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更新日:2020年6月18日

令和2年6月県議会定例会における知事議案説明要旨(令和2年6月18日)

 ただいま提出いたしました議案の説明に先立ち、当面の県政課題について御説明を申し上げます。

 

  【新型コロナウイルス感染症への対応】

  全国に発令されていた緊急事態宣言は、5月14日に本県を含む39県で解除され、その後、同月25日までには全ての都道府県に対する宣言が解除されました。本県においては、5月13日以降昨日までの間、新規の感染者が確認されておらず、新型コロナウイルスの感染状況は現時点では落ち着いた状況です。

 これはひとえに、多くの県民の皆様の御尽力、御協力の賜物であると考えております。外出自粛等に御協力いただいた県民の皆様、最前線で新型コロナウイルス感染症と闘っていただいている医療従事者の皆様、休業要請等に応じていただいた事業者の皆様、感染リスクと向き合いながら介護や保育など県民生活を支える仕事を続けていただいている皆様、全ての皆様に改めて深く感謝申し上げます。

 しかし、新型コロナウイルス感染症の脅威がなくなったわけではありません。今週に入ってからもなお一部の都道府県では新規の感染者が確認されており、ワクチン開発等が行われ感染リスクが大きく低減されるまでの間は、このウイルスの存在を常に意識して生活していかなければなりません。

 今後、県としては、医療提供体制や検査体制等の一層の充実により第2波、第3波に備える一方で、消費拡大や観光振興等による県内経済の再生と生活・就労支援に取り組み、県民の皆様の命と暮らしを守るため全力を尽くしてまいります。また、「新しい生活様式」への移行を支援することにより、感染拡大の防止と社会経済活動の両立を図ってまいります。

 (医療提供体制の充実等)

 新型コロナウイルス感染症が我が国で広がり始めて以降、県民の皆様の命を守ることを最も優先し、早め早めの対応を行ってまいりました。今後とも医療提供体制や検査体制等の充実を確実に進めるとともに、感染拡大の兆しを的確に捉えた対応に努め、県民の皆様の命と健康を守るための取組に万全を期してまいります。

 500人規模の感染者発生を想定し、医療機関における300人以上の患者受入体制と宿泊施設における200人以上の軽症者等受入体制を継続するとともに、重症者の受入可能病床数については、現在の33床から更なる増加を目指してまいります。全ての病院、診療所、助産所、訪問看護ステーション、薬局を対象として感染拡大を防ぐための取組を支援し、安心して受診していただける環境の整備を進めます。検査体制につきましては、今月末までに検体採取を集中的に行う外来・検査センターの県内全ての二次医療圏での設置と1日300検体の検査能力確保の実現を目指すとともに、今後の感染拡大に備えて一層の体制強化に取り組んでまいります。国内需給がひっ迫している医療用物資につきましては、500人規模の感染者が発生するような状況であっても医療・検査体制を維持することができるよう、アイソレーションガウンやフェイスシールドの更なる備蓄を進めてまいります。

 第2波、第3波に備え、二次医療圏ごとの感染者発生状況等の把握や、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数等の全県的なモニタリングを引き続き行い、今後とも県独自に「警戒宣言」や「非常事態宣言」を発令するなど、必要な対策を速やかに講じてまいります。

 (県内経済の再生)

 先月公表された政府の月例経済報告では、我が国の景気について、「急速な悪化が続いており、極めて厳しい状況にある」との判断が示され、県内経済についても、日本銀行松本支店が今月公表した金融経済動向において「一段と厳しさを増している」とされるなど、新型コロナウイルス感染症は経済活動にも大きな影を落としています。その上、今後当分の間は感染拡大を警戒しながらの事業活動とならざるを得ないことから、公共交通や観光、飲食等のサービス業を中心に引き続き厳しい経営環境となることが見込まれるほか、本県の主要産業である製造業についても、世界経済の減速等を受け先行きは予断を許さない状況です。

 県としては、こうした問題意識の下、先月設置した「新型コロナ対策産業支援・再生本部会議」を中心に、経済・労働団体や市町村、金融機関をはじめとする関係機関と連携して、県内経済の再生に全力で取り組んでまいります。

 まず、各種事業者が行政の支援策を確実に受けられるようにするため、従来の相談窓口に加え、施策の紹介や持続化給付金の申請支援等を行う「産業・雇用総合サポートセンター」を地域振興局等に新たに設置いたしました。また、中小企業融資制度資金については、3年間実質無利子・無担保の「新型コロナウイルス感染症対応資金」の貸付限度額を3,000万円から4,000万円に引き上げるほか、過去最大となる2,500億円の融資可能額を確保して、企業の資金繰り支援を充実いたします。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響で事業継続の危機に直面している花火等伝統的工芸品の製造事業者に対しては、技術伝承等を図るための助成金を交付してまいります。

 県内需要の拡大を図るため、飲食・宿泊業クラウドファンディング活用応援事業や県産食材「食べて応援」地域内消費推進事業などの「信州地域支えあいキャンペーン」を引き続き推進し、市町村が行うプレミアム付き商品券の販売などを支援する「地域支えあいプラスワン消費促進事業」を新たに実施することといたしました。冷え込んでいる県内消費を喚起することにより、事業者支援と地域経済の活性化につなげてまいります。

 需要減少で市場価格の下落等の影響を受けている農業についても、種苗等の資材購入、機械レンタル等を支援する国の制度の活用促進や、輸出先の消費行動の変化に対応するための施設整備等への助成などにより、関係機関と連携した支援を行ってまいります。

 こうした取組に加え、ウイルスとの共存を余儀なくなされるWithコロナはもとよりワクチン等開発後のAfterコロナ時代の社会経済環境も視野に入れながら、抜本的な対策が必要な交通事業や観光等サービス業、更には本県の基幹産業である製造業に対する支援のあり方について、経済団体等とともに検討を行い、中長期的な施策も含めた振興策を取りまとめてまいります。

 (「新しい生活様式」の定着促進)

 「新しい生活様式」に対応した店舗の運営や新たな事業展開などに取り組む事業者に対する支援を一層充実いたします。

 「新型コロナ対策推進宣言」については、経済団体に御協力をいただき、より多くの事業者に宣言を行っていただくよう働きかけてまいります。テイクアウトや宅配などの新たな取組を行う事業者を支援する「飲食・サービス業等新型コロナウイルス対策応援事業」については、多くの応募をいただいたことから、予算額を拡充して支援を行ってまいります。土産物店や観光ガイド、酒蔵・ワイナリー等、観光関連の中小企業者が共同して取り組む事業を後押しするため、「観光関連サービス業等生産性向上支援事業」を創設するとともに、一般顧客との密な状況を避けることが難しい理美容業、療術業、運転代行業等を営む小規模事業者に対する支援金の支給や、安全・安心な運行を継続するためのバス、タクシー事業者に対する助成を行ってまいります。山小屋に対しては、登山道の補修や遭難救助等の公益的な役割にも着目した支援金を支給するほか、クラウドファンディング型ふるさと納税による寄付募集を来月から開始し、信州の山岳を愛する方々に経営支援を呼びかけてまいります。

 (観光の再活性化)

 入国制限に伴うインバウンド需要の消失や県境をまたいだ往来の自粛要請等によって、観光業はかつてない危機的な状況に直面しています。観光県として関連事業者の皆様と力を合わせて、観光の再活性化への取組を積極的に進めてまいります。

 緊急事態宣言が全国で解除された後も首都圏等との往来については慎重に行うことが求められてきたことから、まずは、県民の支えあいにより観光需要を喚起するため、県民向けふっこう割等を活用した県内宿泊の促進に努めてまいりました。現状を県民の皆様が地域の魅力を再発見していただく好機と捉え、土産物店や観光施設等での利用を視野に入れた観光クーポン券付き宿泊割引や日帰り観光クーポン券の販売により、引き続き県内観光の一層の需要拡大に努めてまいります。

 今後は、都道府県ごとの感染状況も注視しながら、近隣県から大都市圏へと段階的に県としての誘客対象地域を拡げ、大きな集客のチャンスである来月の4連休を当面のターゲットとして全国からの誘客促進を図ってまいります。そのため、「国内誘客回復緊急事業」として、県外客向けの宿泊割引や日帰り観光クーポン券の販売を今月下旬から順次開始するとともに、貸切バスや観光タクシー、観光列車の運行を支援します。また、観光・宿泊施設における感染防止策の徹底を図り「新型コロナ対策推進宣言」の施設を拡大するとともに、長野県の強みである自然を活かしたアクティビティなど、「密にならない安全・安心な観光」を発信してまいります。さらに、国のGo To Travelキャンペーンと連動して、連泊促進や小規模宿泊施設のための割引事業を行うなど、切れ目のない対策を講じ、裾野の広い観光産業を幅広く支援してまいります。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、観光産業はこれからの感染の再拡大に備える必要があり、また、インバウンド推進等に重点を置いてきた本県の観光戦略も見直しが迫られています。「新しい生活様式」の定着など観光を取り巻く環境の変化に対応し、今後のインバウンドのあり方も踏まえて、安全・安心を確保する仕組みの構築や滞在型観光への転換を図るため、「Withコロナ時代を見据えた観光振興方針(仮称)」の策定に向けた検討を開始いたしました。「長野県観光戦略2018」を補完するものとして、来月中を目途に一定の取りまとめを行い、具体的な取組に活かしてまいります。

 (生活・就労支援)

 先月開設したお困りごと相談センターには、「職場を解雇された。支援制度はないのか。」、「休業で収入が減少して家賃が払えない。補助してもらうことができないのか。」といった切実な相談が寄せられています。また、長野労働局によれば最近の雇用情勢は「求人が求職を上回っているものの、求人が減少しており弱さがみられる」とされています。こうした状況を踏まえて、県民の皆様の暮らしを守るため、生活支援や就労支援、相談体制の強化などを進めてまいります。

 これまでも、生活福祉資金の償還の一部を県として独自に補助する制度の創設や、「長野県あんしん未来創造基金」により賃金の3分の2を助成する緊急就労支援事業の実施、新型コロナウイルス感染症の影響で離職された方の県非常勤職員としての採用、いじめ・不登校など学校生活全般の悩みに応えるLINE相談などに取り組んでまいりました。新たに庁内に設置したプロジェクトチームを中心に、引き続き分かりやすい制度の周知に努め、必要な人に必要な支援が届くよう取り組んでまいります。

 今回提出した補正予算案では、生活福祉資金の貸付原資と住居確保給付金を増額するとともに、生活就労支援センター「まいさぽ」の人員体制を強化します。また、職業訓練の提案など求職者に対して丁寧な支援を行い、人材不足分野を中心に就労促進を図るため、各地域振興局に設置している「就業支援デスク」の体制を人材紹介会社と連携して強化いたします。また、職場実習等を経て正規職員としての就労を目指す「ジョブカフェ信州正社員チャレンジ事業」の支援枠を拡充します。

 (児童・生徒等の学びの保障)

 新型コロナウイルス感染症の影響で長期間の一斉休業等を強いられた子どもたちへの支援も大切です。学校等における感染症対策の徹底はもとより、学習の遅れを回復するための取組や、更なる休業時の対応も視野に入れたICTを活用した学びの定着などを推進します。

 感染症への対策としては、県立学校における消毒液等衛生用品の購入や、市町村立小中学校も含む公立学校におけるスクール・サポート・スタッフの配置を進めるとともに、保育所、幼稚園等における衛生用品の購入や職員研修を支援します。学習の遅れ等への対応として、未指導分の補習等を行う学習指導員を公立・私立の学校に配置するとともに、開催中止となった全国高等学校総合体育大会等の代替大会の開催を支援します。また、4月補正予算に計上した県立学校におけるタブレット端末の整備推進等に加え、高校生がいる住民税所得割非課税世帯に対する通信費相当額の助成や、私立高校や専修学校におけるタブレット端末等の購入支援などにより、ICTを積極的に活用した遠隔教育の環境整備を図るとともに、教育の情報化を推進してまいります。

 (長野県新型コロナウイルス感染症等対策条例案)

