ここから本文です。
更新日:2024年3月26日
果樹試験場
6月はりんごやももの摘果、袋掛け、ぶどうの房づくり等の管理作業に大忙しですが、病害虫防除の重要な時期でもあります。環境部では新たな農薬の評価や病害虫の発生に応じた防除体系を構築するための防除試験を実施しており、各種病害虫が増加するこの時期は薬剤散布に大忙しです。既存農薬の登録内容の見直しが始まったことにより、これまで使用していた基幹薬剤が使えなくなる事案があり、代替薬剤の選定が急務となっています。
病害虫防除の試験は一般の防除とは次の点で違いがあります。
①各病害虫の発生量を把握するため、無処理区(無防除区)を設定しなければならない。
②生産現場で使用されている慣行の薬剤と比較しなければならない。
③場所による偏りをなくすため、反復(繰り返し)を設けなければならない。
上記の理由により狭い範囲で薬剤をまき分ける必要があるため、スピードスプレーヤを使用せずに手で散布します。また、隣接する試験区に薬剤が飛散しないように、無風条件で散布しなければなりません。
雨の前後や、風がある条件では試験ができないので、休日に作業をすることも多くなります。生産現場での病害虫の被害軽減や効率的な防除を願い、病害虫の担当者は早朝から合羽を着て、ホースを引っ張りながら圃場を歩き回っています。
りんご(普通樹)での散布
ぶどう棚での散布
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください