ホーム > 教育委員会会議・審議会・検討委員会など > 長野県教育委員会定例会・臨時会会議録一覧 > 令和3年度長野県教育委員会定例会・臨時会会議録一覧 > 第1083回長野県教育委員会定例会教育長会見要旨
ここから本文です。
更新日:2021年12月28日
令和3年(2021年)11月12日(金曜日)
午後3時20分から午後4時15分まで
県庁8階 教育委員会室
【職員の処分について】
器物損壊の容疑で逮捕された小学校教諭に、停職の懲戒処分を行った。被害者に深くおわびするとともに、長野県教育に対する信頼を裏切る行為であり、児童生徒、保護者及び県民の皆様に心からおわびを申し上げる。
今回の事案も踏まえ、研修を受けることによって性問題行動を抑止できるように、専門家の協力を得ながら研修内容をさらに工夫してまいりたい。(原山教育長)
【令和5年度長野県教員採用選考の変更点について】
本県の教員採用に関しては本年度志願倍率が低下した。志願倍率の低下がもたらす教員の質の確保の問題検討を重ねてきた。
志願倍率を上げることについて、教員の職務・職場が魅力的であることが前提ではあるが、本県の受験条件がハードルとなって、志願者が他県あるいは他の職種に行ってしまうということであれば、受験条件を改善する必要がある。
今回、義務では一次選考・二次選考の日程を見直した。また、小・中学校で学級担任経験のある講師を対象とした一次選考の免除を行うほか、特別選考の大学推薦選考の拡充といった見直しを行った。
また、高校については、義務と同様に一次・二次選考日程の見直しと、2日間で実施していた一次選考を1日で実施するといった受験条件の見直しを行った。
これらの見直しにより、志願者の確保、教員の質の確保につなげてまいりたい。実際にどのような効果があるのか、あるいはどのような問題があるのかということについては結果を見た上で判断し、必要な部分についてはさらに改善を進めていきたい。(原山教育長)
【ヤングケアラーに関するアンケート調査結果について】
子どもが家事や家族の世話をすることについて、基本的にはポジティブな評価になると思うが、一方では、例えば教育を受ける権利や健康を守る権利、そういった子どもの権利を保障するという観点からは異なった評価を行う必要がある。
そして、この子どもの権利を保障するという観点で見たときに、そのままの状態で放置できない、支援が必要と判断される子どもがヤングケアラーという定義になるだろうと思っている。
課題とすれば三つあると考えている。一つ目は子どもが家族のケアをするのは基本的には望ましい行為だというポジティブな評価に対して、子どもの権利を保障するという視点を子ども自身も含めて社会全体で共有していくこと。二つ目は、子どもの権利を保障するため、支援が必要と判断される子どもであるかどうかの判断基準をどこに置くべきかを検討すること。三つ目は、その子どもたちや、家庭を実際にどう支援していくのかということ。
このような観点も含めて、プロジェクトチームでこれから検討し、実効性のある方策を考えていく。
ヤングケアラーについては、新しい概念であるため、子どもたち自身がこれを自分の問題として理解できていない可能性があり、その場合実態が今回の調査結果に正確な数字として反映されない。社会全体に十分に理解が広がって初めて、実態を正確に表す数字になると考えている。(原山教育長)
ヤングケアラーに係る理解促進のための、プロジェクトチームとしての方向性であるが、やはり学校だけでなく市町村や関係機関との連携が必要だと考えており、合同での研修会等を検討していく。また、国が来年度から集中取組期間としているため、国の動向を踏まえながら県としても認知度向上に取り組んでいきたい。
今回、まずは所管である県立高校が実態を把握しやすいということで、県立高校生の調査をしたが、プロジェクトチームの方向としては、他の年代の子どもへの調査も検討していると承知している。
なお、プロジェクトチームは令和3年6月18日に、県民文化部、健康福祉部、教育委員会の3者で発足している。(滝澤心の支援課長)
【新たな公立高等学校入学者選抜制度(第三次案)について】
高校入試の三次案については、説明会を開いたほか、全ての小・中学校の保護者の皆さんにも見てもらえるよう動画を作成して通知もした。そのような我々の説明に対して、様々なフィードバックが来るだろうと思っている。説明会で、子どもたちや学校現場への負担を心配する声が上がったとのことであるが、県教育委員会として、過度な負担を与えないような制度設計をしている。
高校入試が本来持っている機能をしっかり果たすことを前提にしながら、様々な御意見をいただき、どのような対応をするかを検討し、3月には制度を固めたいと思っている。(原山教育長)
【児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果について】
不登校になった子どもたちがどんな思いでいるかを把握し、その子どもたちに学びも含めて様々な機会を提供するというのは社会全体の責務だろうと思っている。機会を提供できていない子どもたちに対してどうアプローチしていくかということは非常に重要な問題だと考えている。
不登校児童生徒のうち、学校内外で相談・指導を受けていない児童生徒の割合が増えてきていることへの対応であるが、学びの支援のため県民文化部と心の支援課で連携し、教育支援センターの機能拡充の中で、コーディネーターがアウトリーチ的に不登校の子どもたちのところに行って相談を受けるという対応する方向で検討している。誰一人取り残されることのないように、支援の手を差し伸べるような対応を取っていきたい。(原山教育長)
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください