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更新日:2019年2月14日
長野県知事 阿部守一
今から会見を開きます。よろしくお願いいたします。(手話で表現)
今日、私からは5項目お話させていただきたいと思います。
まず、本日から2月定例県議会開会ということで、先ほど、提案説明を本会議場でさせていただきました。非常に予算の規模も大きく、かなり未来への投資ということで、自分で提案説明を話させていただいても感じましたけれども、デジタル革命や新しい技術の活用など、そのような話をたくさん盛り込んでいる予算でもあり、また、「未来への投資」という事で、新しい時代に向けた取り組みを新年度にしっかり進めていかなければいけない重要な予算ですので、十分ご審議いただいた上で議決いただけるように、努力していきたいと思っています。
また本日は副知事の選任について、県議会からも同意をいただきました。中島副知事の任期は3月末までです。女性副知事として大変いろいろなネットワークも作っていただきましたし、女性の観点から活躍していただいたところであり、私としては大変感謝をしています。太田副知事には引き続いて副知事の任務に当たってもらうと同時に、企画振興部長を務めている小岩正貴には新たに副知事として活躍してもらいたいと思っています。新しい時代に向けて、「しあわせ信州創造プラン2.0」を着実に進めなければいけないと思っています。庁内での連携、協力体制をしっかりしながら、県民の皆さま方の期待にこたえるべく、しっかり取り組んでいきたいと思っています。
長野県知事 阿部守一
それから、2点目ですけれども、豚コレラについてです。その後の状況、先週来の状況等も含めてお話を申し上げたいと思います。2月6日に発生しました宮田村の農場、松本市のと畜場、既にお伝えしているように8日に防疫措置が終了いたしました。自衛隊、市町村関係団体、そして、多くの県職員にも、携わってもらったことをこの場をお借りして改めて感謝申し上げたいと思います。国においては、発生農場で疫学的な関連の可能性がある農場を監視対象農場と位置付けています。精査の結果、本県では、13農場が該当しており、今後継続的な監視を行っていきたいと考えています。この13農場は、移動制限をかけているわけですが、監視農場検査プログラムに沿って、安全が確認できる場合は、移動が認められるという形になっています。13農場の異常の有無は、8日の段階で、まず異常なしを確認しています。また、9日から12日に各農場への立ち入り検査をし、またサンプリングによる清浄性検査を行っていますが、異常がないという状況を、現時点では確認しているところです。今後とも継続的に異常の有無を確認していきたいと考えています。
また、まん延防止対策としまして、3キロ圏内の2カ所に畜産関係車両を消毒するポイントを既に設置しているところです。こうしたことに加えて、県内全ての養豚場に対しまして、敷地内への消毒を依頼するなど、消毒体制の強化を図っているところです。さらに発生農場から半径10キロの捕獲イノシシを検査する体制を整えています。また、この区域における銃や犬を利用した狩猟については自粛を要請済みです。引き続きこうした防疫対策に全力で取り組んでいきます。
また併せまして、農家等への経営支援対策、あるいは、県民の皆さま方への正確な情報発信を含む、風評被害対策についても進めていきたいと考えています。ぜひ皆さま方にも、正確な情報を提供いただくようにご協力いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
長野県知事 阿部守一
それから3点目です。お手元にプレスリリース資料をお配りしていると思いますが、県職員の採用について、制度の見直しです。県として多様な人材をしっかり確保していきたいということで、人事委員会とも検討して、この度、職員の採用試験の受験の機会を拡大したいと思っています。一つは、試験回数の複数化、単年度に複数回受験してもらえる機会をつくるということと、それから、東京会場をつくるということです。
まず複数化についてですが、大卒程度試験のうち専門試験を課さずに、民間志向の受験生の方も受験しやすい行政Bという試験区分がありますが、この行政Bとそれから社会人選考につきまして、これまで年1回であった試験を、それぞれ年2回実施して、受験機会を拡大したいと考えています。行政Bについては、これまで春のみ実施していましたが、秋にも実施することとします。これは、海外留学者あるいは、資格試験の受験者等、春の受験が難しい方には、特に秋に試験を行うことによって、受験機会を提供していこうというものです。また社会人選考につきましては、これまで秋のみ実施していましたけれども、春にも受験できるような仕組みにします。社会人の方々もいろいろな事情があると思いますので、それぞれの事情に応じて、受験機会を提供していきたいというものです。
