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更新日:2020年10月11日

令和2年(2020年)9月17日部局長会議録

時 間:午前9時31分~午前10時34分

場 所:県庁特別会議室

出席者:

阿部知事、太田副知事、小岩副知事、安田警察本部長、原山教育長、小林公営企業管理者、五十嵐危機管理監、竹内危機管理部長、伊藤企画振興部長、関総務部長、高田女性活躍推進監兼男女共同参画センター所長、増田県民文化部長、土屋健康福祉部長、猿田環境部長、熊谷信州ブランド推進監兼産業労働部営業局長、林産業労働部長、中村観光部長、伊藤農政部長、西沢森林政策課長、田下建設部長、小野会計管理者兼会計局長、松澤監査委員事務局長、守屋労働委員会事務局長、玉井人事委員会事務局長、吉沢佐久地域振興局長、鈴木上田地域振興局長、小山諏訪地域振興局長、佐藤上伊那地域振興局長、丹羽南信州地域振興局長、中坪木曽地域振興局長、草間松本地域振興局長、滝沢北アルプス地域振興局長、吉沢長野地域振興局長、藤森北信地域振興局長、野中こども・若者担当部長、矢後財政課長、神事情報公開・法務課長

(太田副知事)

 おはようございます。それでは、ただ今から部局長会議を始めます。はじめに知事から何かございますか。

(阿部知事)

 おはようございます。今日は、補正予算条例案等重要な議題がたくさんあります。まず、新しい内閣が組織をされました。菅官房長官が総理になられたので、基本的に安倍政権の方向性は継承されると思います。とはいえ、行革の話をはじめ、新しい動きも出てきていますので、しっかり国の動きを把握して、我々長野県にとって重要な部分については、しっかり情報を取って対応してもらいたいと思います。

 新型コロナウイルス感染症に関連して、全県の感染警戒レベル1で、昨日、引下げを行っています。健康福祉部、危機管理部、各部の協力で、第2波も一定程度、落ち着きつつあるのではないかと思います。まだまだ全国的には毎日のように新規感染者数が報告されている状況もあります。レベル1は「全く対策がいらない」ということではなくて、「新型コロナウイルスが存在している」ことを意識しながら対応していく状況でありますので、その点改めて言うまでもないことですけれども、しっかり共有をしてもらいたいと思います。

 反面、社会経済活動については、当初から感染拡大期、それから縮小期と状況を見極めながら、感染症対策等に機動的な対応が求められています。この後の予算にも関係しますけれども、社会経済活動をしっかり動かしていく。県としても、イベント・行事は感染防止対策に万全を期しながらも行っていく方針で取り組みますし、観光面あるいは経済面の活動も、民間の皆様方が過度に委縮しないように、我々としてもいろんな支援策・対策を講じていかなければいけない、と思ってます。こうした状況認識を共有していただいて、それぞれの部局長の責任において、新型コロナウイルス対策と、社会経済活動の活性化、両立を図ってもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。

(太田副知事)

 本日の議題に入る前に、9月1日付けの人事異動で、こども・若者担当部長に野中祥子さんが就任されましたので自己紹介をお願いしたいと存じます。

(野中こども・若者担当部長)

 おはようございます。こども・若者担当部長に9月1日付けで着任いたしました野中と申します。よろしくお願いいたします。県民の皆様のため、そして、こども・若者がたくさんの夢を持てることを全力で支援していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(阿部知事)

 よろしくお願いします。

(太田副知事)

 協議事項に入ります。協議資料1につきまして、矢後財政課長から説明をお願いいたします。

(矢後財政課長)

 説明に先立ちまして、6月補正、9月4日付け専決予算に引き続き、9月補正予算の編成に当たりまして、各部局の皆様方には多大な御協力をいただきまして、この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 令和2年度9月補正予算案の概要について御説明申し上げます。

 協議資料1により御説明申し上げます。補正予算額は一般会計755億5,432万2千円で、平成8年以来の規模になっています。その下に流域下水道事業会計の記載がありますが、昨年被災したクリーンピア千曲の復旧工事に関わるもので、43億1,700万円を計上しています。

