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更新日:2026年3月19日

知事会見(令和8年(2026年)2月5日(木曜日)15時02分~16時04分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 県議会2月定例会に提出する令和8年度当初予算案・条例案について
  2. 令和8年4月組織改正について
  3. 長野県宿泊税活用計画について
  4. ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック・パラリンピックについて

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取材者からの質問

  1. 県議会2月定例会に提出する令和8年度当初予算案について(1)
  2. 長野県知事選挙について
  3. 県議会2月定例会に提出する令和8年度当初予算案について(2)

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本文

阿部知事からの説明

1 県議会2月定例会に提出する令和8年度当初予算案・条例案について

長野県知事 阿部守一
 私からは、冒頭4点お話ししたいと思います。最初の2点は、予算案・条例案と組織改正です。2月県議会が迫ってくる中で、新年度に向けての取組を行ってきていますけれども、令和8年度の当初予算案を本日午前中の部局長会議で決定しました。令和8年度当初予算案「未来を創る改革継続予算」ということでサブタイトルを打ち、「社会の基本設計をアップデートする」と名付けました。予算額については、1兆658億5,189万8,000円ということで、コロナ禍の令和4年度に続いて規模的には大きな予算になっています。今回の予算に対する私としての思いは、一つは社会経済環境が大きく変化していく中で社会の基本設計をアップデートしていきたいと、新しい時代に向けた第一歩となるような予算にしていきたいということ。2点目は長野県総合5か年計画「しあわせ信州創造プラン3.0」を推進しているところですので、総合計画を継続して着実に推進していくということ。3点目は県議会11月定例会の追加補正予算、1月県議会臨時会での1月補正予算と続けて、長野県の総合経済対策の第3弾としての予算ということで、今回の当初予算は大きく三つの意味合いがあると思っています。対前年度比で539億円、約5.3%の増という予算です。主な事業についてコメントしていきたいと思いますが、今から申し上げる10の主要施策については、今、申し上げた三つのうちの最初の、未来に向けて「社会の基本設計をアップデートする」という部分を意識した10項目です。最初の「生産性向上、人材確保等を通じた産業競争力の強化」ということですが、社会経済環境が大きく変わる中で、成長分野での発展を各企業が目指していくことを応援することと併せて、高付加価値な経済・産業構造をしっかり作っていきたいと思っています。スタートアップの活動拠点として信州をしっかり発信する「SOBA Tech NAGANO」の開催であったり、投資会社と連携してのスタートアップ支援であったり、信州スタートアップ・エコシステムの強化を図っていきたいと思っています。また、企業の発展・成長を後押しする観点で、売上高10億円を突破することを目指す企業の成長を後押しするための県単独事業として設備投資に対する補助制度を新たに創設します。大きな2番目ですが、今、物価上昇局面の中で、県民の皆様は物価上昇に対しての対策・支援を強く求めていらっしゃいますので、「賃上げ促進、福祉的支援の充実等による家計可処分所得の向上」にしっかり取り組んでいきたいと思います。継続的な物価高に対応できるよう、持続可能な賃上げ支援を図っていきます。賃上げ補助金を当初予算でも計上してしっかり企業の生産性向上、その結果として賃金引上げが行われるような支援を行っていきます。また、福祉的支援の充実ということで、既に補正予算化していますが、ひとり親家庭の給付金の支給、「まいさぽ」等での相談、食料品の支援、こうしたことで福祉的にも県民の皆様の暮らしを支えていきます。それ以外にも後ほど申し上げますけれども、教育、子育てに関する負担の軽減ということと相まって、家計可処分所得の向上を目指し、暮らしの安定、将来の安心を支えていきたいと思っています。大きな三つ目が「農地、人材等の総合的な改革による持続可能な農業の実現」です。今回、経営体の法人化、農地の集積・集約化、こうした改革をしっかり進めていく方向性を明確に打ち出し、また地域ごとの将来像も県が一緒になって地域の皆様とともに明確になるように取り組んでいきたいと考えています。こうしたことを通じて、力強く持続可能な農業への転換を図っていきます。4番目が、「宿泊税を活用した満足度の高い観光立県の実現」です。