ホーム > 県政情報・統計 > 県概要 > 知事の部屋 > 知事会見(動画とテキストでご覧になれます) > 2023年度知事会見録一覧 > 知事会見2023年8月31日

ここから本文です。

更新日:2023年12月15日

知事会見(令和5年(2023年)8月31日(木曜日)10時00分~10時45分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 「スタートダッシュ・アクション2022」の取り組み状況について
  2. 「信州の特色ある学び」への寄付募集の開始について
  3. ぶどう三姉妹®のトップセールスについて

ページの先頭へ戻る

取材者からの質問

  1. 知事就任13年間の振り返りについて
  2. 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)
  3. 北陸新幹線敦賀延伸について
  4. 知事就任4期目の1年間の振り返りについて(1)
  5. 県民対話集会について
  6. 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)
  7. 県民参加型予算について
  8. 知事就任4期目の1年間の振り返りについて(2)
  9. ゼロカーボン社会共創プラットフォーム「くらしふと信州」について
  10. 放課後等デイサービス事業所における給付費の不正受給の疑いについて
  11. 中国による日本産水産物の輸入停止について

ページの先頭へ戻る

本文

阿部知事からの説明

 1 「スタートダッシュ・アクション2022」の取り組み状況について

長野県知事 阿部守一
 おはようございます。それでは本日の会見を始めます。私の方から、まず冒頭3点お話をします。一つ目は「スタートダッシュ・アクション2022」の取り組み状況(会見資料1)です。きょう8月31日で、ちょうど私の知事4期目の1年目が終了という形になります。まずは公約に掲げた事項を着実に進めようということで取り組んできました。一つは「スタートダッシュ・アクション(2022)」ということで、昨年9月にお示しをして取り組もうとしてきた10項目の状況について資料をお配りしています。県民の皆さまとの対話集会は、昨日も阿智村、売木村に行って開催しましたが、昨日までで63市町村を回りました。長野県のそれぞれの地域の抱えている課題、あるいは県民の皆さまの思い、お困り事、こうしたことをさまざまお伺いし、また、私の考え方もお伝えをしながら対話をしてきました。いろいろとご提案いただいたり、あるいは対話をする中で私が気付いたこと、感じたことがさまざまありますので、そうしたものを今後政策の中にしっかり生かしていきたいと思っています。県民参加型予算については試行的に実施してきています。提案・選定型については今年度予算で事業化しているところですし、提案・共創型については、来年度予算に向けて事業の構築を行っているところです。継続的に改善すべきところは改善しながらも、具体的な成果が挙がるようにしていきたいと思います。また、アフターコロナを見据えた対策、医療提供体制の見直しは既に行ってきましたし、積極的なインバウンドの誘致という観点でも、既に私がオーストラリア、中国を訪問しましたし、関副知事には韓国にも訪問していただき、だいぶ海外からのお客様も含めて、コロナ禍で激減した観光客も戻りつつある状況になっています。また、価格高騰緊急対策については、第二弾、第三弾、そして長野県総合経済対策ということで対応してきましたが、まだ対話集会でもガソリン価格の高騰等、県民の皆さまの暮らしに大きな影響が出ていますので、引き続き国の対策も見極めながら県としてもしっかり対応していきたいと思っています。それから、ゼロカーボン社会共創プラットフォームについては、昨年の9月に「くらしふと信州」を立ち上げて、リアルな場としての拠点も開設しています。そして、給付型奨学金制度については、今年の予算で長野県大学生等奨学金を創設し、既に募集を行ったところです。そして、信州自然留学の推進については、今年1月に協議会を設立して、自然留学を普及するためのポータルサイトもこの4月に開設しました。同性パートナーシップ制度については、ご承知の通り、この8月から県としての届出制度をスタートしましたし、地域就労支援センターについては、この4月から設置して、女性、若者、障がい者と対象者ごとに窓口が分かれていましたが、電話やオンラインツール等も活用したワンストップ相談窓口としてスタートしているところです。市町村との人材共同確保の仕組みづくりについては、市町村との協議の場においてプロジェクトチームで検討するということを確認し、保健師部会、保育士部会を立ち上げて検討してきているところです。「スタートダッシュ・アクション2022」は全体としては着実に進めてきたところです。また、「信州の明るい未来を拓く121の約束」と掲げた公約については、基本的にはこの4月からスタートしました総合5か年計画の中に盛り込んで、具体的な取り組みを進めていこうと考えています。人口減少、少子化であったり気候変動対策であったり、あるいは教育の改革であったり、交通の持続可能な仕組みづくりであったり、こうした大きなテーマについても、例えば新しく交通政策局を立ち上げたり、さまざまな検討組織を立ち上げたりしてきていますので、できるだけ早く具体的な成果を挙げられるように取り組んでいきたいと考えています。引き続き、対話と共創、県民の皆さまの思いに寄り添って県政を進めていきたいと思っています。以上が1点目です。

ページの先頭へ戻る

2 「信州の特色ある学び」への寄付募集の開始について

長野県知事 阿部守一
 
それから、2点目ですが、「信州の特色ある学び」への寄付について(会見資料2)のお願いです。あす、9月1日から長野県みらいベースにおいて、「信州の特色ある学び」への寄付募集が開始されます。昨年度は総額で1500万円余のご寄付を頂戴しました。多くの皆さまのご協力、ご支援に感謝を申し上げます。寄付金は、信州自然留学や信州やまほいく、そしてフリースクールなど信州の特色ある学びに取り組まれる団体を指定してご寄付いただけるものです。皆さまのところにパンフレットをお配りしているかと思いますが、信州「学び」応援寄付金ということで、おめくりいただくと左側と右側と2種類、学びについてのご寄付を長野県が受け付けるべく取り組んできています。一つは左側のふるさと納税での支援、それからもう一つは今ご説明している右側の中の長野県みらいベースにおける支援です。いわゆる学校教育法上の学校については左側のふるさと納税での支援、その他の特色ある学びの場を応援するものについては右側のみらいベースによる寄付の受付ということで区分をしています。きょうは主として右側の方のお願いですが、県立学校、私立学校、あるいはやまほいく認定園、こうした学校に対する支援も受け付けています。長野県を学びの県にしていきたいと思っていますが、特に、いわゆる学校という制度、仕組みに入り切らない学びの場の皆さまにとっては非常に資金面での課題が多くありますので、まずこの機会に多くの皆さまに信州の特色ある学びを応援していただきたいと思います。寄付金には税制上の優遇措置もありますので、ぜひ多くの皆さまにご協力、ご支援を頂ければと思っています。また、県としても、今回のみらいベースを通じた寄付については、寄付金を集める団体から信州みらい基金に対しては事務手数料を支払う形になっていますけれども、今回は県として、その事務手数料相当額を補助する形にしています。ご寄付いただいた金額を有効に各団体で生かしていただく形になっていますので、申し上げておきたいと思います。対話集会で(県内を)回る中でも、いろいろなところで発達支援を必要とする子ども、あるいは学校行けない、行かない子どもたち、さらには医療的ケアを必要とする子どもたち、本当にさまざまな子どもたちの学びが今、充実を求められていますので、ぜひ多くの皆さまにご支援を頂ければと思っています。

ページの先頭へ戻る

3 ぶどう三姉妹®のトップセールスについて

長野県知事 阿部守一
 それから、最後3点目ですが、ぶどう三姉妹®のトップセールスについて(会見資料3)です。これから長野県の果物は旬を迎えるわけですが、今回、ぶどう三姉妹®のPR、ナガノパープル、クイーンルージュ、シャインマスカットのPRを首都圏の卸売関係の皆さまに対して行うべく、JA全農長野の皆さま、そしてぶどう生産者の皆さまと共に、9月4日の朝6時25分から東京都中央卸売市場の大田市場でトップセールスを行うべく訪問したいと思っています。ぶどう三姉妹®については、昨年クイーンルージュがグランドデビューを果たして、シャインマスカット、ナガノパープルと合わせて三姉妹ということで売り込んでいるところです。クイーンルージュは赤い色のぶどうで歯切れが良く、シャインマスカットを超える甘さのぶどうで、これからますます販売を拡大していきたいと思っています。赤色、黒色、緑色と3色そろっていますので、贈答用としても非常に好まれる形になっています。しっかりとPRして長野県の果樹を多くの皆さまに味わっていただくとともに、長野県の農産物がより高価格で多く取引されるようにPRしていきたいと思っています。今、さまざまなエネルギー価格の高騰等、諸物価が高騰している折、今も申し上げたように、生産拡大、取引拡大と併せて、生産コストに見合った価格の形成ということも関係の皆さまには協力のお願いをしていきたいと思っています。これから長野県産農産物の出荷の最盛期に入ってくるところですので、県民の皆さまにもぶどう三姉妹®はじめ、長野県の農畜産物を、地産地消、地域内経済循環という観点からもぜひご愛顧いただければと思っています。私からは以上です。よろしくお願いします。

ページの先頭へ戻る

取材者からの質問

 1 知事就任13年間の振り返りについて

信濃毎日新聞 野口 氏
 冒頭、「スタートダッシュ・アクション(2022)」の取り組み状況の話がありましたが、同時に丸13年という節目でもあると思います。これまでの知事の任期を振り返って、その13年という中で改めて県民の方にメッセージを頂きたいのですが、よろしくお願いいたします。

長野県知事 阿部守一
 私の知事としての13年目が終わろうとしているわけですけれども、まずこの間、知事として仕事をしてくることができましたのは、本当に県職員はじめ多くの県民の皆さまのご支援とご協力あってこそと思っています。改めて県民の皆さま、そして県職員の皆さんに感謝を申し上げたいと思います。コロナ対策であったり、台風19号災害、東日本台風災害であったり、御嶽山噴火災害であったり、さまざまな危機管理が問われることが多い13年間だったと思いますけれども、その都度その都度、最善を尽くして対応してきました。これからもより安心・安全に暮らすことができる長野県づくりのためにしっかり取り組んでいきたいと思っています。一方で、気候変動対策であったり、子どもたちの学びであったり、こうした部分については、新しい時代に向けて全国のトップランナーを走っていきたいという思いで取り組んできています。人口減少、少子化の問題も含めて取り組むべき課題がたくさんありますけれども、時代は大きく変わろうとしてきています。県民の皆さまの思いも対話集会でお伺いする中で、やはり新しい時代に向けての新しい政策、あるいは取り組みということが強く求められていることを実感しています。新しい総合計画の中にもそうした観点を盛り込んでいますが、常に時代の変化をしっかり見極めながら、長野県がさらに発展できるように、そして多くの県民の皆さまがより幸せを実感いただけるように全力で取り組んでいきたいと考えています。

ページの先頭へ戻る

2 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)

信濃毎日新聞 野口 氏
 今のお話の中にも少し出ましたが、コロナが今だいぶ増えている状況になりまして、先日、副知事が会見をして、(医療)警報というようなことになりましたけれども、改めて知事の今の感染の状況とそれに対する見解と、もし現時点で副知事がおっしゃった以外に何か対策的なものがありましたらもろもろ含めてお伺いいたします。

長野県知事 阿部守一
 新型コロナに関しましては、医療警報を発出したところです。入院患者の数が300人という、県がかねてから設定してきた目安値を上回ってきたということで、県民の皆さまに状況を共有させていただくと同時に、一定の注意喚起をしている状況です。患者の数、あるいは入院者数、引き続き増加傾向が続いている状況ですので、県としては、こうした状況にしっかり注意を向けていきたいと思っています。入院患者の数もだいぶ多くなっていますが、一部の医療機関等で集団感染が発生していると認識しています。県としては、こうした社会福祉施設であったり医療機関であったり、どうしても重症化しやすい方が大勢いらっしゃる施設においては感染が広がらないように、多くの皆さまにご協力いただきたいと思っています。また、一部の地域においては、場合によっては入院調整が今後必要になってくるケースもあろうかと思いますので、保健所を通じてそれらの地域の状況をしっかり把握しながら、適切な対応をしていきたいと考えています。これまでの長い間の対応・対策の中で、県民の皆さまにもコロナへの向き合い方という部分は一定程度定着してきていると思います。引き続き基本的な感染対策を心掛けていただくなど、新型コロナウイルスがどんどん広がっていくことがないように、ぜひご協力いただければと思っています。

ページの先頭へ戻る

3 北陸新幹線敦賀延伸について

信濃毎日新聞 野口 氏
 北陸新幹線の敦賀延伸の時期がきのう発表されましたけれども、それに対する期待と、今後県としてどういったところをPRしていくか。経済であるとか、観光ですとか、ぐっと近くなるかなと思うので、そういう部分で非常に期待もありますし、さらに大阪というところにも期待が高まっていると思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 敦賀への延伸の時期がはっきりして、各駅の停車本数等もJRから示されましたので、長野県は北陸新幹線の沿線の県として、また北陸の皆さまと共に北陸新幹線の建設促進に取り組んできた者として大変うれしく思っています。長野県としても、ぜひこれまで以上に北陸各県の皆さま、特に今回、福井県の皆さまとも新幹線で往来が便利になるわけですので、北陸関係の皆さまとの交流がさらに活発になるように取り組んでいきたいと思いますし、その先には関西圏があります。大阪・関西万博を控えている時期でもありますので、長野県としても今後は大阪あるいは関西圏への観光プロモーションであったり、物産の売り込みであったり、より関西の皆さまとの連携交流も深められるように取り組んでいきたいと考えています。

ページの先頭へ戻る

4 知事就任4期目の1年間の振り返りについて(1)

市民タイムス 萩原 氏
 かぶる部分があるのですけれども、知事になられて13年目ということですが、4期目の1年という意味で振り返っていただいて、この1年、物価高騰、エネルギー価格高騰とかもありましたし、コロナ5類移行とか、本当にいろいろなものが大きく動いた1年だったと思うのですけれども、世の中が大きく変わった1年間を振り返って、知事として世の中が変わる中で、予想以上に成果が挙がったものとか、思ったように進まなかったこととかあると思うのですけれども、そのへんも含めてお伺いできればと思います。

長野県知事 阿部守一
 この4期目のスタートの1年間は、まだコロナ対策も並行して行いつつ、今お話あったように、物価高騰対策ということで、県民の皆さまの暮らしをしっかり支える取り組みに注力してきました。その一方で、並行して新しい総合計画の検討も進めて、この4月からスタートしたわけです。そういう意味で私の実感としては、この1年間で今後の長野県の進むべき方向性の方針はかなり明確に出すことができたと思っています。私に残された任期はあと3年ですので、3年の中で、具体的な成果がしっかり挙げられるようにしていきたいと思います。先ほど申し上げたように、新しい組織づくりや体制づくりを含めて、この1年は大きく社会を変革する種をまくことができたと思いますので、これからできるだけ早く果実を実らせ、収穫できるように取り組んでいきたいと思っています。

市民タイムス 萩原 氏
 この1年、私も取材させていただいて、今、学びのこともいろいろ出てきましたけれども、学びの充実を求められているという発言もありましたけれども、やはり教育委員会との役割分担を、あえて意図して役割分担を崩していくと言ったら変ですけれども、もう知事としてどんどん関与すべきところは教育問題に関与しようという意識みたいなのが取材をしていて見えたような感じがしますが、学びに関する思いとか、そのへんも少しお聞かせいただければと思います。

長野県知事 阿部守一
 教育委員会も私も同じ執行機関ですので、通常業務においては教育委員会の取り組みを私としては最大限尊重していくことが必要だと思っています。ただ、時代の大きな変革期に当たって、教育制度を変えていくという形になれば、やはり政治家としての私の役割の部分でもありますし、大きな変革をするためには一定程度予算の在り方も含めて考えなければいけませんので、まさに私が責任持って行わなければいけない局面に来ていると切に感じています。県民の皆さまとの対話集会の中でも、教育問題についてご発言をされる方がかなり多くいらっしゃいます。今回、学び円卓会議を設置しますが、例えば義務教育の段階になれば市町村教育委員会、市町村長、そして私に、県の教育委員会、さらには学校現場を担っていただいている校長先生、教頭先生や各教員の皆さん、本当に多くの皆さんが関わっていますし、多くの皆さんが方向性を共有しないとなかなか学校は変革できないと思います。私もいろいろな発言であったり発信であったりをする一方、しっかり教育が子どもたちを中心に良い方向に変わっていけるように努力をしていきたいと思いますが、関係者の皆さまの思いと力が結集できるように取り組んでいきたいと思っています。

ページの先頭へ戻る

5 県民対話集会について

市民タイムス 萩原 氏
 「スタートダッシュ・アクション2022」の中で、一番最初に出てきました県民との対話集会、(現在は)63市町村ということですが、9月も予定されているところがありますけれども、ここを振り返っていただいて、まずペース的に、もっと早くやりたかったとか、いいペースで来たとか、具体的に対話集会で出た発言を基にこの1年間で反映させた部分、政策、施策等々、この対話集会をきっかけに動いた部分というのがあれば、そこらへんをお伺いしたいです。

長野県知事 阿部守一
 まず、もっと早くやりたいと当初は思っていましたけれども、現実の日程と重ね合わせるとなかなか難しかったということで、いまだに1年たっても回り切れていないことは申し訳ないと思っています。引き続き、精力的に各市町村を訪問し、早く77市町村を回り切りたいと思いますし、それが決してゴールではないので、その後も継続的に県民の皆さまとの対話をしていきたいと思っています。これまで具体化したものというのは、かなりいろいろなご意見を頂き、そういう中で今年の当初予算でもいろいろと施策化してきてはいますけれども、これとこれが具体的にこうだというのは資料を持ち合わせていません。ただ、具体的にご提案いただいたものだけではなくて、私にとってプラスになるのは、その場全体の雰囲気だったり、各地域ごとの常に抱えていらっしゃる課題であったり、こうしたものを共有していただくことが、日々政策を作り、事業を執行していく立場としては大変参考になることが多いと思っています。例えば長野市に生活していると、正直言ってなかなか豪雪地帯の皆さまの思いを本当に深く理解できているのかと言われるとなかなかそうでないところも正直あると思いますけれども、やはりそういう皆さまの課題や悩みを直接県民の皆さまからお伺いする中で、切実な思いを改めて共有させていただいています。また、昨日は南信州地域を訪問しましたけれども、私が訪問するのも確かに時間がかかりますが、県民の皆さまが見たときに、やはり県庁は遠いですよね、ということは、実際に行くことと行かないことによってだいぶ違います。それから、きのうも例えば平谷峠を何とか道路改良してほしいという切実な声がありました。私も県庁の中でこういう道路を整備しなければいけないとか、こういう優先順位でやりましょうという話は当然建設部からも聞きますけれども、やはりそこに暮らしていらっしゃる方の直接の思いをお伺いするというのは、県庁の中で仕事をしているのとは全く違います。そういう意味では、私が今回、対話集会を行っているのは、県民の皆さまと思いを共有しましょう、そして進んでいく方向性がずれないように方向性を共有しましょう、ということを申し上げて行っています。個々のご提案を実現するしないということももちろん意識していきますけれども、もう一つはそういう中で大きな方向感がずれないようにしていく。また、私もいろいろと申し上げているので、県民の皆さまにも私の考え方、思いというのをお伝えをして、ぜひ協力をしてもらうと、そういう意味ではこれまで多くの皆さまと対話をし、重要な意義があったものと考えています。

ページの先頭へ戻る

6 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)

市民タイムス 萩原 氏
 もう1点だけ。きのう、コロナの入院者が400人を超えました。先ほどもコロナの質問がありましたけれども、300人で(医療)警報、500人で(医療)非常事態(宣言)のちょうど真ん中まで早くも入院者が増えていますが、改めて医療のひっ迫等々に関しては、知事のところに情報が入っていますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 先ほど申し上げたように、まず一つは、一部の医療機関において集団感染等が発生しているという状況があります。ただ、その一方で医療機関全般がひっ迫している状況ではないと受け止めています。しかしながら、地域によっては入院調整等が必要になり、またそういう部分で医療機関の対処が求められているところが出てきていますので、そういうところに対する支援も今後よりひっ迫していく状況の中では、県としての役割をしっかり果たしていきたいと思っています。

ページの先頭へ戻る

7 県民参加型予算について

読売新聞 浅川 氏
 「スタートダッシュ・アクション(2022)」のことで個別的なことを1点伺いたいのですけれども、県民参加型予算についてです。若干、個人的な感想になるのですけれども、これをやられた当初にもう少したくさんいろいろ出てくるのではないかなとか、中身がバラエティーに富んだものが出てくるのではないかなと思った際に、意外とやはり最初はなかなか難しいなというような結果だったのではないかなという、少し感想めいたものを抱いたのですが、先ほどこの成果について知事がおっしゃっている際にも、課題などがあったので、それを見据えて続けていきたいとおっしゃいました。こちらで知事が感じられた課題というものを伺えたらと思います。

長野県知事 阿部守一
 県民参加型予算はまず試行という形で始めています。ご指摘のようにもっといろいろなさまざまな分野のユニークな提案がたくさん出てくることが私も最終的には望ましいと思っていますが、ただ今回はまず仕組みの在り方だとかプロセスだとかそういうものをしっかり検証しなければいけないということで、例えば地域振興局で行っている提案・選定型については、一定程度テーマを決めて、その中でご提案を頂いています。これはあまりに漠然とした投げ掛けだと、かえって県民の皆さまからの提案も出にくいのではないかということで行っています。提案・共創型についても一定のテーマの中でご提案を頂いてきています。そういう意味では、今後の課題の一つとしては、より広い分野、あるいはより広い地域で実行していくことがご指摘の一つの課題だと思っています。提案・選定型も提案・共創型も、今まさに現在進行形で動いていますので、私としては、まずは担当したセクションでしっかり課題と今後の方向性をまとめてもらいたいと思っています。そうしたことから出てきている改善点を踏まえた上で、次のステップに進んでいきたいと思います。まだ来年度予算でどう取り扱うかということを、まさにこれから議論していくところになりますので、今回の第一弾の試行の結果も踏まえて、しっかりより良い形になるように取り組んでいきたいと思います。

ページの先頭へ戻る

8 知事就任4期目の1年間の振り返りについて(2)

読売新聞 浅川 氏
 もう1点だけ、これは全体的な話です。この1年を踏まえて、やはり「スタートダッシュ・アクション(2022)」という意味で、これを見ますとかなり進捗が出ておりまして、ある意味実行力を示されているかなとは思いますが、先ほど私も質問しましたように、まだまだ課題もあるなという点の中で、1個軽い質問をさせていただきます。この1年、100点満点の中で知事としては何点をつけられるでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 常に私は100点を目指して頑張ってきている状況ですが、改めて1年を振り返って何点というようなことを考えたことがないので、それは県民の皆さまの評価に委ねたいと思います。

ページの先頭へ戻る

9 ゼロカーボン社会共創プラットフォーム「くらしふと信州」について

中日新聞 清水 氏
 私も「スタートダッシュ・アクション(2022)」のお話の中で、ゼロカーボン社会共創プラットフォームの始動の関係で伺いたいです。資料にあるように、参加登録者数ですとか、拠点訪問者数とかの実績が出ていますが、知事自身いろいろな場面でゼロカーボンという言葉を唱えてきていらっしゃったかと思うのですけれども、県だけが主導するだけではなかなかその意識とか活動の広がりが難しい中で、こうやって一般の人とか団体とかが参加してきてくれているという状況は非常にいい状況ではないかとは思うのですけれども、知事自身としてこの実績を見て多かったのか、それともまだまだ広がりが弱いなと感じるのか。また、「くらしふと信州」は長野市に拠点を設ける形、プラス、ウェブサイトを開設する形で発足しましたが、今後何かこういうふうに形を加えていきたいですとか、何か展望がありましたらお願いいたします。

長野県知事 阿部守一
 「くらしふと信州」というものの在り方自体、私はある意味チャレンジングというか、挑戦的な取り組みだと思っています。というのは、もちろんゼロカーボン社会をつくっていくこと自体も重要な課題で挑戦的ではありますが、もう一つは、官民協働、官民連携をどう進めるか、対話と共創をうたっていますけれども、まさに「くらしふと信州」は、共創を進めていくという観点での大きな一歩だと思っています。担当の職員も一生懸命頑張って、取り組んできていただいていますので、スタートとしては、おおむね順調にスタートできたのかなと思っています。ただ、ゼロカーボン社会をつくっていくというのは、かなりの大仕事です。ライフスタイルの変革であったり、事業活動の変革であったり、あるいは新しいビジネスモデルの開発であったり、さらにいろいろな技術開発をやったりと、さまざまな分野に関わる話ですので、プラットフォームをもっともっと多くの皆さまのご協力と参加の下で育てていくことが重要だと思っています。今後に向けては、より一層、「くらしふと信州」の存在感を高めていくように私も努力していきたいと思いますし、また多くの関係者の皆さまには、ぜひこうしたプラットフォームに集っていただいて、共にゼロカーボン社会を目指していく活動に参加していただければと思っています。

ページの先頭へ戻る

10 放課後等デイサービス事業所における給付費の不正受給の疑いについて

信越放送(SBC) 花岡 氏
 知事のお取り組みとかご発言を拝見していると、教育であるとか福祉への目配り、気配りというのを心掛けていらっしゃるんだなということを感じるのですが、そうした中で、私どもの取材の中で放課後等デイサービス、長野市と須坂市に事業所を持つ業者が、給付費の不正受給の疑いということで、県の方も立ち入り調査をしたことが私たちの取材で分かっているのですが、この件に関して、知事が把握されているかどうかをまずお聞きしたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 その報告は受けていないです。

信越放送(SBC) 花岡 氏
 放課後等デイサービスの給付費の不正であるとかそういったことは、全国的にはいくつも事例があると聞いています。教育とか福祉に関して新しい取り組みをするということも大事だと思いますけれども、こうした監督官庁といいますか、行政としてしっかり見ていくということも適正なサービスを継続していくという意味では私は大事だと思っていますが、こういった点に関しての知事の意識といいますか、思いがもしあればお聞かせいただきたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 ありがとうございます。今回の具体的な件についてはよく承知していないので一般論になりますけれども、今、社会全体を見たときに、さまざまな格差の問題であったり、あるいは厳しい立場、いろいろな障がいであったり、病気であったり、そういう困難を抱える中で生きづらさを感じてらっしゃる方が非常に多いということを対話集会で回っていても痛感しています。そうした中でそうした皆さまをサポートするための体制というのは、これからますます重要になってくるわけですけれども、まず、そうした福祉や医療、こうした分野に携わる皆さまは、人に対するサービスを行いますので高い職業的な倫理観が求められると思っています。そういう意味では、不適正な行為、不正な行為というのは決してあってはならないということが、まず大前提だと思っています。ただ、人が人を支援する事業、サービス、取り組んでいらっしゃる方について、かなり支援をされる方々も結構厳しい状況に置かれてる方も多いと思います。例えば福祉に携わる皆さまの賃金水準が必ずしも他の産業分野と比べて高くはなかったり、あるいは勤務の在り方も非常に難しい、厳しい勤務もあるというようなことで、そうした支え手の皆さまに対する支援、サポートもわれわれ行政としては一方で考えていく必要があると思います。もちろん不正行為や不適切な対応というのは決してあってはならないと思いますが、その一方で、困難を抱えていらっしゃる方々を支援している皆さまに対してのわれわれ行政としての支援やサポート、こうしたものも今後より充実していくように取り組んでいかなければいけないと思っています。

ページの先頭へ戻る

11  中国による日本産水産物の輸入停止について

日本放送協会(NHK) 大場 氏
 1点だけお伺いいたします。中国による日本産の水産物の輸入停止についてです。長野県はそんなに多くはないかと思うのですけれども、もし影響等を調べていたら教えていただきたいのと、一部で観光などにも影響が出てきているようですが、その辺りの受け止めがあればお願いいたします。

長野県知事 阿部守一
 まず、香港に関しては、長野県としては直接的に水産物の輸出を行ってはいないので、影響はかなり軽微なものと受け止めています。観光面への影響は、かねてから中国本土には長野県の農産物が輸出できない状況が続いていますが、その一方で、中国からの観光客の皆さまはお越しいただいているという状況もあります。中国からお越しになられる皆さまのいろいろな懸念とか不安というのは、やはり個人によってさまざまだと受け止めていますけれども、この点については政府と一緒になって、長野県としては日本産あるいは長野県産の食品の安全性というものを丁寧にお伝えしていくことと同時に、こうしたことで観光面、あるいはそれ以外の交流が閉ざされてしまうようなことがないよう引き続き努力をしていきたいと思っています。
 どうもありがとうございました。

ページの先頭へ戻る

お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?