきたいと思っています。人口減少対策をはじめ、喫緊の重要課題があります。重点項目については特に強く立候補される皆さまに問題提起をしていきたいと思いますし、ぜひ各政党の取り組みを通じて具現化していっていただくことを強く期待しているところです。なお各候補者からは提言についての考え方をご回答いただいて結果を公表する予定にしています。両党においては多数の議員が立候補されるという報道がなされているところですので、これを機会に活発な政策論議が行われることを期待しているところです。

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5 知事任期4期目の折り返しについて

長野県知事 阿部守一
 それから最後6点目ですけれども、私の4期目の任期がもうすぐ折り返しというか、もう実質あしたは土曜日になりますので、きょうでもう2年目の最後というかたちになります。そうした中で県民の皆さまとお約束を選挙の時にしました。「信州の明るい未来を拓(ひら)く121の約束」ということで、公約に掲げた事項について今般私としての自己評価を取りまとめましたので公表します。お手元に資料をお配りしていますように、一応マークを五つに分けて二重丸、丸、三角、四角、バツと分けています。これはかなり主観的な評価になっていますので、ぜひまた皆さまからもいろいろご批判等いただければありがたいと思いますけれども、「十分実行できている」というものを二重丸、「ほぼ実行できている」と考えているものを丸、「実行中だが努力が必要」というものを三角、「検討中」が四角、「未着手」がバツというかたちにしています。ご覧いただいていますように「十分実行できている」「ほぼ実行できている」で半数弱。また「実行中だが努力が必要」が約4割、また「検討中」「未着手」が1割強という状況です。それぞれの項目は非常に幅が広い項目と狭い項目があるので一概に数だけで比較するのはなかなか難しいところはありますけれども、お約束をした項目について半数近くは一定程度取り組んでくることはできていると思っています。またこれは自己評価ですので、見方によっては少し甘かったり厳しかったりというところもあろうかと思いますけれども、特に三角を付けているところは、ある程度行っていても私としてはまだまだ改善の余地があるというものについては三角にしているところでありまして、そういう意味で一定程度取り組んではいても、もっと高みを目指そうというものについては三角と、あえてしているところです。そういう観点でご覧いただければと思いますし、またこの「121の約束」については、これからも引き続き十分意識しながら、これらの項目のほとんどの部分は現行の総合計画にも方向性を盛り込んでいますので、これからの残りの任期の2年においても、しっかりとその実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。
 私からは以上です。よろしくお願いします。

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取材者からの質問(2)

1 国民スポーツ大会について

読売新聞 岡本 氏
 3巡目国スポの見直しの関係なのですけれど、資料の一番後ろに2巡目への適応及び継続的な検証というところで、2巡目においても開催県の実情に応じて実現できるよう十分配慮することというのを知事会として求めるということですが、実際に長野県の国スポにおいて阿部知事として何か見直すべき内容とか、何か反映させるべきものがあるというお考えはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 ご指摘の通り、長野県においても4年後に国民スポーツ大会を開催予定です。その準備を着々と進めているところですけれども、本県としても競技会場等は決めてきていますけれども、例えば具体的な開閉会式の在り方とかそうしたものについて、これから具体的なかたちを検討していくわけですので、そういう意味では見直しを行って、コストが縮減されつつよりよいものになるのであれば、これまでの国民体育大会の前例にとらわれることなく対応を考えていきたいと思っています。2巡目国体を控えている県としては二つ思いがあって、一つは財政負担の縮減も含めて見直せるところは見直していきたいと。ただこれはせっかくやる大会ですから、先ほど申し上げたように注目度が高い、そして長野県の場合はずっとかねてから申し上げているように、大会を成功させることだけが目的ではなくて、それを通じてスポーツ文化をしっかり長野県全体に定着させていく、発展させていく、こうしたことが重要ですので、ぜひそうした大きな目的は見失うことがないように対応していきたいと思っていますし、とはいえ今回の見直しは原則として3巡目からの見直しでありまして、2巡目で見直すことによって、いろいろ混乱してしまうようなことは避けていかなければいけないと思いますので、そうしたところも考慮しながら私としては有識者会議に臨んでいきたいと思いますし、県としての国スポの在り方はこれから具体的に議論すべき点がたくさんありますので、しっかりいい大会になるように考えていきたいと思っています。

読売新聞 岡本 氏
 そうすると会場とかそういうハード面は既に決まっているものでしょうから、進め方であったりソフト面というか人的なところというのは少し工夫の余地があるというお考えだということでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 一つはまず有識者会議の見直しと連動させるかどうかを考えなければいけないところがありますので、まず有識者会議でどこまでの見直しをしっかり行ってもらえるかというところで、まず私は発言して行動していかなければいけないと思っています。かなり見直しについての考え方は、例えば参加人数の適正化の問題であったり、財政負担の見直しであったり、こうした問題提起をさせていただいていますので、これは県だけが主催者ではなくて国と日本スポーツ協会との共催ですから、関係の皆さまがどういう方向で見直すかということを知事会も合意できる方向性でどこまでの方向感を出せるかというところが、まず一つあります。そうしたものを踏まえた上で長野県としての対応を考えていかなければいけないと思っていますが、県独自でもちろん見直せるところは積極的に対応を考えていきたいと思っています。

朝日新聞 高木 氏
 今の国スポの見直しに関する考え方について、県としてのお考えを伺いたいのですけれども、資料の3項目目にある本大会と冬季大会の区分の見直しも含め、というようなお話があるのですが、長野県としてのお考え、現状を教えていただけますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 長野県というより、これは全国知事会としてまとめているわけですけれども、ただ、ここに書いてあるように、現状、大会開催基準要項によって本大会は9月の中旬から10月中旬の11日間以内、冬季大会は12月から2月末の5日間以内と、これはルール化されています。これはいくつか問題があると思っていますけれども、一つは開催時期が集中することによって非常に宿泊施設の確保等、難しい状況があります。最近の例でも開催県とは別の所の県に宿泊施設を確保しなければいけないというような事例もありますので、これはもう少し時期の弾力化をしていただくことが宿泊施設の面からも、あるいは選手等を運ぶバスの確保、こうしたものも他県のバス事業者の協力を得なければいけないという状況になっていますので、時期の集中をもう少し緩和していただくのが必要だと思います。それからもう一つ、時期の問題は先ほど申し上げたように注目されるような大会にしていくことが必要だと思います。オリンピック・パラリンピックはもちろん多くの皆さまに注目されていますけれども、国民スポーツ大会やこれまでの国民体育大会は、かつてに比べるとやはり少し注目度が下がっているのではないかと思います。注目度を上げていくためには、やはりトップアスリートも参加できるようにしていく種目というものも増やしていかなければいけないと思いますが、どうしてもこれは期間限定ですと、いろんな競技種目によっては世界大会があったりとか、なかなかこの期間に集まれないアスリートの皆さまも現実的には生じてしまうといったような課題もありますので、そういう意味では開催時期とか開催期間の在り方については、弾力化をしてもらいたいと考えています。

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2 知事任期4期目の折り返しについて(1)

長野日報 林 氏
 最後に発表された知事の公約の取り組み状況の関係で1点お伺いできればと思います。先ほど説明された通りであるかと思うのですけれども、少しピックアップするかたちで知事にお伺いしたくて、十分実行できているというところと、まだ改善が必要、これからやっていかなければいけないというところについて、ここはよくできているというところを2点ほど、できてないところを2点ほどピックアップして教えていただきたいのですが、できますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 二重丸を付けているところはある程度できているかと思っているので個々に言い出すと切りがないですけれども、例えば前の方からいくと、コロナと価格高騰対策は若干時限的な対応ですし、価格高騰対策で掲げているようなことは、ほとんどお約束した通り進めてきたと思っています。それから脱炭素のところは野立て太陽光パネルのルール作りということで条例を作りましたので、これはしっかり対応したと思っています。次の2ページの所ですけれども、今、県土強靱(きょうじん)化の対策はかなり国の財源を有効に活用しながら進めていますし、いわゆる盛土条例も制定しましたので、こうしたところは着実に実行したと思っています。人口減少・少子化は戦略自体の取りまとめはこれからというかたちになりますので、多くの所は三角とか四角としていますけれども、少子化・人口減少対策推進会議の設置であったり、あるいは信州自然留学の協議会の設置を行いましたので、これらについては二重丸にしています。交通については交通政策局の設置は目に見えるかたちで具現化していますが、まだ地域公共交通、あるいは松本空港の活性化等はまだまだ取り組むべきことがたくさんあるということで、三角にしています。産業分野では農産物の輸出額、林業産出額、こうしたものの増加が着実に図られているということで二重丸を付けています。また次の4ページですけれども、今、観光振興税の議論中ではありますが、観光客に税負担を求めることについて「研究します」という表現にしていますので、これについては今、研究しているということで二重丸にしています。文化・スポーツではアーツカウンシルの設置とアーツカウンシルを通じた芸術文化の支援について、かなり充実していますので二重丸を付け、また今、話題になった国スポ・全障スポについては準備をしっかり進めていますので、これも二重丸にしています。多様性が尊重される公正な社会の部分については不妊治療の部分、それから男性育休支援、あるいは3歳未満のお子さまがいる世帯に対しての支援ということでの市町村の交付金であったり保育料助成であったり、こうしたことを具現化しましたので二重丸にしています。また下の方の差別・格差の解消というところではパートナーシップ宣誓制度は、具体的な制度を制定しましたし、県としての新しい奨学金制度を設けましたので、こうしたものについては二重丸としていますし、障がい者共生条例で定めるところの共生社会づくり調整委員会も設置済みですので二重丸としています。学びのところは長野スクールデザインプロジェクトは県立高校の再編・整備の中で今、具体的な議論を行っていますので二重丸としていますが、学びのところについては学び円卓会議のご提言を踏まえて、これからさらに具現化すべきところが多いと思っていますので、そういう意味では少しずつは取り組んでいますけれども、冒頭申し上げたように私が目指す目標値に比べてまだまだだということで、ここはかなりの部分を三角とか四角にしているところです。働き方改革については地域就労(支援)センターについては設置済みということで二重丸にしました。次の7ページは県民参加型予算について既に実施していますので二重丸。最後の8ページは市町村とはかなりいろいろな場面で丁寧な意見交換・調整を行っていますので、これも二重丸としています。その他いちいち解説すると時間がなくなりますので、主な二重丸のところだけ少し私の感覚をお伝えしましたのでよろしくお願いします。

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3 台風への備えについて

市民タイムス 萩原 氏
 台風の関係ですけれども、まだ本体は遠くをゆっくり行っていますが、今回かなり遠くの方でも雨が激しかったり、全国で見るとありますけれども、これで土日に入りますが、土日の警戒態勢と、あと週明けの警戒態勢、現時点でどのようにお考えかその辺をお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 先ほど午前中、長野地方気象台から台風10号に関する説明を危機管理部、関係部局で受けて、それを踏まえて週末も今、申し上げたように直ちに災害が起きるということでは必ずしもありませんが、今後、断続的に雨が予想され熱帯低気圧に変わる見通しですので、風の影響は弱まっていくのではないかと思いますけれども、しかしながら3日にかけて大雨になる可能性があるということで、そうしたものに対して迅速に参集できるような体制については各部局と確認しているところです。

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4 学校における夏休みの長期化について

市民タイムス 萩原 氏
 全く別件で、先日、教育長会見でも伺ったのですけれど、今年も猛暑、酷暑の中で学校が始まりました。子どもたちが学校へ行くのは暑い中大変だなという声も聞こえてくるのですけれども、夏休みの長期化等に対する知事のお考えをお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 なるほど、教育長は何て答えているのですかね。

