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更新日:2017年1月13日
長野県知事 阿部守一
それでは本日の会見を開きます。(手話で表現)
1月13日の会見として、私からは冒頭4点お話ししたいと思います。
まず1点目ですけれども、「ライフスタイルデザイン国際会議」の開催についてのお知らせです。2月5日(日曜日)に長野市のメルパルク長野で開催させていただきます。今回「人生100年時代への新しい生き方~from Nagano~」をサブテーマとしまして、長寿県長野ならではの働き方、暮らし方について長野らしい価値にも光を当てながら、国際的な視点で議論を深めていきたいと思っています。新しい生き方について先んじて提案させていただくことによって、信州創生戦略に掲げた「人生を楽しむことができる働き方・暮らし方の創造」につなげていきたいと思っています。
今回のパネルディスカッションにおきましては、「ライフイノベーション~生き方の選択の時代~」ということをテーマに3部構成で実施してまいります。第1部は「地域実践者に学ぶ」ということで長野県内で活躍されている皆さまを中心に、未来に向けて高めていく価値観について語っていただきたいと思っております。資料上は、3名の方のお名前を掲げておりますけれども、もうひと方を追加させていただくことを考えております。第2部の「世界目線で学ぶ」という部分におきましては、長野県が将来に向けて尊重し、磨き上げていくべき価値観について、国内外で活躍されている5名の方から、世界的な視点も踏まえて語っていただきたいと思っております。私も参加します第3部は谷口コーディネーターと対談をさせていただく中で、私の考え方もお示ししたいと思っております。また、これは寺島先生のお時間の都合上、基調講演が後になっておりますけれども、日本総合研究所の寺島実郎会長に「幸せな社会をどうデザインするか」というテーマでお話しいただく予定にしております。幅広い議論の中で、ちょうど新しい総合5か年計画を策定する時期になっておりますので、次の長野県の目指す方向性を考える場としても活用していきたいと思っております。
長野県知事 阿部守一
2点目ですけれども、「信州こどもカフェ推進フォーラム」の開催についてです。長野県におきましては、子どもの貧困対策、あるいは子どもの居場所づくりの取り組みを積極的に進めております。居場所づくりのモデル事業としては「信州こどもカフェ」を松本市と飯田市で開設させていただいたところでありますけれども、こうした子どもの居場所を全県に拡大していきたいと考えています。そういう中で、今回のフォーラム、私ども県だけではなくて、関係市、NPO法人、関係団体によります実行委員会を組織する中で、子どもたちが温かな地域社会の中で、しっかりと居場所を持てる県、地域にするための取り組みを推進していこうという観点で開催させていただきたいと考えております。2月20日(月曜日)の午前10時半から松本合同庁舎講堂で開催予定でございます。こども食堂等、広く居場所づくりに取り組まれている皆さま方にもご参加いただき、また、関係機関とノウハウ、あるいは問題意識、こうしたものをしっかり共有する場にしていきたいと考えております。
長野県知事 阿部守一
それから大きな3点目ですけれども、JR東海の柘植社長との懇談についてでございます。1月23日(月曜日)、午後4時にJR東海の柘植社長が、長野県の東京事務所に新年のごあいさつにお越しいただく予定になっております。昨年11月1日に開催されたリニア中央新幹線の起工式以来、お目にかかるわけですけれども、そのときにも私から申し上げておりましたように、この機会をとらえて、柘植社長と懇談させていただく予定にしております。定期的なトップ会談を行おうということで合意をしておりますので、実質的な第1回目と位置付けていきたいと思っております。私も地域の声を十分お伺いさせていただく中で、県として申し上げるべきことをしっかり申し上げつつ、また、JR東海柘植社長のお考え、思い、そうしたものも伺う機会にしていきたいと思っています。リニア中央新幹線の事業が着実に推進されることが重要だと思っておりますし、他方で、地域の皆さんのさまざまな不安や懸念もございますので、こうした状況を十分踏まえて、柘植社長と対話を行いたいと思っております。
信州長野県知事 阿部守一
最後の4点目でございます。信州の伝統的工芸品を四半期ごとに知事室に展示する、伝統的工芸品の知事室展示についてです。今回は、栄村から伝統的工芸品を2点。「栄村つぐら」と「秋山木鉢」。こちらに置いていただいておりますけれども、これを展示させていただきたいと思っておりますので、ご紹介したいと思います。まずは「栄村つぐら」でございますが、平成26年に県知事指定いたしました伝統的工芸品でございます。栄村において明治時代から稲わらを使った「猫つぐら」等を作ってきたのが始まりでして、天然の稲わらの暖かさを生かして、手作業で丁寧に編みこむ「猫つぐら」。ペットブームや猫ブームと相まって需要が高まっていると伺っています。また、おひつがそこにも入っていますけれども、おひつを保温する「飯つぐら」。ご飯の保温性に優れているということで、すし店等で重宝されています。これらにつきましては、栄村つぐら振興会会長の藤木金壽(ふじきかねとし)さんから、後ほどお話しいただきたいと思っています。また「秋山木鉢」でございますが、昭和58年に県知事指定しました伝統的工芸品でして、江戸時代の末頃から、地元に豊富に産する「栃」を用いて、うどん・そばを作る際のこね鉢となる木鉢などの生活用品を生産してきたのが始まりと伺っております。手彫りの木鉢、現在も伝統的な製法で作られ、秋山郷を訪れる観光客の方にも好評です。この作品については秋山木工生産組合代表の島田司(しまだつかさ)さんからお話をいただきたいと思います。それでは藤木会長、島田代表、よろしくお願いします。
栄村つぐら振興会会長 藤木金壽 氏
私は栄村の猫つぐら教室で現在、講師をやっています。私も高齢になってしまいましたが、できる限り作りたい、後継者をつくりたいと思って今、一生懸命にやっております。昨年は、県の文化財に指定されたこと、誠にありがとうございます。猫つぐらも平成の始まりのころから大変好評いただいて、各所から注文をいただきまして、また最近、猫ブームになって大変注文が多くありますので、ありがとうございます。猫つぐらも作り始めたころは大変大勢作る人がいたのですが、高齢になってだいぶいなくなってしまったわけであります。私も88歳を過ぎたわけでありまして、もういつ迎えに来るか分からないような状態でありますが、今のところはどうにか作れるような具合でございますので、頑張りたいと思います。大変どうもありがとうございました。
秋山木工生産組合代表 島田司 氏
秋山木鉢も県の指定になったころは多くの需要がありまして、彫る人も十数人いたわけですが、近年は高齢化や需要の低迷から、彫る人は山田さんという方たった1人になってしまいました。これを契機にまた需要がたくさん伸びればと思っております。ありがとうございました。
長野県知事 阿部守一
お二方からご説明いただきましたけれども、長野県としてはこうした伝統産業がこれからも途絶えることのないように人材育成、確保等の面でも、しっかりと応援させていただきたいと思っています。私からの4点は以上でございますので、よろしくお願いします。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
冒頭ご説明があったJR東海の柘植社長との懇談の関係なのですが、これは公開でやるのかとか、時間とすればどのくらいの時間を想定されていますか。
長野県知事 阿部守一
今の予定は冒頭公開という予定になっておりまして、約1時間程度の懇談の予定です。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
冒頭のみというのは、JRの方から。
長野県知事 阿部守一
私は全部公開でもいいと思っています。
リニア整備推進局次長 竹村浩一郎
今回はごあいさつにお見えになる機会をいただいて、時間の許す限りいろいろな諸課題について意見交換等させていただくということで、話がいろいろな方面に及ぶ可能性がありますので、その辺も考慮してJRのご意向も踏まえて、懇談そのものは非公開にさせていただきたいと思います。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
軽井沢町で去年1月に起きたスキーツアーバスの事故から明後日で1年になるかと思います。事故の関係ではいろいろ法令違反等が明らかになって、一方国でも道路運送法の改正、一定程度そのような安全対策とかも進めてきたかと思うのですが、この1年を踏まえて、スキーのツアーバスの安全対策の進んだ点ですとか、まだまだこの辺が足りないのではという点、知事としてお考えがあればお伺いしたいのですが。
長野県知事 阿部守一