6月から宿泊税の課税が始まりますが、この間多くの皆様と議論を重ねてくる中で長野県の観光が宿泊税によって大きく変貌したと、多くの皆さんに思っていただけるように取り組んでいきたいと考えています。観光コンテンツの充実、受入れ環境の整備を飛躍的に進めることにより、観光客の満足度、そして地域の稼ぐ力を高めていきたいと考えています。観光コンテンツの充実としては、自然、歴史、文化、食など新しい観光コンテンツの整備を支援していきます。また、受入れ環境整備としては、公共交通あるいは観光施設等の検索・予約・決済手段を一元化する信州「観光MaaS(マース)」システムの構築を進めていきます。さらには、交通拠点と観光地を結ぶ定期観光路線の新設・拡充や観光地を周遊するツアー造成を支援していきます。なかなか長野県の観光地は良い所がたくさんあっても交通が不便で行けないという部分がありますので、そうした課題を解消できるように取り組んでいきたいと考えています。また、宿泊施設の集積地における観光まちづくり、宿泊施設の滞在環境の整備についても支援を行っていきます。続いて大きな5番目は「一人ひとりに合った学びの実現」です。教育委員会と一緒に教育改革を進めているところですが、改めて子どもたちが主人公の「学びの新しい当たり前」を創造していきたいと考えています。教育の充実・学校改革としては個別最適な学びを推進する観点から、小学校1年生については25人規模学級編制で取り組んでいきます。また外国人の方々が増え、外国人の子どもたちが増えている状況の中で、外国人児童生徒等が安心して学べるよう、日本語の初期指導を研究していきます。加えて、デジタル技術が発展していく中で、学校改革として遠隔配信を活用した中山間地域における学びの充実、メタバースを活用した不登校児童生徒への支援モデルの構築に取り組みます。そして教育費の負担軽減としては、高校授業料を支援する就学支援金の収入要件を撤廃するとともに支給上限額を私立の全日制では39.6万円から45.7万円へと引き上げます。また、公立小学校の給食費の抜本的な負担軽減を支援ということで、国のスキームにのっとって1人月額5,200円を支援する形になります。全国知事会長としてもこの問題にコミットしましたけれども、いろいろ議論はありましたが、子育て家庭の皆さんの負担軽減にしっかりつながることを期待しているところです。県としては、特別支援学校は県立ですので義務教育段階ということで、特別支援学校の小学部のみならず中学部、全ての児童生徒の給食等について完全無償化ということで、負担軽減ではなく無償という形で県として対応していきたいと思っています。続いて、「子どもや子育てを支える環境の更なる充実」です。国においてもこども未来戦略「加速化プラン」における様々な施策を打ち出しているところですので、県としても経済的負担の軽減、人材確保等を一層強化することによって、子ども・子育てを社会全体で支える仕組みに転換していきたいと思っています。3歳未満児の保育料軽減、第3子以降、低所得者の皆さんの無償化を含む保育料軽減や子どもの医療費助成、長野県は市町村の皆さんの取組で18歳まで子ども医療費助成の対象という形になっていますが、こうしたものを継続して実施していきます。また、子育て家庭に対する独自の負担軽減事業を行う市町村への交付金、これまでは未就学児を対象に県として支援しましたが、市町村の皆様からの御要望等も踏まえて義務教育年齢まで拡充し、市町村の皆様にとって使いやすい仕組みに改善します。また、困難を抱える子どもへの支援の一環として「信州こどもカフェサポートセンター」を新たに設置して、こどもカフェの立上げ等を応援していきます。(会見資料の)その後のページに国の制度の「子ども・子育て支援金制度」を書いていますけれども、子育て支援を抜本的に強化するため「子ども・子育て支援金制度」が令和8年度から開始します。様々な医療保険制度の中で支援金を拠出いただく形になっていて、まさに全世代、社会全体で子どもや子育てを支え合う仕組みとなっています。この支援金は、児童手当の拡充や「こども誰でも通園制度」をはじめとする六つの事業の財源になるというものです。県民の皆様にはこうした趣旨も御理解いただき、ぜひ一緒になって子ども・子育て世帯を応援していただければと思っています。続いて、大きな7番目は「病院等の役割分担と連携強化による安全で持続可能な医療提供体制の構築」です。医療分野については医療提供体制のグランドデザインを作っていこうと取組を進めてきていますが、県としては安全で持続可能な医療提供体制をしっかり構築していく、そうした体制に転換していくことが急務だと考えています。そうした中で、まず政策医療に対する支援を強化します。救急・周産期・精神医療機関への支援として運営費補助を行っていきます。国の補助が一定程度なされていますが国の補助額が不十分だということで、県独自に上乗せ支援を行っていきます。また、県全体の医療提供体制を安定させるためには、医師配置の最適化をしていくことが重要だと考えています。そういう意味では、信大病院が行っている地域の中核的な病院に対する医師派遣について県として財政的に支援を行います。加えて、医療機関の役割分担と連携強化ということで、新たな地域医療構想の策定を進めていきます。さらには、長野県の医療、人材育成あるいは高度医療の分野では、信州大学、あるいは信州大学医学部に非常に大きな役割を担っていただいているところですので、今般、信州大学と協定を締結したいと思っています。医師派遣、高度医療の分野で信州大学の役割を十分発揮していただくとともに、県としても信州大学に対する支援をこれまで以上に強化していきます。(会見資料)14ページにありますように、医師派遣の部分については、現在は医療機関ごとに信州大学医学部と医師派遣の調整を1対1対応で行っているわけですが、これだと県全体の医師配置としては最適かどうかよく分からないという部分がありますし、県としてそうした協議を行う場がありませんでした。今般、信州大学と締結予定の連携協定では医師派遣の部分についても明記し、県と大学の間で医師配置の方針を調整していく方向にしたいと思っています。併せて、中核病院に医師派遣をする際に県として補助金を出して、全体としての医師の最適配置を財政的にも支援していきます。これまでの個別調整から全県の最適化ということで制度を転換して、基幹病院の機能強化等に対応し、持続可能な医療提供体制を構築していきたいと考えています。続いて8番目、「公共交通の維持・発展と公共ライドシェア等を活用した移動利便性の向上」です。公共交通については、これまで以上に県としての関わりを強化していきたいと思っています。これまでのように、「事業者が運賃収入で頑張ってください」ということには限界があると考えています。そうした観点に加えて、公共ライドシェア等の普及、あるいは移動サービスの利便性向上にも取り組んでいきます。自家用車に頼らなくても通院・通学等の移動が確保される社会を実現していきます。主な取組としては、公共交通の分野については市町村をまたぐ広域路線については、「信州型広域バス路線支援制度」によって赤字補填にとどまらない支援をしっかり行っていきます。また、公共ライドシェア等の普及に向けて身近な移動手段確保モデルを作成して市町村の取組を促していきます。加えて、県下統一地域連携ICカードの運営に県が主体で取り組み、利便性の向上を図っていきます。続いて大きな9番目、「新たなゼロカーボン戦略の具体化による脱炭素社会の実現」です。戦略の中間見直しを行っているところですが、これを踏まえて徹底的な省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの普及拡大で脱炭素社会への転換を一層加速していきたいと考えています。戦略の中間見直しの状況ですが、一定程度これまでのゼロカーボン戦略の成果が出てきている部分があります。しかしながら、2010年度比で2030年度に温室効果ガス実質6割削減という極めて高い目標を達成するには非常に厳しい状況だと考えています。これまでも充電インフラの設備を増やす、5年間でEV台数倍増、信州健康ゼロエネ住宅の助成等で新築のZEH(ゼッチ)率は7割、小水力発電の設置件数は全国1番ということで一定程度取組は進んできましたが、温室効果ガスを削減していく上ではさらなる取組が必要だと考えています。そうした観点で主な取組として、再エネ、家庭部門については今回、条例を改正したいと思っています。地球温暖化対策条例を改正して一定規模以上の新築建築物の再エネ設備の導入、新築住宅のZEH水準適合を県として義務化、努力義務ではなくて義務化という形で進めていきます。また、運輸部門についてはトランジットモールやパークアンドライドの促進等を市町村等と検討して、まちづくりの観点からもCO2の排出削減を目指していきます。さらに産業・業務部門については、エネルギーコスト削減促進のため、省エネ・再エネ設備の更新等を県として支援していきます。年度末の戦略改定に向けて検討を進めていきますが、令和8年度以降も政策の具体化を随時進めて、目標の実現に向けて全力で取り組んでいきたいと考えています。最後10番目、「『伝わる広報』への質的転換の推進」です。今年度から広報にも一層力を入れて取り組んできていますが、情報発信の在り方を抜本的に見直して、県民の皆様の共感と行動につながる「伝わる広報」への転換を一層推進していきます。これまで県公式LINEの登録者16万人突破、広報パートナーによる発信動画100万ビューの達成といった形で一定程度の成果を上げることができました。今後、引き続き職員のマインド醸成、あるいは行政サービス広報・デジタル広報の充実等「伝わる広報」への質的転換を図っていきます。主な取組としては、特にデジタルの分野に力を入れていきたいと考えています。県公式ホームページには対話型AIチャットボットを導入していきます。県公式LINEを活用して県民が知りたい情報をどんどん県からプッシュ型で配信していきます。また、20万人の登録者数達成に向けて(登録者)拡大キャンペーンを行っていきます。加えて、若い世代を中心に多くの皆さんの共感を得ている長野県広報パートナーによる発信は継続して実施していきます。長野県はなかなかいろいろなことをやっているのによく分からない、伝わっていないということを何とか払拭していきたいと考えています。続きまして、人口問題への対応です。信州未来共創戦略を定めて、県民の皆様、いろいろな団体、個人の皆さんとともに人口減少問題に向き合ってきたわけですが、新年度に向けても信州未来共創戦略に基づいて、県としても具体的な行動、アクションを起こしていきたいと考えています。これまで申し上げてきた内容に加えて、若者・女性から選ばれる寛容な社会づくりとしては、異業種交流イベント等の開催で結婚を望む方への支援を一層強めていきます。また、ユースワーカー交流会等によってユースセンターの設置拡大を支援していきます。「ジェンダー主流化」の考え方をあらゆる施策、県の組織に浸透して、性別による固定的役割分担の解消等を図っていきます。移住・関係人口の増加に関連しては、国が創設しようとしているふるさと住民登録制度を見据えて、本県独自の「関係人口メンバーシップ制度(仮称)」を構築していきます。続いて経済対策ですが、これまで1次、2次と経済対策を行ってきました。今回の当初予算においては経済対策の第3弾ということで、必要な経費を計上したところです。これまで説明した施策に加えて、国の地域未来戦略が今後策定されることを見据えて、県内産業の成長発展の方向性の検討を鋭意進めていきたいと考えています。引き続き総合経済対策に基づく各般の政策、1次、2次、3次、予算化したものの的確な執行に努め、県民の皆様の暮らしと困難に直面している産業をしっかり支えていきたいと考えています。続いて、令和8年度当初予算の姿です。先ほど申し上げたように予算総額については前年度比5.3%増ですが、人件費、公債費、社会保障関係費等が増加しています。また投資的経費については、令和7年度1月補正と一体的に編成していますが、補正予算を含めた対比で前年度と比べると約7億円、0.3%の増で前年度とほぼ同額に近い形だと思います。加えて、県立高校・特別支援学校の学習環境整備、トイレ・エアコンの整備を着実に進める観点から予算を増額しています。続いて今後の財政見通しですが、令和8年度当初予算案における財源不足額は105億円になります。メリハリのある予算編成を心掛けたところですが、財源不足額は昨年度当初に比べるとやや下回って約5億円下回る水準ということで、抑制することができました。しかしながら今後、人件費、公債費、社会保障関係費等の増加が見込まれますので、中期財政試算上は基金残高が減少していく見通しになっています。こうした状況をしっかり見据えながら、健全な財政運営に努めていきたいと思っています。令和8年度の県債残高全体は臨時財政対策債の新規発行額が引き続きゼロになりましたので、県の借金残高は減少になります。通常債残高の部分について、国土強靱(きょうじん)化については県として積極的に取り組む方針で取り組んできていますので、防災・減災対策を集中的に実施することによって増加していきますが、国土強靱化部分を除く残高については縮減する方針を示していますので、何とか対前年度を上回らない範囲で取り組んでいるところです。引き続き財政の健全化にもしっかり意を用いながら財政運営を行っていきたいと思っています。またこうした中でも、今回もそうですが、一つは行政課題に的確に対応していく、一方で徹底した事務事業の見直し、不要な事業は改める、なくしていくことが重要だと思っています。引き続き、持続可能な行財政基盤の構築に向けて全庁を挙げて取り組んでいきたいと思いますし、県債残高の部分については将来世代に過度な負担、過度なつけまわしをすることにならないようにしっかり対応していきたいと考えています。当初予算関係については以上です。続いて、条例案についてです。条例案については、改正条例案26件です。主なものは先ほど申し上げた「長野県地球温暖化対策条例の一部を改正する条例案」ですが、高い環境エネルギー性能を有し、再生可能エネルギー設備を備えた建築物の普及による暮らしの質の向上と持続可能な脱炭素社会の実現を目指して、新築住宅が満たすべき省エネ性能をZEH基準に強化するなどの改正を行おうとするものです。また、「長野県高等学校授業料等徴収条例の一部を改正する条例案」、午前中の資料(部局長会議資料)の6ページですが、多様な背景を有する生徒に対して教育の機会均等を図るため、通信制課程の受講料を減免できることとするものです。予算案・条例案については以上のとおりです。県議会2月定例会でしっかり県議会の皆様の御審議をいただきたいと思っています。少し早口でお伝えしましたので、当初予算の分量が極めて多いので御容赦いただきたいと思いますが、当初予算案に計上した事業あるいは条例の具体的な内容等については、それぞれ担当部局に取材いただければありがたいと思いますので、よろしくお願いします。