市民タイムス 萩原 氏
 学校ごとに決めることでもあるので長期化を考えるのも一つの在り方的な感じです。

長野県知事 阿部守一
 これは少しいろいろな要素をしっかり考えて検討しなければいけないのではないかと思っています。というのが、一つは人口戦略にも関わりますけれど、今、共働きの方たちが(増えて)、かつての男性が働いて専業主婦がいる世帯が標準の時代とはだいぶ家族の形態が変わってきていますので、そういう意味では学校の休みを増やすということは、一方で子どもたちのいる場所をどう確保するかということとセットで考えていかなければいけない状況になっていると思います。そういう意味で子どもの居場所の確保については、これはやはり地域によってかなりいろいろな状況の違い等もあると思いますので、一概にどうすべきかというよりは、私はいろんな所でこれまでも申し上げてきましたが、やっぱり長野県の夏休みが短いというのは、少し他の東京等とは違う状況ではある反面、単に休みを延ばしますということだけでは、ご家庭とか子どもたちに対する十分なサポートにはつながりませんので、そうしたことも含めて検討していくことが必要ではないかと思っています。

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5 知事任期4期目の折り返しについて(2)

中日新聞 清水 氏
 121の約束の取り組み状況の関係なのですが、自己評価していただいたのですけれど、総括してこの2年で進めるべきものに到達しているかどうかといいますか、知事の考えを、早いのか、それとも少し遅れているというような状況なのかというところを伺いたいです。

長野県知事 阿部守一
 これは先ほど二重丸のところを説明したように、例えば何とかを設置しますみたいに、すぱっと、もうできたかできないか割り切れるものと、こういうものを充実しますみたいに一定程度やれたとしても、まだその先にあるみたいな政策がありますので、すごく単純に割り切るのはなかなか難しいと思っています。ただ私の思いとすれば、121のお約束をしっかり守って具現化しようということで今の総合計画の策定にも反映しましたし、今回もこういうかたちでお示ししています。先ほど申し上げたように、半数近くのところは私としては一定程度成果を上げてくることができたと思っていますので、2年目の折り返し地点としては一定程度、私としては進めてくることができたと思っています。ただ先ほど申し上げたように二重丸とか丸とか三角は、かなり私の主観的要素が入っているので、例えば関連する分野の人たちから見ると、まだ甘いとか、あるいは逆に厳し過ぎるというご指摘もあろうかと思いますので、そうしたご意見もまた謙虚にお伺いしながら、改善すべきところは改善しつつ残りの2年の任期でより推進、実行をするべく取り組んでいきたいと思っています。

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6 南海トラフ地震臨時情報について

中日新聞 清水 氏
 日曜日なのですけれど防災の日がありまして、先日南海トラフの臨時情報が初めて発表され、長野県も対応されていたかと思うのですけれど、まずは初めての発出だったということもあって、それに対しての県の対応の評価といいますか、振り返ってどうであったかというようなところを少し伺いたいかと思います。

長野県知事 阿部守一
 南海トラフ臨時情報が出されていて、そのことについてどうだったかということについては、いっぺん県としても、しっかりと関係者の皆さまとの対応も含めて検証していく必要があるのではないかと思っています。今回、臨時情報、巨大地震注意ということで警報の一歩手前のところでしたので、基本的には通常の活動を維持しつつという話でありましたので、あまり大きな混乱はなかったということで、南海トラフ地震臨時情報については一定程度県民の皆さまにお伝えし、対応することができたのではないかとは思っています。ただ、これが注意ではなくて警報であったり、あるいは実際の地震の発災ということになったときに十分対応ができるのか、できたのかということも含めて、もう1回県としては考えていかなければいけないのではないかと思っています。

中日新聞 清水 氏
 検証されるということですけれど、何か検証結果をまとめて発表したりとか、何かの会議の場で報告書とかそんなご予定はありますか。

長野県知事 阿部守一
 今回は具体的にこれとこれをやらなければいけないというものでは必ずしもなかったので、そんなに細かい検証をするというよりは、関係の皆さまの対応としてどんなことが行われてどういう課題があるのかということをフィードバックを受けて、それに対しての改善策等があるのかを検討していくというかたちになろうと思いますので、そういう意味では、いつまでに何と何をするというよりは市町村であったり、さまざまな関係団体の対応状況を伺って今後の対策につなげていきたいと思っています。

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7 知事任期4期目の折り返しについて(3)

