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更新日:2018年9月26日

平成30年9月県議会定例会における知事議案説明要旨(平成30年9月26日)

平成30年度9月補正予算案の概要

平成30年9月県議会定例会提出予定条例案の概要

 ただいま提出いたしました議案の説明に先立ち、当面の県政課題について御説明を申し上げます。

 平成30年7月豪雨、台風第21号、北海道胆振(いぶり)東部地震と、全国で大規模な災害が相次いで発生いたしました。お亡くなりになられた方々と御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
王滝村の村道崩落により滝越地区の皆様が避難生活を余儀なくされているなど、県内でも大きな被害が発生していることから、引き続き市町村等と十分連携をとり、一日も早い復旧・復興に向け取り組みます。また、市町村とともに「チームながの」を編成して広島県尾道市に職員派遣を行ったほか、先月末からは、岡山、広島、愛媛の3県に対して、保健師や土木職等の職員を派遣しており、引き続き被災地の支援にも努めてまいります。

【今後の県政運営への決意】
 先月の選挙において多くの皆様の御支援を賜り、今後4年間の県政運営を担わせていただくこととなりました。今後の県政運営に当たりましては、改めて知事としての職責の重さを自覚し、使命感を持って職務を遂行してまいる決意です。県議会の皆様をはじめ県民の皆様には、今後とも御協力と御支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
もとより県政は、県民の皆様のための存在です。引き続き「共感と対話」、「県民参加と協働」を基本とし、県民の皆様の思いに常に寄り添い、ともに考え、行動する「県民起点の県政」を、職員とともに推進してまいります。
加えて、時代の変化を積極的に先取りし挑戦する「攻め」の行政、県民生活の安定・安心を確保する「守り」の行政、そして誰一人社会から取り残すことのない「温かな」行政、県としてのこの三つの役割を意識して取り組みます。また、現場を重視し現場から社会を変革すること、「SDGs未来都市」として国際社会との連帯や経済・社会・環境の統合的向上を目指すこと、開かれた県政を堅持して説明責任を果たすこと、などを基本姿勢として県政を進める考えです。
 さて、グローバル化の進展やテクノロジーの進化、人口減少や人生100年時代の到来など、今、我が国、そして長野県は大きな転換点にあります。こうした時代背景を十分認識し、しあわせ信州創造プラン2.0に掲げた目標を実現するための政策推進に、全力を尽くしてまいります。また、2027年に予定されている国民体育大会・全国障害者スポーツ大会の開催準備、リニア中央新幹線の開業を見据えた伊那谷や木曽・諏訪地域等の振興、信州まつもと空港の国際化の推進など、中長期的な視点での取組も着実に推進いたします。
 今回の選挙に当たり、「子どもや若者が希望を持てる」、「歳を重ねても安心して暮らせる」、「元気な産業が暮らしを支える」の三つの観点からの政策推進を強く訴えてまいりました。このことを踏まえ、まず速やかに取り組んでいく政策を「攻めと守りの政策パッケージ」として取りまとめ、今回御提案した9月補正予算案で、その多くを施策化いたしました。以下、当面の取組につきまして順次、御説明を申し上げます。

【子どもや若者が希望を持てる】
 まず、子どもや若者が希望を持てる政策の推進です。
 本県で生まれ育つ全ての子どもや若者が、夢と希望を持って自らの将来を切り拓いていくことができるよう、また、虐待、貧困、障がい、不登校、ひきこもりなど様々な困難を抱える子どもや若者が社会で置き去りにされることがないよう、環境の整備や支援の充実に取り組んでまいります。 

(学びの県づくり)
 しあわせ信州創造プラン2.0の根幹である「学びの県づくり」を県民の皆様とともに進めるため、今日的な「学び」の意義等について考える「学びの県づくりフォーラム」を開催することとし、補正予算案に計上しました。
教育と先端的な技術を融合したEdTech(エドテック)(情報通信技術を活用して教育に変革をもたらす技法)は、一人ひとりの児童・生徒が、習熟度や個性に合わせた学習を行うための有効な方策であると考えます。県立高校における国のモデル事業の導入を図るとともに、通信制高校でオンライン学習を実施するなど、最先端技術を教育に積極的に取り入れてまいります。
広い視野を持って日本と世界のことを考え活躍できるグローバル人材を育成するため、高校生の海外留学を幅広く支援します。まず第一弾として、台湾高雄市との連携による短期留学プログラムへの参加を支援することとし、補正予算案に計上しました。今後、ふるさと信州寄付金を活用して財源確保を図る一方で、県が企画する海外留学プログラムの充実や個人留学への支援拡大を進めてまいります。
 特別支援学校については、老朽化している施設の整備はもとより、教員配置の更なる充実とその専門性の向上に取り組みます。また、一人ひとりの障がいの状態に応じた計画的な個別支援、芸術等で優れた才能を持つ子どもへの支援の充実、小中学校との垣根をなくす副学籍制度の全県への拡大などを進め、障がいを個性として捉え子どもの可能性を最大限に伸ばす学校、そして、地域社会や企業とつながりインクルーシブな社会をリードする学校へと転換してまいります。
 全国で初めて自然保育の認定制度を設けた県として、こうした取組を全国に広めるべく、同じ思いを持つ鳥取県、広島県とともに「森と自然の育ちと学び自治体ネットワーク」を今年4月に創設し、全国の自治体に参加を呼び掛けてまいりました。これまでに15の県と92の市町村から参加を表明いただいており、来月22日にはいよいよ設立総会を開催する予定です。今後とも、全国の自治体と連携し、いわゆる非認知的能力の向上などが期待される自然保育・教育の充実、普及に積極的に取り組んでまいります。
災害級とも言える猛暑を受け、子ども達が快適に学習できる環境を整備するため、全ての県立高校と特別支援学校に空調設備を設置することとし、設計のための経費を補正予算案に計上しました。現行の施工・管理体制の中で可能な限り早期設置を図るべく、来年夏までに、室温調査を踏まえて優先度が高い県立高校と、普通教室に空調が完備されていない特別支援学校への設置を行い、2020年夏までには全ての県立学校で設置が完了するよう整備を進めます。

(子育て支援の充実)
 子育て世帯を応援するための喫緊の課題は、保育所等の確保・充実です。まずは保育士の確保に取り組むため、コーディネーターの増員等による保育士人材バンクの機能充実に要する経費を補正予算案に計上しました。今後、待機児童の発生抑制を図るため、小規模保育や事業所内保育など地域型保育事業の拡大に市町村と連携して取り組みます。また、質の高い幼児教育を実現するため、幼稚園教諭や保育士への研修支援や幼稚園・保育所・認定こども園と小学校との連携を進めます。
 子育てに伴う経済的負担を軽減するため、子どもの医療費や第3子以降の保育料に対する助成の充実などに取り組んでまいりました。来年10月から幼児教育の無償化が予定される中、子育て世帯に対する支援策を市町村とともに改めて検討してまいります。当面の支援充実策として、多子世帯応援プレミアムパスポート協賛店の拡大に取り組む経費を補正予算案に計上しました。スポーツや文化芸術などの体験型サービスを提供する施設を中心に協力を呼びかけてまいります。

【歳を重ねても安心して暮らせる】
 次に、歳を重ねても安心して暮らせる政策の推進です。
 人口減少・高齢化が進展する中、生活に必要な様々なサービスを維持していくためには、これまでの常識にとらわれることなく新たな視点で政策を再構築するとともに、医療・介護や交通、まち・むらづくりなどに、相互の関係性を意識して分野横断的に取り組むことが重要です。また、全国的に大規模災害の発生が相次ぎ、本県でもいわゆるゲリラ豪雨の発生が増加傾向にある中、防災・減災対策の一層の強化が求められています。県民の皆様の安心で安全な暮らしを守るため、全力で取り組んでまいります。

(医療・介護サービスの確保)
 持続可能な医療提供体制を構築するため、医療機関における一層の機能分担と連携が進むよう取り組んでまいります。今年度、医師不足が深刻な小規模病院等の診療を確保するため、医師派遣を行う地域医療人材拠点病院に対する財政支援を開始しました。今後、二次医療圏ごとの地域医療構想調整会議等で十分な検討を行い、需給バランスのとれた医療提供体制を構築してまいります。
 地域包括ケア体制の整備については、日常生活圏域ごとの取組内容や、実施されているサービス内容と要介護認定率等との関連を調査・分析するための経費を補正予算案に計上しました。調査・分析結果を活用して、現状や課題について県民の皆様に分かりやすく公表するとともに、一層の体制強化が図られるよう市町村を支援してまいります。

(地域公共交通の確保)
 過疎化・高齢化が進む地域の暮らしを支えるためには、移動手段の確保が極めて重要です。昨年5月に「地域における移動手段の確保・補完に関する検討会」を立ち上げ、交通事業者や福祉・商工・物流関係者などの参画を得て、地域公共交通の充実、発展について検討を重ねております。今年度は、検討会の議論を踏まえ、バスロケーションシステムの構築に着手したほか、貨客混載を進めるためのバス事業者と物流事業者とのマッチング、定期券タクシーの導入支援などに取り組み、地域交通を確保するための様々な挑戦を行っております。今後は、広域的・基幹的な役割を担うバス路線を維持・充実するための方策を検討してまいります。
 第三セクターが経営する全国初の並行在来線として誕生したしなの鉄道は、昨年、開業20周年を迎えました。車両の更新が大きな課題となっており、今後、県としても必要な支援を検討してまいります。また、中央本線や篠ノ井線等の利便性向上などについても、引き続き、沿線市町村や関係団体と力を合わせて取り組んでまいります。

(防災・減災対策の加速化)
 7月豪雨や台風第21号は本県にも大きな被害をもたらしました。激甚災害の指定が見込まれる大鹿村をはじめとする各地の被害に迅速に対応するため、道路や治山施設等の災害復旧事業や、果樹などの農作物被害への支援に要する経費を補正予算案に計上しました。また、防災・減災対策を加速化するため、河川の氾濫を防ぐための河川内の堆積土や支障木の除去、緊急点検に基づく砂防堰堤の修繕、緊急輸送路や避難路の崩落危険箇所の対策などを集中的に実施することとし、41億円余の県単独公共事業費を補正予算案に計上しました。
 ソフト面での防災対策も急務です。今月実施した地震総合防災訓練や北海道胆振(いぶり)東部地震の状況から、いくつかの反省点や教訓が見えてきました。被災者目線に立った情報の発信や、災害状況報告に関するタイムスケジュールのルール化等、今後具体的な改善策を講じてまいります。
 また、市町村を支援して災害時住民支え合いマップや大規模洪水に対するハザードマップの作成を促進するほか、住民が災害を我が事として捉えるよう防災教育の充実にも取り組んでまいります。

【元気な産業が暮らしを支える】
 元気な産業が暮らしを支える政策の推進について申し上げます。
 希望と安心に満ちた確かな暮らしの基盤は、元気な産業です。急速に技術革新が進む中、先端技術の積極的な導入やイノベーションの促進、人材の確保などにより、全ての産業分野における創造性、生産性を高めるとともに、産業構造の転換を進めてまいります。

(強みを活かす産業づくり)
 AI、ビッグデータ、IoTなどの社会実装が進み、デジタル革命が進展しつつある今日、多様な人や組織、技術などが既存の産業分野を越えてつながることによる新たな付加価値の創造が期待されています。こうした動きを加速し、拡大するためには、県としても従来の産業分野の枠を越えて政策を推進すること、また、具体的な現場の課題や新しい取組につながる萌芽(ほうが)を見いだし、県組織全体で受け止めイノベーションを促進していくことが重要です。こうした観点で機動的な取組を進めるべく、産業イノベーション推進本部の機能を充実します。専門人材の参加や産学官が連携したコーディネートにより、新たな製品、サービス、ビジネスモデルの創出を支援してまいります。
 医療機器産業は、世界的に成長・発展が大きく期待され、本県が誇る精密加工技術などを活用できる有力な分野であることから、航空機、食品産業に続き、医療機器産業振興ビジョンを策定してまいります。今後、事業化に精通した専門家を招へいし、企業の参入支援や産業クラスターの形成などに取り組んでまいります。今回の補正予算案には、県内企業の優れた技術を海外医療機器メーカーに売り込むためのニーズ調査などに要する経費を計上しました。
 食品製造業振興ビジョンに基づき、海外の食に対する積極的な需要を取り込むため、味噌、そば、日本酒、ワイン等品目別の海外市場調査の実施や、海外におけるマーケティング拠点の整備に要する経費を補正予算案に計上しました。
 旅行先で休暇を兼ねて仕事をする新しい働き方として「ワーケーション」が注目されています。全県が観光地であると言っても過言ではない本県としては、こうした新しいライフスタイルを積極的に普及することにより、地域活性化や観光振興につなげ、企業の働き方改革にも貢献したいと考えております。そのための第一歩として、今回の補正予算案にリゾート・テレワーク拠点(商店街活用型)の整備等を支援する経費を計上しました。今後、県内のコワーキングスペースや宿泊施設への拡大可能性を探るとともに、大都市に立地する企業との連携などを進めてまいります。
 各産業に共通する現下の最重要課題は、人材の確保です。特に若い人材の確保・定着に向けては、大学生等を対象としたインターンシップ制度を積極的に活用することが重要です。今後、インターンシップフェアの参加企業の拡大や、県内外の大学生等と県内企業との個別マッチングを推進するための体制づくりを、経済団体や県内大学等と協力して進めてまいります。
 地域経済の活性化と雇用の確保のためには、地域外から獲得した資金をできる限り地域内で循環させることが重要です。本県ではこれまでも、エネルギー自給率の向上、宿泊施設や飲食店等で使用される食材を信州サーモンなどの県産品に置き換える食の地消地産、しあわせバイ信州運動の推進などに取り組んでまいりました。今回の補正予算案では、地域内経済循環の推進に本格的に取り組むため、経済活動に伴う資金の流れや波及効果などの基礎的な調査と、具体的なモデルとして今後取り組む品目や地域の検討を行うための経費を計上いたしました。
 これまで部局ごとに取り組んできた物産振興につきましては、昨年度から信州マーケティング戦略担当参与を置くなど、部局間連携を強化して販売促進に努めております。今後、さらに専門的で一体的なマーケティングを行うため、来年度から「長野県営業本部(仮称)」を設置したいと考えております。同本部では、本県の特に優れた農産物や加工食品、伝統工芸品など県産品の販路拡大や売れる商品づくりのサポートを行うとともに、信州の魅力を併せて発信するメディア戦略を展開してまいります。

(観光地域づくり)
 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、外国人にも快適に県内観光を楽しんでいただけるよう、市町村や交通事業者等とともに分かりやすい案内標識の整備を進めます。今後、長野県公共案内標識整備指針に基づく英語併記や案内用のピクトグラム(絵文字)の使用を関係者に徹底することとし、外国人モニターによる実地調査や広域的な標識の整備計画の策定支援などに要する経費を補正予算案に計上しました。
 信州観光の潜在力を活かすためには、文化芸術やスポーツ・アウトドア等の感動体験を中心に、観光情報の発信力を一層高める必要があります。そのため、観光機構と県がそれぞれ運用している三つの観光情報ウェブサイトを統合して内容を充実し、あわせて宿泊予約まで可能なシステムを構築するための経費を補正予算案に計上しました。
 御嶽山噴火や7月豪雨災害等の影響により観光客数が伸び悩んでいる地域に対して、交通事業者等と連携して支援を行うこととし、中京圏を中心にラジオ・テレビ等での情報発信を行うための経費を補正予算案に計上しました。
 
