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更新日:2022年4月5日
ジビエとは、シカ、イノシシなど狩猟の対象となり食用とする野生鳥獣、又はその肉のことです。
ヨーロッパなどでは「ジビエ」(gibier)と呼ばれ、秋冬の味覚として楽しまれている食材ですが、長野県内でも、昔からボタン鍋などの山肉料理が「郷土料理」として親しまれてきた地域があります。
近年、長野県では、シカやイノシシによる深刻な農林業被害や生態系のバランス悪化が問題となっており、獲ったシカを資源として有効活用する対策等に取り組みながら、これらの野生鳥獣を適正な生息数に導くための捕獲を推進しています。
その結果、県内のシカ・イノシシの処理施設やジビエ料理を提供する飲食店が増えており、一部スーパーでは精肉が販売されるようになっています。
一般消費者の方も購入できる食材となったジビエですが、日頃食べている牛肉、豚肉などとは違う特徴があります。
野生鳥獣は、牛や豚などのように人間によって管理されていないため、細菌やウイルス、寄生虫といった様々な病原体を高率に保有しています。
これらの病原体には「人獣共通感染症」といって、動物から人へ感染するものもあります。
国内では、生または加熱不十分なジビエ料理を食べたことにより、E型肝炎ウイルス、腸管出血性大腸菌または寄生虫(イノシシ:ウエステルマン肺吸虫、クマ:旋毛虫(トリヒナ)など)による食中毒が発生しています。
これらの食中毒では、原因となった病原体や感染した人の状態により重症化することもあり、死者が出た事例もあります。
生あるいは加熱不十分な状態で食べることは絶対にやめましょう。
※野生鳥獣肉の取扱いについては以下のリーフレットも参考としてください。
ジビエを介した人獣共通感染症(食品安全委員会ファクトシート:食品安全委員会HP)(外部サイト)
シカ、イノシシなどの野生動物の肉は中心部まで火が通るよう、十分に加熱することにより、ほとんどの有害微生物は死滅することが確認されています。以下のポイントに注意しながら調理してください。
牛や豚などの家畜は、食用として処理する際に獣医師による検査が法律で義務付けられています。一方、野生鳥獣に関してはそのような制度はありません。そこで長野県では、平成19年に、捕獲したニホンジカを食肉として利用するための、衛生上配慮すべき事項を定めた衛生管理のガイドラインを策定し、関係事業者への指導を行っています。
「信州ジビエ衛生管理ガイドライン・衛生マニュアル衛生マニュアル」
また、長野県内で捕獲した野生獣肉(ニホンジカ・イノシシ肉)について、定期的に放射性物質の検査を実施しています。
野生獣肉からの放射性物質の検査結果について(林務部森林づくり推進課鳥獣対策・ジビエ振興室)
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