信濃毎日新聞 河田 氏
 公約の自己評価について二つお尋ねします。「検討中」「未着手」としているもののうち、特に任期後半で腰を据えて重点的にやらなければいけないと思っているものはどれかということと、公約に盛り込んでいないけれども現在の状況を踏まえて任期後半でやらなければいけないと考えている政策があれば何かというのを教えてください。

長野県知事 阿部守一
 先ほどのお話の中でも少し申し上げたように、121の約束の自己評価はかなり主観的な要素が多いと思っています。特にまず1ページ目、脱炭素社会づくりの推進はゼロカーボン戦略を作って取り組んでいますが、2030年までに実質温室効果ガス6割削減という高い目標を掲げていますので、いろんな取り組みを進めて関係部局もしっかり頑張ってもらってはいますが、私としては全体的には辛めの評価にしています。ここは引き続きもっと踏み込んだ取り組みが必要だと思っています。それから2ページにある、先ほども言及した少子化・人口減少のところは、まさに人口戦略を取りまとめ中ですので、これからの人口戦略をしっかり取りまとめて県民全体で人口問題に取り組んでいく体制をつくって進めていきたいと考えています。それから6ページの所に日本一の学びの県づくりというのを掲げていますが、ここも私として二重丸を付けたのは、長野スクールデザインプロジェクトのところのハードのところだけです。教育委員会、あるいは県民文化部も頑張っているのにやや厳しめかなと思いますけれども、ただ学びの県づくりは、これからの私の2年の残りの後半の任期中では最も力を入れていかなければいけない分野だという思いもあり、三角・四角・バツというものがたくさん目立つ分野です。加えて最後、7ページの所、地方分権の一層の推進は国と地方の関係もそうですし、県としても地方政府として主体的に行動し、また県と市町村の関係性、一番最後のページですけれども、今後についても新しい時代にふさわしい役割分担の在り方を考えていきたいと。ここに掲げている中では今申し上げたような点ですし、ほぼ公約は網羅的にいろんな分野に言及していますので、人口戦略、気候変動、それから学び教育の改善、こうしたことにこれからの残りの任期は重点を置いて取り組んでいきたいと思っています。

信濃毎日新聞 河田 氏
 もう1点、任期後半に入ってくると、その先の進退についても徐々に関心が高まってくるところかと思いますが、現時点で次の知事選となれば5期目になるのですけれども、次の任期について現時点でどうお考えなのか教えてください。

長野県知事 阿部守一
 いつも、これまでも折り返しになると皆さまからそういうご質問を頂くようになりますが、私としては残りの任期を全力でやり抜くということしか今は念頭にありませんので、今、申し上げたような政策分野に重点を置きながら、しっかり県政を進めていきたいと思っています。

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8 信州そばの振興について

共同通信 滝野瀬 氏
 きょうの話と少しそれる部分で恐縮ですが、今月、信州そばを観光誘客につなげようということで、一部の議員が知事に対して「そば県宣言」を求めたいという趣旨で活動を始めるという発表がありました。知事はこれまで県議会でも答弁されていますけれども、こうした動きについて現在のお考えと、また知事が今後「そば県宣言」というのをするのがあり得るのかどうか、このあたりについてお考えをお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 これは県議会の一般質問でも何回かご質問いただいた分野ですけれども、私も長野県の特産品をしっかりアピールしていかなければいけないということは常に認識していますし、その中でもそばは長野県として重要な産品だと思っています。そういう中で関係団体等の皆さまといろいろ意見交換してきています。そばと言っても、そもそもそばを農業として生産される方、それからそばを製品化される方、さらにはお店でおそばを提供される方、あるいは市町村の皆さま、いろんな関係者の皆さまがいらっしゃいます。それらの関係者の皆さまにとって、そばといっても、やはり何に力を入れるべきかとか重点を置くべきだというところは少しずつ違う部分もあります。そういう意味で意見交換してきたところですけれども、ぜひ私としてはこういう皆さまの考え方、思いというものを、できるだけ一つにまとめて、そうしてそばの振興につなげていくために会議体をつくっていくことができないだろうかと思っています。まだ具体的にどういうかたちにするかということまでは決めていませんけれども、いろいろな皆さまと意見交換をさせていただく中で、やはり問題意識と方向感を共有して取り組むことが必要ではないかと思っています。そういう意味で、そば県という宣言を、例えばここで「そば県と宣言します」とやることは簡単ですが、言うだけでは意味がないと思いますので、そういう意味で関係の皆さまとこれからそばの振興についてどんなことが必要なのかということを率直に話し合いをさせていただく中で今後の取り組みの方向性を定めていきたいと思っています。

共同通信 滝野瀬 氏
 私案段階かと思うのですけれど、その会議体というのは、どういうのをイメージされているのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まだよく分からないですけれど、いろんなものを振興していくときには何とか協議会とか、関係の皆さまが集まって課題を持ち寄って関係方面に提言したり、あるいは県も一緒になって取り組みをしたりということを行うことが多いので、先ほど申し上げたように、そばといっても農業部門であったり、製造業部門であったり、観光であったり、飲食部門であったり、多くの人たちが関係してきますので、そういう皆さまでできるだけ幅広く思いを共有できるような体制をつくっていくことができればいいのではないかと思っています。

共同通信 滝野瀬 氏
 何か設置のめどとかというのは、お考えがあるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 これは相手がいる話ですので、私がいつまでと申し上げられませんけれども、こうやって会見で聞かれて、こうやってお話ししていますので、できるだけ早くそういう枠組みがつくれるように努力していきたいと思います。

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9 県幹部職員のパワーハラスメントによる処分について

信濃毎日新聞 井手 氏
 先日パワハラで幹部職員の方が処分されたと思うのですけれども、その時、県の説明では令和4年度、5年度に組織として注意・指導していたのにパワハラ行為を繰り返したということでした。人事権者として、その結果として注意・指導が届かなかった理由というのはどういうところにあるとお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 先般、管理監督の立場にある部長級職員に対しての懲戒処分を行いました。パワハラを繰り返し行っていたということで私としても大変重大な事態だと受け止めているところです。これは県の幹部職員ですので、県組織のトップとして私自身にも責任の一端があると思っています。この場を借りて職員、県民の皆さまにはおわびを申し上げたいと思います。この問題は個人の問題という取り上げ方だけではなくて、やはり組織としてしっかり対応していかなければいけないと思います。ハラスメントについては時代の変化とともに許容されるものがだいぶ変わってきている分野だと思っています。メディアの皆さまもそうですが、昭和の時代に許されたものが今はとんでもないという話になってしまっていますので、そういう意味では常に時代の変化、時代の要請、こうしたことを踏まえて対応していかなければいけないと思っています。そういう意味で、ご指摘いただきましたように組織全体としてハラスメントに対する問題意識・感覚というものが不十分な部分があったのではないかと、率直に反省しているところです。そういう観点で改めてハラスメントについての研修の強化であったり、あるいはハラスメントの相談窓口の周知徹底であったり、こうしたことを通じてハラスメントをなくしていく取り組みを強化していきたいと思いますし、加えて「かえるプロジェクト」ということで職員の皆さまからも心理的安全性の確保といったようなキーワードも提起されて職場風土の改善にも取り組んできていますので、さらにこうした取り組みを具体化をしていきたいと考えています。

信濃毎日新聞 井手 氏
 今回のハラスメントですが、氷山の一角という可能性もなきにしもあらずかなとも思うのですけれども、県として今後類似のハラスメントの有無の調査だったりとか、そういったことの考えはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今、申し上げたようにハラスメントの相談窓口はしっかり設けていますし、相談者に対する研修等もしっかり行っていきますので、そうした問題事例があれば、職員の皆さまにはどんどん問題提起をしてもらいたいと思います。ただ一方で、これは組織として共に仲間として仕事をしている関係性もありますので、そういう意味では、よりよい組織の在り方をみんなで目指していく、そこに力点を置いていきたいと思っています。そういう意味で上司と部下が率直に話し合いができるような環境づくりであったり、あるいは今オフィス改革も進めていますけれども、職員同士も孤立することなく支え合い、協力できるような関係性づくりであるとか、そうした全体的な取り組みを含めてこの組織風土を改善していきたいと思っています。
 ありがとうございました。

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電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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