 本予算案の主な内容でございますが、大きくは「新型コロナウイルス感染症への対応」と「災害からの復旧・復興」の2点が大きな柱となってございます。

 まず「新型コロナウイルス感染症への対応」で、県民の命と健康を守り、先ほど、知事からも指摘がございましたが、社会経済活動を今後もしっかりと動かしていく、回していくためにも、検査・医療提供体制の構築のさらなる充実が重要となってまいります。医療機関等が行う検査機器の整備への支援とか、診療所にも御協力をいただく形になろうかと思いますが、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行に備えて1日最大約9,000件の検査に対応する、抗原検査キットの活用の推進体制の構築を進めます。6月補正からの継続ですけれども、感染拡大防止と地域の医療提供体制の維持を図るため、施設整備や空床確保への支援を拡充してまいります。その下、これは早期議決をお願いしているものになりますが、「信州観光の活性化」で、2つ目の後半に記載しています。信州観光の活性化の前提としまして、安全・安心な観光地域づくりを地域連携で行っていく。観光協会などを中心としまして、医療機関また交通事業者との連携協力体制の構築をしっかりと行った上で、県内外にしっかり発信をしていく。その上で秋冬シーズンの観光誘客を促進していく考えになります。具体的には国のGo To トラベル事業に上乗せした宿泊割引ですとか、冬のアクティビティー商品の割引等を実施し、かつ修学旅行における感染防止の取組等の支援もしっかり行い、信州観光の魅力をしっかりと県内外に発信していきたいと考えております。その下、「県内経済の再生」で記載がありますが、2つ目に「中小企業融資制度資金」の記載がございます。中小企業の皆さんのセーフティーネットとしての資金繰りへの支援をしっかり強化し、その上でアフターコロナを見据えた有望分野、成長が期待できる分野である医療機器の製品開発に挑戦する企業を応援するとともに、後段に記載がございますが「生産現場などのDX化に向けた実証研究」も進めてまいります。3つ目、雇用対策の充実を記載してございます。9月1日付けで長野労働局からも発表がありましたが、有効求人倍率また、解雇・雇止めの見込みのある方を含めて、かなり厳しい雇用環境にあります。新たに失業者を正社員として雇用した事業所に対して、助成金を支給し、正社員化、雇用の必要を高めるとともに、6月補正で立ち上げました就業支援デスクも強化をした上で、マッチング、また求人改革についても力強く進めてまいります。 

 その下、人や企業の「信州回帰」の促進の記載がございますが、現在、都市部等を中心にテレワークの広がりも背景としまして、地方回帰への動き、機運も高まっております。それを絶好の機会と捉えまして、クリエイティブ人材ですとか企業に対するプロモーションを強力に推進し、新たな人の流れを創造し、ひいては地域の活性化につなげていきたいと考えております。その下「情報発信の強化」でございますが、特に誹謗中傷等を防止するためのメッセージの発信に力を入れていきたいと考えております。

 その下、二つ目の大きな柱になりますが「災害からの復旧・復興」で「令和2年7月豪雨災害への対応」と、引き続き「令和元年度の東日本台風災害への対応」に注力してまいりたいと考えております。最後に「2050ゼロカーボン」の実現に向けた取組の推進です。令和3年3月から募集開始を予定しておりますが、太陽光発電設備や蓄電池の共同購入に向けた広報をしっかりと取り組むとともに、県有施設のZEB化に向けた検証を実施することで、新築に比べてZEB化がなかなか難しいと言われている改修物件につきましても県有施設において、どのような形でZEB化を図っていくのかについて検証を進めてまいりたいと考えております。

 以上、令和2年度9月予算案の概要について御説明申し上げました。

(太田副知事)

 今回の補正予算でございますが、9月補正予算案としては、過去最大規模に属するものでございまして、予算に関係する部長からそれぞれ、この補正予算に当たっての考え方、抱負、議決後ではございますが、執行に当たっての抱負等についての発言をお願いしたいと存じます。最初に、土屋健康福祉部長、以下、時計回りによろしくお願いいたします。

(土屋健康福祉部長)

 財政課長からも説明がありましたけれども、季節性インフルエンザ、この冬の流行期をしっかりと見据えまして、発熱者が増えてくる中で、最大1日約9,000件の検査に対応できる体制を構築してまいりたいということでございますけれども、そのための予算を盛っていただいております。県の対応だけでは、これどうすることもできないものでございます。医師会であるとか市町村の協力を得ながら、診療現場の皆さんにも、しっかりと理解をしていただいて、予算の執行体制の構築に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

(太田副知事)

 林産業労働部長。

(林産業労働部長)

 産業労働部といたしましては、経済雇用対策で10事業、営業局による飲食サービス業等の支援3事業と、さらに災害復旧の事業で3事業、計上させていただいたところであります。昨年の同時期と比べて既に2倍の予算規模となっておりますが、現在の情勢、大変厳しい中でありますけれども、雇用調整助成金が2万件に及ぶ状況になってきておりまして、県内の経営者の皆様方には全力で雇用を守っていただいている、という認識の下、しっかりとした雇用対策、そして需要の喚起、回復に向けた取組を進めていきたいと思っております。関係部局と連携しながら進めていきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

(太田副知事)

 田下建設部長。

(田下建設部長)

 建設部です。7月の梅雨前線豪雨等の災害では、飯田方面を中心に松本、長野など、広範囲にわたりまして公共土木施設災害だけでも、約230か所にわたる被害が発生している状況でございます。より良い復旧・復興を目指して早急な対策、対応を図ってまいるところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

(太田副知事)

 中村観光部長。

(中村観光部長)

 観光部といたしましては、信州観光の活性化で、これまでにない予算額を盛らせていただいております。感染防止対策を徹底することで、業者の皆様にもガイドラインの徹底を図り、お願いするとともに地域でそういった安全・安心の観光地づくりを進めた上で、Go To キャンペーンを最大限活用いたしまして、国内から、また県内の皆様にも、しっかりと観光していただく形で進めていきたいと思います。また、教育旅行、そして冬のスノーアクティビティーの関係も、感染対策を取った上でしっかりと誘客をしていきたいと思います。いずれにしても、早期に効果が現れるよう全力で取り組んでまいりたいと思います。以上でございます。

(太田副知事)

 猿田環境部長。

(猿田環境部長)

 環境部から2点ございますが、クリーンピア千曲の復旧費については、ほぼ全ての災害復旧費が確定いたしますので、来年度までの完全復旧に向けて計画的に進めてまいります。もう1点「2050ゼロカーボン」に向けた取組を加速化させるために、今回、補正予算をお願いしてございます。今後、県として取り組めることを率先的に実施するとともに、市町村や事業者、県民を巻き込んでの「2050ゼロカーボン」に向けての取組を本格化させていきたいと思っておりますので、各部局においても御協力をどうぞよろしくお願いいたします。

(太田副知事)

 増田県民文化部長。

(増田県民文化部長)

 県民文化部では、コロナの関係を主に計上させていただいております。外国人県民に対する情報発信、信州こどもカフェへの支援、それから私学への修学旅行のキャンセル料の支援でございます。これだけではなくて、当初それから補正で計上しておりますいろいろな支援事業を含めまして、このコロナの対応それぞれの当事者のところでは長引いてきております。また状況が変わっているところもありますし、突発的な状況も今後発生することも考えられますので、十分にコミュニケーションを取りながら、適切なかつ迅速な支援をしてまいりたいと思っております。それから当部で計上されておらず、企画振興部の方に計上されておりますけれども、誹謗中傷に対する人権のキャンペーンも今回の予算の中に入れさせていただいております。人権チーム、部局横断的に組ませていただいて対応しておりますけれども、この誹謗中傷の防止、誹謗中傷により傷付く人をなくすことはもとより、副作用としての感染拡大の防止への妨げ、あるいは日常生活や経済活動への委縮といったこともございますので、しっかりと誹謗中傷の防止を実現してまいりたいと思っております。以上です。

(太田副知事)

 伊藤企画振興部長。

(伊藤企画振興部長)