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2 令和8年4月組織改正について

長野県知事 阿部守一
 大きな2点目として来年度の組織改正についてです。部局長会議で決定したところですが、本庁組織については、令和8年度から戦後現代史を中心として新しい長野県史の編さん業務を始めていきたいと考えています。そのため、県史編さん室を設けます。現地機関については大きく二つあります。一つが令和8年度から長野県として木曽広域連合に参画します。地域公共交通、広域観光に係る業務を移管して一体的に取り組むこととしています。これに併せて、木曽地域における地域振興と産業振興を総合的に調整・推進していくため、木曽地域振興局の企画振興課と商工観光課を統合して企画振興・商工課を設置します。また、建設事務所の関係ですが、災害発生時等における建設事務所長のマネジメント強化や地域振興局との連携強化を図るため、現在分散配置となっている維持管理事務所を本所である建設事務所と統合します。こうした改正により、効果的な施策推進を図っていきます。

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3 長野県宿泊税活用計画について

長野県知事 阿部守一
 続いて大きな3点目の項目です。先ほど予算のところでも少し触れましたが、いよいよ6月から宿泊税の課税が始まります。県民の皆様から御意見をいただきながら、宿泊税の活用について検討してきました。今般、宿泊税の今後5年間の目指す姿や、施策をまとめた宿泊税活用計画を取りまとめたところです。併せて、計画初年度の令和8年度の関連予算は先ほど申し上げたように当初予算案に計上しました。この計画においては宿泊税を活用した様々な施策を通じて、住む人が誇れる観光地の実現、旅行者の満足度向上を重視し、施策や地域を極力重点化して、あまりいろいろなところに少しずつ使うということではなく、できるだけ重点化して活用していきたいと思っています。主な事業は先ほど申し上げたこととも重なりますが、長野県らしい新たな観光コンテンツの充実、観光客の受入れ環境の整備ということでの観光まちづくりの支援であったり、二次交通、旅行商品の充実、こうした取組に重点的に充てていきたいと思っています。このほか国内外のプロモーション等、既存財源で実施する取組も強化して、観光振興に一層力を入れていきたいと考えています。宿泊税が導入されたからといって、他の一般財源でやっている事業を縮小したり、これまでやってきた事業に宿泊税を充てるというような発想ではなく、この部分については、純増となるように予算編成をしたところです。また、市町村に対して交付金を出します。独自性を発揮していただくとともに、大きな方向感については一体で取り組んでいきたいと思っています。各市町村においては、市町村交付金を有効に活用して成果を上げていっていただければと思います。宿泊税の導入で長野県の観光が変わったと多くの皆さんに感じてもらえるように取り組んでいきます。また、宿泊税の円滑な導入に向けてはいろいろな準備が必要になっていきます。特に特別徴収義務者となられる宿泊事業者の皆様には、だいぶお手数をかける形になります。県としては、今回の税導入に伴う会計システム改修の支援であったり、省力化に資するDXの導入支援であったりを行っていきますので、ぜひこうした支援制度を宿泊事業者の皆様には御活用いただきたいと思いますし、また、今後の徴税業務には格別の御協力をいただければと思っています。また、御負担いただく皆様にはしっかり広報していかなければいけません。長野駅などJRの県内主要駅、観光案内所あるいは商業施設でのポスター掲示であったり、検索サイト、SNS等でのデジタル広告を開始しています。今後は東京・大阪・名古屋、あるいは高速道路のサービスエリア等でのデジタルサイネージであったり、旅行サイトでの広告であったり、宿泊施設へのポスター・リーフレット等の配布であったりで宿泊税の導入に向けた広報をしっかり行っていきたいと思っています。メディアの皆様にもぜひ御協力いただければありがたいと思いますので、よろしくお願いします。

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4 ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック・パラリンピックについて

長野県知事 阿部守一
 最後ですが、ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック・パラリンピックに本県からも長野県出身、長野県にお住まいの選手が、オリンピック・パラリンピック合わせて19名の方が出場されます。選手の皆さんが、これまでの厳しい練習の成果を存分に発揮していただき、活躍されることを心から願っていますし、ぜひ県民の皆様と一緒に応援・声援を送っていきたいと思っています。長野県も冬季オリンピック・パラリンピックを開催した県ですので、冬季オリンピック・パラリンピックが近づくたびにテレビ等ではオリンピックの話題が出て、その中で長野オリンピックの映像等も流されて大変ありがたいと思っています。私も海外に行くとかなりの方にオリンピック・パラリンピックの話をしていただく状況です。それだけ非常に世界の皆さんが注目しているスポーツイベントですので、ぜひ長野県ゆかりの選手におかれては、最高の舞台で最高のパフォーマンスを披露、発揮していただきたいと思っています。選手の皆さんの活躍を心から期待しています。少し早口になりましたが、私からは以上です。よろしくお願いします。

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取材者からの質問

1 県議会2月定例会に提出する令和8年度当初予算案について(1)

中日新聞 林 氏
 予算の関係ですが、消費税の廃止なり減額なりを各政党が掲げている中ではありますけれども、今回の予算の消費税は10%のままで計算されているということを昨日のレクで伺ったのですが、それを踏まえた上で、ガソリンの暫定税率の場合は今回特例交付金という形で同額分を補填されたとは聞いているのですが、消費税についてはまだ見通しがつかない状況にあると思うわけですけれども、その辺りの率直な受け止めというかお考えを伺えたらと思うのですが。

長野県知事 阿部守一
 長野県も一つ地方消費税という形で、それから地方の共有財源である交付税、国の消費税の一定割合を地方交付税という形でかなりの財源を、消費税を原資にして各般の施策を進めています。国も含めて、特に年金あるいは高齢者医療、介護、子育ての分野を支える上では極めて貴重な財源だと思っていますし、地方財政には地方消費税分も含めてですが、消費税収全体の約4割が地方財源ですので、選挙後の議論がどうなるかについては大いに関心を持っているところです。まだ選挙中ですし、各政党で消費税について言及されていますが、方向性であったり、公約全体の中での消費税のウエイトというのはかなり濃淡があると思っていますので、選挙結果が出てもすぐ消費税の引下げにはならないと思っていますから、県の予算上はこれまでどおり計上しています。ただ、今申し上げたようにかなりの部分が地方財源ですので、減税をするとなると、地方財政にも大きな影響を与える形になります。そこのところは、ぜひ多くの皆様には共有していただきたいと思いますし、今選挙中ですが衆議院議員になられる方、それから参議院議員の皆さんには、地方財政、地方財源の重要性については十分意識して、今後の議論を進めていっていただきたいと思っています。県としては、どうしても必ずやらなければいけない仕事がたくさんありますので、地方の安定的な行政サービスの提供、あるいは先ほども非常に厳しい財政状況の中でのやりくりの話をしましたけれども地方財政の運営に支障が生じることがないように、地方の声も十分聞いた上で対応していただきたいと思っています。

中日新聞 林 氏
 地方財政の安定性という意味で言いますと、元々地方の財源であると位置付けられた地方消費税だったりとか、ガソリンの暫定税率だったりとかというのと、国から特別交付金だったりで補填される形、少し言い過ぎかもしれませんけれど国会がいわば生殺与奪を握っている状況の財源というのは、少し性質が違うのかなと思うわけですが、どういうつもりで各政党が訴えているかわかりませんけれど、明らかにこの流れは地方分権からは逆行している流れなのかなと思ったりもするわけですが、その辺りの危機感だったり、お考えだったりはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 地方分権に逆行というよりは、ほとんど分権型社会になっていないということなのだと思っています。なっていないというのは、今申し上げた例えば、今回暫定税率が廃止される軽油引取税もそうですし、地方消費税もそうですが、地方の財源ではありますが、制度は国が法律で決めるという形になっています。そういう意味では、地方の自主財源でありながら、その内容あるいは税率、なくすのか作るのか、こういうところは基本的には国において議論されていく形になっています。先ほど地方はやらなければいけない仕事がたくさんあると申し上げましたけれども、やらなければいけない仕事のうちのかなりの部分は、国が法令で、これをやってくださいと決めているわけです。これをやってくださいと決めているからには、そのための財源も国においてしっかり確保していただくことが必要だと思いますので、どうしても地方税財政制度の基本的なところは国が担わないと、地方公共団体が仕事をする財源をちゃんと保障していただくことにはならないので、仕事と財源はセットではないかと思います。本当の意味で地方分権を進めていくとすれば、この事務はもう都道府県の仕事で国は関与しないとか、その代わりその財源は地方が頑張って確保するとか、そういう形で分離していかないと、なかなか今の国と地方の関係では国から様々な関与を受けない形での分権型社会にはなり得ない、なりにくいかと思っています。今回消費税が今後どうなるかは未知数ではありますけれども、国の議論において地方公共団体、都道府県や市町村との関係をどうするのかについては、意識していただくことができるように私としても全国知事会長としても、しっかり訴えていくことが今後必要になってくるかと思っています。

信濃毎日新聞 小山 氏
 二つお伺いします。当初予算のタイトル、キャッチフレーズの「社会の基本設計をアップデートする」のところですが、午前中の部局長会議でも、これまでも前例踏襲ではいけないですとか、延長線上ではいけないという話をされてきたと思いますが、基本設計そのものを変えていかなければいけないという問題意識ですとか、対処療法ではなくてアップデートが必要だというところに知事が込めた意味合いというか、思いをお聞かせいただけますか。

長野県知事 阿部守一
 日本記者クラブでもお話をしましたが、そもそも社会の基本設計を変えていかないと、パーツごとの議論だけではいけないと、「社会のOSの転換」とも申し上げましたけれども、アプリだけ入れ替えてもそのアプリを動かすOSが昔のままだとなかなか明るい未来をつくっていきづらいのではないかと思っています。例えばその一つが今まさに御指摘いただいた国と地方の関係ですが、右肩上がりで社会が発展している時は、中央集権的にどこで暮らしても同じような教育を受けられるということが良かったですが、長野県知事をしている中で例えば「信州やまほいく」とかありますが、都会の子どもたちに毎日森の中で活動してくださいということは物理的に無理です。逆に長野県の子どもたちが都会の子どもたちと同じような施設の基準の中で活動していくということも無理があるのではないかと思います。そもそもどういう仕組みを作るかという以前に、国と地方の役割分担の在り方、どこまで国が決めてどこまで地方に委ねるのかをもう少し変えていかないと、例えば今の保育の部分でもより望ましい形にはなっていかないと。そういう意味では施策を改善するということではなく、基本設計をアップデートするというような言い方をしています。今回の10の項目はいずれもアップデートをするという思いを込めて記載していますので、例えば医療と交通であれば、県としてはこれまで以上に財政負担を強化してでもしっかり守り抜いていきたいと思っていますし、また教育は、教育現場の主体性、自主性を尊重しながら「TOCO-TON(トコトン)」であったり、あるいは25人規模学級を小学校1年生で導入したりといったようなことに取り組んでいきます。いずれの分野も今までどおりの延長ではなく、新しい社会、未来に向けての歩みをしっかり進めていこうという思いでサブタイトルを付けさせていただくと同時に、予算編成に当たったところです。

信濃毎日新聞 小山 氏
 もう1点、広報・共創推進課の新規事業で県民参加による提案投票制度について伺いたいのですけれど、知事は4期目の選挙の選挙戦の公約で県民参加型予算を試行されて、見直しについては去年の春にいろいろ課題も含めて御説明してくださったと思うのですが、この形を変えて改めてどんなところに期待するかですとか、若干先行する東京とか三重の例を見ると投票をもらっても硬いのかなというような感じもしたのですが、どういった観点で提案を望むかとか投票によってどういった絞り込みを望むかみたいなその辺のイメージもあれば伺えますか。

長野県知事 阿部守一
 予算化してこれから具体化をしていかなければいけないので、具体的なことはこの場では申し上げづらいですけれども、どうしても都道府県行政は住民から遠い存在になりがちですが、もっと自分たちの考えとか声を県政に反映できるという思いを持っていただけるように工夫をしていかなければいけないと思っていますし、そうしたことを通じて、行政の仕組みとか県の取組にもぜひ関心を持っていただけるようにしていきたいと思っています。そうした思いで具体的な制度をしっかり設計していきたいと思います。

市民タイムス 萩原 氏
 予算全体の話で知事のお考えをもう1回改めてお伺いしたいのですけれども、先ほど説明があった中で、補正を含めると前年並みになっているという部分を理解しましたけれども、当初(予算)としてみれば過去2番目の規模でかなり大きい印象も受けます。税収は好調で財源不足も圧縮されているとはいえ、知事も厳しい中でのやりくりという言葉もありました。改めて、将来的な財政を見据えてやりくりで心掛けた部分とか、悩んだ部分とかありましたら、その辺のお話をお伺いできればと思います。

長野県知事 阿部守一
 行政の仕事はどんどん増えます。国からもいろいろなことをやってくれとか、社会環境が変われば新しい仕事がどんどん増えます。その一方で、重要性が減ったような事業は縮減したり廃止したりということで、しっかりメリハリをつけることを意識して予算編成に取り組みました。特に今回の予算は次の時代、未来を創る改革継続予算と銘打ちましたので、できるだけ従来型の発想から転換をさせていくということを意識してメリハリをつけたところです。

市民タイムス 萩原 氏
 メニューを見させていただくとかなり独自色は出ていると思うのですが、改めて一番ここが阿部流の独自色だという部分、一つというのは難しいかもしれないですけれど。

長野県知事 阿部守一
 先ほど時間をかけていろいろ申し上げましたが、いわゆる「しあわせ信州創造プラン3.0」を進めるための施策は着実にやっています。今回の特色は、先ほど申し上げた「社会の基本設計のアップデート」ということで、これは冒頭掲げた10のテーマ、今回はこれまでと少し違って当初予算編成方針を定めた時からこれらの項目に力を入れて取り組んでいくということを県庁内外に示しながら、各部と対話をして予算を作り上げてきましたので、そういう意味では10項目のどれが重要という感じではなくて、これまでの方向感を変換しながら新しい未来を創っていくために必要な予算だと考えています。

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2 長野県知事選挙について

朝日新聞 志村 氏
 知事のお話を伺っていると、今回、「社会の基本設計をアップデートする」もそうですけれども、中期的、長期的に見据えた予算編成を意識されたのかと感じたのですが、一方で知事は新年度に4期目の任期が満了する、かつ国の予算も編成・可決も遅れると言われている中で、消費税の議論もおそらく時間がかかるのではないかという気がするのですけれども、そういった中で改めて知事選への意欲というのがあるのかどうかお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 まだそれは白紙です。熟慮した上で結論を出していきたいと思っています。

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3 県議会2月定例会に提出する令和8年度当初予算案について(2)

信濃毎日新聞 鈴木 氏
 今日の予算の説明で、これからの時代、新しい時代というお言葉がありました。社会の基本設計をアップデートしなければならないというその「社会」を簡単に言うと知事がどう見ていらっしゃるか。現状このままでいくと、(しあわせ信州創造プラン)3.0とかいろいろな議論の中で重層的に語られていることだと思うのですが、新しい時代に向かっていく第一歩にしたいと言ったときに目指す社会というのは、人口減少という非常に大きな問題があって、労働力人口、生産人口全てのものが少なくなり、いろいろな人が広い県土のいろいろな所で非常にばらばらに生きている、住んでいる、それは居住権という人権ですから、コンパクトシティという大きい国の旗振りがあっても人は住みたい所に住む、そこにはどうしたってインフラが必要である、道路が必要だ、水道が必要だ、いろいろなことがあって先ほどおっしゃったように行政サービスはどんどん肥大化をしていくというこの時代、これからさらに進むという、そのことに対して県としての踏み込んだ予算だということでよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一 
 そのことも含んでいるというか、今お話いただいたのは人口減少の部分だと思いますが、人口減少対策というのはもちろん重要な切り口ですし、人口が右肩上がりに増加する局面から急激に減少する局面に至っていますので、新しい社会に適合するように様々な社会の基本設計をアップデートしていくということは、私も重要だと思っています。ただそれだけではなくて、例えば気候変動の問題、あまりひと頃ほど語られなくなってきている感じがしているのですが、しかしながら一方で夏の酷暑だとか、今回の北日本における大雪だとか、気候変動の影響というのは確実に表れてきている中で、私たち人間は大きな変化をなかなか変化として実感しにくい、例えば気温も何年たって1度上がるみたいな話は自分の体感としては変化していると感じられなかったり、あるいは人口も確かに減っているけれども、1年間に長野県全体で1万人とか2万人とか減っても、身近な所で見ていれば変化しているのか変化していないのか分からないレベルです。ただ社会、あるいは世界は、個人から見ると日々の暮らしはあまり変わらないけれども、人口問題であったり、気候変動の問題であったり、大きく変化しています。そういうものに対して長期的な視点を持ってしっかり対応していかないと、行政としては役割・責任を果たせないのではないかと思いますし、社会的な環境の変化だけではなく、AIとかデジタルの時代になっている中で、私たちの働き方とか教育の在り方というのは大きな変化を求められていると思っています。ただ、例えば教育システムを一つ取れば、精緻に組み立てられた学校教育システムになっていますので、ちょっとやそっとではなかなか大きな変化は生み出せません。そうした変化に比べてAI・デジタルは本当に加速度的に変化していますので、そういうことに対しても教育の在り方、学びの在り方を変えていかないとどうしても時代に合った仕組みにはならない、教育にはならないと思います。人口問題が確かに大きなウエイトを占めていると思いますが、人口問題に限らず社会の大きな変化を捉えながら必要な行政施策を講じていくということが、今まさに行政には求められていると思っています。

信濃毎日新聞 鈴木 氏
 4期目の最後の予算というか、今回の予算は知事とすればやりたいことはかなり盛ったというか、御自身の中で完成度というのでしょうか、今までのようなコロナとかいわば手足を縛られた状態ではなくて、大規模な予算になりましたけれど、かなり知事のやりたいことを盛ったという予算なのでしょうか。感想というか。

長野県知事 阿部守一
 やりたいことを盛ったというか、やりたいと言うと私が主体で少し語弊がある気がしたのですが、というよりも例えば10項目で、変化の大きな方向性を県民の皆さんとも共有したいという思いで編成しました。どうもありがとうございました。

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