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更新日:2026年4月20日

軽井沢町から提出された宿泊関連規制強化要望に関する意見書について

ご意見(2026年2月25日受付:Eメール等)

軽井沢町が長野県に提出した以下3点の要望について、地域経済および制度運用の観点から強い懸念を表明いたします。
1条例によるゼロ日規制を認めるケース緩和を国に働きかけること
2旅館業施設への営業従事者の常駐義務化
3民泊サービス施設への監視・検査体制の強化
これらの要望は、現状の実態および制度設計上の均衡性の観点から慎重な検討が必要であると考えます。

【1ゼロ日規制容認の働きかけについて】
1.規制内容と実態との比例性について
現在、軽井沢町における住宅宿泊事業(民泊)は、
・年間営業日数が実質約32日程度に限定されていること
・観光需要期である5月及び7月から9月が営業禁止期間とされていること
・町の取扱基準において「町内全域で認めない」との方針が公表されていること
など、全国的に見ても極めて強度の高い制限が課されております。これらの制限の根拠として交通渋滞が挙げられておりますが、実際の渋滞はゴールデンウィークやお盆、シルバーウィーク等の限定的期間に集中しており、期間全体にわたり恒常的な渋滞が発生しているとは言い難い状況であると認識しております。規制強化をさらに進め、ゼロ日規制の容認を国に求めることは、実態との比例性を欠くおそれがあると考えます。
2.表現および広報の適切性について
町が「民泊施設は町内全域で認めない」と強く発信することは、制度の詳細を十分理解していない住民に対し、民泊は違法との印象を与える可能性があります。結果として、事業者と地域住民との対立を助長するおそれがあり、営業の自由や土地利用の自由に対して心理的萎縮効果を与える懸念があると考えます。県として、規制内容の検証とあわせて、広報のあり方についても適切な指導を行うことを求めます。

【2営業従事者常駐義務化について】
1.苦情実態との均衡性
軽井沢町が公表しているパブリックコメント回答(ナンバー90)によれば、宿泊施設関連の苦情件数は過去2年間で6件です。この件数を踏まえると、全施設に対する一律の常駐義務化は、発生頻度との均衡性を欠く可能性があると考えます。予防的措置は重要でありますが、実態を大きく上回る制度設計は、比例原則の観点から慎重な検討が必要であると考えます。
2.制度の実行可能性
軽井沢町内の宿泊施設には、小規模施設や貸別荘型、管理委託型が多数存在しております。宿泊時間帯を含む常時従業員配置を義務付けた場合、
・人件費の大幅増加
・人材確保困難
・既存適法事業者の営業継続困難
といった影響が生じる可能性があります。
既に、
・管理会社による巡回
・緊急時対応体制
・遠隔管理システム
・連絡体制の整備
など多様な管理手法が存在しております。常駐義務のみを唯一の解決策とする制度設計は、実態に即した合理的な制度設計とは言い難いと考えます。
3.「要綱」による実質的規制強化の問題
本件は要綱形式でありますが、土地利用行為に基づく事前協議制度や罰則検討と結びつく場合、実質的に営業許可や事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。法令によらず要綱形式で実質的規制強化が行われる場合、行政指導の範囲を超える運用となる懸念があるため、法的根拠および運用の透明性について慎重な検討を求めます。
4.手続きの透明性と意見聴取の実効性
パブリックコメントが形式上実施されていたとしても、
・既存許可事業者への個別通知が十分でなかったこと
・説明会や意見交換の場が限定的であったこと
などから、実効的な意見聴取が行われたとは言い難い状況であったと考えます。重大な制度変更に際しては、形式的手続きのみならず、関係者が実質的に意見を表明できる環境整備が不可欠であると考えます。

【3監視・検査体制の強化について】
監視・検査体制の強化自体は否定するものではありません。しかしながら、適法事業者と違法事業者を区別せず一律に負担を強化する制度設計は、結果として適法事業者の撤退を招き、地域の宿泊供給を縮小させる可能性があります。違法・悪質事例への重点的対応と、適法事業者との協働的管理体制の構築を軸とした制度設計を求めます。
【地域経済への影響】
宿泊施設は、
・飲食業
・小売業
・交通事業
・雇用
など広範な経済波及効果を持つ地域基盤産業であります。宿泊供給の急激な縮小は、軽井沢町のみならず長野県全体の観光経済に影響を及ぼす可能性があります。住環境の保全と観光地としての持続可能性は対立概念ではなく、合理的制度設計により両立可能であると考えます。

以上を踏まえ、軽井沢町から提出された要望内容については長野県として慎重な検討を行うことを強く求めます。また、軽井沢町に対して適切な指導を強く求めます。

回答(2026年3月17日回答)

長野県健康福祉部長の笹渕美香と申します。
「県民ホットライン」にお寄せいただきました、軽井沢町から提出された宿泊関連規制強化要望に関するご意見について、お答えします。

はじめに、回答が遅れたことをお詫びいたします。

この度は、地域経済及び制度運用の観点から、軽井沢町の現状を踏まえた貴重なご意見をいただきありがとうございます。

まず、ゼロ日規制容認の働きかけに関しましては、軽井沢町からの要望は、永年に渡り別荘地・保養地として歴史や文化、自然を育んできた地域として、町内からの要望も踏まえたご意見であると受け止めております。
そのことから、県といたしましては、各地域の実情に応じた対応をとることができるよう、住宅宿泊事業法におけるさらなる裁量を自治体に付与するよう国に要望する予定です。
しかしながら、投稿者様がご指摘されるとおり、同町においては既に他地域と比較して厳しい制限が行われている状況であることから、町に対し、さらなる制限を行う場合は、地域住民や事業者の皆様との合意形成を丁寧に行うよう求めていくこととしています。

次に、宿泊施設への営業従事者の常駐義務化につきましては、観光業界における人手不足やICTを活用したチェックイン・チェックアウトなど宿泊施設の無人化の流れが進んでいる状況を踏まえ、必ずしも従事者の常駐を前提とはせず、宿泊施設の職員等が適切にトラブルに対応できる方法について検討を進めているところです。

また、監視・検査体制の強化につきまして、県では、軽井沢町からの要望を契機として、同町における民泊等宿泊営業に関して発生している苦情の状況を町や警察等の関係機関と共有のうえ課題を整理し、苦情の元となっている問題事案の解決を図ろうとしているところです。したがいまして、ご指摘のような、適正に営業されている事業者の皆様に負担を課すような監視等を行うものではないことを申し添えます。

なお、今回、軽井沢町の広報活動や町の自然保護対策要綱に係るご意見もいただいておりますが、これらは町の権限において策定及び運用されるものであり、県として指導を行う対象とはなりませんので、何とぞご理解くださいますようお願いします。

以上、ご意見への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、食品・生活衛生課長:福井秀樹、担当:生活衛生係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。

【問合せ先:健康福祉部/食品・生活衛生課/生活衛生係/電話026-235-7153/メールshokusei(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

(分野別:くらし・生活環境)(月別:2026年2月)2025000637

お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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