 企画振興部としては、コロナ禍にあっても、むしろ追い風となっている地方回帰のモーメントをしっかり取り込むために、人と仕事をセットで呼び込めるように、しっかり産業労働部をはじめ、関係部局と連携してプロモーションを強化してまいりたいと思います。また、こういう中にあっても事業継続をしていかなきゃいけない交通事業者に対して、今回は地域鉄道、地方鉄道の支援であります。市町村と連携してやっていきますとともに、今後もまた、様々あると思いますので、事業の状況を見ながらやっていきたいと思います。中長期的な視点でいけば、DX戦略、先頃おっしゃっておられましたけれども、これについて市町村と実証事業でやっていきますけれども、これから第2弾、第3弾、と打って出たいと考えております。以上です。

(太田副知事)

 原山教育長、お願いいたします。

(原山教育長)

 これから冬にかけて新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行が非常に懸念されますので、ICT環境の整備に努める等、学びの保障をしっかりと進めていきたいし、また、感染症に対する拡大を注意する部分、警戒を怠らないように進めていきたい、と思っています。

(太田副知事)

 予算総括として関部長。

(関総務部長)

 現在、新型コロナウイルスの影響を受けて、県内経済状態も厳しいものがありますし、それを反映して県税収入の動向も非常に厳しい事態が予想されております。コロナ禍でありますが、県民の命と健康、そして暮らしと産業を守る観点から、この9月補正でできる限りの対応をさせていただいたつもりであります。今回新型コロナウイルスへの対応、そして、また昨年、今年との災害への対応で、各部局におかれましても、限られた人員の中で、厳しい執行状況だとは思いますけれども、早期にこの予算の効果が発現されるようお取り組みいただくとともに、また、今回、年度途中ではありますけれども、事業の一部を見直すものについて減額をさせていただいております。年度の最中ではありますが、事業の執行に当たっては厳しい財政状況の中で、いかに予算効果を高めるかといった観点から、事業の厳選もしつつ、執行をお願いしたいと思っております。以上であります。

(太田副知事)

 先ほどの財政課長からの説明、そして各部長からの考え方の説明等につきまして、質問・意見ありましたら、お願いいたします。知事、お願いいたします。

(阿部知事)

 総務部財政課を中心に各部が予算編成に当たって、大変尽力いただきましてありがとうございました。本当に昨年の豚熱から始まって、東日本台風災害、コロナ、7月豪雨災害、年中、予算編成している状況ではありますけれども、今回も様々な検討を重ねていただき、また多くの皆さんの御意見も踏まえて、予算を取りまとめていきまして、ありがとうございます。

 私から何点か申し上げますけれども、一点目は、今回の補正予算、非常に規模が大きいということであります。県民の皆様方の貴重な財源を活用させていただくわけでありますので、是非一つ一つの事業に思いを込めて、目的としている成果がしっかり上がるように、各部局で取り組んでいってもらいたい、と思います。

 今回は大きく2つ、「新型コロナウイルス感染症への対応」及び「災害からの復旧・復興」並びにゼロカーボンの話です。新型コロナウイルス感染症への対応は、医療検査体制をしっかり充実して、医療機関を支援する、あるいは介護施設等も支援することが基本的な対策として重要だと思っています。その一方で産業経済の活動の下支えをしっかり行って、雇用の維持・確保であったり、この危機を何とか乗り越えていくための対策をしっかり進めていかなければいけないと思います。

 その反面、危機であるからこそ、次の未来に向けた種まきもしっかりしておかなければいけないと思っています。教育のIT化の推進であったり、スマート自治体の推進であったり、DX戦略も、このコロナ禍においても着実に進めていきたいと思いますし、また、人や企業の信州回帰、これはコロナで密な環境がこのままでいいのかと。大都市一極集中がこのままでいいのか、という問題意識を多くの方々が感じているときだからこそ、しっかり対応していかなければいけない政策であり、本県の優位性を活かせる部分だと思っています。

 加えて医療機器産業も、本県として旗を掲げて取り組んできていますけれども、様々なコロナ対策、医療機器の面、防護具の面で行われています。一定程度、国内生産を可能にすることも求められている中で、長野県として、医療機器産業の振興ビジョンを掲げている中で、今の環境下においてしっかり方向を見定めて進んでいくことが重要だと思っています。

