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更新日:2026年2月13日

令和8年2月県議会定例会における知事議案説明要旨(令和8年2月13日)

 

 知事議案説明要旨

令和8年度当初予算案をはじめとする議案の説明に先立ち、新年度に臨む県政運営の基本的考え方と所信の一端について申し述べさせていただきます。

【令和8年度における県政運営の基本的考え方】
私たちは今、人口構造の急激な変化、深刻化する気候危機、そしてAI・デジタル技術の飛躍的進展など、社会の前提そのものが大きく転換する時代に直面しています。こうした時代において真にゆたかな社会を創造するためには、これまでの「当たり前」や既成概念に安住することなく、社会として何を価値とし、何を目指すのかを改めて問い直し、国と地方の役割分担や各政策分野での公費負担のあり方など、いわば「社会の基本設計」を時代にふさわしいものへと更新(アップデート)していくことが不可欠です。
本年は、現在の長野県が誕生してから150周年という記念すべき年です。この間、本県は経済社会の変化を力に変えて新たな道を切り拓いてきました。蚕糸王国として近代日本の成長を現場から支え、戦後は製造業へと軸足を移し、高度経済成長期には精密機械産業、今日では電気機械など先端技術を持つ企業が集積するなど、産業構造の転換を重ねて発展を遂げてきました。幕末に全国最多の寺子屋を有し、明治初期に高い就学率を誇っていた本県は、変化の時代にあって自ら考え行動する人材を輩出し、我が国の発展を支えてきました。この150年は、先人たちが時代の要請を正面から受け止め、果敢な選択と実践によって未来を切り拓いてきた歴史です。この歴史に学ぶならば、今こそ、私たち自身が次の時代に向けて責任ある決断を行い、行動を起こすべき局面です。
このような認識のもと、令和8年度は、これまでの県政の積み重ねを確かな礎とし、社会の基本設計を時代にふさわしいものへと確実に更新していく年にしてまいります。諸課題に正面から向き合い、国の制度や仕組みについても現場の視点から果敢に改革を求めることにより、県民の皆様お一人おひとりが、未来への確かな希望を描くことができる社会の実現を目指してまいります。

【令和8年度当初予算案】
今定例会に提出いたしました令和8年度当初予算案及びその他の案件について、御説明申し上げます。
予算案の総額は、一般会計1兆658億5,189万8千円、特別会計4,355億7,391万8千円、企業特別会計462億9,047万3千円であります。特別会計は公債費特別会計など11会計、企業特別会計は総合リハビリテーション事業会計など4会計であります。
本予算案は、社会の基本設計の更新に挑むとともに、「しあわせ信州創造プラン3.0」を着実に推進し、併せて総合経済対策を具体化するための第三弾の予算として編成し、「未来を創る改革継続予算―社会の基本設計をアップデートする―」と名付けました。データや政策評価に基づく事業構築を基本とし、AI・デジタル技術の活用、賃金や物価動向の適切な反映等に留意いたしました。
一般会計予算の総額は、社会保障関係費の増加に加え、経済情勢の変化に伴う人件費や公債費の増加等を反映し、前年度比で約540億円の増となります。歳入面では、法人関係税を中心に県税の増収を見込むほか、地方交付税も増加する見通しであり、実質的な一般財源は前年度比で約420億円増加する見込みです。実質公債費比率及び将来負担比率はいずれも早期健全化基準を下回り、財政の健全性は引き続き確保できる見通しです。
一方、高齢化の進展、金利の上昇等による社会保障関係費や公債費の増加などにより、今後とも厳しい財政状況が続く見通しです。業務の効率化、投資的経費の重点化、県債発行の抑制や繰上償還などを通じ、持続可能な行財政基盤の構築に取り組んでまいります。

以下、新年度における主な施策につきまして順次御説明申し上げます。

【社会の基本設計をアップデートするための重点施策】
今回の予算では、これまでの当たり前を見直し、社会の基本設計を更新することを強く意識して10の重点施策を設け、予算を重点配分いたしました。

<高付加価値型の経済・産業構造への転換>
企業の成長投資や生産性の向上を力強く後押しするとともに、多彩な人材の活躍を支援し、高付加価値型の経済・産業構造への転換を促進してまいります。
まず、成長分野への投資と生産性向上への取組を支援します。宇宙分野では、飯田市の「エス・バード」を核に、研究開発支援の強化等を通じて企業の技術力向上などを後押しします。水素分野では、観光地における水素モビリティの実証に取り組み、次世代エネルギーの社会実装と新産業の創出につなげます。また、「SOBA Tech NAGANO」の開催や投資会社との連携等を通じ、スタートアップの誘致・創出などを進めます。売上高10億円突破を目指す「成長志向宣言企業」を認定して総合的な支援を行うほか、専門家の派遣や副業・兼業人材の活用支援などにより、企業の持続的成長を支えます。
 若者や女性、高齢者、外国人など、多彩な人材の活躍を支援します。若者の県内就業を促進するためのスカウト型マッチング、就職に困難を抱える女性や高齢者等に対する伴走型支援、外国人材の定着・活躍を促進するための日本語教育支援、女性役員候補者と企業とのマッチングなどに取り組みます。

<家計可処分所得の向上>
実質賃金が伸び悩む中、賃上げを後押しする環境整備を進めるとともに、福祉的支援の充実や家計負担の軽減を通じて家計可処分所得の向上を図り、暮らしの安定と将来への安心を支えます。
持続的な賃上げを実現するため、生産性向上に資する設備投資や人材育成等に取り組む中小企業者等を「賃上げ環境整備促進補助金」等により支援するほか、価格転嫁の一層の促進に取り組みます。あわせて、診療報酬等の改定に先立ち、医療・介護・障害分野に従事する方々の賃上げを支援します。また、生活就労支援センター「まいさぽ」での相談支援に加え、これまで経済対策関連補正予算で措置してきた長野県フードサポートセンターを通じた食料支援、低所得のひとり親世帯への給付金の支給、生活保護世帯を含む住民税非課税世帯へのエアコン設置支援などを通じ、生活基盤の安定を図ります。後に述べる子育てや教育に関する家計負担の軽減策と合わせて、県民の皆様の暮らしを総合的に支えてまいります。

<力強く持続可能な農業への転換>
 農業を牽引する経営体の法人化や農地の集積・集約化などの改革を進めるとともに、地域ごとの将来像を明確に描き、力強く持続可能な農業への転換を進めます。
生産力を維持・拡大できる強い経営体の育成・確保を図るため、専門家派遣による法人化支援や、農地カルテの整備を通じた市町村との連携による企業の農業参入支援に取り組みます。また、地域計画の実現に向けた伴走支援や、アドバイザーチームによる地域特性に応じたスマート農業の導入支援を進めるほか、高温適応品目の導入や新品種の開発を推進し、気候変動に適応できる農業への転換を図ります。さらに、農地等の基盤整備を加速させるため、ほ場整備事業の構想策定や農業水利施設の保全管理体制の構築を支援し、人と農地の総合的な改革を進めてまいります。
JAグループによる松本食肉施設の移転新設断念を受けて検討を重ねてきた畜産振興策について、「畜産業の持続的な発展に向けた支援策」として取りまとめました。令和8年度からの5年間を重点支援期間と位置づけ、生産性向上や経営規模拡大への支援を通じた生産基盤の強化、効率的な出荷体制の整備などを進めます。引き続き、関係者の声に丁寧に耳を傾けながら、施設閉鎖に伴う影響緩和策やブランド価値向上策等の検討を進め、畜産農家をはじめ関係する皆様が将来に希望を持てる環境の整備に全力で取り組んでまいります。
令和の米騒動で揺れた米政策に関しては、今月10日、生産・流通・消費の各関係者の皆様と「長野県産米の安定生産・供給と適正な価格形成に向けた共同宣言」を行いました。県版コスト指標の作成・公表や、消費者と実需者が情報を共有できる新たなプラットフォームの構築などに取り組み、高品質な県産米の確実な供給と、生産者と消費者の双方が納得できる価格形成の実現を目指してまいります。