 今後の新型コロナウイルス等の感染拡大に備え、県民の皆様の生命と健康を保護し、安全で安心な県民生活を維持するため、「長野県新型コロナウイルス感染症等対策条例案」を提出いたしました。

 これまでの本県の対応を振り返った時、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」や「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」を踏まえた対策に加え、地域の実情に応じた独自の取組や、県議会との関係なども含めた手続きの明確化などが、今後の感染症対策にとって大変重要であると考えております。例えば、観光目的の人の移動に対する対策については、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」による対応だけでは必ずしも十分でないと考え、観光・宿泊施設等に対する休業の検討の協力依頼を法律に基づかない措置として行わせていただきました。こうした対策は関係事業者の方々に大きな影響を与えるものであり、本来は法律や条例に基づき、適正な手続きの下で行われることが適当であると考えます。

 新型コロナウイルス感染症の第2波がいつ襲ってくるのか予見できない中で、こうした経験を踏まえた感染症対策の基本的な手続き等を早急に整え、県議会や県民の皆様と共通認識を持った上で今後の対策を進めていくため、今定例会に条例案を提案させていただきました。

 この条例案は、パブリックコメントでいただいた様々な御意見等も踏まえ、骨子でお示しした内容を一部修正し、最終的に取りまとめたものです。具体的には、県が独自に条例に基づく対策本部を設置することができること、対策本部長はウイルスまん延地域との人の往来を誘発させる施設等について休業等の検討の協力を求めることができること、感染症により影響を受ける県民及び事業者に対して経済的支援等の措置を講ずるものとすること、基本的方針の策定や法律等に基づく要請等を行う場合には、あらかじめ学識経験者の意見を聴取するとともに速やかに議会に報告しなければならないこと、患者や医療関係者等に対して不当な差別的取扱い等をしてはならないこと、などを規定しています。また、施行後2年以内を目途として、関係法令の改廃の状況や医学医療の進歩の推移等を勘案しつつ、この条例の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることを明記しました。

 将来も見据えた感染症対策に関する基本的な枠組みの下、県民、事業者の皆様と共に感染症の脅威に立ち向かってまいりたいと考えております。

 (Afterコロナ時代の社会を見据えた対応)

 新型コロナウイルス感染症の影響により、私たちの生活様式や働き方は変化を余儀なくされ、人々の価値観も持続可能性や分散型社会をより重視する方向へと転換しつつあります。こうした時代の変化を機敏に捉え、Afterコロナ時代の社会のあり方も見据えつつ、今後の県政運営を進めてまいります。

 東京一極集中の問題の顕在化、時間や空間に捉われない多様で柔軟な働き方への転換、国内回帰を含むサプライチェーンの再構築といった動きは、移住促進やリゾートテレワーク、地産地消・地消地産や地域内経済循環の促進といったテーマで政策推進に取り組んできた本県の政策を後押しするものでもあります。

 とりわけ、今回の新型コロナウイルス感染症への対策として、テレワークや遠隔教育、オンライン診療などが推奨され、ICTの活用がこれからの社会にとっては必須のものであることが明らかになりました。ソサエティ5.0時代における魅力的な長野県を実現するためには、デジタル技術とデータを活用して新たな価値を創造し、社会の仕組みを変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が必要不可欠なものとなっています。現在策定中の「長野県DX戦略」を早急に取りまとめ、IT人材・IT企業の集積促進を図るとともに、産業や県民生活・教育など様々な分野でのDXの取組を市町村とも連携して積極的に進めてまいります。

 

【令和元年東日本台風災害からの復旧・復興】

 本県に甚大な被害をもたらした令和元年東日本台風災害から8か月余りが経過しましたが、依然として2,200名を超える方々が応急仮設住宅等に入居されている状況です。被災された方々が一日も早く安心できる生活を取り戻していただくことができるよう、暮らしや生業(なりわい)の支援に取り組むとともに、地域の再生に向け、上下水道や道路、河川等公共施設の復旧を着実に進めてまいります。

 住宅を被災された皆様を支えるため、応急修理への助成、再建のための借入に対する利子補給などを引き続き行うとともに、復興住宅の建設等市町村の取組を支援してまいります。