 ゼロカーボンの実現も、EU等では非常に強くグリーンリカバリーが意識されて取り組まれています。まだ我が国全体では、そうした感覚にはなりきれていませんし、我々としても今後そうした観点を十分意識しながら、いろいろな政策を進めていかなければいけないと思いますけれども、ソーラーマッピング等踏まえて次につながる政策で、こうした予算案を今回盛り込んで、取り組んでいこうと思っています。

 こうした危機で委縮してしまうのではなくて、危機を乗り越えた先の未来も見据えながら政策の展開をしていくことも、危機管理対応、直面する危機を乗り越えることに加えて重要な観点だと思っていますので、是非その点を意識して取組を進めていってもらいたいと思います。

 また、災害からの復旧・復興は、多くの被災地の皆様方が今、一日も早い復旧・復興を望まれていますので、相次ぐ災害で担当部局も大変ではありますけれども、是非、着実に復旧・復興が進められるように、また並行して災害に強い県土づくりを進めていますので、千曲川流域の緊急治水対策プロジェクトの推進をはじめ、当面の復旧、そして未来を見据えた災害に強い県土づくり、関係部局で協力して進めていってもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。私からは以上です。

(太田副知事)

 これをもちまして、9月県議会定例会に提出する補正予算案として決定をいたします。

 次に、協議資料2につきまして、神事情報公開・法務課長から説明を願います。

(神事情報公開・法務課長)

 協議資料2をお願いいたします。9月定例会に提出予定の条例案は、一部改正5件、新設1件です。主な条例案について説明させていただきます。

 2の「長野県県税条例」の一部改正案は、個人県民税の寄附金控除の適用対象に番号6の新設条例案で定める特定非営利活動法人に対する寄附金を追加するものでございます。

 それから次の3の「長野県信濃美術館条例」の一部改正案は、美術館の整備に合わせまして、名称を「長野県立美術館」に改称し、利用料金の額を改める等の改正を行うものでございます。

 それから次のページ、2ページになりますが、5の「長野県環境影響評価条例」の一部改正案は、事業者による適正な環境配慮の一層の促進を図るため、環境影響評価手続の最終成果物である評価書につきまして、知事意見、事業者による評価書の補正等の手続を導入するものでございます。

 次の新設条例案の6「地方税法第37条の2第1項第4号に掲げる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人を定める条例案」は、地方税法の規定に基づきまして、個人県民税の寄附金控除の適用対象となる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人を定める条例を制定するものでございます。説明は以上です。よろしくお願いいたします。

(太田副知事)

 ただ今の説明につきまして、補足・質問・意見等ありましたらお願いいたします。増田部長。

(増田県民文化部長)

 「長野県信濃美術館条例」を一部改正する条例案に関係しまして、信濃美術館につきましては、この後、改めて報告案件で報告させていただきますけれども、今回のリニューアルオープンにより、ハードが飛躍的に充実するとともに展示が大幅に拡充いたします。また、コレクションの範囲を広げて充実をしてまいりたいと考えております。さらに学び等の場としての機能の充実、あるいは県内の美術館との連携においての中核的な役割にも幅を広げてまいります。こうしたことにより、県民・県外あるいは世界の皆様の期待に応える美術館として再スタートを切る状況でございます。展覧会やコレクションにおきまして領域を拡大しつつ充実させていく、そして大きく生まれ変わる。このタイミングで美術館の性格を分かりやすく伝えて、県の内外それから世界の皆様に広く来館を呼びかけるものとして、名称を「長野県立美術館」とすること。それから常設展示の観覧料金につきましても上限を上げさせていただく等の条例案の提出をお願いしたところであります。名称につきましては「信濃美術館」を継承する考え方もあり、意見交換会等でもそうした御意見をいただきました。また歴史を大切に、という御意見もございました。先人の取組に対する敬意と感謝、また県民の力で産み育てられ愛されてきた美術館でございますので、その歴史をしっかりと継承し、これまで以上に親しまれるものにしていきたいと考えております。そのために美術館内の施設、県民ギャラリーと言われているところ等に「しなの」の名を冠するといったこと、また信濃美術館の名や当時の姿、創立時の寄附者の銘板からなるモニュメントの設置といったことを進めてまいりたいと考えております。長野県立美術館に賛成だという御意見の中には、県としての関与、責任が明確になるというお話も頂戴したところでございます。県の取組といたしまして、先人の努力と歴史に敬意を払い、継承しつつ、県民県外それから世界の皆様の御期待に確かに応える美術館にしてまいりたいと考えているところでございます。以上です。