<宿泊税を活用した観光立県の実現>
6月から課税を開始する宿泊税の創設を契機として、観光コンテンツの充実や受入環境の整備などを飛躍的に進め、観光客の満足度と地域の稼ぐ力を高め、観光立県としての更なる発展を目指します。
宿泊税活用計画に基づき、暮らす人も訪れる人も効果を実感できる観光地域づくりを推進します。自然、文化、食などを生かした新たな観光コンテンツの整備、訪日客向けガイドの養成、サイクリング環境や自然公園の上質化などに取り組みます。また、信州観光MaaSの構築や定期観光バス路線の新設・増便、宿泊施設集積地を核とした観光まちづくりの推進など、受入環境の整備を進めるほか、市町村に対する交付金により地域の主体的取組を支援します。宿泊税の導入に向け、宿泊事業者の会計システム改修支援を継続するとともに、旅行者の理解促進に向けた広報を強化します。
宿泊税活用事業以外も施策の充実を図ります。令和9年夏の信州デスティネーションキャンペーンを見据えた観光プロモーションの強化や、アジア高付加価値市場の開拓などに取り組みます。山岳遭難件数が過去最多を更新する中、「山岳遭難防止対策検討会(仮称)」を立ち上げ、実効性ある対策を検討します。

<一人ひとりに合った学びの実現>
信州学び円卓会議等の議論を踏まえ、子どもたちが主人公となる「学びの新しい当たり前」の創造に取り組みます。
個別最適な学びを推進するため、小学校1年生における25人規模学級に必要な教員配置を行うとともに、「ウェルビーイング実践校TOCO-TON(トコトン)」の指定拡大や外国人児童生徒への日本語初期指導の研究などを進めます。デジタル技術を活用し、不登校児童生徒等がメタバース空間で安心して過ごせる居場所づくりや、中山間地の高校における遠隔配信授業の実証・研究に取り組みます。小中学生に対して、企業訪問、海外視察等の体験プログラムを提供するほか、長期海外留学を希望する大学生等を支援します。
教育費負担を軽減するため、高等学校等就学支援金の収入要件の撤廃と支給上限額の引上げ、高校生等の奨学給付金の支給対象の拡大を行います。また、公立小学校の給食費負担を軽減するための市町村交付金を設けるほか、県立特別支援学校小・中学部の児童生徒の給食費等を完全に無償化します。

<子ども・子育てを社会全体で支える仕組みへの転換>
子育てに関する経済的負担の軽減や人材確保等を一層強化し、こども未来戦略「加速化プラン」に基づく国の施策と相まって、子ども・子育てを社会全体で支える仕組みへと転換します。
「子ども・子育て応援市町村交付金」の対象を義務教育年齢まで拡大するほか、低所得世帯・多子世帯を対象とした3歳未満児の保育料軽減、低所得世帯に対する県立教育機関の授業料・入学料の減免、子ども医療費助成などを継続します。子どもを支える人材の確保や体制の強化を図るため、保育士の魅力発信や体験機会の提供に取り組むほか、児童養護施設等に係る人材バンクを創設するとともに、里親支援センターの設置箇所を増やします。信州こどもカフェへの支援を拡充し、その立上げ支援や人材育成等を担うサポートセンターを設置するほか、子ども・若者総合相談センターも設置箇所を増やします。

<安全で持続可能な医療提供体制への転換>
救急、周産期などの政策医療や最適な医師配置を支援するとともに、医療機関の役割分担と連携を促進することにより、安全で持続可能な医療提供体制への転換を進めてまいります。
 県民生活に不可欠な医療機能を維持するため、物価高騰の影響を受ける救命救急センターや周産期母子医療センターに対して県独自に上乗せ補助を実施するとともに、信州大学医学部附属病院の高度救命救急センターを補助対象に加えます。また、信州大学医学部と地域医療に関する連携協定を今後締結し、最適な医師配置を協力して進めるなど協力関係を強化するほか、中核的病院への医師派遣を支援するための補助制度を創設します。あわせて、2040年頃を見据えた新たな地域医療構想の策定を進め、病院機能の見直しや病院間連携を促進します。