 生業(なりわい)の再建に向けては、新型コロナウイルス感染症の影響も考慮しつつ、商工会等と連携して中小企業等グループ補助金等による支援に努めてまいります。農業分野では、果樹園等からの土砂撤去は今月中にほぼ全てが終了する予定であり、農作業も各地域でおおむね順調に進んでいます。今後、果樹園の団地化や高密植・新わい化栽培の導入に対する支援を進めてまいります。

 復旧・復興に向けた工事は着実に進んでいます。大規模な浸水被害が発生した長野市穂保地区の千曲川堤防の決壊箇所については、国による復旧工事が今月10日までにおおむね完了し、引き続き、前後の区間における堤防の強化工事が開始される予定です。県管理の公共土木施設についても、被災した897か所における全ての応急工事をこれまでに終え、順次本復旧工事に着手しているところです。令和3年度末までには全ての箇所での復旧が完了するよう、鋭意工事を進めてまいります。

 本年1月、国・県・流域内の市町村が一堂に会して、「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」を取りまとめました。これは様々な対策を組み合わせながら、水系全体で東日本台風災害と同様の災害を防止していこうとするものです。被災箇所の改良復旧、遊水地や排水機場の整備などのハード対策については、おおむね5年間での完成を目指し、地域の方々との協議を開始いたしました。ソフト対策につきましても、河川管理者、市町村等の関係機関で組織する大規模氾濫減災協議会を開催し、雨水貯留による流出抑制やハザードマップの作成、災害情報の共有強化といった取組の方向性とその推進について確認したところです。

 東日本台風災害から得られた教訓を活かした取組も進めてまいります。まず、県が管理する17のダムについて、関係利水者等との間で「治水協定」を締結し、事前放流により洪水調節機能を強化することといたしました。また、浸水区域から1,700名を超える方々が救助されたという事実を重く受け止め、住民の逃げ遅れを決して出さないという強い決意の下、市長会、町村会とともに「信州防災『逃げ遅れゼロ』宣言」を行いました。「信州防災まったなしキャンペーン」により、自らの命は自らが守るという県民意識への転換を促すとともに、行政としても切迫感が伝わる情報発信などに努めてまいります。さらに、東日本台風災害の様々な記録をデジタルアーカイブとして整理し、災害の伝承や防災教育等に幅広く活用してまいります。

 

【2050ゼロカーボンに向けた取組】

 昨年12月、県議会における決議を受けて表明した「気候非常事態宣言」の理念を具現化するため、4月1日に「気候危機突破方針」を取りまとめ、公表いたしました。本方針では、2050年度までのゼロカーボン(二酸化炭素排出量の実質ゼロ化)の実現に向けた施策の方向性を示すとともに、2016年度実績に対し、最終エネルギー消費量の7割削減と再生可能エネルギー生産量の3倍以上への拡大を目標に掲げました。本方針の下、脱炭素まちづくりや新技術の開発促進など、官民の連携・協働を加速化する「気候危機突破プロジェクト」を始動させてまいります。

 2050ゼロカーボンの実現は、私たち一人ひとりの意識や行動の変容はもとより、新たな制度の創設なども必要となる難しい課題です。しかし、豊かな自然の恵みの下、歴史を刻み、文化を築き上げてきた本県としては、未来の世代のためにも、気候変動対策に正面から向き合わなければなりません。国内外の地方政府や非政府組織と一層の連携・協力を図りながら、世界の脱炭素化にも貢献できるよう全庁挙げて取り組んでまいります。

 

 【決算見込みと今後の財政運営】

 令和元年度の決算見込みについて申し上げます。東日本台風災害からの復旧・復興経費に充てるため、財政調整のための基金を年度途中で取り崩しましたが、特別交付税の増額確保や予算の効率的な執行等により、一般会計の実質収支を54億円余の黒字とした上で、財政調整のための基金についても前年度比で約36億円の減少にとどめ、559億円余の残高を確保できる見込みです。

