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更新日:2019年6月20日

令和元年6月県議会定例会における知事議案説明要旨(令和元年6月20日)

 ただいま提出いたしました議案の説明に先立ち、当面の県政課題について御説明を申し上げます。

【信州花フェスタ2019と今後の展開】
 「北アルプスの麓から広がる 花と緑に包まれた しあわせ暮らし」をテーマに開催した第36回全国都市緑化信州フェア「信州花フェスタ2019」が、盛況のうちに閉幕いたしました。眞子内親王殿下の御臨席を仰ぎ先月23日に開催した全国都市緑化祭をはじめとする様々な催しもあり、来場者数は目標の50万人を大きく上回る70万人となりました。お越しいただいた皆様には、美しい庭園や各種展示を通じて、信州の自然や風土を体感していただくとともに、花と緑がもたらす安らぎや魅力をお伝えすることができたと考えております。北アルプスを望む大花壇の植付けに御参加いただいた3,000人を超える小学生やボランティアをはじめ、準備や運営に御協力いただいた全ての関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
 今回のフェアを契機に、まちなかの緑地や街路樹の整備など公共空間の緑化に、県として一層力を入れて取り組むとともに、県民全体で緑化の輪を広げるために設立された「信州緑花(りょっか)ネットワーク」などと連携して、花と緑があふれるまちづくりを進めてまいります。

【G20関係閣僚会合と持続可能な社会づくり】
 今月15・16日、軽井沢町で「G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」が開催されました。
 今回の閣僚会合の開催地として、また、政府から選定された「SDGs未来都市」として、私たち長野県は、今後、地球環境問題と持続可能な社会づくりに先導的な役割を果たしていかなければなりません。そのため、今回の閣僚会合に合わせて、「地域循環共生圏」の実現を目指す「持続可能な社会づくりのための協働に関する長野宣言」を、イクレイ日本とともに行いました。原田義昭環境大臣及び各国の大臣に対して、地方政府が取り組む低炭素で循環型の社会づくりへの支援をお願いしたところです。今後、この「長野宣言」に賛同いただいた各国の地方政府等と協働・連携して、自立・分散型の社会づくりを積極的に進めてまいります。
 閣僚会合では、海洋プラスチックごみの削減に向けた国際的枠組みの構築について合意がなされました。海洋プラスチックごみの7割が陸域で発生するとも言われており、「海なし県」である本県としても、発生抑制に取り組む責務があると考えます。そのため、先月から「信州プラスチックスマート運動」を開始しました。「意識して選択」、「少しずつ転換」、「分別して回収」の3つの行動を通じ、賢くプラスチックと付き合うことを県民の皆様や企業に呼びかけてまいります。
 また、世界共通の目標であるSDGs(持続可能な開発目標)の視点を企業等の活動に積極的に取り入れていただき、本県からSDGs推進のムーブメントを起こすべく、「長野県SDGs推進企業登録制度」を創設しました。まずは1,000社の登録を目指しており、来月には第1次登録企業を決定する予定です。国連の承認を受けた県独自の登録マークの活用等による企業価値の向上を図るとともに、誰もが働きやすい職場づくりや環境に配慮した企業活動などが促進されることを期待しております。

【先端技術の社会実装】
 我が国が目指すソサエティ5.0を実現していくためには、産業のみならず、県民生活や行政サービスにおいても、先端技術を積極的に活用していくことが必要です。新たにCDO(最高デジタル責任者)として小岩副知事を充てるとともに、担当部長及び担当課を新設して、そのための体制を強化しました。
 具体的な取組としては、住民の移動や物流の確保に困難を抱える中山間地域の課題を解決するため、人と貨物の移動をAIにより最適化するデマンドシステムの構築に取り組み、蓄積したビッグデータについては、買い物支援等への活用を図ってまいります。また、RPA(パソコン上の業務の自動処理)など行政事務のスマート化を進めるとともに、公立小中学校を結ぶ超高速通信回線の整備や先端技術を活用した遠隔診療の実現可能性などについて、市町村や関係機関と連携して検討いたします。
 京都大学と日立製作所が開設した日立京大ラボで開発したAI技術を活用し、長野県の持続可能な未来に向けた政策研究を行ってまいりました。地方自治体をフィールドに実証研究を行うのは全国初の試みでしたが、2つのテーマについて、それぞれ2万通りのシミュレーションを行い、望ましいシナリオグループを抽出することができました。因果連関モデルの作成等さらに改善を要する点があることから、引き続き京都大学などと協働して精度の向上に取り組み、質の高い政策立案へとつなげてまいります。

【産業イノベーションの推進】
 技術革新が加速度的に進む今日、生産性の向上や新製品・サービスの創出を支援するためには、従来の産業分野の枠組みを越えた機動的な産業政策の立案・実行が不可欠です。そのため、長野県経営者協会、長野経済研究所、信州大学からも本部員としての参画をいただき、「産業イノベーション推進本部」の機能を強化しました。
 一昨日開催した本部会議では、IT産業の振興と集積を図るため、長野県経営者協会や長野県立大学等から御提案いただいた「信州ITバレー構想」の具体化について検討を行い、「若者をはじめ多様なIT人材の育成・誘致・定着」、「共創による革新的なITビジネスの創出・誘発」の2つを柱とする構想骨子を取りまとめました。今後、様々な関係者の御意見をお伺いしながら、秋までには構想を決定し、具体的な取組に着手することができるよう取り組んでまいります。

【長野県営業戦略2019の決定】
 今月4日、「長野県営業戦略2019」を取りまとめ、長野県営業本部としての中長期的戦略や当面の具体的な取組などを決定いたしました。
営業本部では、優れた産品を付加価値の高い商品として販売するため、県外への販路拡大に積極的に取り組むとともに、市場データに基づく商品開発や経営戦略づくりを行う事業者を支援してまいります。また、「信州ブランド」を一層強化するため、戦略的なプロモーションを進めてまいります。
 信州を代表する産品でブランド力強化を図るものとして、りんご・ぶどう、味噌・漬物、木曽漆器・飯田水引などを「重点品目」に選定し、ターゲットとする消費者層を明確にした上で、ブランドの磨き上げと新市場の開拓に取り組みます。また、信州プレミアム牛肉、県産材内装材、そばなどを「育成支援品目」として指定し、生産から小売までのサプライチェーンや付加価値を生み出すバリューチェーンの強化を支援します。さらに、東京オリンピック・パラリンピックの機会を活用して県産品の利用拡大に努めるほか、富裕層向けに高価格での取引が期待できる輸出の促進にも重点的に取り組んでまいります。

【就業促進・働き方改革】
 4月の有効求人倍率は、1.68倍と依然として高水準であり、人手不足は深刻な状況にあるものと受け止めています。
 「長野県就業促進・働き方改革戦略会議」で取りまとめた「当面の取組方針」に基づき、若者の定着や女性・高齢者などの活躍を促進するため、インターンシップ参加学生に対する助成、移住就業者向けマッチングサイトの開設、多様な働き方制度の導入支援などに取り組んでいるところです。
 仕事と生活の調和がとれた魅力ある職場環境を実現するため、先月、経済団体、労働団体等の皆様とともに、「令和元年 信州『働き方改革』共同宣言」を行いました。時間外・休日労働の縮減や休暇取得の促進、ライフステージに応じた働きやすい職場環境づくり、女性のキャリアアップの促進など、県内企業における働き方改革が一層推進されるよう取り組んでまいります。
 本県にとって必要な人材の確保・定着を図るためには、当面の対策だけではなく、教育・人づくりによる担い手の育成や人をひきつける魅力あるまちづくりなど、幅広い観点での取組も重要です。そのため、戦略会議における産業分野別・地域別の会議で出されている意見も踏まえ、中長期的な観点に立った取組方針について、年度内に取りまとめてまいります。

【外国人材の受入れと多文化共生】
 4月に新しい在留資格が創設されたことを受け、本県としても外国人材の受入れ・定着に向けた取組が急務となっています。
そのため、外国人材に関し、企業等におけるニーズや受入れに当たっての課題についてアンケート調査等を行った上で、外国人材の受入れを積極的に図る分野を定め、必要な支援策等を外国人材受入方針として取りまとめてまいります。
 外国人にとっても魅力ある地域をつくるためには、御家族も含め、地域社会の一員として温かく迎え入れていくことが重要です。そのため、「長野県多文化共生相談センター(仮称)」を10月に開設し、医療や教育など生活に関する情報提供や相談対応を15以上の多言語で行うことにより、外国人の皆様の地域生活を支援してまいります。また、多文化共生の意識づくりや日本語教育の充実などについて検討を行い、多文化共生推進指針の見直しと施策の具体化を進めてまいります。

【生涯にわたる活躍の支援】
 昨年9月、加藤久雄長野市長と菅谷昭松本市長から、高齢者の定義のあり方について共同提言が行われ、県に対しても賛同の呼びかけがありました。
 年齢に関わらず知識や能力を活かすことができる社会を構築していくことは、人生100年時代において極めて重要であることから、全ての市町村と共同で「しあわせ信州 生涯活躍応援宣言」を行いました。今後、この宣言に基づき、「多様な社会参加の促進」、「希望に応じた就業支援」、「活躍を支える健康づくり」の3つの視点から、具体的な取組を市町村とともに推進してまいります。

【緊急交通安全対策】
 先月8日、散歩中の保育園児が犠牲になるという大変痛ましい交通事故が、滋賀県大津市で発生いたしました。この事故を重く受け止め、現在、幼い子どもたちを交通事故から守るための緊急安全対策を実施しているところです。警察官が県内全ての保育所、幼稚園等を訪問し、安全確保重点箇所を今月中に抽出するとともに、過去5年間に子どもが事故に遭った全ての交差点についての安全点検を来月までに行います。その結果、緊急性の高い箇所については、警察と道路管理者が連携して、ガードレールや車止めポールの設置などを進めてまいります。
 一方、高齢ドライバーが加害者となる重大な交通事故も全国で相次いでおり、高齢者に係る交通事故防止対策も急務です。長野県シニア大学における交通安全学習と組み合わせた認知能力確認プログラムの実施や、運転免許証の自主返納に伴う支援制度の周知等に取り組んでまいります。
 来月実施する「夏の交通安全やまびこ運動」においては、子どもたちの安全確保と高齢者の安全運転を重点項目として位置付け、交通事故防止のための啓発活動を集中的に実施してまいります。

【ひきこもりに関する支援の充実】
 80歳代の親が50歳代の子どもの生活を支える「8050問題」が社会的課題となる中、ひきこもりの実態を把握するための調査を市町村と共同で実施しました。調査結果によると、全県で2,290人の方がひきこもりの状態にあり、そのうち50歳代以上の方が約3分の1を占め、ひきこもりの期間が10年以上にわたる方が約4割となっています。
 ひきこもりについては、これまでも「子どもの将来の生活が心配だ」、「どのように接すればよいかわからない」などといった切実な声が寄せられていることから、深刻な問題と受け止め、様々な取組を進めてまいります。
 まず、今回の調査で「迅速な支援が必要と推測する」とされた約150人の方々につきましては、民生・児童委員を通じて状況把握に努め、必要な対応を行うよう、市町村に対して要請を行いました。
 また、最寄りの市町村窓口、ひきこもり支援センター、生活就労支援センター「まいさぽ」、子ども・若者サポートネットなど、ひきこもりに関する支援機関について広く周知することにより、当事者や御家族からの相談を促し、生活や就労等を含む様々な支援につなげてまいります。
 今後は、地域福祉支援計画に基づく地域共生社会づくりの取組や子ども家庭支援ネットワークによる支援対象の中にひきこもりを明確に位置付けるとともに、当事者や家庭が孤立することがない社会づくりに向けた施策について、関係部局が連携して検討してまいります。 

【最近の経済情勢】
 今月公表された政府の月例経済報告では、我が国の景気について、「輸出や生産の弱さが続いている」としつつも、「緩やかに回復している」との判断が2か月連続で示されています。先行きについては、通商問題の動向が世界経済に与える影響に一層注意する必要等はあるものの、「緩やかな回復が続くことが期待」されています。また、県内経済については、日本銀行松本支店が今月公表した金融経済動向によると、3か月連続で「生産の一部に弱めの動きがみられるものの、緩やかに拡大している」とされています。
 県としては、中国経済の先行きや、10月に予定されている消費税率引上げの影響等に留意しつつ、当面は防災・減災事業を積極的に盛り込んだ平成30年度補正予算や令和元年度当初予算の着実な執行に努めてまいります。

【決算見込みと行政・財政改革実行本部の取組】
 昨年度の決算見込みなどについて申し上げます。
 平成30年度は、しあわせ信州創造プラン2.0の初年度として、着実な第一歩を踏み出すべく、学びと自治の力を推進エンジンとして政策を展開してまいりました。県財政につきましては、県税・地方交付税が当初の見込みを上回ったことや、予算の効率的な執行に全庁を挙げて取り組んだこと等により、一般会計の実質収支を65億円余の黒字とした上で、財政調整のための基金についても前年度を25億円上回る595億円余の残高を確保できる見込みです。
 今後、少子・高齢化の進展に伴い厳しい財政状況が続くと見込まれる中、持続可能な行政経営体制と財政構造の構築が求められていることから、今年度、行政・財政改革実行本部を設置し、「しごとの仕来(しきた)りの見直し」と「しごとの減量化」に着手しました。当たり前のものとして固定化している仕事の進め方を見直し、職員がチームとして協力し、やりがいを持って働くことができる組織風土を醸成するとともに、県行政が果たすべき役割の明確化や先端技術の活用による業務の効率化などを通じた事務・事業の見直しを行ってまいります。

【補正予算案】
 さて、今定例会に提出いたしました一般会計補正予算案その他の案件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 2月に県内で発生した豚コレラ対策として、農場における防護柵・防鳥ネットの設置に対する支援や、野生イノシシに対する監視を実施しているところです。今回の補正予算案では、豚コレラが発生した農家の経営再開に必要な資金の借入れに対する利子補給などの経費を計上しました。
 また、公立諏訪東京理科大学における大学院拡充のための施設・設備の整備や、障がい者施設の安全性を高めるための大規模修繕等への支援、造血細胞移植を行った小児がん患者等に対するワクチン再接種費用への助成に要する経費等を計上しました。
 以上申し上げました一般会計補正予算案の財源として、国庫支出金2億484万4千円、繰越金6,095万1千円、県債5,900万円、諸収入1,264万円を見込み、計上いたしました。
 本年度の一般会計予算は、今回の補正を加えますと、8,863億1,054万5千円となります。
 
【条例案、事件案、専決処分等報告】
 次に、条例案は、新設条例案2件、一部改正条例案5件であります。新設条例案のうち「長野県主要農作物及び伝統野菜等の種子に関する条例案」は、本県の主要農作物等の品質の確保及び安定的な生産を図るため、稲、大麦、小麦、大豆に加え、本県特産のそばや伝統野菜等を独自に対象とし、その種子の生産や保存等に関する県及び関係機関の役割を明確にするものであります。
 また、「長野県立武道館条例案」は、来年3月に開設予定の県立武道館の設置及び管理等について、必要な事項を定めるものであります。
 事件案は、情報通信機器の購入についてなど16件であります。
 専決処分等報告は、平成30年度長野県一般会計補正予算の専決処分報告など25件であります。

 以上、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を申し上げました。
 何とぞよろしく御審議の程お願い申し上げます。

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