<公共交通の維持・発展と移動利便性の向上>
県民の暮らしにとって移動手段の維持・確保は極めて重要です。そのため、公共交通に対する関わりを強化するとともに、公共ライドシェアの普及や移動の利便性向上などを支援し、自家用車に頼らなくても通院、通学等の移動が確保される社会の実現に取り組みます。
具体的には、地域鉄道事業者の設備整備を支援するとともに、地域の幹線となるバス路線については「信州型広域バス路線支援制度」の活用を推進します。また、通院、通学等に係る移動については、バス、デマンド交通、公共ライドシェアなどを組み合わせた標準モデルを提示することにより、各市町村で必要な移動手段が確保されるよう取り組みます。部活動の地域展開に伴う中学生の移動についても、教育委員会と連携して支援します。大型第二種免許取得や採用活動への支援、移住支援金の拡充などを通じ、バス運転手の確保等を支援します。地域連携ICカードやタクシー配車アプリの導入支援などにより、利便性の向上にも取り組みます。

<脱炭素社会への転換>
気候変動の影響がますます深刻になる中、徹底的な省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの普及拡大等により、脱炭素社会への転換を一層加速します。
2030年までに温室効果ガスの正味排出量を6割削減するという高い目標を掲げて多様な取組を進めてきました。その結果、新築住宅のZEH率は7割に達したほか、住宅太陽光発電や小水力発電の普及状況も全国上位に位置するなど一定の成果が上がっている一方、現状のペースでは目標の達成は困難であり、取組の更なる加速が不可欠です。「なぜ脱炭素化に取り組むのか」を県民の皆様と改めて共有し、新たな視点で取組を強化します。
具体的には、住宅の省エネルギー化と昔ながらの環境負荷の少ないライフスタイルへの転換を進めるとともに、産業・業務部門では省エネ・再エネ投資の拡大を促し、産業競争力の強化にもつなげます。また、長野県地球温暖化対策条例を改正し、一定規模以上の新築建築物への再生可能エネルギー設備の導入と、新築住宅のZEH水準適合を令和10年度から義務化するほか、事業所向け「ゼロ円ソーラー」の普及支援などに取り組みます。

<伝わる広報への質的転換>
情報発信のあり方を抜本的に見直し、県民の皆様の共感と行動につながる「伝わる広報」への転換を一層推進いたします。
今年度は、広報パートナーによる発信が若者を中心に反響を呼び、再生回数が100万回を超える動画が生まれたほか、県公式LINEの登録者数も16万人を超えるなど、取組の成果は着実に現れています。来年度は、広報マインドを持つ職員を育成するとともに、県民生活や事業活動に密着した県政情報を、適切な媒体で重点的かつ効果的に発信してまいります。あわせて、広報パートナーやLINEの更なる活用、県公式ホームページへの対話型AIチャットボットの導入など、デジタル広報を一層充実させてまいります。

【暮らしを守り、未来を創る長野県総合経済対策の実行】
今回の予算案には、「暮らしを守り、未来を創る長野県総合経済対策」を実行するための第三弾の予算として、子育て・教育費の負担軽減や、経済構造の転換を促すための投資などを中心に331億円余を計上しました。総合経済対策に係る予算規模は、第一弾、第二弾とあわせて1,192億円余となります。これらの事業を迅速に執行し、県民・事業者への支援を切れ目なく進めてまいります。


【しあわせ信州創造プラン3.0の着実な推進】
 以上に加え、「しあわせ信州創造プラン3.0」で掲げた施策の着実な推進を図ってまいります。以下、5つの政策の柱に沿って御説明申し上げます。

<持続可能で安定した暮らしを守る>
持続可能で安定した暮らしを守るため、防災対策、ツキノワグマ対策、福祉サービスの充実などに取り組みます。

(防災対策等の推進)
「長野県地震防災対策強化アクションプラン」に基づき、地震災害死ゼロを目指して取組を進めます。住宅の耐震化促進や情報孤立集落の解消、被災者支援の体制充実を図るとともに、ドローンを活用した物資配送の実証実験や、住民主体の避難所運営、住家被害認定のデジタル化などを推進します。緊急輸送道路の機能強化、流域治水や土砂災害対策、インフラの老朽化対策等については、国の国土強靱化関係予算を有効に活用して計画的に進めます。また、林野火災防止共同宣言を踏まえ、発生防止のための啓発を強化します。

(ツキノワグマ対策の推進)
ツキノワグマ対策総合パッケージに基づき、人身被害ゼロを目指して対策を総合的に進めてまいります。推定生息状況の把握や市町村を超えた広域連携体制の構築、捕獲報奨金の創設等により、計画的に管理と捕獲を推進するほか、人とクマの棲み分けを図るゾーニング管理の導入等も支援します。

(福祉サービスの充実)
高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、地域包括ケア体制の一層の充実に取り組みます。多様な主体が参画する共創プラットフォームを立ち上げ、生活支援や介護予防を推進するとともに、介護・障がい福祉事業所等の施設整備や生産性向上を支援します。精神障がい者の入院医療費を新たに福祉医療給付の対象とするほか、農福連携等を通じて障がい者の工賃向上を図ります。令和14年度の新施設供用開始に向けて総合リハビリテーションセンターの設計の準備に着手します。

<創造的で強靱な産業の発展を支援する>
地域産業の活力向上を目指し、新分野等への展開支援、海外展開の多角化と国際連携の推進、しあわせバイ信州運動の推進などに取り組むとともに、人材の確保・育成・定着を図ります。

(新分野等への展開支援)
新分野・新市場への企業の挑戦を支援します。フードテック・AI・半導体・GX等の成長戦略分野に関する工業技術総合センターの支援機能を強化するとともに、商談会への出展支援等を通じて、販路開拓・拡大を支援します。業務の共同化や先端技術を活用した新事業創出、伝統的工芸品の産地間連携などを進めるとともに、デジタル化・省力化に取り組む企業への伴走支援を行います。また、県外からの本社移転等を促進するとともに、次世代産業分野やICT企業等の集積を進めてまいります。

(海外展開の多角化と国際連携の推進)
県内経済を活性化するため、海外展開を多角的に推進します。北米では県産品の販路と観光誘客を拡大するため、カナダでの取組を強化します。欧州では、伝統的工芸品や長野の食のアピールに力を入れます。アジアでは、高付加価値旅行者層へのアプローチとインド等における製造業の市場開拓に取り組みます。また、友好交流10周年を迎える韓国・江原特別自治道との連携強化を含め、共通する課題の解決に向けた海外との協力関係の構築にも取り組みます。

(林業の振興)
 林業経営の基盤を強化するため、計画的な主伐・再造林と、担い手の確保・育成、安全で働きやすい職場づくりを一体的に推進します。県産材の利用を拡大するため、非住宅分野の木造化や木材加工事業者のJAS認証取得拡大を図るとともに、安定した供給体制を構築します。また、高性能林業機械の導入を促し、生産性と安全性の向上を図ります。森林・林業に関する教育機関や研究機関が集まる「木曽谷・伊那谷フォレストバレー」では、フォレストカレッジなどによる学びや交流、イノベーションの拠点づくりなどを進めてまいります。

(しあわせバイ信州運動の推進)
しあわせバイ信州運動を一層推進し、エシカルな消費行動を広げます。若者・子育て世代への情報発信強化や県産米の魅力発信、信州食べきりキャンペーンの充実などにより、県民の皆様の行動変容を促すとともに、農産物直売所における県産米の販売促進支援や県有施設等における県産材の活用拡大などを通じ、地域内経済循環の拡大を図ります。