まずは軽井沢の事故でお亡くなりになられた方のご冥福を改めて申し上げるとともに、犠牲になられた方以外にも多くの負傷された方たちがいらっしゃいます。テレビの報道等を見ていると、大変深刻な状態の方々もいらっしゃるということで、心からのお見舞いを申し上げたいと思います。交通事故の防止の問題と、それからツアーバスに対する規制の問題と、両面課題があるのかなと思っています。観光ツアーバスの規制については、国が対応されていますので、そうした取り組み、措置がしっかりと定着するとことを期待すると同時に、われわれも観光県ということで、多くのお客さまをお迎えする立場でもありますので、こうした安全対策が徹底されるように、県としても対応を考えなければいけないと思います。それから、交通安全の問題としては、昨年は軽井沢の事故も含めて、事故件数は減りましたけれども、交通事故死亡者の数が急増してしまった。これは長野県全体としても大変残念な状況になっていますので、引き続き県警あるいは交通安全協会の皆さま方と一緒に啓発を進めていくのと同時に、特にご高齢の方の事故が増えている状況も踏まえると、県としては公共交通の充実・確保について、これまで以上に積極的に取り組む年にしていきたいと思っています。
信濃毎日新聞社 千野雅樹 氏
公共交通の充実・確保をこれまで以上にというのは、うちの方でもご紹介させていただいたのですが、来年度検討会を設けることを念頭に置かれているということでよろしいですか。
長野県知事 阿部守一
市町村長の方とお話ししていても、地域の課題の重要テーマの一つが、交通の問題だという話もいただいております。県としても、両面あると思いますけれども、地域の足の確保と高速交通体系を生かした交通網の在り方の問題、それから観光面での二次交通、こうしたことを視野に入れながら地域交通の在り方について検討会を設けてしっかり検討していきたいと思っています。
信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
森林税の関係で、地方税制研究会が27日に初会合を開くということで、「みんなで支える森林づくり県民会議」も来週18日にやるということで、いよいよ継続するかどうかという議論もこれから本格化するのかなと思うのですが、知事の方も税制研究会ですとか県民会議の意見を聞いて判断したいと議会などでもおっしゃっているかと思うのですが、二つの会議に期待するところと、改めてそれらの意見を踏まえて、知事とすれば継続の是非はいつまでに判断したいかというのを教えていただきたいのですが。
長野県知事 阿部守一
超過課税として、税金を県民の皆さま方にご負担いただいているわけですから、まずはこれまでの取り組みの状況・成果を税制研究会、あるいは県民会議にご報告して、これまでの取り組みをどう考えるのか、評価していただくのかということからスタートしていく必要があると思っています。平成29年度が課税の最終年度になっていますので、しかるべき時期までには考え方をまとめていくことになると思います。
日本放送協会(NHK)小口佳伸 氏
大相撲初場所で、上松町出身の御嶽海関が横綱、大関相手にこれまで3勝2敗と、金星を二つも取って健闘していまして、地元でもかなり賑わいをみせているのですけれども、長野県出身力士の活躍について、知事はどうご覧なっていますか。
長野県知事 阿部守一
フェイスブックでも書かせていただきましたけれども、大変うれしいニュースだと思いますし、御嶽海関の活躍を心から喜んでいる一人であります。木曽の町村長の皆さま方がお越しいただいたときも御嶽海関の話題で盛り上がっていますし、木曽地域は御嶽山の噴火災害からまだ復興途上ということで、観光客の戻りもまだ十分戻りきれていない中での大変明るい、ポジティブな、積極的なニュースだと受け止めています。これからもさらに良い成績を挙げてもらえるとうれしいと思っています。
信濃毎日新聞 井手拓朗 氏
JR東海とのトップ会談のことで伺いたいのですが、知事は申し上げるべきことは申し上げるとおっしゃっていましたけれど、今回の会談ではどんなことを相手方に伝えるおつもりでしょうか。
長野県知事 阿部守一
さっき申し上げたように、地元の市町村長をはじめ、いろいろなお考えがあると思っていますので、そうした状況もしっかり把握して、その上でお話ししていきたいと思っています。また、その懇談の後にどのような懇談だったかお伝えしたいと思いますので、今の時点でこれとこれ、と言うことはなくて、ある意味私は地域を代表する立場でもあるので、いろいろな皆さんの思いを受け止める中で、私からは申し上げていきたいと思っています。
信濃毎日新聞 井手拓朗 氏
会談の今後の頻度ですけれど、どれくらいに1回のペースでといったお考えはありますか。
長野県知事 阿部守一
それほど頻繁にお時間を取るのも難しいと思いますし、私自身の時間もなかなか取りづらいところもありますので、まず1月23日に懇談をした後で、また改めて調整して、設定していきたいと思っています。もちろん、喫緊の要件があれば定期的にやるということにとらわれずに、私の方から会談を申し込む場合もあると思いますので、状況に応じて対応していきたいと思っていますし、加えて、私のレベルだけではなくても、いろいろなレベルでJR東海との意思疎通をしっかり行っていくことが重要だと思っています。そうした意思疎通をしっかり行うことを心掛けながら、対応していきたいと思っています。
