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更新日:2016年9月21日

知事会見(平成28年(2016年)9月21日(水曜日)14時00分~14時38分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 県議会本会議及び知事会見のインターネット中継、県議会9月定例会が開会

取材者からの質疑

  1. 大北森林組合補助金不適正受給について(1)
  2. 知事会見の位置付けについて
  3. G7長野県・軽井沢交通大臣会合について
  4. 大北森林組合補助金不適正受給について(2)
  5. 御嶽山噴火災害から2年を迎えて
  6. 航空産業拠点づくりについて
  7. 民進党新代表に期待すること
  8. 県選出の国会議員の対応について
  9. 信州創生戦略の指標について
  10. 自転車安全条例について

本文

阿部知事からの説明

 1 県議会本会議及び知事会見のインターネット中継、県議会9月定例会が開会

長野県知事 阿部守一
 皆さま、こんにちは。今から会見を始めます。よろしくお願い致します。(※手話で表現)
 9月21日の会見を始めさせていただきます。今日、私の方からは冒頭2点です。
 まず、知事の会見、それから県議会本会議のインターネット中継が今日からスマートフォン等モバイル端末でもご覧いただけるようになったということでございます。これまでは県議会の本会議、それから知事会見のインターネット中継について、専用のシステムで配信しておりまして、パソコンでの視聴に限定されておりました。今年度、必要経費を予算計上してスマートフォンをはじめとするモバイル端末でもインターネット中継で本会議、それから知事会見をご覧いただけるように致しました。今日から利用ということで、さっき私もちょっと試しにやってフェイスブックで広げたんですけれども、まだあまり広がってないですけれども、ぜひ大勢の皆さま方に県議会のやりとり、あるいは私のここでの会見等についてご覧いただければと思っています。これからも県政の情報発信についてはいろいろ工夫をしていきたいと思いますので、またメディアの皆さま方からもいろいろご意見をいただければありがたいと思います。
 それからもう1点は、今日から9月県議会定例会が始まったということで、先ほど提案説明の中でいくつか、今回私どもとして重要だと思う点についてお話しさせていただいております。今週末、軽井沢では交通大臣会合をしっかりと成功していくように支援をしていかなければいけないと思っておりますし、また、来年度に向けて現地機関の見直しも県民の皆さま方のご意見を伺って、県議会でのご議論も踏まえて成案を取りまとめていきたいと思っています。また今回、先般発表させていただいた9月補正予算、一般会計で196億円、全体で約200億円という非常に近年の9月補正の中では大規模な補正予算を編成しておりますので、これについても十分ご審議いただいた上でご議決をいただいていきたいと思っています。県議会の皆さま方の質問に真摯(しんし)にお答えをさせていただく中でご理解を得ていきたいと思っています。
 冒頭私からは以上でございます。よろしくお願い致します。

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取材者からの質疑

 1 大北森林組合補助金不適正受給について(1)

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 2点お願いします。大北森林組合の関係なんですけれども、先日私どもの取材で、県職員の方の証人尋問を受けて、林務部について担当者の方に聞き取り調査をするという話を県のコンプライアンス推進室の方がしているのですが、スケジュールとかいつぐらいまでに状況を明らかにしようというか、その辺のお考えがあれば教えていただけますか。

長野県知事 阿部守一
 県職員が証人として呼ばれてそこで証言をしておりますので、その発言内容をまず整理をした上で、必要があれば関係の職員に再度聴取するということも考えたいと思っています。われわれ何度も繰り返し申し上げておりますように、相当丁寧というかしつこく関係職員にはこれまでも聞き取ってきておりますので、そうしたものと今回の証言と、しっかり確認した上で対応を考えたいと思っております。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 時期的な目途というか、いたずらに延ばすことはできないと思うので、例えばいつぐらいから始めていつぐらいまでにある程度結論を出したいとか、公判がいつ判決という時期もあるかと思いますが、県としてはどのぐらいのスケジュールで進めていきたいというふうに思っていますか。

長野県知事 阿部守一
 裁判自体は刑事事件として争われている裁判でありますので、それとわれわれも対応というのは、基本的には相互にあまり影響し合わないと思っています。われわれが行った処分とか県職員の行為に対する認定が変わり得るのかどうかということでありますので、この点についてコンプライアンス推進室を中心に証言の内容を整理した上で、できるだけ速やかに行っていきたいと思いますので、今の段階でいつまでということはまだ決めてないと思います。今までわれわれが聞いている話と全く違う話ということではないので、そんなに時間をかけてやるような話でもないし、まずそもそも必要性があるかということについてはしっかり判断をした上で取り組んでいきたいと思います。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 関連して、先ほどの議会の提案説明の方なんですが、一連の問題について順番からいけば一番最後で、分量的にもあまり触れてなかったと思うんですが、県議会の方にもお聞きをすると、ちょっとあっさりしているかなという印象を受ける方もいるようなんですが、県民に改めて責任を求めるということを考えると、もう少し詳しくご説明してもいいんじゃないかというんですが、どのようにお考えですか。県民の方に負担を求めるという部分があるので、その部分についてもう少し丁寧にご説明されてもいいじゃないかという指摘もありますが。

長野県知事 阿部守一
 そういうご指摘があるのであれば、それは謙虚に受け止めさせていただきますが、6月県議会で、まずそもそも予算をお認めいただくというところで、われわれは議論とか説明させていただいています。この会見の場でも私どもの考え方を整理させていただいて、要は県としてできることは最大限やっていくし、やってきた。要は、まずはお金のやりとりの整理を国と県と、それから大北森林組合の間で確定させる作業、非常に膨大な作業でありますが、それを確定させて、その中で組合に返還を求めるべきもの、それから国に返還することが適当とわれわれも考えるものを整理したわけですし、それからずっとここでお話ししているので繰り返しになりますけれども、県職員に対する処分も、われわれは県職員から相当詳しく聞き取りをした上で厳正に処分させてきていただいています。私も責任を取って自分の給料を減らすということで対応させていただいていますし、また大北森林組合の役員、今、刑事裁判で係争中でありますけれども、私どもは刑事事件としても告発させていただいています。それに加えて今回提案説明でも改めてお話しさせていただいたように、損害賠償請求を組合と元専務に行っていこうということで考えておりますし、また県としても、特に加算金の部分はわれわれ県として人件費の抑制等で生み出していこうと、県民の負担にならないようにということで対応していこうということで考えています。こうした一連の過程で、その都度その都度私どもかなり丁寧にご説明してきていますので、部分部分を取り上げられると今確かに刑事事件で裁判を起こされている。刑事ですから、検察が起訴して大北森林組合と大北森林組合の役員が訴えられているわけでありますけれども、そういうことが起きているわけですけれども、県として取り組むべきことはわれわれ誠意を持って取り組んできています。その県の対応に対して不十分な点があるということであれば具体的にご指摘いただければと思いますし、そうでなくて刑事事件があるから何となくぼやっとしているなというような受け止めであれば、これまでわれわれが対応させてきたことについてはぜひ理解いただきたいと思います。私としては県のホームページの出し方をもう少し全体をまとめて、コンプライアンス室にもお願いしておきますけれども、林務部とコンプライアンス室がセットで今私が申し上げたような全体像をインターネットにもホームページにも載せてもらわないと、なかなか県民の皆さんのご理解も進まないのかなと思いますので、そこはよく整理させていただきたいと思います。

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 2 知事会見の位置付けについて

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 別の質問で、今日から知事会見がスマートフォンでもというお話、知事からも説明がありましたが、先日私どもでも報道したんですが、回数だけ見ると若干減少傾向にあって、公務の合間でなかなか確保できない部分もおありになると思うんですが、改めてスマートフォンでも中継も始まる上でお聞きしますが、知事ご自身、記者会見というのはどんな位置付けで、どんなふうに考えていらっしゃるかというのを教えていただけますか。

長野県知事 阿部守一
 県が取り組んでいることを県民にお伝えすると同時に、今もいろいろご指摘いただく中で、われわれも謙虚に受け止めるべきところは受け止めなければいけないということで、県の施策を進めていく上で大変重要な場の一つだと思っています。そういう意味では、確かに会見の数は減っているのですが、別に意図的に減らしているつもりは私は全くないので、ここでの会見以外にもいろいろ節目ごとには、例えば知事室の前でのぶら下がり会見も相当ご要請に基づいて開催させていただいていると思いますし、これからもこれはぜひ知事に聞きたいということがあれば、もちろん日程が詰まっているのでなかなか思い通りのお時間に対応できないこともあるかもしれませんけれども、できる限り真摯に対応させていただきたいと思います。

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 3 G7長野県・軽井沢交通大臣会合について

日本放送協会(NHK) 小口佳伸 氏
 G7の交通相会合についてなんですけれども、改めて金曜日から開幕するということで、この会合に対する期待するのはどんなお考えかというのが1点と、提案理由の説明の中でエクスカーションをご検討されていると思いますが、今現在の検討状況について教えていただけますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 前段の方のお話を申し上げると、われわれG7首脳会合を誘致しようということで、残念ながら伊勢・志摩に負けてしまったというのが適切かどうか分からないですけれども、決まってしまったと。そういう中で、交通大臣会合を決定したわけですけれども、われわれはやはり交通大臣会合をしっかり成功させることによって、長野県あるいは軽井沢がこうした国際的な重要な会議を開催できる地であるということをまずしっかりアピールしていきたいと思っています。そうした中で、もちろんG7各国あるいはEUの皆さんには長野県軽井沢の素晴らしさというものもアピールしていきたいと思っていますし、また提案説明で申し上げましたが、G7交通大臣会合の準備作業を進めるに当たって各国大使館とかなり緊密な協力連携関係ができてきました。こうしたことをやはりこれからの長野県の発展、国際交流にぜひつなげていきたいと思います。もとより、主催するのは国でありますので、交通大臣会合としての、例えば最新技術、自動車道路に関する最新技術等について、ぜひ軽井沢から大臣宣言として新しい未来に向けた宣言が出されるとありがたいなと思っています。

産業政策課産業戦略室長 松澤繁明
 エクスカーションのお尋ねでございますけれども、今2カ国と調整をしておりまして、一つは23日にイタリアの皆さんをエクスカーションでご案内致します。もう1カ国は現在調整中でございまして、予定としては25日で予定をしておりますが、現在調整中ということで、2カ国のエクスカーションを予定しているところでございます。プレスはこれからですので、詳しいことはこれからお伝えいたしますけれども、基本的には軽井沢町内を中心としてご案内するということを予定しております。

日本放送協会(NHK) 小口佳伸 氏
 23日はバイ会談とかの前というイメージで考えてよろしいでしょうか。

産業政策課産業戦略室長 松澤繁明
 現在の予定では歓迎レセプションの前の時間にちょっと時間が空くところがございまして、バイ会談との間の時間を使って訪問するということでございます。

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 4 大北森林組合補助金不適正受給について(2)

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 大北森林組合の事件の関係で伺いたいと思います。裁判の中で、当時の担当職員、平成24年度1月の当時、担当職員の方が本庁に呼ばれて時期をずらしてでもいいじゃないかという趣旨の、ある意味期ずれの容認みたいなのを本庁から指示されたというか示唆されたというか、そういったことを言われたという発言が公判の証言の中でありました。それについてコンプライアンス推進室に伺ったところ、再聴取をすると聞いたんですけども、いつぐらいに、どのような体制で聴取し、いつぐらいに結果を出すのかというのを教えていただきたいんですけれども。

