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更新日:2024年1月9日
長野県知事 阿部守一
それでは、きょうは私の方からは、3点、冒頭お話を申し上げたいと思います。まず、白馬村で発生した土砂災害についてです。12月16日に発生した土砂災害は、今も避難されている方がいらっしゃるという状況です。被災された方々に謹んでお見舞いを申し上げたいと思います。県としても、白馬村とも十分連携させていただきながら、応急対策、そして復旧、さらには生活者の皆さまに対する応援、いろいろな取り組みを行っていかなければいけないと思っています。きょう、プレスリリース資料(会見資料1)でお配りしていますのは、災害関連緊急砂防事業として部分採択されたというお知らせです。現地においては、黒豆沢の周辺の沢から水が流れ込んできている状況ですので、まず水の処理を最優先に取り組んでいきます。今週の火曜日、19日から仮設水路工の設置に着手していまして、年内の完了を目標に作業を進めているところです。また、お手元の資料の通り、応急対策については、今後、二次災害防止のための対策として黒豆沢の出口付近にワイヤーネットの設置等を進めていきます。当該地域の安全対策をしっかり行いながら、復旧・復興に向けた対応を行っていきたいと考えています。また、県としては監視カメラも設置しています。気象台から頂く気象情報等も含めて、白馬村の皆さまとも共有させていただき、被害区域が万一拡大するといったような状況の際には、住民の方が迅速に避難できるように、引き続き、村とも連携して白馬村の取り組みを県としても支援していきたいと思っています。これから、降雪期になってきます。神城断層地震の際も、なかなか豪雪地帯ですので、冬季間の対策が非常に難しいケースも出てきますが、県としては被災された皆さまの思いにしっかりと寄り添って、村とも連携しながら対策を進めていきたいと考えています。
長野県知事 阿部守一
続きまして、2点目ですけれども、年末年始を迎えるに当たっての感染対策の呼び掛け(会見資料2)ということで、皆さまに紙をお配りしているかと思います。新型コロナとインフルエンザ、両面あるわけですけれども、基本的には講じていただく対応は同じです。インフルエンザについては、直近の定点あたりの患者数は前週比は減少してきているわけです。しかしながら、まだ警報の基準値の30人を上回るという状況になっております。引き続き警戒が必要だと思っています。また、新型コロナについては、直近の12月11日から17日までの定点あたりの患者数は、前の週に比べて1.28倍と、こちらは増加しています。直近の入院者数は170人台で推移して、横ばいという状況ですので、新型コロナの状況についてもしっかり注意して取り組んでいきたいと思います。県民の皆さまには、新型コロナ対応は、これまでも繰り返し繰り返し同じような呼び掛けをさせてきていただいていますが、これから冬休み、あるいは年末年始になります。多くの皆さまが集まる機会が増える季節です。そういう観点では、換気、手洗い、こうした基本的な感染対策についてぜひ今後も心掛けていただければありがたいと思っています。また、重症化リスクが高い高齢者の方、あるいは基礎疾患がある方等へ感染を広げないことが重要だと思っていますので、例えば、医療機関、高齢者施設等を訪問される際にはマスクを着用していただくなど、必要な感染拡大防止対策にもご協力を頂ければと思っています。また、発熱等で医療機関を受診されるケースがあると思います。医療機関側において受け入れの準備が必要な場合もありますので、発熱等の症状で受診を希望される場合には、ぜひ事前に医療機関にご連絡を入れていただきたいと思っています。
なお、県としての対応が資料の下の方に書いてありますが、受診・健康相談センターを設置しています。長野市、松本市は中核市でもありますので、それぞれ設置していただいていますけれども、年末年始は24時間で対応いたしますので、発熱等の症状があって受診先に迷うような場合、あるいは自宅で療養される方の健康相談、こうした場合にはこちらの電話番号にご連絡、ご相談いただければと思っています。私も入院をしたりしてしまいましたけれども、県民の皆さまにもくれぐれも健康にご留意いただいた上で、良い年末年始をお過ごしいただければと思います。
長野県知事 阿部守一
それから、最後3点目ですが、年末年始の相談窓口についてです。きょうの部局長会議で共有したところですけれども、今、物価高騰等の影響を受けている個人、事業者の皆さま、大勢いらっしゃる状況ですので、年末年始の期間中も県として必要な対策、対応を行っていきたいと思っています。まず、生活相談については生活就労支援センター「まいさぽ」、あるいは県、市の福祉担当課においては、年末年始の期間中も生活資金、お住まい、食料支援、生活全般のお困りごとに対して電話での相談を受け付けています。こうしたことでお困りの方はぜひ遠慮なくお電話いただければと思っています。また、国においては既に始まっていますけれども、12月15日から1月4日まで孤独・孤立相談ダイヤルというものを設けています。さまざまな悩み事を1人で抱え込むことなく、ご相談いただければと思っています。こちらは「♯9999」という電話番号におかけいただければと思っています。それから、金融相談ということで、年末は資金需要が高まる季節です。企業の資金繰りがひっ迫することも懸念されますので、12月4日から28日まで県庁と地域振興局で、年末金融相談窓口を開設しています。12月29日は県庁で電話相談をお受けします。こうした窓口をぜひご利用いただきたいと思います。個人の方、事業者の方、お困りの方はぜひご相談いただければと思っています。私からは以上です。よろしくお願いします。
信濃毎日新聞 森 氏
感染症の呼び掛けの関係ですけれど、昨年も年末年始に主に新型コロナの感染対策ということで呼び掛けされていたと思うのですけれど、呼び掛けの内容、中身については昨年と変わった点があるのかどうかということが1点と、あと昨年も年末年始にかけて特に若い世代を中心に感染が拡大して、年始含め、当時全数把握でしたけれど3000人を超えるような状況が続いていたと思いますが、先ほど知事おっしゃられたように、年末年始は人の移動であったりとか普段会わない方と接する機会が増えるということもあります。特に若い世代に気を付けていただきたい点などございましたらお願いします。
長野県知事 阿部守一
まず、基本的には昨年の時はまだ5類に引き下げ前でしたので、新型インフルエンザ等対策特別措置法であったり、本県の新型コロナ条例であったりが適用されている状況でしたから、同じような趣旨の呼び掛けをさせていただいていますけれども、条例とか法律を踏まえた呼び掛けをさせていただいていました。ただ、呼び掛けというか、協力いただきたい内容は基本的に同じような内容ですので、今回の呼び掛けの方は、これまでよりも法的な裏付けを基にしての要請というよりは、マイルドなお願いという形にさせていただいています。そして、若い世代の皆さまですけれども、コロナ対策はずっと、お年寄り、あるいは基礎疾患がある方を守っていただきたいという呼び掛けをさせていただいています。先ほども申し上げたように、重症化リスクが高い方が感染する、あるいは重症化リスクが高い方の間で感染が広がっていくことが、県としては懸念されますので、例えば、お年寄り、若い方からすると祖父母、あるいは曾祖父、曾祖母とお会いするような機会もあると思いますが、そういうときはやはりご自分の側でもマスクをするとか、ケースバイケースで場面によって、お年寄りや基礎疾患がある方を守ることを意識して行動いただければと思います。
信濃毎日新聞 森 氏
話題変わりまして、きょう、この(会見の)裏で行われております、観光振興財源の検討部会で、事務局側から財源の確保等に関するたたき台が示されまして、そのたたき台によりますと、財源の確保の手法として、宿泊税という形で、財政の規模は30から50億円、その観光振興財源を活用して今後取り組むべき観光施策の例とかも示されましたけど、今後、観光戦略推進本部の方でも議論があるかと思いますけど、このたたき台が示されたことについて、現段階で財政規模とか手法についての知事の受け止めをお伺いしたいのと、知事が世界水準での観光の受け入れ体制を整備するというところもかねておっしゃられておりますけど、改めて知事が目指す方向性、ビジョンについてもお伺いいたします。
長野県知事 阿部守一
前段の方は観光振興財源の検討部会で議論していただいているという状況ですので、きょうの議論もどういう議論か全く承知をしていないので何ともコメントのしようがないのですけれども、後段は、前回この部会に参加し、私からお話させていただいたのは、長野県としては世界水準の山岳高原観光地づくりというのはこれまで掲げてきた旗ですし、そうした方向で観光地域づくりを進めていきたいと申し上げてきています。一つは世界水準ということで、例えばDXの推進であったり、キャッシュレス化の推進であったりと、世界の観光地とそん色がない、あるいは世界の観光地以上に進んだ施策、取り組みを行っていけるようにしていきたいというのがあります。もう一つ、あえて「山岳高原」と名付けているのは、やはり長野県の強みであったり、特色というものを、観光施策においても伸ばしていくことが必要だと思います。そういう意味では、長野県の自然や文化、こうしたものを生かしていくことが重要だと思いますので、アドベンチャーツーリズムのようなアクティビティーであったり、あるいはさまざまな文化的な施設をもっと観光で生かしていくとか、そうしたことを県としては取り組んでいきたいと思っています。部会では、いろいろなご意見、ご議論がおありになると思いますけれども、観光振興財源の在り方の一定の方向性をお取りまとめいただいて、それらを踏まえて、最終的にどうしていくかということを判断していきたいと考えています。
市民タイムス 萩原 氏
コロナの関係で追加で、かぶる部分もあるのですけれども伺います。先ほど知事がおっしゃった前週比1.28でしたっけ、増えて8人台になったのは確か2ヶ月半ぶりとか、増えつつあって、例年見てもやはり年末年始を境に増えるということがあって、繰り返しになってしまう部分があると思うのですけれども、やはり県民は不安を抱いている人、5類になったからといってコロナが本当になくなったわけじゃないので不安を抱いている方は多いと思うので、県民へのメッセージ、改めて繰り返しの部分で恐縮ですけれども、お願いしたいのと、あと、認識が誤っていたら申し訳ないのですけれども、今月、専門家懇談会がなかったかなという気もするのですが、そのへんの専門家懇談会とのやり取り、見通し等々含めてお伺いできればと思います。
長野県知事 阿部守一
まず、新型コロナについて、先ほど申し上げたように、定点当たりの患者数は直近の数字で前週1.28倍という状況です。定点(当たりの患者)の数で8.49人ということで、全国の中では比較的、数値的には高い状況です。だいぶ新型コロナのワクチン接種も何度も行わせてきていただいていますし、一定程度感染をされた方たちも増えてきている状況の中で、だいぶ免疫をお持ちの方も増えているという実情がありますので、新型コロナがまん延し始めた当初の頃の状況とはだいぶ異なってきていると思っています。また、今は5類相当という形になりましたので、県として法令等に基づく対策を行うというフェーズでもなくなってきています。そういう意味では、新型コロナの専門家懇談会についても、開催頻度が一時期に比べると非常に少なくなっています。必要に応じてメール等でご連絡させていただき、意見を伺うことはありますけれども、今の時点で特に大きく政策変更するという形にはなっていませんので、だいぶ開催は少なくなっているというのが今の状況です。とはいえ、入院されている方もいらっしゃるという状況もありますので、やはりご高齢の方であったり、基礎疾患をお持ちの方については、ご自身が感染しないようにぜひ注意いただきたいと思います。また、先ほども申し上げたように、周りの方々も、ぜひそうしたところについては意識して接していただけるとありがたいと思っています。
市民タイムス 萩原 氏
もう1点すみません。発表、知事がおっしゃったことと全く別件で伺いますが、松本市長選挙で、きのう、現職が正式出馬表明しまして、まだ正式に表明されてない方もいらっしゃいますけれども、一応有力候補といっていい方々、4氏の激戦になると思うのですけれども、どの候補がどうという意味ではなく、中信地域の中核市で激戦が予想されると、そういうことに対する知事としての選挙への期待というか、そこらへんのことを伺えればと思います。
長野県知事 阿部守一
松本市は中核市として、長野県の中で人口規模もあり、さまざまな機能も集中して、そして文化的な風土とか、あるいは信州大学があったりという学びの都でもあるので、松本市がこれからますます発展していただくことが、ひいては、長野県全体の振興、発展にもつながっていくと思っています。選挙戦になるということになりますので、いろいろな課題がありますので、未来志向の政策論議をしていっていただきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 谷古宇 氏
白馬村の土砂災害についてお伺いしたいのですが、県が行う工事については仮の排水路の方が、年内が目標ということで一つ時期を示していただけたと思うのですが、その後にあると思いますが、アンカーネット式構造物の設置工事の着手とか完了の見通し、何か避難の解除とかの期待にもつながると思うので、もしおっしゃれるところがあればお聞かせください。
長野県知事 阿部守一
今回の土砂災害については、やはり県としては安全を第一にしっかりとした対策を講じていかなければいけないと思います。まだ土砂も堆積している状況でもありますので、先ほど申し上げたような応急対策工事を進める一方で、恒久的な対策をどういうふうに進めていくかということも、村とも相談しながら進めていきたいと思います。県としては先ほど申し上げたように、何よりも被災された皆さまを支えていくことが重要だと思いますので、村の当局も含めて、被災された方々のお考えやお気持ち、こうしたものもしっかり踏まえながら対策を行っていきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 谷古宇 氏
安全第一で極力急がれるというところですかね。
長野県知事 阿部守一
災害対策ですので、もちろん県の思いはできるだけ早くということです。ただ、現場の状況をしっかり確認しながら、また、安全対策を講じながら取り組んでいかなければいけないと思いますので、そこらへんをまずはしっかり行っていく必要があると思います。また、そういう状況については、できるだけ村や住民の皆さまとも共有しながら進めるようにしていきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 谷古宇 氏
あと、すみません、もう一つ。先ほども少し出ていましたが、観光振興の財源で宿泊税という考えが一つ出ていると思いますが、やはり市町村でやるのではなく、県税でやるというところについての意義とか、県財政への影響とかもあるかと思うのですが、その辺りの知事の認識をお聞かせください。
長野県知事 阿部守一
まず、県として取り組もうと思っているのは、観光振興や観光地域づくり、こうしたものを進める上で、県民の皆さまからお預かりする税金だけではなくて、やはりお越しいただく方からも、一定のご負担を頂くことが望ましいのではないかと、そういう思いがあります。加えて、なぜ県かと。全国的には市町村レベルで取り組まれているところもありますし、県内の市町村でも、一部そうした検討の動きがあることも承知しているところですが、例えば今、宿泊行為に着目してということで部会でご議論いただいているわけですけれども、県内にはいろいろな観光地があります。例えば、宿泊施設がある場所以外にも観光地はあります。また、長野県にお越しいただく方は、長野県は市町村数が多いので、一つの市町村だけというよりは、むしろ広域で周遊される方も大勢いらっしゃいますので、そうしたことを考えると、私としては県レベルで検討を深めていくことが重要だと思っています。
日本放送協会(NHK) 谷古宇 氏
県全体の魅力の底上げといいますか、そういったところにつながるのでしょうか。
長野県知事 阿部守一
そうですね。先ほどご質問もありましたけど、世界水準の山岳高原観光地づくりということが県がずっと目指している方向性ですので、世界水準の山岳高原観光地に近づけるように、より長野県の観光地、あるいは観光の質が向上するように取り組んでいきたいと思っています。
信濃毎日新聞 実延 氏
県の新年度予算についてお聞きします。12月20日、21日に2024年度当初予算編成に向けた各部局の要求概要が発表されました。今後どのような観点で知事査定に臨まれ、予算編成を考えていかれるのでしょうか。
長野県知事 阿部守一
各部局でそれぞれやるべきことがたくさんあるので、要求額が非常に高くなっていますが、片方で県の財政には限りがありますので、優先順位をつけて、必要な政策にめりはりのある予算案にしていきたいと考えています。特に新しい総合5か年計画の2年目という形になります。昨年は予算編成と総合計画の策定が並行していましたので、来年の当初予算が、ある意味総合計画が策定されての、本格的な計画を踏まえての予算という形になりますので、新時代創造プロジェクトをはじめとして、計画に掲げた重要な施策がしっかりと推進できるような予算案にしていきたいと思っています。
信濃毎日新聞 実延 氏
あと、もう一つ。これは別の予算の関係で、政府の2024年度当初予算案が固まりつつあり、本日夕方に閣議決定される見通しというか、運びとなっております。新年度予算、どのような点に知事は注目されていて、これからの県づくりにどのように生かしていきたいとお考えでしょうか。
長野県知事 阿部守一
政府予算については、当然、県の予算編成にも大きく関わるので注目しているところですけれども、やはり私が一番関心を持っているのは、子ども政策のところです。こども未来戦略に基づく加速化プランを進めていく形になるかと思います。県としても女性・若者から選ばれる県づくり、そして市町村と協働して子育て支援策の充実を図っていきたいと思いますので、政府のこども未来戦略に基づく取り組みをしっかり踏まえながら、県の新年度予算にもこうした部分を重点的に計上できるように取り組んでいきたいと思っています。
信濃毎日新聞 出澤 氏
今週の火曜日に県立大で、知事と若者・子育て世代との意見交換会があったと思うのですけれども、今年の4月にこども基本法が施行されまして、自治体は子どもの意見を、施策を進めるときには、聞いて反映させなければいけないというところが義務付けられたと思うのですけれども、今年、県ではこどもモニター制度とか、これまでの意見交換会とか、積極的に取り組みを進められていると思うのですけれども、知事としては、中高生や子どもたち、この前の意見交換会も含めて、意見を聞いたところをどういうふうに受け止めていらっしゃるのかというところと、県としてこれからどういう施策を進めていきたいのか、あとは、今、各自治体の取り組みの状況も取材しているのですけれども、自治体によっては、高校生の意見を聞くためには県教委の協力というのも必要になってきて、県の協力というのも自治体として協力を求めていきたいみたいな声もあるのですけれども、その辺りの現状、県として、また考えられている部分というのがもしあれば、お聞かせ願えればと思います。
長野県知事 阿部守一
まず、子ども・若者政策を進めていく上では、子ども・若者、当事者の声を聞くことは不可欠だと思います。例えばデジタル対応も含めて、私のような還暦を過ぎた人間のものの見え方と、もう生まれた時からスマートフォンが当たり前の時代で育ってきている人たちとは、やはりものの見え方とか考え方が違っていますし、違ってて当たり前だと思いますので、そういう意味では、これから未来に向けての政策を考えていく上では、子どもたち、若者たちの意見を取り入れていくことは極めて重要だと思っています。お話いただいたように、先日、県立大学でもお話を聞かせていただき、高校生からも発言を頂いたところです。また、県民参加型予算の中でも、高校2年生の方にも事業選択に関わっていただいたりということで、県の政策も、これまでに比べるとだいぶ若い世代に協力を頂く機会が増えてきていると思っています。今、お話のあった高校の協力が市町村からは必要ではないかというご指摘があるとすれば、ぜひそうした取り組みが進むようにしていくことが私も重要だと思いますので、教育委員会ともよく相談をして、対応を考えなければいけないと思います。
中日新聞 清水 氏
発表事項ではないですけど、先週、八十二銀行と長野銀行が会見をしまして、合併の時期と新行名を発表して「八十二長野銀行」とすると発表がありました。今まで具体的に示されていなかった合併の日程も2026年の1月1日をもってということで発表がありましたが、改めてになるのですけど、地銀がこれで県内一つになるということで、知事の合併による経済の期待をお願いします。
長野県知事 阿部守一
八十二銀行と長野銀行は、それぞれ県としてもいろいろな政策推進にこれまでもご協力をしていただいて、共に長野県経済の活性化のために取り組んできました。今回、合併して新しい形になるわけですけれども、これから地域産業を活性化していく上では非常にいろいろな課題があります。人材不足の中でどう生産性を上げていくか、あるいは脱炭素社会を目指す中で、企業の事業活動の中でもゼロカーボンの視点をどう取り入れていくか。こうした問題意識をこれからも新銀行とも共有させていただいて、一緒になって長野県経済の発展のために取り組んでいきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 谷古宇 氏
少し前になるのですが、今月12日に今年の漢字が発表されましたが、知事の今年の漢字をお伺いできますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
全国的には「税」という話でありましたが、私としては、今年は「転」ですね。転換の「転」、車偏の「転」。何でかというと、やはり今年、令和5年というのはいろいろな意味での大きく場面転換がなされた年になったと思います。一つは、先ほどからお話を申し上げている新型コロナが5類になって、非常に長い間、コロナ禍の中で日常生活が全く普段とは違う状況を強いられてきた私たちの暮らしが、5類移行とともに大きく転換したというのが一つあると思います。それからもう一つは、今年ずっと対応してきたのが物価高騰対策です。我が国は非常に長い間、デフレ脱却ということを目指して取り組んできて、昨年からそうした動きになってきましたけれども、やはり今年は非常に物価高騰、そして賃金引き上げということが大きな社会的な課題になった年だったと思います。県も来年以降に向けては、やはり若い世代を中心とした賃金引き上げは重要な課題だと思いますし、また適切な物価上昇と価格転嫁が行われる社会にしていかないと、経済のパイがどんどん縮小してしまいますので、経済の動きとしても大きく変わってきた年だったと思います。加えて、長野県政においては先ほど申し上げたように新しい総合計画を策定して、4月から「しあわせ信州創造プラン3.0」という新しい総合計画の下で県政を進めてきましたので、県政の基本目標、基本的な方向性も変わった年です。そういう意味で、転換の「転」が、私が一字選べと言われれば、その漢字かなと思っています。
どうもありがとうざいました。
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