【しごと改革と独自条例の活用】
 県民起点で本県の実情にあった政策を的確に立案・実行していくためには、現場を重視し多様性が尊重される風通しの良い職場づくりと、県組織全体の自治意識・自治力の向上が重要です。こうした観点から、しごと改革と独自条例の活用に積極的に取り組んでまいります。

(職員の能力を活かす組織づくり)
 現場を重視し現場から社会を変革するためには、県政の責任者である私自身が県内各地域で多くの県民の皆様と直接対話を行うことが重要であり、しあわせ信州移動知事室の実施頻度を高めてまいります。
 職員の意識・行動の変容と仕事の合理化・省力化により、しごと改革を加速化します。また、職員がチームとして職務に取り組むことなどにより、10日以上の連続休暇を取得できるような環境づくりを進めます。今月から導入した「社会貢献職員応援制度」は、営利企業等従事許可制度の弾力的運用を行い、職員が公益的な活動に参画することを積極的に後押しするものです。多くの職員が地域に飛び出し、様々な活動から得られる知見やネットワークを職務にも活かしてもらうことを期待しております。
 本県において、障がい者雇用率の算定誤りがあったことにつきましては、県行政に対する県民の信頼を大きく損なうものであり、心からお詫(わ)びを申し上げます。このことを深く反省し、障がい者が活躍できる職場を拡大し、採用機会を増やすことなどにより、法定雇用率の速やかな達成に向けて努力します。また、障がいの有無や性別などに関わらず多彩な人材が活躍し、多様性が尊重される職場づくりにも取り組んでまいります。

(独自条例の活用)
 一昨年、自転車活用推進法が制定され、健康にも環境にも優しい交通手段である自転車の役割が大きく見直されています。持続可能な社会を目指す本県としても、安心・安全な利用を基本としつつ、健康増進、環境保全、観光振興等に自転車を積極的に活用していくことが必要と考え、自転車の利用に関する条例の制定に向けた検討を行ってまいりました。今後さらに、サイクルツーリズムの推進や安全教育の実施などについて、多くの皆様と検討を深め、来年の2月定例会に条例案を提出できるよう準備を進めてまいります。
 主要農作物種子法が廃止されたことに対する不安の声がある中、法律が規定していた稲、麦類、大豆等本県にとって重要な農作物の種子に関する安定的な生産・供給を確保するため、農作物種子条例(仮称)の制定に向け検討を進めます。本県が誇る伝統野菜の維持・保存に対する支援について規定することも含め、関係団体等の皆様からの御意見を丁寧にお聴きしながら、取組を進めてまいります。
 中央省庁において公文書管理のあり方が問題となり、公文書の適正な管理に対する社会的要請が高まっています。公文書に対する信頼性を高め、県民への説明責任を全うしていくために、公文書の管理に関する基本的事項については、条例で定めることが必要と考えております。そのため、業務の適正化のみならず、働き方改革の推進といった観点も含めて、幅広く公文書管理のあり方の検討に着手したところです。
 
【文化芸術の振興】
 秋篠宮同妃両殿下に二度にわたるお成りを仰ぎ、先月、2018信州総文祭を県内17の市町で開催しました。国内外から集った約2万人の高校生たちが、過去最多の28部門で発表を行い、約10万人の来場者に大きな感動を与え、大成功のうちに閉幕いたしました。今月2日に開かれた生徒実行委員会の解散式に私も出席しましたが、準備段階から企画・運営に当たってきた高校生たちの達成感と自信に満ちた表情に接し、次代を担う若者たちが持つ潜在力と可能性を実感してまいりました。総文祭の会場で配られたシードペーパーに漉(す)き込まれた種が、芽を出し美しい花を咲かせるように、今回の信州総文祭の成功を文化芸術の更なる振興へとつなげてまいります。
 本県文化振興の拠点として整備に取り組んでいる信濃美術館本館については、実施設計が概(おおむ)ね終了し、過日、施設の概要を公表しました。国宝を含む多様な展示活動に対応できる「公開承認施設」と、県民の皆様が気軽に美術を楽しめる施設の二つの機能を有し、いずれの面でも質の高い建物となるよう設計しました。2021年に開催が見込まれる善光寺御開帳に合わせて開館できるよう、本館の建設に係る債務負担行為を補正予算案で設定しました。今後、美術による学びの支援、世界水準の美術作品の展示・信州美術の紹介など、整備基本構想で定めた四つのコンセプトを確実に実現することができるよう、展示や活動の具体的な内容など運営のあり方について、本格的に検討を行ってまいります。

【経済情勢】
 今月公表された政府の月例経済報告では、我が国の景気は9か月連続で「緩やかに回復」しているとの判断が示され、先行きについても、通商問題の動向や相次ぐ自然災害等の影響に留意する必要はあるものの、「緩やかな回復が続く」ことが期待されています。また、日本銀行松本支店が今月公表した金融経済動向によると、県内経済は12か月連続で「緩やかに拡大している」とされています。このように経済情勢に関する基調判断は引き続き良好であるものの、長野労働局が先月末に発表した最近の雇用情勢では、7月の県内有効求人倍率は1.70と高水準で推移しており、深刻さを増す企業等の人手不足が経済発展の妨げとなることが懸念されます。
 こうした中、「長野県就業促進・働き方改革戦略会議」に設けた6つの産業分野別会議と10の地域会議においては、それぞれ状況分析や課題把握を行いながら、具体的な人材確保策について検討してまいりました。繁忙期の異なる企業や産業間での人材シェアリングの仕組みの構築、県内大学の留学生の県内企業への就職促進策など様々な提案が出されており、実施可能なものから速やかに取り組んでまいります。

【県財政の状況】 
 県財政の状況について申し上げます。平成29年度決算に基づく健全化判断比率は、実質公債費比率が11.4パーセント、将来負担比率が172.4パーセントとなりました。将来負担比率については前年度に比べてわずかに上昇したものの、この8年間で、それぞれ4.2ポイント、48.4ポイント改善しました。これまでの財政健全化の取組が一定の成果を上げているものと考えておりますが、今後とも社会保障関係費の伸びが見込まれることなどから、引き続き財政健全性の確保に留意しながら、予算配分の一層の重点化を図るなど、めりはりの効いた財政運営を心がけてまいります。

【補正予算案】 
 さて、今定例会に提出いたしました一般会計補正予算案その他の案件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 補正予算案は、一般会計75億9,589万4千円、特別会計5億3,704万8千円であります。補正予算案には、先ほど申し上げました災害復旧事業、県単独公共事業、県立学校の空調設備整備、信濃美術館本館建設工事に係る債務負担行為などのほか、信州まつもと空港の駐車場増設、地籍調査の推進等に要する経費を計上しました。信州まつもと空港につきましては、繁忙期の慢性的な駐車場不足を解消するため、駐車場増設に係る用地取得や造成工事等を行います。円滑な土地取引の基礎となる地籍調査については、調査の一層の進ちょくを図ることとし、まずは事務処理が滞っている市町村を緊急的に支援いたします。
 以上申し上げました補正予算案の財源として、県債31億3,500万円、繰越金24億2,894万3千円、国庫支出金17億8,861万8千円などを見込み計上いたしました。今年度の一般会計予算は、今回の補正を加えますと8,543億6,261万1千円となります。
特別会計の補正予算案は、流域下水道事業費に係るものであります。

【条例案、事件案、専決処分報告】
 次に、条例案は、一部改正条例案3件であります。
 このうち、「長野県県税条例の一部を改正する条例案」は、本社機能の移転・拡充に係る事業税等の課税の特例措置を2年間延長するとともに、東京23区から移転する事業者については、95パーセント減税から課税免除に減税措置を拡充するものであります。
 事件案は、大北森林組合元専務理事に対する損害賠償請求に係る訴えの提起など16件であります。
 専決処分報告は、交通事故に係る損害賠償の専決処分報告など12件であります。

 以上、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を申し上げました。何とぞよろしく御審議の程お願い申し上げます。

 

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