信濃毎日新聞 井手拓朗 氏
この前の3連休のときだったと思うのですが、伊那市の国道361号の斜面が崩落して通行止めになっていると思うのですが、あの辺りは、これまでにものり面のモルタル片が教習中の車にぶつかったり、道路が陥没したり、道路の維持の事故が多いかなと思うのですけれども、あの辺りは高遠城址公園があって観光客の方も多いと思うのですけれども、最近そういう道路の不備が多発していると思うのですが、今後何か抜本的な構造の見直しだとか今の時点で何かお考えはありますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
道路の不備なのか、状況を十分把握していないので、建設部に確認しておきたいと思います。
信濃毎日新聞 須田充登 氏
森林税の関連で、国の方で森林環境税の検討の動きがあると思うのですけれど、県が森林税を継続するかどうか判断する上で、国の動きというのは影響を受けますか。
長野県知事 阿部守一
国が考えている森林環境税がどういう方向性になるのか、まだ明確な方向性が示されているわけではなくて、税調の答申の中にはある程度記載されていますけれども、まだ明確な形にはなっていないということもありますので、われわれとすれば、国が現状示しているものは念頭に置きながら、しかし、超過課税は県が独自の課税として行っているものですから、同じ森林に関わるものですので、まったく関係がないということではありませんが、独立したものとして考えていくことが必要だと思っています。
信濃毎日新聞 須田充登 氏
森林作業道整備の補助金の検査書類に少なくとも50件不備があった関係で、担当部署から聞いている話ですと、その50件にとどまらず、間伐等の補助金についても同じような不備がなかったか、不備があった場合はどうして不備があったのか調べていると聞いているのですが、これは知事の方でご指示されたということでしょうか。
長野県知事 阿部守一
この前の会見のときにご質問をいただいて、まず書類に不備があったということ自体、問題だという話を申し上げたところであります。その後、林務部と話をして状況を把握させていただいたのですが、まず改めて申し上げておきたいのは、平成27年の2月から5月にかけて、北安曇以外の地方事務所における森林整備等の補助金、これについては平成22年度から26年度分、約1万9,000件の書類内容等を点検して、まずは不適切な補助金受給があるのかないのかを徹底的に確認しました。北安曇以外にも返還を要するような案件があるのかないのかに主眼を置いて確認をしたわけですが、その結果、今までご報告させていただいている通り、北安曇以外は、一部は不適切事案がありましたけれど、基本的には大きな不適正事案が多数発見されるという状況ではなかった。佐久の森林組合と松本の広域森林組合の22件の案件では不適切な補助金受給が発見されて、これについてはすでに補助金を返還したわけですけれども、その他は問題がないという判断です。ただ、私どもとしては実体もないのに補助金を支給していることがあってはいけないと対応してきたところですので、そういう意味でちゃんと事業が行われているかいないかというところに、どちらかというと主眼が置かれていたわけです。林務部としては調査書類の記入漏れがあったとか、そのようなところまでは報告を求めていなかったと報告を受けています。すべて一件一件調査していますので、補助金の受給自体には影響がないということは確認したわけですけれども、しかしながら記載漏れあるいは資料添付漏れ、こうしたことについてはプロセスとしては問題があると思っていますので、そのような観点で現在再確認をしています。その結果を踏まえて必要な書類の不備等がこれから発生しないように、すでに現時点では改善してきていると思っていますけれども、対応していきたいと思っています。また、こうした事案に対して結果を待って厳正に対応していきたいと思っています。
信濃毎日新聞 須田充登 氏
北安曇地方事務所の検査状況に対しては、一つ一つあなたは現地調査をしたと書いているけれども、本当にしたのかということまで、要するにうそを書いていないのか等を含めて、県の方で調査を行ったと思うのですが、他の地方事務所においては一部あったとはいっても不適正な受給事案というのはほぼなかったという中では、そこまで一件一件北安曇でやったように調べることはしないというお考えですか。
長野県知事 阿部守一
もちろん北安曇は徹底的にやっています。他の部分についても先ほど申し上げた1万9,000件にわたりまして書類の点検等を行って、ものによっては申請者あるいは調査者、こうした関係者からの聞き取りも行って、その結果として適切に行われていたと判断しているところです。北安曇は特に問題が発見されたので、例えば何度も何度も担当者に対する聞き取りをしていますが、そこまでの徹底さとは違うレベルですけれども、しかしながらわれわれとしては適切な支給が行われていたと判断するに足る調査はさせていただいたところです。