(サービスステーションの維持とガソリン価格表示の検討)
中山間地域等に不可欠なサービスステーションを維持するため、国の補助制度に県独自の上乗せ補助を行うこととし、来年度は市町村が行う地域燃料供給の将来像策定を支援いたします。また、本県におけるガソリン価格形成の要因分析や、「ガソリンスタンドの価格表示に関するガイドライン(仮称)」の検討を引き続き進めてまいります。

(人材の確保・育成・定着)
労働供給制約社会を乗り越えるため、人材の確保・育成・定着を推進します。働く方の移住促進やインターンシップ支援に加え、企業と学校をつなぐ取組を通じた人材育成、企業のリスキリングなどを支援します。また、職場いきいきアドバンスカンパニー認証取得企業の増加に取り組むとともに、カスタマーハラスメント対策等を推進し、働きやすい職場環境の実現を図ります。

<快適でゆとりのある社会生活を創造する>
快適でゆとりのある社会生活の創造に向けて、県土グランドデザインの策定、移住者・関係人口等の増加、デジタル・先端技術の活用、文化芸術・スポーツの振興などに取り組みます。

(県土グランドデザインの策定とまちづくり支援)
持続可能な暮らしと地域の実現を目指し、県土グランドデザインの策定方針の取りまとめと地域課題の可視化に取り組みます。信州地域デザインセンター(UDC信州)では、特色あるまちづくりを支援するとともに、人材の育成を進めてまいります。また、リニア中央新幹線の開業という歴史的契機を確実に地域の発展につなげるため、市町村や経済団体、地域住民の皆様と議論を重ね、リニアバレー構想を踏まえた戦略的な地域づくりを積極的に支援するとともに、広域二次交通の検討や産業立地政策の具体化などに取り組んでまいります。

(本州中央部広域交流圏の形成)
本州中央部広域交流圏の形成に向け、中部横断自動車道や中部縦貫自動車道、三遠南信自動車道の整備を促進するとともに、伊那木曽連絡道路や松本糸魚川連絡道路などの整備を進めてまいります。信州まつもと空港については、地域の皆様の御理解と御協力をいただきながら、利用の促進や路線の拡充、沖縄とのチャーター便や国際チャーター便の誘致に積極的に取り組むとともに、ターミナルビルの拡充・整備に向けた設計に着手します。

(移住者・関係人口等の増加に向けた取組)
「移住したい県」としての本県のブランド力は一層高まっています。こうした強みを生かし、一層の移住促進と二地域居住など関係人口の拡大に取り組みます。「ふるさと住民登録制度」との連携も念頭に「関係人口メンバーシップ制度(仮称)」を創設し、関係人口の実態把握や地域との継続的な関係構築につなげてまいります。また、農ある暮らしなど多様なライフスタイルの普及を図るほか、プロモーションの強化や空き家の流通促進などに取り組みます。

(デジタル・先端技術の活用)
「長野県DXアクションプラン」に基づき、暮らし・産業・行政の各分野でのDXを一層推進します。暮らしの分野では、オンライン授業の推進やオンライン診療の普及、次世代空モビリティ等先端技術の社会実装に取り組みます。行政分野では、行政手続のオンライン化や生成AIの活用を拡大します。また、県の窓口における手数料等の支払いについて、令和9年度からキャッシュレス化できるよう準備を進めます。市町村のDXについては外部人材を含むアドバイザーチームにより支援してまいります。

(輝く農山村地域の創造)
オンリーワンの輝く農山村地域の創造に向け、飯綱町、根羽村、飯島町を対象に、人的・財政的支援と地域づくり専門家による伴走支援を進めています。飯綱町公式ファンクラブ「いいづなリンゴ部」の登録者が半年間で3,000人を超え、根羽村では企業と連携した木材天然乾燥試験が行われるなど、地域内外を巻き込んで成果が着実に現れています。来年度は、塩尻市を支援対象に加え、地域外の人や組織を引き付け、イノベーションが起こる農山村づくりを支援してまいります。

