ホーム > 県政情報・統計 > 県概要 > 知事の部屋 > 知事会見(動画とテキストでご覧になれます) > 2025年度知事会見録一覧 > 知事会見2025年10月23日
ここから本文です。
更新日:2025年11月27日
長野県知事 阿部守一
冒頭、私からは3点お話をしたいと思います。
まず来年度の当初予算編成方針についてです。午前中の部局長会議において来年度の当初予算編成方針について報告がありました。来年度当初予算の編成に当たりましては、対話と共創に努め、県民起点、現場重視で取り組んでいきたいと思っています。特に今回、重点項目を九つ掲げていますけれども、例年以上に具体的かつ丁寧な項目出しをしています。ここに掲げた項目については、しっかりと検討を行った上で具体的に政策を前進させることができるように取り組んでいきたいと思っています。その一方で、持続可能な行財政基盤の構築ということで、引き続き行財政基盤を安定させるために選択と集中の強化であったり、あるいはデジタル技術の活用であったりも進めていきたいと思っています。新しい内閣もでき、当面経済対策の策定という形で、県としても国の経済対策、補正予算が出れば、それに対応して県としての補正予算を編成していく形になっていくと思いますが、引き続き県民の皆様の暮らし、今、物価高騰で非常に課題を抱えている方たちが多くいることもしっかり念頭に置きながら、速やかな対応を図っていきたいと思っています。
長野県知事 阿部守一
それから2点目が農福連携です。しあわせ信州「ノウフク」プロジェクトということで、農福連携は、農業サイドにとっても、福祉サイドにとっても大変重要な取組です。県としても農福連携をしっかり進めていきたいと思っています。私も今年1月に農福連携全国都道府県ネットワークの会長に就任しました。まず「ノウフクの日」です。11月29日にノウフクシンポジウムを開催して、農福連携の意義等を広めていきたいと思っています。また、ネットワークの取組としてノウフクデジタルスタンプキャンペーンを実施しているほか、県内各地のイベントでノウフクマルシェとして出店を行っています。まだまだ農福連携の意義の普及や認知度は、必ずしも高くない状況ですので、ぜひ農家の方々、障がいのある方々、福祉施設の方々はもとより、多くの皆様にも知っていただければと思っていますし、報道機関の皆様にも御協力をいただければと思っています。農家の皆さんにとっては人手が確保されることにより安定生産につながり、障がいのある方にとっては収入の確保になることはもとより、自然の中で働くこと、あるいは農家の方々との触れ合いによって体調や生活リズムも整い、自信や生きがい作りにもつながるものと考えています。ぜひ県民の皆様にはこうした取組を応援していただければと思っています。また好事例としては、例えば上田市のシャトー・メルシャン「椀子(まりこ)ワイナリー」のワイン。先日各県の農福連携担当者の皆さんに研修で訪れていただきましたが、ワイン生産に関連して、ワイン用ブドウの草刈やツルの誘引などの過程で障がいのある方々が関わっています。ぜひこうした現場の取組もメディアの皆様には取材していただければ大変ありがたいと思っています。ノウフクマルシェで購入できる商品には「ノウフクシール」が貼られていますので、ぜひ県民の皆様には手に取って購入いただければと思っています。
長野県知事 阿部守一
それから最後3点目ですが、石油商業組合に対する指導についてです。石油商業組合との関係については、これまでも会見の場で状況をお伝えしていますが、本日午前中に産業労働部からプレスリリースを発出したとおり、中小企業団体中央会に対して石商に対しての指導を依頼しました。これまでも石商に対して報告事項の内容確認を進めてきていますが、引き続き内容の確認調査を進めるとともに、中小企業団体中央会に対しては指導を行っていただくよう依頼しました。その内容は御手元にある資料のとおりです。まず、様々な一連の問題が顕在化した時から、県としては資料に書いてある四つの対応を求めてきています。公正取引委員会の調査に協力すること、そして県民の信頼回復に努め説明責任を果たすこと、ガバナンスの確立、コンプライアンスの遵守、そして再発防止の申合せや宣言の実施等、これからこうしたことが起きないようにということをお願いしています。それらに加えて、資料に記載している個別の事象についても求めていきたいと思っています。引き続き中小企業団体中央会と連携・協力しながら、何よりもSS業界が健全に発展することができるように県としても取り組んでいきたいと考えています。私からは以上です。
信濃毎日新聞 小山 氏
予算の編成方針について二つお伺いします。先ほども触れてくださいましたけれど、高市内閣、新内閣が発足して経済対策案を早期に示されるということですが、なかなかガソリンの関係ですとか、税金の関係ですとか、地方への影響もいろいろ見込まれるものが多くある中で、政治空白も長引いて今後どういった動きがあるか流動的なところも多くあると思います。そういった状況の中で県の当初予算編成の難しさ、どういった影響が見込まれるか、また今日の部局長会議では現場起点とか県民の考えを起点にして重視するという話がありましたけれども、どういった姿勢で編成に臨むかをお伺いできますか。
長野県知事 阿部守一
まずこれから新政権の下で、経済対策、補正予算案、そして来年度当初予算に向けての議論が進められる形になりますので、県としてもしっかり国の方向性、具体的に取り組んでいこうとしている政策の内容を把握しながら県の取組につなげていかなければいけないと思っています。特にずっとデフレ経済の中で、失われた30年とも言われているような時期が続いてきて、ここにきて物価がどんどん上がり県民の皆様の暮らしが圧迫され、一方で様々な事業活動を行う皆さんにとっても賃金の引上げであったり、あるいは様々な物価が高騰する中での価格転嫁の促進であったり、経済状況が変化する中で、デフレ経済がずっと続く時代に比べるとプラスの要素であると私は思っています。とはいえ変化に伴う課題も出てきていますので、そうした部分にしっかり県としても向き合っていかなければいけないと思っています。そういう意味で予算編成方針の中にも書いたように、賃上げの促進であったり、あるいは福祉的支援の充実であったり、経済環境が変化する中での対応・取組についてはしっかり取り組んでいく必要があると思っていますし、また人口減少の中での生産性向上や人材確保、さらには農業や観光といった長野県の重要な産業の更なる発展に向けた取組を進めていきたいと思っています。生活面では教育・子育ての充実であったり、医療や交通の充実だったりに取り組んでいきたいと思っていますが、これらの取組はかなり新しい内閣が取り組んでいく方向性と軌を一にしている部分も大きいと思っていますので、県としては県民の皆様の声をしっかりお伺いしながら政策を立案しつつ、必要な国の事業や政策については積極的に活用、限られた財源を有効に活用して、県民の皆様の御期待に応えられるような予算編成を行っていきたいと思っています。
信濃毎日新聞 小山 氏
特に現段階で多党化の話も含めて政局がこれまでにないほど複雑、流動化している状況だと思うのですけれど、予算編成への影響について、大きくスケジュール感など現状何か懸念点はおありですか。
長野県知事 阿部守一
高市新総理はだいぶスピードアップして取り組まれるとおっしゃっているので、そこは期待しています。県も非常に経済状況が大きく変化していますし、県民の皆様方の暮らしをしっかり支えなければいけない状況ですので、できるだけ早く方向感を国と共有して、県としての具体策をしっかり練り上げていきたいと思っています。
信濃毎日新聞 小山 氏
もう1点、予算編成プロセスについて、今回も触れてくださっていますけれども、全国知事会長に就任された一方で、全庁で「かえるプロジェクト」も進んでいる中で、今回の9月の補正予算ですとか、1か月強、知事会長としての務めを果たされて、当初予算編成で県庁内の編成において呼び掛けたいこと、強調されたいこと、浮かび上がっている課題について現状認識があれば伺います。
長野県知事 阿部守一
例年にも増して早め早めに問題意識の共有を各部局と図っているので、知事の予算査定まで待つということではなくて、各部局とはできるだけ早め早めに意思疎通を図りながら予算編成を進めていきたいと思っています。
読売新聞 桜井 氏
クマ対策についてお伺いします。全国的にクマの被害が多発していまして、一部報道によりますと、ハンターの確保を強化するために、自治体がハンターを職員として雇用するための交付金を環境省が出すことを検討しているということがございます。先日の県議会の超党派による要望で、知事はクマ対策員について、県の特別職として任用する方向性を示されました。かなり喫緊にクマ対策の重要性が増している中で、現状ではなかなか十分なのかどうなのか、今後自治体によるハンター職員の雇用ですとか、その辺り踏み込んだ対策などについて、現状どのように考えているか教えていただけますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
