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更新日:2024年3月17日
果樹試験場
腐らん病はりんごの枝、幹を腐敗させ、最終的には樹全体を枯死に至らしめる重要病害です。糸状菌(かび)の感染により引き起こされ、主にせん定や、摘果、収穫の際に生じる傷口から感染し、1~2年の潜伏期間を経て発症します。比較的細い枝で発症した場合を”枝腐らん”(写真)、太い枝や幹で発生した場合を”胴腐らん”と呼びます。
近年、多発傾向が続き、被害が多くみられていることから、昨年(令和5年)現地の発生状況を調査しました。”胴腐らん”では下の図にあるように、以前発病した際の治療的処置(削り取り)の不備による再発が多いことがわかりました。病斑部を完全に除去するとともに、滑らかな傷口に仕上げ、早期に癒合組織が形成されるよう丁寧な処置に努めてください。また、わい化栽培では、接ぎ木部周辺での発症が多く、凍害等の付傷部からの感染が2割程度認められます。わい化では病勢の進展が早く、発見の遅れは致命的なので、早期発見が重要です。
”枝腐らん”の症状
”胴腐らん”の発症部位と特徴
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