長野県知事 阿部守一
 先ほどの質問とほとんど同じだと思いますけれども、われわれは決して事実関係をあいまいにさせようなんていう気は毛頭ありませんので、必要な聴収はしっかりします。裁判所で県職員が証言した内容をやっぱりちゃんとわれわれも把握して、県の職員とはいえ、二度も三度も、何度も何度も同じことを聞くということではいけないので、われわれ聞く側も何と何を確認するのか、どうやって確認するのかということをちゃんと整理した上で対応を考えなければいけないだろうと思っています。先ほども言ったように、そんなにわれわれが今まで話を聞いていたことと違った事実が出てきているという状況ではないと思っていますので、そんなにいっぱい確認しなければいけないという話でもないと思いますので、できるだけ早くやっていきたいと思います。今みたいなお話、例えば、北安の地方事務所の話がこの問題になっているわけでありますけれども、例えば他の事務所で同じようなことがあったのかどうなのか、同じようなことというのは本庁の、今お尋ねいただいたのは本庁の対応が悪かったのではないかということなので、本庁のことであれば他の事務所はどういう指示されていて、受け止めしていたのかということも、並行して考えていかないといけない部分もあり得るので、そういう意味では、この間も申し上げたように、単純に当事者の話だけを聞いてどうこうということではなくて、しっかり誰にどういうことを聴取した上で考えていくかということも整理をした上で取り組まなければいけないだろうなと思っています。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 そうすると、本庁で発言したとされる方には他の事務所の人にも指示をしたのかどうかというようなことも聞くということですか。

長野県知事 阿部守一
 本庁の事務、一般論で要するに、個別具体的にわれわれが直ちに県職員を間違った証言、事実と違う証言をしたと言っているわけではないので、個別に私がああだ、こうだ言うと職員を疑っているみたいになってしまいますけれども、今の時点ではそうした疑いは持っていないです。ただ、今お話ししたように、裁判から出てきたような発言で今、例えば具体的にこういうところが疑問なんだよというお話もいただいたので、そういうところも含めてわれわれはちゃんと誠実に対応していきたいと思っています。本庁の対応が正しいものなのか正しくないものなのかというのは、要するに本庁と北安の地方事務所の関係だけでなくて、他との関係も同じようなものであれば、やっぱり問題があったのだろうと思いますし、逆に同じことを対応していても特定の事務所だけが対応が間違っていたということであれば、それはやっぱり個々の事務所の問題ではないかという感じになると思います。そこら辺のことも含めて、われわれがどういう認識でどこをしっかり確認するかということをまず整理した上で対応していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 それと公判の中で報告書に「予算消化のプレッシャーで忙しくて、現地調査をできずに、いつか組合がやると思っていたのを信じて検査しませんでした。ただ、いつかやると思いました。」というような報告書の内容なんですけれども、ただ公判の中では本来検査する県の方が、ある意味、裁判で出た証言の言動からすると、例えば後でしっかり確認しようとして、例えば雪が解けた後に確認しなかっただとか、あと後任者にちゃんとここはまだ残っているところだから一応予算を付けたけれど残ってるとこだからちゃんと確認するようにというような引き継ぎがなされてなかったりだとか、ある意味、本当に闇繰り越しというのが県の担当者自身が、ある意味、積極的に、もう予算を付けるということだけに集中して、闇繰り越しというのを不正の認識がありながらやっていたというようなことが証言から明らかになったんですけれども、ただ報告書の中では、ずさんな検査体制に組合がつけ込んで積極的に不正受給を組合がしたというような結論付けになってるんですけれども、一方でやはり県が、ある意味、予算消化を目的に、積極的に闇繰り越しをしたというようなことが書かれていないというか、ちょっと足りないんじゃないかなって、検証がちょっと足りないんじゃないかなと伺える部分があるんですけれど、その点で、例えば報告書をまた作り直すだとか、そういったことっていうのは考えられたりとかしていないでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 刑事の問題で言ったのか、お金のやりとりの問題なのか、職員の処分が甘いとの指摘なのか、どの次元でのご発言なのか。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 つまり報告書の記述が足りないということです。

長野県知事 阿部守一
 報告書の記述は、これもここの場でお答えしたと思いますけれども、報告書はやっぱり大北森林組合との関係性のところに一番力点を置いてまとめていただいているわけです。大北森林組合とのお金のやりとりのところをしっかり、われわれがどう把握するかというところが一番重要な課題です。県民の負担という観点では。それと同時に、われわれの仕事の仕方、県職員の仕事の仕方がどうだったのかというのは、検証委員会の報告書も受け止め、そして先ほどから申し上げたような県職員に対する個別の聴き取りも行った上で、処分しているわけであります。その処分の考え方については副知事が出て、ご説明させてきていただいていると思いますが、説明したことをまた戻ってやるという形ではなくて、どこがおかしいかっていう話を明確に言ってもらわないと、いつまで経ってもいつも何カ月か前に引き戻されるというような形になってしまうわけです。職員の処分がどうだったかみたいな話は先ほどから申し上げているように、裁判でわれわれとして確認しなければいけないようなことがあるということであればちゃんと確認しますと申し上げているわけでありまして、検証委員会の報告書を直すとか直さないとかいう話が何のために必要なのかということは刑事事件には関係ないですし、われわれの処分は処分でしっかりとやっていますし、お金の精算については先ほどから申し上げているように、組合と国と県との一応のお金のやりとりの関係は今回、国からの返還命令で片付いたというか整理されてきているわけでありますので、そういう意味では、どこの部分がおかしいとかどこの部分を変えるべきだということがなければ、途中のプロセスのこの発言を修正しろとかこの書類を修正しろという話はあまり前向きではないと思います。

信濃毎日新聞 佐藤勝 氏
 ただ、それは県民は実態をあまり知らない。報告書がやはり主だと思うんです。

長野県知事 阿部守一
 ですから、それは先ほど申し上げたように、刑事の話とお金のやりとりの話と処分の話と全部ちゃんとわれわれ説明になってないですよね、ホームページを見ても。あれでは私は確かに伝わらないと思います。そういうところはしっかり受け止めて、改善を、われわれの今までやってきたことをもっとちゃんとお伝えするようにしていきたいと思っていますし、ぜひそういうところはメディアの皆さんにもお伝えいただいた上で、われわれ決して、繰り返しになりますけれども、県職員がやっていたことをかばうつもりは全くないです。だから処分もしています。私も給料減らさせてもらいました。そうしたことが何もなかったかのように、何もしていないのではないかというような感じでなくて、こういうことをやってきたということをまずちゃんと前提とした上でご指摘をいただきたいなと思います。

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 5 御嶽山噴火災害から2年を迎えて

読売新聞 下里雅臣 氏
 間もなく御嶽山の噴火から2年を迎えますが、まだ行方不明者の方もいらっしゃいます。そのことに関するお考えと、あと地元の自治体から県に対してというより国も含めてなんですが、山小屋だとかの整備に関しての財政的な措置を求めるような声も取材していると出ています。その辺りに関するお考えを教えてください。

長野県知事 阿部守一
 御嶽山の噴火災害でまだ行方不明の方が5名いらっしゃるということはわれわれも重く受け止めていかなければいけないと思っています。この場で申し上げているように、再捜索終了後も県警あるいは消防防災ヘリで目視での確認は継続して行わせていただいているところでありますので、御嶽山の入山規制がいつになれば緩和されるのかはまだ見通しが立たない部分もありますけれども、引き続き、こうした対応は行っていきたいと思っております。また今、火山防災のあり方検討会ということで、いわゆるビジターセンター的なものの設置も含めて火山防災のあり方検討をしているところであります。ここには地元の皆さんも検討のメンバーに加わっていただいていますので、地元の皆さんのご要望等も伺いながら、より望ましい火山防災の在り方を考えていきたいと思っていますし、また登山道の復旧とか山小屋の復旧については、すでに県としての支援制度をつくってきていますが、まだまだ足りないということがあれば、それは地元の皆さんのご意見も伺いながら、県としての対応は考えていきたいと思っています。

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 6 航空産業拠点づくりについて

長野朝日放送(abn) 中村あゆみ 氏
 今日の提案説明の補正予算のところでも触れられていたんですけれども、航空産業の拠点づくりの件です。すでに飯田工業高校だった元校舎を南信州広域連合の方に無償譲渡になって、これから具体化されていくということなんですけれども、改めまして航空産業の拠点づくりに対する期待というか、どういったものを目指すのかというのを改めてお伺いしたいんですが。

長野県知事 阿部守一
 まず先ほども、今引用していただいたように、航空宇宙産業の話については今回の予算の関連、それからコロラドでも航空宇宙産業が盛んだということで触れさせていただいています。今、世界の中での伸び盛りの産業分野がいくつかありますけれども、航空宇宙の分野はその中の大きな柱の一つだと考えています。そういう意味では今、長野県下伊那地域を中心にして国のアジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区にも指定されているわけでありますし、具体的に航空宇宙産業にいろいろと関わりを持っている企業も県内には多数存在しています。そうしたポテンシャルを生かしていこうということで、航空機産業の振興ビジョンを作りました。特に航空機の分野は大きく分けて機体の部分とエンジン部分とシステムの部分があって、長野県は電子精密が強い地域でもありますので、そういう意味で、日本の中で、あるいはアジアの中で航空機システムの拠点を作っていきたいと考えています。そういう中で、先ほどの提案説明の中でも申し上げましたけれども、試験研究の機器整備であったり、あるいは航空宇宙産業については国との連携ということも大変重要になってまいります。国や関係機関ともしっかり連携をして、南信州が、あるいは長野県が航空宇宙産業のシステム部門の大きな拠点になるように取り組んでいきたいと思っています。そのための今回の予算でもあり、また企業の皆さんとも一緒になって目標を共有してつくったのが航空機産業ビジョンでありますので、これの具体化を着実に進めていきたいと思います。

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 7 民進党新代表に期待すること

信濃毎日新聞 牧野容光 氏
 国政に話題が移ってすみません。15日の民進党の代表戦で、新代表に選ばれた蓮舫さんについてお尋ねします。国会で地方創生をはじめとするさまざまな施策を議論する上で、女性の目線というのは非常に大切かと考えるんですが、長野県知事として蓮舫さんに期待するところ、あるいは注文するとこなどございますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 蓮舫代表に限らずではありますけれども、やはり国政の場ではもちろん、私は一つやっぱり国会は本来、国が考えるべきことをしっかり考えてほしいなということ、要は地方のことはなるべく地方に任せていただいて、本来、国がやらなきゃいけないことにしっかりフォーカスしてもらいたいということと、そういうことを実現していく上で、やはり地方分権の推進。あまり最近言われなくなっていますけれども、もっともっと権限や財源を地方に移すということを、ぜひこれは与野党問わずしっかり考えていただきたいと思っています。

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 8 県選出の国会議員の対応について

信濃毎日新聞 牧野容光 氏
 これまた国政関連ですみません。長野県の衆院2区の務台俊介議員が豪雨被災地の岩手県を訪れた際に水たまりを政務秘書官におんぶされて渡った案件についてお尋ねします。信濃毎日新聞の読者投稿欄にも長靴の用意がなく、政務秘書官に背負われて水たまりを渡るという信じられない行為に言葉を失ったといった非常に厳しいことを声が寄せられています。政治家自身がリーダーといいますか国民の代表ですから、非常に厳しい見方が寄せられるのもあると思うんですが、同じその政治家として、長野県知事として今回の案件についてどう感じていらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私は具体的な状況とかは把握しておりませんので、個々のケースについてコメントできるという状況ではないですけれども、政治家の在り方というのはそれぞれ自分自身が考える話だと思いますし、また有権者の皆さま方にちゃんと理解できるような対応を考えていくということが一般的には必要なんだろうと思います。あんまりそういう個々の状況について知らないので、直接的なコメントは差し支えるので控えたいと思います。