まず県としては今お話しいただいたように、クマ対策員を県の特別職公務員として、非常勤公務員として任用していきたいと思っています。また市町村においても、担い手、ハンターの確保を、県とも連携しながらぜひ進めていただきたいと思います。猟友会の皆様にもいろいろ御協力いただきながら取り組んできていますけれども、やはり市街地で多くクマが出没するような状況は、これまでとはだいぶフェーズが変わってきているのではないかと思っています。県としても危機感を持って対策・対応を進めていきたいと思っています。
読売新聞 桜井 氏
任用については現状から特段、方針は変わりないという理解でよろしいでしょうか。
長野県知事 阿部守一
私も今のお話を環境大臣がされていたのは報道では知っていますが、具体的にどういうケースを想定してどのような支援をされるかは、今の時点で私は承知していませんので、国の考え方をよく踏まえた上で対応は考えたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 杉本 氏
今日午前中の部局長会議であった県庁の業務窓口の時間短縮を試験的に11月から行っていくということですけれども、これについて知事としての考え方、どういう経緯や狙いを持ってやっていくことを決めたのかということ、加えて当然窓口が短くなることで県民の方にとっては不便になるのではないかという疑念もあると思うのですが、その辺りについてお答えいただければと思います。
長野県知事 阿部守一
ずっと「かえるプロジェクト」ということで、県職員と一緒に県の業務のあり方の見直し・検討を行ってきました。その目的は県職員が働きやすい環境をつくっていく、モチベーションを高めていくことですが、もちろん終局の目的は県職員が過ごしやすくなればいいということではなくて、県民へのサービスがしっかり向上することが重要だと思っています。今回窓口や電話の受付時間は一般的な対応部分については9時から16時半に変えることを試行したいと思っていますが、これは職員の皆さんが自分の仕事にしっかり向き合う時間を作ってもらう意味では大変重要なことだと思っています。県民の皆様には、ぜひこうしたことについては御理解いただきたいと思っていますし、今日部局長会議で共有し、11月25日から実際に行いますので、私をはじめそれぞれの窓口や電話受付をしている部署ではしっかりと考え方を共有して、県民の皆様にもしっかり説明しながら丁寧に進めていきたいと思っています。また、カスタマーハラスメントについても職員の中から問題提起がありました。今、行政に限らず、カスハラ対策をいろいろな皆さんと一緒に進めていかなければいけないと思っていますが、やはりカスハラがそのまま放置され続けることになると、職員にとって非常に負担感がある業務になってしまいますし、そのことがひいては公務能率の低下にもつながってしまうので、組織全体でしっかり対応していきたいと思っています。今回の取組に併せて、例えば障がい者の皆様が電話での問合せをしやすくするための手話通訳オペレーターを介しての電話サービスの導入であったり、あるいは相談先がなかなか分かりにくいというお話もありましたので、ホームページの掲載内容を分かりやすく改めたり、さらには来庁していただくことがなくいろいろな手続を済ますことができるように行政手続のオンライン化を進めたりする中で、県民の皆様にご理解いただけるようにしていきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 杉本 氏
もう少し伺いたいところですけれど、資料を拝見しますと、朝会の定例化による情報共有とか、職員間の連携強化ということもありますが、一般的にまず印象として見るとどうしても時間が短くなるということは当然、「ではどこでサービス向上になるんだ」という疑問は当然県民の方からすると湧くかなと思うのですが、その短縮した時間でどういったことを具体的にやっていくのか、そしてそれがどういうサービスの向上につながると考えているのか、改めてですが伺えますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