(文化芸術の振興)
心豊かな社会の実現に向け、文化芸術の振興を進めます。信州アーツカウンシルを中心に地域の文化活動を支援するとともに、県と市町村の文化施設が協働する仕組みの検討や、障がい者が文化芸術活動に参加しやすい環境整備などに取り組みます。また、戦後現代史を中心とする新たな「長野県史」の編さんに着手し、県民参加による資料の調査・収集とデジタル技術の活用を通じ、長野県の多様な歩みとその特色を明らかにしてまいります。

(スポーツの振興)
ミラノ・コルティナ冬季オリンピック・パラリンピックでは、本県ゆかりの選手らの活躍が大きな勇気と感動をもたらしてくれています。こうしたスポーツの力を最大限生かすため、プロスポーツチームを含む官民連携のプラットフォームを構築し、観光振興や健康づくりなど多分野にわたる活動を展開します。また、令和10年に開催する国民スポーツ大会と全国障害者スポーツ大会の成功に向け、施設の整備や競技役員の養成、競技力の向上等に取り組むとともに、パラスポーツの普及などスポーツによる共生社会づくりを一層推進します。


<誰にでも居場所と出番がある社会をつくる>
誰にでも居場所と出番がある社会の実現に向け、若者施策の充実・強化、ジェンダー平等の推進、人権が尊重される社会の実現などを一体的に進めます。

(若者施策の充実・強化)
 若者が将来に希望を持てる社会の実現に向け、出会いや交流の機会創出、社会参画の促進など、若者施策を抜本的に強化します。結婚支援や異業種交流の取組を進めるとともに、企業や大学と連携して若者のライフデザインを支える取組を拡充します。あわせて、ユースセンターの設置や、信州若者みらい会議等におけるユースカウンシルに関する議論を促進します。

(ジェンダー平等の推進)
現在策定中の「第6次長野県男女共同参画計画」では、DV防止や困難を抱える女性への支援に関する計画を一体化する予定です。また、ジェンダー主流化を計画に明確に位置付けることにより、今後、あらゆる施策にジェンダーの視点を反映させてまいります。

(人権が尊重される社会の実現)
人権侵害を許さない社会の実現に向け、「長野県人権尊重の社会づくり条例(仮称)」の検討を行ってきました。骨子案では、行ってはならない人権侵害行為を例示するとともに、相談支援体制の充実や「人権オンブズパーソン(仮称)」の設置を盛り込んでおり、来月に予定されている人権政策審議会からの答申を踏まえ、条例案を取りまとめてまいります。犯罪被害者等への支援については、個別の事情に応じた支援を行うコーディネーターを新たに配置するとともに、「第2次長野県犯罪被害者等支援推進計画」の策定に着手します。  

(多文化共生のための取組)
外国人住民が増加する中、共生社会づくりが急務となっています。外国人政策検討懇談会での議論を深めるとともに、市町村や企業が主体となった課題解決の取組を支援します。外国人政策の根幹となる制度設計や地方自治体に対する支援の充実については、国が責任を持って取り組むよう求めてまいります。

<誰もが主体的に学ぶことができる環境をつくる>
県立高校の改革、教員の働き方改革、多様な学びの場の創出などを推進し、子どもたち一人ひとりの可能性を伸ばすための教育環境を整備します。

(県立高校の改革)
第2期高等学校再編計画の先陣を切って、4月に小諸義塾高等学校が開校します。今後も、関係者の御理解をいただきながら、計画に基づき再編を進めてまいります。生徒一人ひとりの「学びたい」を叶える県立高校づくりのため、生徒からの企画提案なども生かし、各校の特色化・魅力化を一層推進します。また、令和9年度までに夏期に使用する全教室の空調整備を完了させるとともに、令和11年度までに原則全トイレを洋式化し、学習環境を改善します。

(教員の働き方改革等)
教員が子どもと向き合う時間を確保できるよう、全県立高校で電子採点システムを導入するなど業務量の削減を進めるとともに、学校業務を地域や保護者の皆様と協働・分担する取組を広げます。中学生の多様なスポーツ・文化芸術活動の機会を確保するための体制整備や指導者確保等を支援します。信州型フリースクールについては、運営支援や保護者交流を充実し、認証制度の改善に向けた検討を進めます。高等教育機関や経済団体等が参画する「地域構想推進プラットフォーム」を立ち上げ、人材育成のあり方等を集中的に検討します。

【その他の主な取組】
<組織風土の改革と県民参加の推進>
県民の皆様からの期待に応えるため、県の組織風土改革と一層の県民参加を進めます。

(組織風土改革「かえるプロジェクト」の推進)
「かえるプロジェクト」では、職員の発想を生かした働きやすい職場づくりを進めるとともに、新しい財務会計システムの構築に着手するなど業務の効率化にも取り組んでいます。今後、職員の意識変革に向けた取組を全庁に拡大するとともに、生成AIの活用などによる業務改革(BPR)を推進し、職員が明るく楽しく前向きに働ける職場環境を整え、県民の皆様にとって真に役立つ県組織となるよう取り組んでまいります。

(県民参加の推進)
県民参加型予算の成果と課題を踏まえ、新たな形で県民参加の推進に取り組みます。まず、「県民参加による提案・投票制度(仮称)」を創設し、県民の皆様からの事業提案を投票で評価し、その結果を予算案に反映してまいります。また、「共創デザインラボ(仮称)」を設置し、企業等からの提案や相談を常時いただき政策立案等につなげてまいります。

<長野県150周年記念事業>
長野県150周年記念事業については、メディアでの露出も増え、機運の高まりを実感しています。県では現在、150年のあゆみを振り返る映像の発信、県歌「信濃の国」がテーマの参加型キャンペーンの展開、県ゆかりの偉人の紹介などを行っています。市町村や企業・団体の御協力を得ながら、今後実施予定のスタンプラリーや記念式典など多彩な取組を通じ、本県の価値の再発見と県民の一体感の醸成につなげてまいります。

<長野県石油商業組合への対応>
長野県石油商業組合に対し、中小企業団体の組織に関する法律に基づく業務改善命令を発出しました。公正取引委員会の排除措置命令への対応に加え、組織のあり方の検討などを含む改善計画を策定し、説明責任を果たすとともに、組合のガバナンスの確立、再発防止策の着実な実行等を求めたところです。同様の行為が二度と繰り返されることがないよう、厳正に対応してまいります。

【県民とともに取り組む人口減少対策】
高市早苗内閣総理大臣は昨年の所信表明演説で、「日本の最大の問題は人口減少である」との認識を示されました。このことには、私も強く共感するものであります。全国知事会として、また長野県としても、この構造的課題に真正面から向き合い、全力を挙げて取り組む決意です。
「私のアクション!未来のNAGANO創造県民会議」において決定した信州未来共創戦略は、県のみならず、市町村、企業・団体、そして県民一人ひとりが主体的に行動するための羅針盤です。この戦略に基づき、県としても具体的な施策を積極的に推進してまいります。今求められているのは、立場の違いを超えて知恵を持ち寄り、ともに挑戦する共創の力です。多様な主体の力を結集し、実効性ある取組を積み重ねていくことにより、確かな成果へとつなげてまいります。

【条例案ほか】
条例案は、改正条例案26件であります。
このうち、「長野県高等学校授業料等徴収条例の一部を改正する条例案」は、県立高校の通信制課程の全ての生徒の受講料を無償化するため、新たに減免規定を設けるものです。

事件案は、23件であります。
このうち、「高等学校の統合について」は、塩尻志学館高等学校と田川高等学校の統合に係るものであります。

専決処分報告は、「交通事故に係る損害賠償の専決処分報告」など9件であります。

以上、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を申し上げました。何とぞよろしく御審議の程お願い申し上げます。
 

 
 


 

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