それから東京会場については、行政B、社会人選考の受験会場につきまして、新たに東京会場を新設したいと思っています。今回の予算でもU・I・Jターンを促進する予算も盛り込ませていただいていますけれども、首都圏在住の方々が受験しやすい環境をつくることによって、人材確保に資するよう取り組んでいきたいと思っています。
受験回数の複数化、東京会場の新設を通じて、多くの方々に県職員になることを目指していただき、その機会をわれわれとしては拡大していきたいと思っています。
長野県知事 阿部守一
それから4点目ですが、信州花フェスタ2019についてです。花フェスタの開幕まで残り3カ月を切りました。今回の知事会見から継続してこの花フェスタに関する情報をシリーズでお伝えしていきたいと思っています。今回は第1弾ということで「花と緑に包まれた信州しあわせ暮らしフォーラム」についてのご案内です。皆さま方のところにも、チラシを配布させていただいたと思いますが、花フェスタの見どころをより多くの皆さま方に知っていただくために、「花と緑に包まれた信州しあわせ暮らしフォーラム」を信州緑化ネットワークの主催で、県内4地域で開催したいと考えています。講師には国営アルプスあづみの公園で体験講座を担当していただく、NHK趣味の園芸でもおなじみの矢澤秀成氏をお迎えし基調講演を行っていただく予定です。参加は無料ですが、事前の申し込みをお願いしたいと思っています。先着50名の方々に矢澤さんが選ばれた花の苗と、それから来場者全員にメイン会場の花壇でも使用する花の種をプレゼントしたいと思っています。明日からスタートしますが、明日の佐久会場は満席になっています。それ以外の会場にはまだ席に余裕がありますので、多くの皆さま方のご参加をお待ちしているところです。またメディアの皆さま方にもこうした取り組みを順次お伝えしていきますので、ぜひ積極的に県民の皆さま方にお伝えいただければありがたいと思っています。
長野県知事 阿部守一
それから最後5点目ですが、こちらに用意していますけれども、野菜生活100長野白桃ミックスについてです。この度、カゴメ株式会社さまから、長野県産の桃を使用した、野菜・果実ミックスジュースが発売されることになりましたのでお知らせいたします。
カゴメさまには、これまでも県の事業にいろいろとご協力いただいています。昨年11月からは野菜ジュースを各地域の「信州こどもカフェ」に毎月ご提供いただいています。また、11月19日の「いい育児の日」には、「目指せ!オムライス達人パパ料理教室」を共催していただいたところです。
2月19日から、これは桃の節句を控えてですが、全国で「野菜生活100長野白桃ミックス」が販売されることになりました。長野県産の白桃を使用していただいた野菜・果実ミックスジュースでして、「おいしい信州ふーど」のロゴ等も使って、長野県のPRもしていただいています。
私も先ほど飲ませていただきましたけれども、濃厚であるにもかかわらず後味がさっぱりして飲みやすいジュースになっています。また、砂糖・食塩不使用ということで、健康長寿の長野県にもふさわしい飲料だと思っています。
長野県産の桃は生産量が減少しているものの、全国第3位の生産県です。全国の皆さま方に長野の高品質な桃をこれからも味わっていただきたいと思いますし、このミックスジュースを通じて、長野県のPR、長野県の果物のPRに努めていきたいと思っています。私の会見の後、担当課とカゴメさまでPRする時間を設けさせていただいていますので、まずそちらも聞いていただければと思います。
私からは以上です。よろしくお願いいたします。
日本経済新聞 佐伯遼 氏
副知事の人事に関してお伺いします。特に今回新任で小岩企画振興部長を選任されたということですが、改めて小岩氏に期待することを教えていただけますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
まずは提案説明で申し上げたように、新しい総合計画「しあわせ信州創造プラン2.0」は、小岩企画振興部長のもとで取りまとめてもらいましたので、それをしっかり推進してもらいたいと思っています。また、これまで国や他の自治体でもいろいろな経験をされてきていますので、そうした経験とかネットワークをぜひ長野県のために最大限生かしてもらいたいと思っています。
日本経済新聞 佐伯遼 氏
先ほど県議会でも少し議論になっていましたが、ずっとこれまで阿部知事の任期中続いてきた女性副知事が今回いなくなることになるのですが、その辺りに関して阿部知事のお考えはどのようになってますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
まず、女性活躍の推進をこれからも県として、あるいは私も知事として進めていくということは、不変です。
副知事だけが少し目立ってしまっているところはありますけれども、議会でもお話し申し上げたように、審議会の女性委員の比率も私の就任以後、格段に上がっています。全国順位も、私が知事になった当初は、全国最低レベルにありましたけれども、今はベストテンにも着実に入ってきています。また、副知事以外の特別職も女性の方々に就任してきていただいています。
私は、男性も女性もやはり活躍できる社会にしていかなければいけないと思っていますので、そういう意味で適材適所、いろいろな取り組むべきものであったり、その時々の環境であったり、そうした中で県民の皆さんの期待に応えられる県政をどのような体制で進めていくのがベストかということを常に考えながら、これまでもやってきましたので、まずはやはり県民の皆さんに県としての責任をこれからもしっかり果たしていくということが重要だと思います。そうした観点での適材適所の人事にこれからも努めてきたいと思っています。
日本経済新聞 佐伯遼 氏
先ほど発表された採用試験の受験機会の拡大の件なのですが、昨今人手不足の中で民間との採用競争の激化という背景もあると思います。その辺りに関して知事のご所見があればお伺いしたいのですが。
長野県知事 阿部守一
われわれがこれからの仕事をしていく上で、県職員が最も重要な財産だと思っています。そこをしっかり間口を広げて、受験する機会等もなるべく拡大して、長野県の職員として頑張りたいと思っていただける方には、できるだけ広く機会を提供することによって、優秀な人材を確保していくことが、県民の皆さまのためにとって重要だと思っています。
そういう意味で、東京会場の実施であったり、あるいは複数回の実施であったり、こうしたことで受験機会の間口を広げて人材確保に努めていきたいと思っています。
毎日新聞 鈴木健太 氏
副知事人事に関して、太田さんの再任の狙いも教えていただけますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
太田副知事は県のプロパー職員としてさまざまな経験を積まれてきていますし、また、副知事としても私をサポートしていただいて、非常に活躍いただいてきたと思っています。これから未来に向けて県政を進めていく上では、やはり県組織一丸となって仕事していくことは大変重要だと思っています。そうした観点で太田副知事には再任していただいて、引き続き支えていただきたいと思っています。
毎日新聞 鈴木健太 氏
私も女性副知事の件でお伺いしたのですけれども、議会での答弁の確認なんですが、女性副知事就任については、1期目の公約ではあったけれども、2期目、3期目は公約ではなかったということでよいでしょうか。
長野県知事 阿部守一
そうですね。
毎日新聞 鈴木健太 氏
高島県議の質問でもありましたが、そうすると公約変更ではないかという指摘には当たらないというご認識だということですか。
長野県知事 阿部守一
それは当たらないと思います。これまでの副知事の選任についても、県議会でも答弁申し上げましたけれども、私の発想は、固定をするというよりは、先ほどから申し上げているように、その時々に最もふさわしい人事を、どういうことをやっていくかということと、どういう方がいらっしゃるかということと両面あるわけでして、その時々でやはり最善の人事をやっていくことが重要だと思っていますので、例えば1人は女性で、1人は国からとかといったような、固定的な発想での人事をやってきたわけではありませんし、これからも最善の人事を心がけていきたいと思います。
毎日新聞 鈴木健太 氏
今のご説明聞いて理解する部分もあるのですけれども、県議会の採決は全会一致になりませんでしたが、全会一致にならなかったことについて最後一言あればお願いします。
長野県知事 阿部守一
私はすべからく県政は一人でも多くの皆さんにご理解いただきたいと思っていますので、そういう意味では残念な部分もあります。ただ、お二人の人格、識見等は非常に評価いただくご発言もありましたので、しっかりとした副知事2人体制のもとで責任ある仕事を進めていきたいと思っています。
市民タイムス 赤羽啓司 氏
提案説明の中に、防災ヘリの現場への歩道新設というのがありまして、詳しい話は後で危機管理部に聞きますが、知事も遺族の要望もあったというようなお話だったのですが、歩道をつくる知事としての思いをもう少し詳しくお願いできますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
消防防災ヘリの事故のことについては、決して風化させてはいけないと思っています。私も現場の近くまで行かせていただいて、ここが事故現場だということを確認させていただきました。やはりご遺族の方々をはじめとして、消防関係者、多くの方たちがこれからも慰霊し続けることになるだろうと思います。そういう意味で、事故を風化させない、慰霊をしっかり行えるような環境を作っていくことが、われわれとしては取り組むべきことだと、そうした観点で歩道の設置等について進めていきたいと思います。
時事通信 真勢春海 氏
職員の採用試験制度の改正の関係でお伺いします。せっかくの機会ですので、どのような職員像を期待されるかとか受験を考えられる方へのメッセージがありましたらお願いいたします。
長野県知事 阿部守一
年末の長野県職員を目指す人たちの説明会でもお話をしてきていますけれども、やはり長野県が好きで、県民の皆さんの思いに寄り添って、改革をしてくれる人、あるいは責任を持って仕事をしてもらえる人、そういう人にぜひ多く集まっていただきたいと思います。ともすると公務員は安定的な職場だというふうに言われることがありますけれども、私は公務員の職場ほど創造性が求められる職場は本来ないと思っています。今、時代の変化が非常に激しい中で、先ほども新しい技術をもっと使わなければという話もさせていただきましたけれども、新しいことに積極的にチャレンジをしていくようなマインドを持った人たちにぜひ多く志望してもらいたいと思っています。
時事通信 真勢春海 氏
関連しまして、今、国のレベルで、社会人採用の拡大とか採用の通年化の議論、そういう動きもあると思うのですけれども、そういった点も踏まえて狙いについてお伺いできますか。
長野県知事 阿部守一
一つは人材の確保については、人口減少社会の中で、われわれ行政、公務員の職場もいろいろな工夫をしていかなければいけない時代だと思っています。それから、先ほどもたとえば留学した人等の話もさせてもらいましたけれども、いろいろなライフスタイルがあり、たとえば必ずしも終身雇用に強いこだわりを持たない人たちが出てきたり、あるいは海外でいろいろな経験を重ねたような方たちであったり、大学あるいは高校を出てすぐ公務員になるという方たちばかりでなくなっているわけです、そういう意味では、受験機会を拡大していくことによって、そうした方々のニーズにもできるだけ応えられるようにしていきたいと思っています。
長野朝日放送(abn) 箱田博正 氏
新年度予算案なのですけれども、白血病などの治療のために患者に骨髄を提供するドナーの助成制度の支出費用が盛り込まれていると思います。一方、白血病をめぐっては、昨日競泳の池江選手が、医師に診断されたことを公表したというようなこともありまして、いろんな分野からエールも送られているのですけれども、知事が予算案に込めた思いと、もし池江選手に対する思いがあればお聞かせいただきたいのですが、お願いします。
長野県知事 阿部守一
池江選手はこれからの活躍を本当に多くの人たちが期待をしているなかで、本人にとっては大変辛い状況だと思います。ただ、ご自分の体が一番大事ですので、ぜひ療養に専念していただいて、1日も早く健康になっていただきたいと強く期待しています。
それから、長野県としてはいろいろな骨髄移植の問題を含めて、医療関係とか健康づくりの問題でより充実していかなければいけないことが多数あると思っています。特に一番ベーシックなところで献血も含めて、支え合い、助け合いで進めていかなければいけない取り組みもたくさんあるわけですので、やはりわれわれ行政としては、そうした取り組みを1人でも多くの皆さんに協力してもらえるようにしっかり発信して多くの方々が共感のなかで支え合っていただけるような社会をつくるべく努力していきたいと思います。
朝日新聞 津田六平 氏
豚コレラの件で質問したいと思います。長野県内で感染が確認されて本日で一週間になります。関係者から、愛知側の初期対応に関する不満ですとか、国の指針を守っていなかったのではないかという声が多く聞かれています。その中で、愛知の大村知事は出荷した豚に対象の異変はなかったというようなことで、大きな落ち度はなかったという姿勢を崩しておりません。改めて、阿部知事は愛知県の初期対応に関してどのような思いを持っておられるか、お聞かせ願えますか。
長野県知事 阿部守一
愛知県側の対応がどういう対応で、大村知事がどういう発言をされたかというのは正確に承知していないので、直接的なコメントをするのはなかなか難しいですけれども、今、国全体で、しっかり防疫体制を組んで取り組んでいるところですので、私としては、これ以上発生しないように、あるいは発生したとしても拡大しないように、国とも連携して、そして隣接県と十分情報共有しながら取り組んでいきたいと思っています。
信濃毎日新聞 鈴木宏尚 氏
先日、副知事でおられた腰原愛正さんが72歳でお亡くなりになって、知事も葬儀に参列されたかと思うのですが、腰原さんは村井県政時代の副知事で、阿部知事の最初の選挙の対抗馬であったわけですけれども、直近では社会福祉協議会の会長であったということで、葬儀に参列されて改めてどんな思いであったのか、お聞かせください。
長野県知事 阿部守一
腰原愛正さんのご冥福を改めて心からお祈りしたいと思います。私は弔辞でも述べさせていただきましたけれども、いろいろな局面で腰原さんにはご指導いただいたり、協力をいただいたりしてきました。
大町市長としてもご活躍いただき、私は当時、副知事でありましたけれども、市町村と県との間で私は相当板挟みになっていました。そういうときに腰原さんからは温かい言葉をかけていただいたりしましたし、また、選挙では競い合わなければいけない関係になったわけですけれども、お互い長野県を良くしたいという思いは共通していたと思います。
知事として仕事をさせていただいた後も、県の社会福祉協議会の会長ということで、地域福祉の充実をはじめ、本当に県政全般に大変ご指導いただくと同時に、ご活躍いただきましたので、長野県の平均寿命から言えばまだまだご活躍いただけたのではないかと大変残念に思っております。謹んで哀悼の意を表したいと思います。
信濃毎日新聞 鈴木宏尚 氏
今日の提案説明の中で、全庁的に女性活躍を推進する職を新たに設けるというくだりがあるのですけれども、これはどういうことなのか、ご説明いただけますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
先ほどから申し上げているように、女性の活躍をこれからも進めていくという長野県としてのスタンスは、全く変わりがないと思っています。個々の人事の話だけでなく、県として男性の意識も含めて、やはりまだまだ取り組むべきことはたくさんあると思っていますので、そういう意味で部局横断的に取り組むことができるような職を新しくつくって、人事はまだこれからですけれども、そこのポストに据えた人を中心に女性の活躍促進に取り組んでいきたいと思っています。
信濃毎日新聞 鈴木宏尚 氏
関連してなのですが、つまり女性の登用のための、人事課に所属するような方ということなのでしょうか。
長野県知事 阿部守一
そこはしっかり人事とセットで確定させなければいけないと思っています。私の感覚としては、例えば危機管理監は危機管理部長ですけれども、危機管理監という立場で全庁を視野に入れて取り組む立場になっていますので、そのような形のポストを考えていきたいと思っています。
共同通信 岡田健太郎 氏
障がい者雇用の話なのですけれども、来年度から知的障がい者のチャレンジ雇用というもので枠を大幅に増やすという発表をされたと思うのですけれども、障がい者手帳を持っていない人を算入していた問題を受けて枠を拡大したということだと思うのですけれども、以前はこれだけのポストというか数が足りていなかったということでもあると思うのですが、そこの知事としての受け止めと、どのような職場づくりをトップとして進めていきたいか改めてお伺いします。
長野県知事 阿部守一
法定雇用率の算定誤りを受けて、われわれとしては法定雇用率の達成というのは重要なことだと思いますけれども、この場でも申し上げたことがあると思いますけれども、障がいがあっても障がい者手帳をあえて取らない方とかいろいろな方々がいらっしゃる中で、われわれ自身の意識も変えなければいけないですし、職場環境もしっかり変えなければいけないと。その上で活躍していただけるような場の掘り起こしということも、しっかりやらなければいけないということで、この間、取り組みを進めてきています。
非正規、非常勤職員の採用についても常勤職員としての採用についても、いろいろな障がいの方々がいらっしゃいますので、常勤職員だけ障がい者雇用を進めればいいというものではないと改めて感じていますので、しっかりその両面を進めていきたいと思います。その上で勤務をされる方々が、本当に気持ちよく仕事をしていただけるような環境をつくっていきたいと思っています。
これからわれわれもそういう取り組みが真価を問われる段階になってくると思いますので、当事者の方のお考えも聞かせてもらいながら、しっかり取り組んでいきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 大場美歩 氏
豚コレラの関係なのですけれども、今日も新たに愛知県田原市の養豚場で感染が確認されましたが、これについてどう対応されていかれる予定でしょうか。また、ここにいた豚が長野県内に入ってきたという情報はないでしょうか。
園芸畜産課長 丸山秀樹
愛知の3例目の発生ですけれども、それに関しての全体のスキームについては、農水省から関係ある場合は当県へ連絡が入る体制になっています。私どもとしましても連絡を待ってはおりますけれども、待っているだけではなくて情報をお聞きしている段階では、長野県に入ってきているという情報は得ていない状況です。
日本放送協会(NHK) 大場美歩 氏
長野県としては今後どういうふうに取り組んでいきたいか改めて教えていただけますか。
長野県知事 阿部守一
先ほどお話したことの繰り返しになってしまいますけれども、現時点で監視対象農場が13農場あるわけで、そこはしっかり移動制限を守っていただくと同時に、われわれとしても異常の有無を継続的に確認していきたいと思っています。
また、全養豚場に対して消毒の徹底等をお願いしているところですので、引き続き関係する皆さんとしっかり状況を共有しながら、発生防止、まん延防止に努めていきたいと思っています。できる限りの努力をしていきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 大場美歩 氏
もう一点、国の方で今、愛知県のどういう対応だったか検証が行われていると思うのですけれども、そういった中で国に対して求めることはありますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
検証はちゃんとしてもらうことももちろん大事だと思っていますけれども、時間は巻き戻せませんから、そういう意味で、これから未来に向けて豚コレラの発生をしっかり抑え込むべく、われわれも最大限協力しますので、国としてリーダーシップを発揮していっていただければありがたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 大場美歩 氏
児童虐待の関係ですけれども、今回の予算案の提案説明の中でもありましたが、国としても緊急の安全確認を行うようにという話が出ている中で、県として、どう受けとめて対応していきたい、というのがありますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
長野県としてこれまでも児童相談所の体制強化等を進めてきました。まだまだ取り組まなければいけない部分もあると思いますし、国においても今回の大変痛ましい事件を受けて、改めて緊急の対策を講じていくと聞いていますので、国の取り組み方針もしっかり把握しながら、救える命をしっかりと救うことができるように取り組んでいきたいと思っています。
中日新聞 我那覇圭 氏
4月から施行される改正入管法の関係でお尋ねしたいと思います。最終的には14業種で外国人の受け入れの枠が広がるわけですけれども、知事のご認識として、常々あらゆる分野で人材が足りていないとおっしゃっていると思いますが、この外国人の受入れ拡大によって県内でもそういう外国人の方々が増えるという認識をお持ちでいらっしゃるかどうか、まず確認させていただけますか。
長野県知事 阿部守一
今回の予算の中でも、例えば外国人の介護人材の話であったり、あるいは観光関係の人材確保についても提案説明で触れさせていただきました。外国人人材を積極的に求めている事業者もいろいろな分野でいます。こうした方々の取り組みが進むように、県もできることはしていかなければいけないと思っていますので、定量的にどれぐらいということは、今の時点でなかなか申し上げられませんけれども、一定程度外国人の就業者が増える方向のベクトルにはなるだろうと思います。
中日新聞 我那覇圭 氏
細かい確認で恐縮ですけれども、これはいわゆる今度の改正入管法で在留資格を拡大したことによる受け入れによって増えるということなのか、あるいは他に、例えば資格外活動で増えたり、留学生で働く人が増えたりすることもあると思うのですけれども、当然今回の改正入管法にかかわる部分もあってという文脈でおっしゃったという理解でよろしいでしょうか。
長野県知事 阿部守一
定量的にどこの部分がどこの影響というのは私も正直分かりません。ただ入管法の改正を踏まえて、いろいろな業種の方たちがこれまで以上に外国人人材の活用に対して関心を強く持たれているようになってきていると感じていますので、そういう意味では、これまで以上に外国人人材の確保に向けた取り組みはいろいろな分野で進んでいくだろうと思います。そうしたものを行政としては就業促進という観点だけではなくて、外国人の方々が快適に暮らしていただけるような環境作りというものもあわせて検討していかなければいけないと思っています。
中日新聞 我那覇圭 氏