 今年度は、台風災害からの復旧・復興や高齢化の進展による社会保障関係費の増加等に対応するため、財政調整のための基金を当初予算において124億円、新型コロナウイルス感染症対策のため4月補正予算で約15億円、既に取り崩すこととしています。景気の後退や納税猶予の影響等により県税収入の減少が避けられない一方で、新型コロナウイルス感染症から県民の皆様の命と暮らしを守り、経済の再生を図るための積極的な対策が求められる中、今後の財政運営は極めて厳しいものとならざるを得ないと考えております。

 そのため、国に対しては、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の確保や、減収補塡債の対象拡大、来年度の地方一般財源総額の確保・充実などを強く求めていくとともに、県としても不要不急の事業の実施を見送るなど真に必要な施策の厳選に努めてまいります。

 

 【補正予算案】

 さて、今定例会に提出いたしました一般会計補正予算案その他の案件につきまして、その概要を御説明申し上げます。

 補正予算案は、国の補正予算を最大限に活用し、新型コロナウイルス感染症への備えとその影響の緩和、そして東日本台風災害からの復旧・復興に重点を置いて編成しました。

  一般会計補正予算(第3号)案は63億9,565万7千円であり、先ほど申し上げましたプレミアム付き商品券の販売などへの支援や全国からの観光誘客の促進のための経費のほか、ひとり親世帯を支援する臨時特別給付金、希望する妊婦に対するPCR検査費用の公費負担など、早期の予算執行が望ましい施策に要する経費を計上しました。

 この補正予算案の財源として、国庫支出金63億8,985万5千円、繰越金580万2千円を見込み、計上しました。

  一般会計補正予算(第4号)案は584億8,784万円であります。

 これまで申し上げたことのほか、医療・福祉提供体制の更なる強化を図るため、地域医療の要となる救急医療機関等が実施する簡易陰圧装置等の整備や、新型コロナウイルス感染症患者受入専用病棟等でのエコー、気管支ファイバー等の整備、空床の確保を支援します。また、福祉施設内での感染拡大防止対策を進めるための衛生用品の購入や研修の受講等を支援するとともに、感染者が発生した場合に他の社会福祉法人からの応援職員の派遣に係る経費等を助成する制度を創設いたします。

 感染の不安と向き合いながら仕事を続けていただいている医療従事者や介護職員等の皆様に対しては、敬意と感謝の思いを込めて慰労金を支給いたします。また、直接患者の診療等に当たられる医療従事者の皆様には、「助け合いふるさと寄付金」も活用した危険手当に対する補助や、帰宅困難な場合の宿泊費助成を行ってまいります。

 東日本台風災害からの復旧・復興に関しては、農産物の生産・加工に必要な施設等の撤去・復旧費用に対する助成、災害見舞金、災害弔慰金に要する経費を計上しました。

 以上のほか、FDAの運航経費への支援や、困難を抱える方を支える活動を継続して行っているNPO法人等への支援、法面崩落により通行止めが続く天龍村の国道418号におけるトンネル整備に要する経費等を計上するとともに、しなの鉄道の借入金に対する損失補償等に係る債務負担行為を設定しました。

 この補正予算案の財源として、国庫支出金329億7,266万1千円、諸収入238億9,187万5千円、その他県債など16億2,330万4千円を見込み、計上しました。

 今年度の一般会計予算は、今回の補正を加えますと1兆414億8,921万円となります。

 

【条例案、事件案、専決処分等報告】

 次に、条例案は、新設条例案1件、一部改正条例案8件であります。

 新設条例案は、「長野県新型コロナウイルス感染症等対策条例案」であります。

 一部改正条例案のうち「特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」は、新型コロナウイルス感染症への対応により暮らしや事業活動に大きな影響を受けている県民の皆様と、少しでも痛みを共有したいという思いから、今月末に支給される私自身の期末手当を30パーセント、副知事2人の期末手当を10パーセントそれぞれ減額するものであります。

  事件案は、松本市の中核市指定に係る申出についてなど13件であります。

  専決処分等報告は、令和2年度長野県一般会計補正予算の専決処分報告など29件であります。

 

 以上、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を申し上げました。何とぞよろしく御審議の程お願い申し上げます。

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