信濃毎日新聞 須田充登 氏
現時点においてはそれで十分な調査をしたという理解でいいですか。
長野県知事 阿部守一
補助金の不適正受給としての案件は、先ほど申し上げた、例えば佐久の森林組合とか松本の広域森林組合においてはあったということを、大北とは別途そのような調査の内容で確認しています。逆にそれ以外のものについては適正だと判断していますので、北安曇以外は形式的にしか見ていないということではないです。であるからこそ、佐久とか松本も不適正事案があることを発見していますので、それ以外のものについては適正に支給されていたと判断しています。
信濃毎日新聞 須田充登 氏
今回のような検査の書類に不備があったときに、それを上司の方は見るわけですので、上司の方がそれを指摘して直せばそれで済んだ話ではあると思うのですけれども、どこまでそれを一件一件見ていたのかというところも問題なのかなと思うのですが、チェック体制の問題はどのようにお考えでしょうか。
長野県知事 阿部守一
前回も申し上げましたけれども、何か決められたことをしっかりやっていくことは、当然重要だと思っていますし、ささいなことだと思っても、それが長い間続いたりすると思わぬ大きな問題につながりかねないということが、今回の大北の事件等でも言えると思っています。そういう意味では、結果的に事業ができていたから調査書類が多少不備でもいいやという発想に立ってはいけないと思っていますし、林務部にもそのように指示をしています。今回、大北森林組合の問題等も受けて、そこについては改善してきております。一つは、年度末の駆け込み申請、ばたばたばたと処理しなければいけないような案件は受け付けないようにしています。また、調査を行う際には2人体制でチェックリストを作成して漏れがないようにする体制にしています。このように調査書類の不備等、不適切な事務処理も起きないような見直しを行っていますので、今後は、こうした不備のある書類が出てくることのないように対応していきたいと思っています。
信濃毎日新聞 竹越萌子 氏
昨日の県の火山防災のあり方検討会の件で、関連してお伺いしたいのですけれども、昨日で4回の議論が終わったということで、改めて報告書がまとまってくるのだと思うのですけれども、今後、各市町村が報告書の内容をどれだけ具体的に実行していくかが重要になってくるのかなと思うのですが、県として今後どのようにフォローしていくのか、考えていらっしゃることがあれば教えてください。
長野県知事 阿部守一
まとまった報告書を見ていない状況ではありますけれども、ビジターセンターの話と、それから火山マイスターについて一定の方向性を出していただきつつあると思っています。火山防災の問題は火山が噴火したときには影響が大変広域にわたる可能性が大きいわけでもありますし、また、火山自体が県境に位置しているものが多いということもあって、市町村にお任せするということだけではなくて、県としても取り組むべきことをしっかりやっていかなければいけないという認識です。そういう意味で、今回の検討も県を中心に行ってきていますし、もちろん今後、県と市町村の役割分担はありますけれども、火山防災の側面については、しっかりと県として市町村を財政的にも、あるいはいろいろなノウハウとか知見の面でも応援しながら、防災力が向上するように、そして長野県は火山防災だけではなくて、観光等も含めて火山としっかり向き合って、付き合っていかなければいけない県ですので、そういう意味で、危機管理部だけではなくて、観光部とか、環境部とかも含めて総合的にしっかりと対応していきたいと思っています。
読売新聞 下里雅臣 氏
大北森林組合の件で、組合が1月中に組合自体の今後の改善計画と、補助金の返還計画を作る予定のめどが1月末になっているのですけれども、そこに期待すること、県がある意味債権者と言える立場だと思うのですが、そこに対する思いをお願いします。
長野県知事 阿部守一
補助金の返還を求めている立場ですので、そういう意味で着実に返還していただくことができる計画を、関係者の総意の下でしっかりと作成していただきたいという強い願いです。森林組合自体は、地域の森林整備、森林経営に大きな役割を担っていただいているわけですので、この計画を関係者の皆さま方と一緒になってしっかり作っていただくことで、次の取り組みの方向性を明確に出してもらいたいと思っています。
長野県知事 阿部 守一
ありがとうございました。
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