ホーム > 県政情報・統計 > 広報・県民参加 > 県民ホットライン > 『県民ホットライン』2025年10月分(月別) > 熊の被害防止に関する香料使用への注意喚起のご提案について
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更新日:2025年12月4日
日頃より、県民の安全と自然環境保全のためのご尽力に心より感謝申し上げます。
さて、近年、クマの出没が増加傾向にある中で、香料の使用がクマの注意を引く可能性について、地域での注意喚起が必要ではないかと感じております。食べ物の匂いや餌となる果物などの対策は報じられていますが、香料については注意喚起がなく、あまり知られていないようです。
ひと昔前と比べて柔軟剤や合成洗剤などの香りは格段に強くなっており、クマの鋭い嗅覚にとっては遠方からでも察知できる刺激となり得ます。
しかし、柔軟剤や香水などの香料製品については、使用者自身が香りに慣れてしまい、自分では強い香りであることを認識しづらくなっている傾向があります。
実際に、香料がクマの興味を引き、接近の要因となる可能性があることは、複数の専門サイトでも指摘されています。
クマは特定の香料に引き寄せられます。特に、クマは嗅覚が非常に優れており、甘い香りや強い匂いを「食べ物」と認識して近づいてくることがあります。
<クマを引き寄せる香料・においの種類>
・食べ物や甘い香り:甘い香りのする香水や、バニラ、フルーツ系の香りは、クマが好む餌のにおいと似ているため、強い関心を引きます。
・洗剤、石けん、化粧品:甘い香りの柔軟剤や洗剤、シャンプー、歯磨き粉、日焼け止め、芳香剤などの日用品も、クマは食べ物と勘違いして近づいてくることがあります。
・ガソリン、ペンキ、漬物:食べ物だけでなく、ガソリンやペンキなどの強い化学的なにおいや、ぬか漬けや発酵食品といった発酵したにおいにもクマは引き寄せられることが知られています。
・ゴミ:生ゴミや、食べ残しがついた空き缶、ペットボトル、包装紙などもクマを引き寄せる大きな原因となります。
<対策>
・強い香りを避ける:山に入る際は、香りの強い柔軟剤で洗った服や、香水、化粧品の使用を避ける。
・家庭で強い香りの柔軟剤や合成洗剤の使用を控える。無香料の製品が望ましい。
つきましては、以下のような形での注意喚起をご検討いただけないでしょうか。
・クマの出没が予想される地域での香料使用を控えるよう呼びかける広報
・学校や公共施設での香料製品の使用に関するガイドラインの検討
・クマの嗅覚と香料の関係についての啓発資料の作成(二次元コード付きポスター等)
クマの被害が相次ぎ、民家の近くにまでクマが出没している昨今、あらゆる対策をとる必要があると考えます。
地域の安全を守るため、ぜひご一考いただけますと幸いです。
長野県林務部長の根橋幸夫と申します。
この度は、県民ホットラインにご意見をお寄せいただきありがとうございます。
ご提案をいただきました、「熊の被害防止に関する香料使用への注意喚起」についてお答えいたします。
クマの嗅覚が非常に鋭敏であることは広く知られており、食べ物の匂いや生ゴミなどがクマを引き寄せる要因となることは、これまでの調査や事例からも確認されています。
一方で、香料製品(柔軟剤、香水、洗剤等)とクマの接近との因果関係につきましては、現時点では科学的に明確な根拠が確立されておらず、国内外の研究においても知見はまだ限られています。このため、行政として香料製品の使用制限や注意喚起を行うには、さらなる調査や専門的な検証が必要と考えております。
現状では「注意喚起」や「意識づけ」の段階にはとどまりますが、クマによる被害を防止するためには、ゴミの適切な管理や屋外活動時の鈴の携行といった基本的な対策に加え、日常生活における「匂い」への配慮も大切な視点だと感じています。
今後は、関係機関と連携しながら、クマの嗅覚や香料製品の影響に関する科学的知見の収集・分析に努めるとともに、根拠となるデータが整い、正確な情報をお伝えできる段階となりましたら、ご提案いただいた注意喚起の手法も参考にしながら、より効果的な広報・啓発に取り組んでまいります。
以上、ご提案への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、森林づくり推進課鳥獣対策担当課長:宮坂正之、担当:鳥獣対策係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
【問合せ先:林務部/森林づくり推進課/鳥獣対策係/電話026-235-7273/メールchoju(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】
(分野別:農業・林業)(月別:2025年10月)2025000366
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