ずっとこの間職員の皆さんと話をする中で、例えば8時半から始業のところ、8時半から電話対応や窓口対応をすると、なかなか組織間で情報共有や課題の共有がしづらいという課題があります。そうした意思疎通をしっかり行うことがないと、やはり県民の皆さんに対しても、例えば一人の職員が一つの仕事を抱えている状況ですと、どうしてもミスが起きがちであったり、あるいは県民の皆様から要請、問題提起をしていただいている案件も、組織内でしっかり共有しないと一人の職員だけの判断、対応で、どうしても県民の皆様にとっては十分な対応が行われていないという不満にもつながる可能性があります。そういう意味で一定の時間を対外的な関係ではなくて内部のコミュニケーションにしっかり充当することによって、県民の皆様への対応の仕方もおのずと向上していく部分が出てくると思っています。様々な業務分野がありますので、一概にこれだけとは申し上げられないところもありますけれども、そうしたことを通じて組織全体の対応能力、県民サービスの向上がしっかり図られるように、取り組んでいきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 杉本 氏
そういう意味では朝の時間を活用して組織間の共有を行っていくことはかなり多くの部署でやっていくということになるでしょうか。
長野県知事 阿部守一
朝会等も非常に有効だと職員から聞いていますので、そうしたことは、それぞれの部局の仕事の内容にもよりますけれども、しっかり進めていきたいと思います。
市民タイムス 萩原 氏
当初予算編成方針ですが、財政の現状認識、部局長会議の資料等を読ませていただくと、「やっぱ厳しいね」という部分はあると思うのですけれども、特に先ほど、例年にも増して早め早めにという御発言もありましたが、対外的にアメリカがああいう状態になっていて結構動く部分もあり、やはり予算編成に難しさみたいなものも感じていらっしゃいますか。
長野県知事 阿部守一
財政面ですか。
市民タイムス 萩原 氏
予算編成の難しさというか。対外的な要因、県財政の厳しさも含め、例年にもまして早め早めとおっしゃったのは、なぜ早めにやっているのか、それは難しさからくるものなのか。
長野県知事 阿部守一
早め早めを心掛けていることの一つは、しっかり政策を充実したものにしたいという思いがあります。最後の短期間で決めるというよりも、私の問題意識も各部に伝えていますので、できるだけ早い段階からしっかりとした施策を練り上げていくことが、県民の皆様の期待に応える上では大変重要だと思って取り組んでいます。一方、県財政は引き続き厳しい状況ですので、必要な見直しは積極的に行っていきたいと思っていますし、年末の地財(地方財政)対策、あるいは国の予算等で大枠の財政フレームも見えてきますので、そうしたものもしっかり踏まえながら、持続可能な財政構造を維持しつつ、必要な施策に重点的に予算配分できるように取り組んでいきたいと思っています。
市民タイムス 萩原 氏
予算でもう1点。現状認識のところにありますように、今年度110億円、財調(財政調整基金)を取り崩して対応して、その後予算執行段階における工夫等あらゆる方策を講じて基金取崩しの抑制に努めるとありましたけれども、また新年度もやはり110億円で、同じ規模の収支差、歳出超過になってしまう。この辺はやはり社会保障費など考えると仕方のない部分なのか。素人としてはここをまず圧縮したいなと思ってしまうのですが、その辺いかがですか。
長野県知事 阿部守一
部局長会議でも申し上げましたし、予算編成方針のポイントにも書いてありますように、今、賃金や物価上昇の時代です。ひと頃まではとりあえず前の年と同じ金額に抑えようとか、そういう時期がずっと続いていましたし、人件費もあまり上がらなければ金利も上がらないという時代でしたので、そういう意味ではこれまでと同じような範囲で何とか頑張れば良かった時代だったと思います。これからは例えば県が発注する事業においても物価高騰とか、人件費が上がっている分とかは適切に見込んで歳出していかなければいけないですし、県の財政運営においても、人件費が増えていくことであったり、社会保障経費が増大していくことであったり、あるいは今後恐らくは金利の上昇局面になってくるだろうと思っていますので、そうした中長期の財政運営のあり方もしっかり考えつつ、編成していくことが求められていると思っています。そういう意味では、単に切り詰めるという発想だけでは予算編成できない時代になっていますので、伸ばすところは伸ばす、やめたり減らすところは減らすことで、これまで以上にメリハリのある予算にしていきたいと思っています。
市民タイムス 萩原 氏
もう1点、先ほどの窓口・電話受付時間の変更の件で伺いたいのですが、県が県行政として率先してこういった働き方改革、やはり表面だけ見ると県民サービスの向上に直でつながるものなのか、少し疑問符がついてしまうのですが、こういった改革を行うことは県全体、民間への波及、その辺も考えてのことなのか、また別の話なのか、どうでしょう。
長野県知事 阿部守一
県だけ、県職員だけが良ければいいという話ではなくて、県民の皆様のサービスの向上につなげることが私の役割だと思っています。一方今のご質問、ほかの皆さんへの影響という観点だと思いますけれども、全国的に働き方改革ということが言われています。そういう意味では、そうした取組を県組織として率先して取り組んでいくことが重要だと思っています。ただ一方で、いろいろ取り組みたくてもなかなか取り組めない中小企業の皆さん等もいますので、そうした皆さんへの配慮や支援も併せて考えていかなければいけないと思っています。人口減少の中で多様な人材が活躍できる社会をつくっていかなければいけないと思っていますので、超過勤務が当たり前のような働き方は変えていきたいと思いますし、ぜひそうした取組を長野県から率先して進めていきたい。一方で、その思いや意義については、県職員一人ひとりがしっかりと認識してもらわなければ、ただのサービス低下になったのではないかと御批判をいただくと思いますので、そこについてはしっかり配慮しながら、取り組んでいきたいと思います。
中日新聞 林 氏
今の窓口の関係の話ですけれども、個人的には時間短縮することは非常に理解できるところもあるのですが、一方でわれわれが帰る時間になっても、まだ煌々(こうこう)と電気がついている部署もあって、なかなか時間内に仕事が終わらないのだろうなというところを見ているのですけれども、そもそもよそからの問合せであったりとか対応しなければいけないから仕事が終わらないというよりも、職員の数が足りないのではないのかなと思ったりもします。一時、公務員が多過ぎるという批判が多かった中で、そろそろ見直して、もう少し人を割くべきところには割いてもいいのではないかという考えも個人的には思っています。そういうところに対しての考え方があればお伺いしたいと思うのですが。
長野県知事 阿部守一
公務員数はひと頃、少なければ少ないほどいいという感覚の時代がありましたけれども、今はそんな時代ではないと思っています。そういう意味で、例えば児童相談所の職員は計画的に増員しているので、引き続き、必要なところにはしっかり職員を配置しながら、とはいえ全体的には財政制約もありますので、職員を増やすという側面だけではなく、仕事の効率化であったり、あるいは成果が上がっていない事業は思い切ってやめるとか、そうしたことも含めて取り組んでいきたいと思っています。
中日新聞 林 氏
関連してもう一つ、国会議員も一時、多過ぎるのではないかという話で、減らせ減らせという話があった中で、まさに今回高市政権が成立するに当たって連立の条件の一つにそれが含まれているという話が報道にありましたけれども、知事はかねて参議院の合区を解消すべきだとおっしゃっています。根底には多様な意見を吸い上げる、それは一つは地方だったりとか少数意見だったりなのかなと思うのですが、今現在どういう形にするのか見えてはこないですが、懸念されていることだったりとか、全国知事会の会長でもありますし、求めることだったりとかがあればお伺いしたいのですが。
長野県知事 阿部守一
国会であったり、都道府県議会であったり、市町村議会であったり、国民・住民の思いや声を反映する極めて重要な役割を担っていますし、特に国会は国権の最高機関ということで憲法に位置付けられていますから、そういう意味で、定数のあり方等についてはやはり慎重な検討・議論が必要だと思います。いろいろな考え方があると思いますので、多様な声をしっかり踏まえた上で方向付けしていただきたいと思います。今ご質問にあったように、例えば参議院の合区の問題等は代表制のあり方として、都道府県制はかなり定着している中で、合区をしていくことによって、これから人口が減れば今のままだとどんどん合区が進むと思いますが、それで本当に地域の声が反映されるのか。ある意味、衆議院の方はやむを得ない部分があると思いますけれども、人口比例で選出される形だと、大都市への人口集中、世界的に都市化が進んでいる中でどんどん都市部の代表となる国会議員が増えて、いわゆる農村部、中山間地域を代表する方たちの数が減っていく。人口比例で見ればやむを得ない部分がありますが、その一方で例えば大都市以外を代表する方たち、大都市とそのほかの地域でやはり課題とか状況はかなり変わりますので、そういう形でいいのかは、特に参議院のあり方としては考えていただくことも必要ではないかと思います。選挙制度のあり方はいろいろな視点がありますので、一概にこれがベストだということはないと思いますが、今の時代どういう視点を重視していくのかを、しっかり国民の皆様にも示す中で方向付けしていただきたいなと思います。
日本農業新聞 岩下 氏
食肉処理施設の関係についてお伺いします。知事は前回の会見で松本施設の代替として県が公設で新設する考えはないというお話をされたと思うのですけれども、今後中長期的な視点で、公設で新設する考えはもう全くないのかについてお聞かせください。
長野県知事 阿部守一
これまでJAグループの皆さんが中心になって検討されてきて、施設のあり方については、ほとんど公設に近い形態で設置したとしてもなかなか経営が難しいという結論が出たわけですし、県もその方向性はそのとおりだと思っています。そういう意味で今の段階で施設を造ることは採算が取れない、持続可能性がないと思っています。ただ、将来いろいろ経済環境等も変わっていく可能性もありますので、将来にわたって絶対何もしないとか何とかするとか、今の段階で私が申し上げることは難しいと思います。今の局面において、長野県に施設を新設した上で運営していくことは難しい、県としてはそうした対応を行うことはできないことは申し上げておきたいと思います。ただ松本の食肉処理施設がなくなることによる代替的な対応であったり、あるいは施設建設以外の畜産振興に向けた取組であったりは、むしろこれまで以上に積極的に取り組んでいかなければいけないと思っています。
日本農業新聞 岩下 氏
9月に県が設置した畜産経営支援検討会議でも、中長期的な視点として中野の施設を含めた食肉流通の方向性を議論していくという話があるかと思うのですけれども、今、公設についてはないという発言があると、今後、会合で公設について議論することは無駄になるのではないかなと思うのですが、来年1月に2回目の検討会がありますけれど、そこでの議論についてのお考えはいかがでしょうか。
長野県知事 阿部守一
これから長野県の畜産行政をどうするのか、県全体で畜産業をどういう形にしていくのかは重要な課題だと思っていますので、関係者の皆様の考え方や思いというものは県も真摯に受け止めながら対応していかなければいけないと思っています。ただ、時間軸をどうするか、などはしっかり考えていかないといけないと思っています。検討会議での検討状況の詳細を私は十分把握できていないので、また農政部からも話を聞きながら、県としての方向性、考え方は検討会議でもお示ししていきたいと思います。
日本農業新聞 岩下 氏
最後にもう1点ですが、今、中野の施設が運営されていますけれど、10年後、もしかしたら中野もなくなるかもしれないというところで、県内で食肉処理施設がなくなるとなると福井県に次いで2例目になるかと思うのですけれど、その受け止めとか考えはいかがでしょうか。
長野県知事 阿部守一
北信の食肉施設の関係者の皆様は、今お話あったように10年以上は運営継続するということで、まさに現在排水処理施設の整備を実施しているところですので、まずはそうした取組をしっかり進めていくことが重要だと思っています。そこから先の話は仮定の御質問なので、今の段階で私から何か申し上げられるような状況ではないと思います。
長野朝日放送(abn) 吉田 氏
石商の件についてお伺いしたいと思います。これまでの対応では不十分だということだと思うのですが、特にいかなる点が不十分だと考えておられるのか改めて教えていただきたいです。また今回新たに中小企業団体中央会に指導を依頼したということですが、どのように動いていってほしいというような狙い、意図があるのか、教えていただければと思います。
長野県知事 阿部守一
県としては、例えば過疎SSに対する支援策等についても検討してきてしっかり応援していかなければいけないと思っていますし、長野県内はどうしても自動車利用、特に個人の方にとってマイカー利用をしないと日々の生活もなかなか難しい地域も多いので、そういう意味ではSSのあり方は多くの皆さんの関心事項だと思いますし、県としても重要な社会的なインフラだと思っています。そうした中で、いわゆるカルテル疑惑が指摘されていますし、今現在公正取引委員会の調査が続いている状況ですから、何よりも県民の皆様に対する説明責任と、信頼の回復、信頼の確保が行政としてもしっかり応援していく上では重要だと思いますし、日々SSを利用されている皆様もそうした思いがあるのではないかと痛切に感じています。第三者委員会からの報告で指摘されている事項もありますので、真摯に受け止めていただきながら対応していっていただきたいと思っています。
信濃毎日新聞 遠藤 氏
先ほど出た質問に重なる部分があるのですが、畜産業について質問です。中野市の施設が10年以上ということで長期ではなかなか現在の建物自体難しいという状況がある中で、知事として今後県内の畜産業を守り発展させていく上で、やはり施設の新設といった選択肢も含めて県内の県産肉を処理する施設を県内でちゃんと確保していくべきと考えているのか、それとも全国的にはほとんどありませんが県内から1か所もなくなって、全てを県外に処理を委託するような形もありなのではないかと考えているのか。その考えをお聞かせください。
長野県知事 阿部守一
私としては長野県の畜産業が持続可能な形で発展していけるようにしたいという思いですので、例えば今回の代替措置においても、松本の施設がなくなることによって他県に移送していくところを県としても支援していこうと思っていますが、そういった状況の中で、長野県の畜産業にとって何が本当に必要で何が重要なのか。こうしたことを県としてはしっかり考えていくことが必要だと思いますので、今の段階で施設があった方がいいのか、ない方がいいのかについてお答えできるだけの情報、あるいは考え方を持っているわけではありませんが、先ほど申し上げたように、北信の食肉処理施設がある今の状況下でもう1施設を新たに稼働させることは事実上困難だということ。それから北信の施設については、今まさに施設整備を行っているところでもありますので、今後どういう形になるかは私も見通せないというか、当面継続される前提で考えていますので、そこから先のことについて今の時点で言及するようなものではないと思っています。
信濃毎日新聞 河田 氏
石商の件で質問が重なりますが、二つ教えてください。一つ目は今日発表した指導をしていく内容は、これまでと内容が変わらないと思うのですが、このタイミングで対応方針を示した狙いはどういうところにあるのか。もう1点、9月の聞取りの内容も公表されていますけれども、違法性の認識ですとか、支部から連絡が来ることに違和感がなかったかということに対して、いずれも本部としては関知していないという主張を繰り返していますが、この説明に対して知事としては納得いく説明だと思うかどうか。この2点を教えてください。
長野県知事 阿部守一
県は石商の皆さんの対応については、今の段階で県が求めていること、ひいて言えば県民の皆様が求めていることにしっかり応え切れているかといえば、応え切れていないだろうということで、あえてこういう形で中央会に対して文書を出して、中央会から指導していただくことをお願いしている状況です。口頭でやり取りしているだけではなくて、県としての考え方を文書の形でお示ししたことは、これまでと必ずしも同じ対応ではないと思います。かつ、ガバナンスの確立、コンプライアンスの遵守を書いていますけれども、今の時点で石商の皆さんが、県民の皆様に対して、利用者の皆さんに対して直接説明責任を果たしたとは言えない状況だと思っていますし、全体的な話と個別の事項を書いていますけれども、県にとってもまだ対応の中身が不明確のことがたくさんあります。そういう意味では、今の段階で石商の対応について県として期待しているとおりに行っていただきましたと申し上げられるような段階には至っていないと思っています。
信濃毎日新聞 河田 氏
2点目の違法性の認識がない、支部から連絡していたのに本部が関知していない、そういう説明を聞取りの中でされていること自体、知事は納得いきますか。
長野県知事 阿部守一
違法性の認識についても今言及したつもりですが、ガバナンスの話については理事長が(県庁に)いらっしゃった時にも私からも申し上げたと記憶していますが、例えば県の何部、あるいは現地機関がこんなことを起こしてしまいましたというときに、私がそれを知らなかったからといって組織の長としての責任を免れることには、少なくとも法的にはともかく、道義的にはならないだろうと思っていますので、ぜひそうしたことも含めて組合にはしっかり対応を考えていただきたいと思っています。
どうもありがとうございました。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください