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更新日:2019年11月6日

知事会見(令和元年(2019年)10月31日(木曜日)11時01分~11時40分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 台風第19号に伴う災害への対応について
  2. 豚コレラへの対応について

取材者からの質問

  1. 台風第19号に伴う災害への対応について

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本文

阿部知事からの説明

 1 台風第19号に伴う災害への対応について

長野県知事 阿部守一
 私からは先ほどの部局長会議で決定した事項について、災害関連、それから豚コレラ対応についてお話ししたいと思います。災害関係ですけれども、1点目として、先ほどの部局長会議において、台風第19号災害復旧・復興方針を決定しました。県が全庁的に取り組んでいく方向性を、市町村の皆さまのご意見も伺った上で取りまとめたものです。この方針に基づいて、被災された方々が1日でも早く、平穏な暮らしに戻ることができるように、全庁を挙げて全力で取り組んでいきたいと思っています。復旧・復興方針はさまざまな分野にわたっていますけれども、今後必要に応じて改訂していきたいと思っています。私どもから国に対してさらに手厚い支援を要請している事項がたくさんありますし、また県としても、被災者の皆さまの思いに寄り添って、支援策を引き続き検討していきたいと思っています。そういったものを具体化していくに従って、方針についても随時改訂していきたいと思っています。全庁を挙げて市町村と連携して、しっかり取り組んでいきたいと思っています。
 それから、災害関係の予算を専決処分しました。台風第19号災害関連ということで、予算の規模については126億円余です。被災された方々への支援として46億円余。これは住宅の応急修理や応急仮設住宅の建設・借り上げなどの災害救助法に基づく応急救助に要する経費であったり、あるいは、6月に市町村とともに創設しました信州被災者生活再建支援制度を今回初めて適用して、半壊世帯に対して50万円、国の制度対象とならない世帯に対しての支援を市町村と協調して行っていきます。また、半壊に至らない床上浸水の世帯については、市町村と相談した上で、災害見舞金を支給することとしています。
 道路、河川等の復旧へ向けた取り組みとしては、応急対策工事、また本格復旧に向けた調査・設計に係る経費として80億円余を計上しています。今後、復旧・復興に向けてさらなる予算措置が必要になってくると考えています。11月の補正予算での対応等を行っていく必要があると思っていますし、また、国に対しては引き続き財政的な支援の充実も含めて要請を行っていきたいと考えています。
 今回の専決処分の中で、特に災害救助法の適用外の市町村における住宅の応急修理については、県単独事業で応援しようということで取り組んでいます。また、先ほど申し上げたように信州被災者生活再建支援事業、あるいは床上浸水の世帯に対する災害見舞金の支給については、県として国の制度とは別に行っていこうというものです。今後とも県としてさまざまな工夫を凝らしながら被災者の皆さまの支援をしっかり行っていきたいと考えています。
 それから台風災害に関連しまして、まず状況を報告したいと思っていますが、義援金とボランティアについてです。災害義援金については、10月16日から受け付けを開始したところですけれども、10月30日の段階で県に直接いただいた義援金が1億円を超えました。10月30日現在で1億2,400万円という状況です。また、別途ふるさと納税も呼び掛けていますけれども、福井県の代行分を含めて、10月30日現在で約7,800万円のご寄付を頂いているところです。多くの皆さまから大変なご支援を頂いていますことを、この場をお借りして心から感謝申し上げたいと思います。今回、被災世帯が9,000世帯を超えているという状況ですので、引き続き多くの皆さまからのご支援を頂くことができるように、私どもとしても呼び掛けていきたいと思います。また、災害ボランティアについて、災害発生後から29日までの段階で、長野県全体で約2万1,000人のボランティアの皆さまに、復旧に向けた取り組みにご支援頂いています。ご協力頂いています県民の皆さま、あるいは全国からお越しいただいた皆さまに心から感謝申し上げたいと思います。災害ボランティアについても、まだこれからも多くの皆さまのご支援を必要としています。義援金、ボランティアについては、呼び掛けをしっかり行っていきたいと思っていますので、別途時間を調整し、夕方の段階でわれわれから義援金とボランティアについてのメッセージを出したいと思っていますので、メディアの皆さまにはぜひご協力いただければありがたいと思っています。

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 2 豚コレラへの対応について

長野県知事 阿部守一
 
それから豚コレラ対応です。これまで野生イノシシに対する経口ワクチンの散布を行っていない佐久地域においても、11月5日から新たに散布を行うことにしました。群馬県、あるいは埼玉県においても、野生イノシシにおける豚コレラ感染が確認されていることから、佐久地域においてもワクチンベルトの取り組みを行っていこうというものです。また、飼養豚に対する豚コレラワクチンの接種については、初回の接種対象が約7万2,000頭いるわけですけれども、昨日までに約3万8,000頭の接種を終えることができました。今のところ順調にワクチンの接種が進んでいるところです。11月2日土曜日までにはほぼ全ての養豚農場で接種を完了する予定です。この作業が順調に進むようにしっかり取り組んでいきたいと思っています。また、県としては生産者、流通業者の皆さまと連携しながら、ワクチンを接種した豚肉の安全性について、正確かつ適切な情報を発信していきたいと思っています。風評被害等を防ぐことが重要だと思っていますので、ぜひ報道の皆さまにも消費者の皆さまへの正確な情報発信にご理解、ご協力いただければありがたいと思っています。私からは以上です。

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取材者からの質問

 1 台風第19号に伴う災害への対応について

時事通信 真勢春海 氏
 ボランティアの話がありましたけれども、これから週末の三連休を迎えます。今ボランティアが足りているのかどうかという現状について、またどういった役割が期待されているのかについてお伺いさせてください。

長野県知事 阿部守一
 先ほど申し上げたように、ボランティアはまだまだ必要という認識ですので、ボランティアにお越しいただく方々に対して現状を丁寧にお伝えすると同時に、より分かりやすい情報提供をしていくことが重要だと思っています。夕方もう一度会見をする形でメッセージを出すことを検討していますので、そこで状況は詳しくお話ししたいと思います。

時事通信 真勢春海 氏
 県内で避難所に避難されている方が昨日時点で900人ぐらいいらっしゃって、今後、冬に向けて寒さが厳しくなってくるということもありますけれども、当面の住まいの確保について、見通しはどのような状況になっていますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 既に長野市以外の避難所は閉鎖されるところも出てきていますし、閉鎖する日時の目途も出てきています。長野市も11月末までにはと加藤市長もおっしゃっていますので、県としては長野市の取り組みに全面的に協力しながら、1日でも早く一般の住宅で生活できるように取り組んでいきたいと思っています。また、それまでの間も、例えば旅館やホテルの避難所としての活用も、できるだけ多くの旅館やホテルにご協力いただけるように、健康福祉部と観光部で呼び掛けを行っていますので、そうしたところでリフレッシュしていただく、あるいは、お年寄りやお子さんがいらっしゃる方は、そうした場所を避難所としてもご活用いただけるように、さらに取り組みを進めていきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高橋圭太 氏
 ボランティアのことで、夕方に会見のような形式でメッセージを出されるということですが、ボランティアはまだまだ必要だという認識で、平日も含めて来てもらうことが大事だと思うのですけれど、その上で知事としてどのようにアプローチしていきたいのか、現時点で可能な範囲でお答えいただけますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 状況についてはしっかり整理した上でお伝えするようにしていきたいと思いますけれども、長沼地区を中心に昨日まで避難指示が出されていたということもあって、まだまだ手つかずの住宅もあるという状況ですので、多くの皆さまのご支援を必要としています。そういう意味で長野市や県社協、あるいは市社協と連携して、できる限りしっかりとしたメッセージを出していきたいと思っています。その点について、今申し上げたように整理した上で、後ほどお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

長野朝日放送(abn) 中村あゆみ 氏
 災害ごみの関係ですけれども、現地に近いところに非常に多く積み上がっていたり、ごみをもう入れられないということで閉鎖されたりしているところも出てきています。焼却施設もいっぱいである状況の中で、今後ごみをどのようにしていくかについて知事の考えをお伺いしたいです。

長野県知事 阿部守一
 対応としては、長野市をはじめ市町村の皆さんが前面に立って廃棄物の処理に取り組んでいただいているところですけれども、県としても広域的な応援の調整も含めて、環境省の全面的な支援をいただきながら取り組んでいるところです。ごみ処理についても、自衛隊の特別な支援をいただく中で、一緒に取り組んでいるところです。引き続き国と市町村としっかり連携しながら、1日も早くごみの処理が進むように取り組んでいきたいと思っています。ごみの仮置き場の話、あるいは広域処理の話を含めて、取り組むべきことがたくさんある状況ですけれども、被災された方々にとっては、ご自宅から早くごみを出さなければいけないと、また近隣の仮置き場に、ごみがうずたかく積まれている状況が長期間続いていることは、気持ちの面でも被災された皆さんは落ち着かないだろうと思いますので、1日も早くそうした状況を解消できるように取り組んでいきたいと思っています。ただ、全国的な事例を見ますと、非常に息の長い取り組みが必要になってくる場合もあると思っていますので、そうしたことも念頭に置きながらしっかり対応していきたいと思っています。

長野朝日放送(abn) 中村あゆみ 氏
 県内で処理し切れないごみについて、県外の自治体にお願いしていく話も出てきているようですけれども、それについてはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 われわれとしても、県外で処理していただくことも念頭に今調整をしているところですので、伊東課長から具体的な話で、話せる範囲で紹介してもらいます。

資源循環推進課長 伊東和徳
 県外へのごみ処理の協力要請ですが、環境省が「災害廃棄物中部ブロック広域連携計画」というものを策定しています。この中で、被災自治体からごみ処理の広域連携の要請があると、県を通じて環境省へ要請して、環境省が支援していただける県へ連絡をとって受け入れの調整をしていただくという形になっています。現在そのスキームに従って要請をし、調整していただいていますので、順次進めているという状況になります。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚 氏
 専決予算ということで、先ほど総額126億円という金額を拝見しました。平成に入って2番目に大きな規模ということなのですけれども、国からもどんどん積極的にやってくださいというお話があったかと思うのですが、被災者や市町村に対する支援について、県としてできることは何でもやるというお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私は県財政に対しても責任を負っている立場にありますが、こういった非常事態ですので、被災された皆さんの暮らしが1日でも早く、元の状況に戻るように全力を挙げていきます。そのために必要な予算についてはしっかり措置をしていきたいと思っています。予算ですから、本来、県議会の皆さまのご議決をいただくということが必要なわけですけれども、緊急事態ということもあり、専決予算で対応しました。今後、11月の県議会に向けて、災害関連の補正予算について、さらに準備をしていかなければいけないと思っていますので、しっかりと県議会の皆さまにご説明できるように対応していきたいと思いますし、その一方で必要な被災者支援、そして災害復旧のための取り組みについては、歩みを止めることなく、しっかり進めていきたいと考えています。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚 氏
 これから応急・復旧の段階になっていきますけれども、補正予算や来年度の予算に向けて、ビルド・バック・ベター(災害の発生後の復興段階において、次の災害発生に備えて、より災害に対して強靱な地域づくりを行うという考え方)というお話が出ていますが、特に千曲川ですけれども、昨日、長沼の穂保の堤防に鋼矢板(こうやいた)を張って、応急復旧がとりあえず終わりました。国土交通省に言わせると、下流の新潟県側から少しずつ河川整備を進めてきているという説明がありますけれども、ビルド・バック・ベターという考え方に立つならば、今後長野県内の千曲川の河川整備について、知事はおそらく国と話をする機会があるかと思うのですが、下流からやるというのは、それはそれで理解ができるのですけれども、そういう中でせっかくのビルド・バック・ベターのチャンスでもあると思うのですが、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
今回の台風第19号災害をはじめとして、近年日本全体で大変大規模な水害が多発しているという状況です。国においても危機意識を持って取り組んでいただいているところですけれども、私どもとしても、こういった災害の教訓を踏まえて、さらに強力な治水対策、あるいは災害対策の在り方というものを再検討しなければいけないと思いますし、国においても、全国的な視点で検討してもらいたいと思っています。例えば千曲川については、国の管理区間と県の管理区間が混在しているということで、かねてから国による一元管理を求めてきましたが、今回のことを契機に信濃川のような長大河川については、県ごとに対応するとか、地域ごとに対応するということではなくて、一体的に対応していくことが極めて重要だと思いますので、改めてそうしたことも国に強く求めています。
 また復旧に当たっても、例えば、集落の中を中小河川が流れているようなところにおいては、今後の集落の在り方についても、地域の皆さんのご意見もしっかり伺いながら、地元の市町村の考え方も参考にする中で、復旧・復興の在り方を県としても考えていきたいと思っています。そういう意味で、急いで当面の機能を回復すべきものについては、応急対策を行っていく必要があるわけですけれども、復興のフェーズにおいては、災害に強い地域をどう作っていくかということをしっかり県としても考えていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚 氏
 
その点について県が管理している河川もあります。典型的なのは浅川ですし、飯山でも大きな災害をもたらしたのは皿川という県管理の河川です。これもビルド・バック・ベターという考えに立つならば、さらなる内水対策の機能向上などを県としても考えていかなければいけないと思いますが、この点についてはいかがでしょう。

長野県知事 阿部守一
 
千曲川沿線の市町村長の皆さんとこれまでもいろいろな機会でお話をしていますけれども、市町村長の皆さまからも単なる原形復旧ではなく、災害に強い復旧、あるいは整備を行ってほしいというご要請をいただいています。今、被災規模が非常に大きい中で、まずは当面の応急対策に力を入れているところですけれども、今後の対応としては、ご指摘いただいているように、より強化すべき点がどこかということをわれわれも考えながら、また地域の皆さんのご意見もいただきながら取り組んでいくことが必要だと思っています。

中日新聞 我那覇圭 氏
 
先ほど言及がありました補正予算についてお考えを伺いたいです。どのような規模感で考えていらっしゃるのか、また具体的な内容についてはこれから詰めていかれるということだと思いますけれども、例えばどういったところに重点的に力を入れていきたいのか伺えますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 
まだ検討中ですので、今の段階で具体的なことはなかなか申し上げにくいところです。内容として、今回は、当面の応急対策とそれに関わる調査・設計、これからの復興・復旧に関する調査・設計、それから被災者支援という緊急に予算措置をしなければいけない部分について、専決処分をしたところです。補正予算ですけれども、今後の復旧事業として、応急対策ではない復旧事業に係る経費がかなり出てくると思いますし、また関係省庁にもいろいろな形で要請をしていますけれども、農業あるいは製造業といった産業関係の復旧・復興、こうしたものに要する経費も出てくると思います。また県関係の施設もかなり損傷を受けていますので、そうしたことに対しての取り組みも行っていかなければいけないと思います。今回の専決処分額は非常に大きな規模ですけれども、被災者支援と当面の応急対策、それから復旧・復興に向けた調査・設計に限定していますけれども、補正予算での対応になりますと、より広い範囲で、災害対応に必要となってくる経費を県議会にお諮りするという形になると思います。

中日新聞 我那覇圭 氏
 
今回126億円というかなり大きな規模ですけれども、現状の暫定的な数値として被害総額が1,400億円ほどあると思いますが、1,000億円ほどの規模に匹敵するような規模感を考えていらっしゃるのですか。

長野県知事 阿部守一
 数字的には今申し上げられる段階ではありません。 

中日新聞 我那覇圭 氏
 
先ほどありましたごみ処理の要請というのは、具体的にはどういった自治体に対して、どういったタイムスケジュールでやっていらっしゃるのか、詳しいことが分かればお願いします。

資源循環推進課長 伊東和徳
 
他自治体へのごみ処理の要請の関係ですけれども、まず県内の自治体が所有している焼却施設でどのくらいの受け入れが可能かということについて調査をしまして、昨日受け入れの可否については、被災市町村へ情報提供しました。こちらについてはもし具体的に被災市町村からぜひ受け入れてほしいという話があれば、その施設と直接調整を図っていくということになります。
 それから県外への関係につきましては、先ほどご説明しました広域連携の中で、環境省の中部地方環境事務所を通じて、受け入れしていただける都道府県、事業体や民間の事業者であることもあるのですけれども、そことの調整を今図っていますので、相手方が決まると支援を要請している自治体が直接協議をして、協議が整えば具体的に処理が進んでいくという形になっていきます。

中日新聞 我那覇圭 氏
 直接的には長野市に関係する話なので、知事のご見解があれば伺いたいと思います。千曲川の堤防の決壊に関して、情報が国土交通省の北陸地方整備局から長野市に伝わっていなかったという問題があって、一義的には水防法に基づけば、市が市民を含む関係者に通報するという内容になっているのですけれども、河川管理者である国から、そもそも情報がなければ通報しにくくなることになるわけで、今回国が決壊を確認しているにもかかわらず市に伝わらなかったことに対して、災害対策に当たっている知事として何かありますか。

長野県知事 阿部守一
 先日も同じようなご質問をいただいた気がしますけれども、具体的にどのような経過だったのかということを承知していません。一般論で評論家的なことを申し上げるのは差し控えたいと思います。

中日新聞 我那覇圭 氏
 今回浸水した区域の医療機関や福祉施設で、結果的に職員が臨機応変に対応して、2階や3階に避難し、なんとか犠牲者が出ずに済んだということがあったかと思います。今回数日前から各関係機関が非常に大きな台風になると、早め早めの避難を呼びかけている中で、理屈だけで言えばもっと早く、水が来る前に避難できなかったのかという考え方もできるかと思います。これについて、対応ができるのかどうか、できなかったのかどうか、知事として何かお考えがありますか。

長野県知事 阿部守一
 民間の施設や県のリハビリテーションセンターも浸水してしまったという状況がある中で、私もリハビリテーションセンターへ行って、所長や職員と話をしてきましたけれども、臨機応変の対応をしていただいたというのは大変ありがたかったと思います。今は一日も早く再開しないといけないということで取り組んでいる状況ですが、県としても一段落した段階で、今回リハビリテーションセンターでどのような対応が行われたのか、今後改善すべき点があるのかということはしっかり考えていかなければならないと思います。先ほどビルド・バック・ベターという話もありましたけれども、今回の災害は、われわれが改めて今後に向けて考えていかなければいけない点というのがたくさんあると思っていますので、先ほど申しましたように、国全体としての取り組みが必要な部分もあると思いますし、また県としてもしっかり考えるべきこともありますので、そうした点については、まだ応急対策を一生懸命やっている段階ですので、そこまでの整理に至っていませんけれども、これからの治水対策、災害対策を考えていく上で必要な点については、しっかり整理して次につなげるようにしたいと思っています。

共同通信 岡田健太郎 氏
 昨日、閉め切り堤防が千曲川の決壊場所で国土交通省の工事で出来上がったということです。今後、国土交通省や学識者なども含めて、仮堤防を崩して本堤防を設置するための工法の検討に入ると思うのですけれども、国土交通省は完成時期はまだ見通しができないと言っているのですけれども、県として完成時期や工事の方法などについて、要望とか意見交換の場を設けたりとか、そういうことはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 国土交通省や地方整備局、あるいは河川事務所と、日常的に意思疎通をしていますので、国の考え方もよく伺いながら、必要な意見を申し上げていきたいと思います。

日本経済新聞 北川開 氏
 
11月補正では産業復興についてもやらなくてはならないということをおっしゃっていましたが、復旧・復興方針でも既存の中小企業融資制度を活用した被災企業支援ですとか、農家への相談なども盛り込まれていますが、これには既存の制度にはない、さらなる特別の措置、産業支援措置などを予算化して実行していきたいとのお考えはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今回復旧・復興方針を出していますけれども、これで全てという感覚ではありません。さらに強力な支援を関係省庁にお願いしているところでもありますし、また県の関係部局にも必要な施策の検討を行うように指示していますので、そうしたものをぜひ具体化していきたいと思っています。例えば、商工業関係で申し上げれば、先般も梶山経済産業大臣にはグループ補助金の創設、適用、こうしたことも強くお願いをしてきていますので、そうした制度が実現するように、国への働き掛けは引き続き行っていきたいと思いますし、また県独自の支援も継続的に検討していきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高橋圭太 氏
 
昨日の市町村長との会議でも出ましたが、農業被害といいますか、例えばリンゴを中心に農地に大量の土砂が流れ込んで、その処理が必要というお話もありましたけれども、農業自体の復興への支援ですとか、あるいは農地にたまった土砂の話など、農業分野に関する課題にどう対応していくかということをお伺いできればと思います。

長野県知事 阿部守一
 
農家の皆さんは丹精込めて作った農作物が被害を受けて、また農地にも多量の土砂が流入して非常に困惑されている、あるいはこれからの営農にどう取り組むべきかということに悩まれている方が大勢いらっしゃると考えています。市町村を応援して農地復旧にも着手し始めたところですし、また国に対してもさまざまな農業関係の支援策を要望してきているところです。JA、市町村とも連携して、農家の皆さまが希望を持っていただくことができるようにしっかりと応援していきたいと思っています。農地が土砂で覆われ、また農機具等も破損しているという状況の中で、来年の営農に間に合うのかというご懸念を持たれている方も大勢いらっしゃいますので、最大限の支援でスピード感を持って取り組んでいくことが重要だと思いますので、こうしたことを念頭に置きながら、関係機関と連携した対応を行っていきたいと考えています。
 ありがとうございました。

 

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