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 9 信州創生戦略の指標について

信濃毎日新聞 牧野容光 氏
 県のちょっと細かな施策について教えてください。長野県版総合戦略の指標についての話なんですが、先日の人口定着確かな暮らし実現会議では、連合長野の中山会長さんから県の指標では非正規社員の現状をくみ取るのが難しいんじゃないかといった指摘が出ていました。あるいは先日の県会各派と知事との懇談会でも確か、自民党の本郷団長さんからも指標の見直しについて指摘があったと記憶しているんですけれども、今後指標を県として見直すとかってことは考えられるものなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 基本的に総合戦略は昨年策定したばかりでありますので、そんなにころころ変えるような話ではないだろうと思います。ただ、現実にしあわせ信州創造プランの指標も、例えば自然エネルギーの普及率、最大電力需要に対する発電設備容量の数値は現実に目標達成することが確実だということでさらに上方修正したりしていますし、また先般の人口定着・確かな暮らし実現総合会議の中でも私申し上げましたけれども、例えば数値目標が100%になっているのに99%でもまだ努力を要するという機械的な評価と実態とが必ずしもあってないような部分もあったりします。そういう意味で、目標設定ということは、私は行政が仕事を進める上では、とかく昔はおろそかにしていた時代があったので、具体的な数値目標を掲げて取り組むということは極めて重要だと思っています。ただ、その反面で、目標を達成することだけが自己目的化して、それを機械的にできた、できないと判断してそれで安心したりするということではなくて、数字の意味ということもしっかり考えた上でいろいろな取り組みをしていかなければいけないと思います。そういう意味では、全く見直しをしないと断言することもないだろうなと思います。あくまでも目標は、われわれが施策を進めていく上で県民の皆さま方と共有するものであるので、そういう意味で簡単に変えるようなものではないと思いますけれども、ただ率直に申し上げれば、行政の目標の設定というのは結構難しい項目もありますし、一度設定した項目の達成のみを最優先すると本当に重要なことを見失うこともあり得ますので、そういう意味では柔軟に考えるところは考えていかなければいけないと思っています。

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 10 自転車安全条例について

信濃毎日新聞 牧野容光 氏
 最後に1点だけ、非常に細かいところなんですが、自転車安全条例について1点お尋ねします。先日16日の政策研究で、県職員のグループの皆さんが自転車を活用した観光振興について発表していらっしゃった際に、知事からのコメントで、知事ご自身も、私のちょっと取材の間違いだったらあれなんですが、愛媛に行かれて温泉場のサイクルステーションをご覧になられたっていう話をコメントしていらっしゃって、取材でも、さまざまな方が愛媛は自転車に関する先進県だといろいろ聞くんですけれども、知事ご自身いつごろ愛媛に行かれて、あるいはこんなところは参考になったといったところをちょっと教えていただければ。

長野県知事 阿部守一
 夏休みに、個人的に妻の実家が宇和島なので宇和島に行ったと、そのときに日帰り温泉施設に行ったんですけれど、そこへ行く途中にまず、ここは自転車道ですよという青字で区画がちゃんとされている部分があったのと、それから温泉施設の中にもそこはちゃんと駐輪場があったりとか、ここはサイクル拠点ですというような表示をしてあって、そういう意味では、われわれがアウトドアの先進県を目指していく上で、あるいはサイクリング楽しまれる方を引き付ける上では学ぶべき点はいろいろあるのではないかと思って、仕事で行ったのではないので、あんまりそれ以上深く突っ込んで来なかったんですけれども、見てきました。元からしまなみ海道で広島県と愛媛県が一生懸命サイクリングを充実させようということで取り組んでいるということは聞いていましたので、そういう意味でわれわれも参考にしていかなければいけないなと思っています。

長野県知事 阿部守一
 ありがとうございました。

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お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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