来る以上、もちろん仕事の環境を整備する、賃金とか時間とかそういった整備もさることながら、日常生活をどうするかとかいろいろな課題があると思います。今回予算でいくつか事業を入れていますけれど、知事として特にどの部分が最優先というか、速やかに手をつける部分とお考えか伺ってもよろしいでしょうか。
長野県知事 阿部守一
われわれ行政としては、地域にしっかり溶け込んでいただくことが重要だと思います。そのためには、日本語教育の充実も提案説明で触れていますけれども、コミュニケーションをしっかりと取れるような環境をつくっていくことが重要だと思っています。
中日新聞 我那覇圭 氏
今回、改正入管法の成立が昨年12月で、施行が4月ということで、施行まで4カ月と比較的短い時間の中で、法務省はいまだに関連省令を詰めている、まだ詰め切れていないという状況と言った方がいいかもしれませんが、そういう中で4月を迎えるにあたって、例えばいきなりドーンと増えるかどうかはさておき、4月からこの短い期間に始まろうとしている中で、混乱が起きたりとか何か懸念するようなことがもしあればあわせてお聞かせください。
長野県知事 阿部守一
ただちにすごく混乱するようなことにはならないのではないかと期待していますけれども、先ほど申し上げたように、われわれ地方自治体の立場は外国人人材の確保という観点だけではなくて、外国人の方々を地域でどう受け入れるかということも重要なテーマですので、国においては、ぜひ地方の意見や課題をしっかり共有をしていただいて、関係省庁挙げてしっかり取り組んでいただければありがたいと思っています。
中日新聞 我那覇圭 氏
一義的には受け入れる企業が外国人労働者と雇用契約を結ぶことになると思うのですけれども、例えば適正な雇用条件が担保されているかということに対して、県が貢献できる役割というのはどういうことが考えられますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
労働局であったり労働基準監督署がそうした雇用の法令遵守は指導されていますので、そういう意味では、就業促進・働き方改革戦略会議等では長野労働局長も入って、一緒に人材確保策を検討していますので、労働局の問題意識や課題、こうしたものも共有させてもらいながら一緒に取り組みを進めていきたいと思います。
長野放送(NBS) 漆澤謙治 氏
豚コレラに関して先ほどと重複するのですが、県として終息に向けてさまざまな対策を取っている中、知事としては今日新たに愛知県で感染が発覚したこと、これに関して知事の受け止めをお聞きしたいと思います。
長野県知事 阿部守一
広げないことが大事だと思いますので、どういうルートで感染しているのかとか、まん延を防止するには何をしなければいけないのか、そういうことはしっかりわれわれも考えますし、国全体で農水省中心にしっかり考えて取り組みを進めてもらいたいと思っています。
長野放送(NBS) 漆澤謙治 氏
細かいことで、先ほどの確認なのですけれども、田原市の養豚場と関係性のある県内の養豚場は現時点ではないという認識でよろしいですか。
園芸畜産課長 丸山秀樹
はい。
長野放送(NBS)漆澤謙治 氏
知事からも発言ありましたけれども、1週間前に発生して以来、県では豚の異常などの報告は今のところはないということでよろしいですか。
園芸畜産課長 丸山秀樹
昨日のブリーフィングの資料の追加にもなりますけれども、知事からもお話しいただいたように、8日に電話で情報収集して、9日から12日にかけて立ち入り調査をして臨床状況のチェックをしています。それにあわせてサンプリングを徴取し、それについての検査が昨日の段階で13農場全て終わりまして、昨日の段階で清浄性は確認できていると、そういうご理解でいただきたいと思います。
長野放送(NBS)漆澤謙治 氏
昨日の段階でということですね。
園芸畜産課長 丸山秀樹
はい。
信濃毎日新聞 望月直樹 氏
副知事の人事の関係で、それぞれの副知事の役割分担ですが、現状、両副知事が地域ごと分かれて担当していたりすると思うのですが、基本的にはこの形を維持して新しく副知事になる小岩企画振興部長が中島副知事の後を、役割としても継ぐという考え方でよろしいのでしょうか。
長野県知事 阿部守一
今後考えます。先ほども申し上げたように、適材適所で副知事として適任の方を選んでいますが、それぞれの経歴とか、得意分野とかがありますから、そうしたことを踏まえてどういう体制で私を支えていただくかということについて、今日同意をいただいたばかりですのでしっかり考えたいと思います。
長野県知事 阿部守一
どうもありがとうございました。
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