(太田副知事)

 ほかに質問・意見等ございますでしょうか。知事、ありましたらお願いいたします。

(阿部知事)

 特にいいです。

(太田副知事)

 これをもちまして、9月県議会定例会に提出する条例案として決定をいたします。

 次に、協議資料3につきまして、林産業労働部長から説明をお願いいたします。

(林産業労働部長)

 「新型コロナ時代の産業支援・再生の取組の改訂(案)」についてでございます。去る9月7日に開催いたしました、新型コロナ産業支援・再生本部会議において、現段階での支援策について御意見をいただいたところであります。多くの事業所の皆様の御意見、ヒアリング、地域の経済状況等を踏まえて施策等を各部局で構築いただいたものを反映させていただいております。

 認識といたしましては、需要の喚起、あるいは回復策と雇用の維持、そしてニューノーマルやデジタル化への対応が急務という認識の下、各部局において、9月補正予算で事業化いただいた施策も含めて追記したものでございます。

 特に5ページ以降を御覧いただきたいんですけれども「Withコロナフェーズ」ということで「新しい生活様式時代のビジネスモデルの構築」とありますけれども、売上の確保、需要の喚起の策等、黒い印が付いているのが新たに拡充する事業でございます。

 6ページには、とりわけ需要減が厳しい観光関連、飲食、宿泊、交通、商店街等への支援でございますが、こうした事業所は、観光地の魅力に欠かせない分野でありますし、現在危機的状況にあるとの認識の下、重点的な施策、拡充をお願いしたいところであります。とりわけ国が現在、予定しておりますGo To キャンペーンと連携して、経済効果が効果的に長続きするよう取り組んでいきたいと考えております。

 8ページには、今後のデジタル・トランスフォーメーション、企業におけるデジタル化を推進すべく支援体制を構築したものに加えまして、資金繰りの面では、コロナ関連の、現在、二つの融資制度で、1万5千件に及ぶ融資となっておりますけれども、リーマンのときの規模で言えば、2倍に相当しております。総額も増やす予定でございますけれども、拡充した下支えをしていきたいと思っております。

 さらに9ページにありますように「就業・雇用、人材育成」等につきましては特に求人の落込みが著しいことから、「求人確保対策本部」をハローワーク単位に設置しまして、国・県・市町村・経済団体と連携して求人の確保に取り組むところであります。またそれに対するインセンティブ等として、御覧の事業を掲載しております。引き続き、事業者が置かれている危機的な状況を共有し、速やかに対策を実行していくことが必要と考えております。各部局と連携しながら効果的に施策を展開していきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。以上でございます。

(太田副知事)

 ただ今の説明につきまして、質問・補足・意見等ありましたらお願いいたします。よろしいですか。知事ありましたらお願いいたします。

(阿部知事)

 産業経済は、経済団体、労働団体、市町村の皆さんと一緒に取組を進めていかなければいけないと思っています。再生本部等でも意見が出てますけれども、マインドの問題が非常に重要だと。片方で人権問題についてもしっかり取り組んでいかなければいけない、と思っていますけれども、例えば組織においても、感染者を一人でも出してしまうと、世の中の誹謗中傷の対象になり得ることが、非常に行動に影響を与えてしまっているのではないか、と思います。今回の予算の中でも、産業経済の下支えのための予算を相当多額に計上させていただいてますけれども、そこだけではなくて、本当にマインドを変えて、個人消費であったり、地域内の需要を喚起していくことを経済団体や市町村の皆さんと一緒に考えていくことが重要だと思います。プラスワン消費拡大事業等をはじめ、県としてもいろんな取組をこれまでも講じてきていますが、今後、重要なのは、県民の皆様方に、コロナを正しく認識して、正しく恐れて行動してもらうことであり、様々な取組に対して、完全なゼロリスクを求め過ぎなくてもいい環境を作っていくことが重要だと思っています。通常の施策展開とは、また違ったアプローチが求められてきてると思っていますので、今回の予算の中でも、情報発信の強化も入れています。単に誹謗中傷をなくしましょう、という呼びかけだけではなくて、本当に多くの人たちが、コロナの問題にしっかりと向き合いながらも、協力し合って、取り組んでいける社会を見据えた対応が重要だと思います。産業経済対策は、従来であれば産業経済関係者の皆様方とのコミュニケーションでほとんど済んでいるわけでありますけれども、この産業の再生・活性化という局面も、実はその新型コロナをどう情報発信するのか、あるいは誹謗中傷をどう防いでいくのか、そうしたこととの関係性を常に意識しながら対応していく必要があると思っていますので、問題意識を共有しながら取組を進めていってもらいたいと思いますし、何よりも県民の皆様方への呼びかけ、働きかけ、あるいはコミュニケーションが大変重要だと思いますので、そうしたことを意識して、取組を進めていってもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。

(太田副知事)

 これをもちまして、「新型コロナ時代の産業支援・再生の取組」につきまして、改訂を決定いたします。

 次に報告事項に入ります。報告資料1につきまして伊藤企画振興部長から説明をお願いいたします。

(伊藤企画振興部長)

 「しあわせ信州創造プラン2.0」の2年度目、令和元年度の政策評価をここにあります8つの重点目標を単位に行ったものです。

 1ページ目のこの総括表を御覧いただきますと、(1)の「労働生産性」、それから(4)の「観光消費額」、(6)の「就業率」、(7)の「健康寿命」につきましては、おおむね順調、又は順調に推移しているところですが、(2)の「一人当たり家計可処分所得」それから(8)の「再生可能エネルギー自給率」につきましては、基準値は上回っていますが、目標達成に向けては必ずしも十分と言えない状況にありますので、さらなる取組が必要と考えております。とりわけ(3)の「社会増減」、(5)の「合計特殊出生率」の人口に関するものについては、なかなか芳しくありません。「社会増減」につきましては、移住政策の取組によって、移住者は年々増加しているところですが、東京一極集中の流れもなかなか止まらない中で、社会減の幅が拡大しております。特に若い人たちがなかなか長野に戻ってこない状況にありますので、若者に魅力ある県づくり、各部連携して取組の一層の強化が必要と考えております。また(5)の「合計特殊出生率」も全国的に低下傾向にある中で、何とか横ばいを維持しておりまして、全国順位10位、それから東日本では一番高いということになっていますが、20代の出生率が低いということで、これについても各部連携して取組の一層の強化が必要だと考えております。さらに、1ページ目の一番下に書いてあるんですが、令和元年度の政策評価の結果はこのとおりではありますが、今回のコロナ禍において、消費の落込みですとか、インバウンドは、ほぼゼロに近い状況ですとか、雇用環境の悪化等、社会経済の状況は昨年度と大きく変わっておりますので、今後の政策形成それから事業構築、さらには事業の執行に当たりましては、こうした変化を見極めながら行っていく必要があると考えております。

 13ページですね、政策評価に併せて「事業点検」を総務部中心にまとめていただいております。昨年度の対象事業は230事業ですけれども、478の成果指標のうち、59.6%の285指標が「達成」となった一方、40%を超える193指標が「未達成」となりました。これも一年前と比べると、台風ですとかコロナの影響があって思うようにいかなかった事業もあり、若干達成した指標が減少したところであります。報告は以上です。

(太田副知事)

 ただ今の説明につきまして、質問や意見等ありましたら、お願いいたします。知事ございますでしょうか。

(阿部知事)

 「しあわせ信州創造プラン」の重点目標については、伊藤部長から説明してもらったとおりでありますけれども、単にこの評価の数値に一喜一憂するだけではなくて、背景として、どんな要因が働いているのかをしっかり分析していただいた上で、次につなげていってもらいたいと思います。

 社会増減であったり、合計特殊出生率等については、非常に厳しい状況ではありますが、先ほども申し上げたように、新型コロナの影響で、若干追い風になり得る部分もあるのかなとも思いますので、世の中の動きをつかまえて、対応していく必要があると思います。

 また、東京一極集中の問題は、一地域だけの対応ではなかなか本質的な部分が変えられないところがあります。昨日の新内閣発足にあたっての私のコメントを出させてもらいましたけれども、地方分権改革をはじめとする本質的な改革にも、国全体で取り組んでいってもらいたいと思いますが、そうした動きを促す取組も我々としては行っていく必要があると思いますので、是非、評価結果の表を眺めるだけではなくて、その裏をしっかり見て、どういう行動をとれば、さらに改善に向けて取り組めるかをそれぞれしっかり考えてもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。

(太田副知事)

 次に報告資料2につきまして、増田県民文化部長から説明をお願いいたします。

(増田県民文化部長)

 今日は、信濃美術館の松本館長にも御同席をいただいております。どうもありがとうございます。

 報告資料の2をお願いいたします。先ほども少し触れさせていただきましたけれども、リニューアルする信濃美術館について、このタイミングでお時間を頂戴しまして、その特色を中心に御報告をしたいと思います。先ほども申しましたように、特色は、「展覧会などソフト面での大幅な充実と新展開」、それから「ハード面での飛躍的な充実」にあります。このことによって「芸術文化の拠点の拡充」にとどまらず、「新しい憩いの場」また「観光スポット」が誕生すると考えております。

 「展覧会などソフト面の大幅な充実と新展開」では、御覧の三つ、「展覧会、コレクションの拡充」、「美術による“学びの支援”」それから「県内美術館の連携の中核となる」という3つの新しい展開と拡充がございます。「展覧会、コレクションの拡充」についてですが、3ページ目です。これまで実は東山魁夷館以外は、その収蔵品、いろいろあるんですけれども、常設展示する場所がございませんでした。したがって常設展ができなかったんですけれども、この中身を展示替えをしながら、年6回開催をしてまいりたいと考えております。それから、企画展、これも展示室が増設されることもあって、大幅に拡充させていきたい。今までなかなか御覧いただく機会が少なかった国宝や重要文化財、全国規模の巡回展をやっていくのに見合うだけの「公開承認施設」と呼ばれていますが、こういった認定も取っていくということであります。それから美術館のテーマを新たに設定いたしました。「自然と人の共存・共栄」というテーマを新たに設定いたしまして「コレクション・ポリシー」、作品収集方針も改訂しました。長野県ゆかりの作品だけではなくて、それも重要ですが、国内外の優れた作品、それから近現代の美術作品の拡充をしてまいりたいと思っております。

 次の「美術による“学びの支援”」につきましては、専門の学芸員、それから司書を配置します。ライブラリーも作ります。それから「アート・コミュニケータ」と書いてございますけれども、これは鑑賞の案内、あるいはワークショップを一緒にやっていただくような方をボランティアでお願いしております。30名ぐらいの方にお願いしようと思っていて、とても意欲のある方に応募いただいているところでございます。

 次に、申し上げるまでもなく県内美術館・博物館数が全国一とも言われておりますけれども、これをネットワーク化していろいろな展開をすることによって、より魅力的な、あるいはより効果的な活動ができるのではないか、と考えております。そのため「交流展」ですとか「移動展」ですとか、あるいは「若手作家の育成」や発表の場の確保といったものを、この新しい美術館が中核を担っていこうということであります。

 それからハード面に入ります。通りかかっていただきますと、だいぶ姿が見えるようになってきたと思いますけれども、大きく変わります。

 ハード面の建物のコンセプトは、「新しい景観を生む『ランドスケープ・ミュージアム』」でやってまいりました。新しい景観を生むミュージアムということで二つの意味合いがあろうかと思っています。一つは、この建物自体が、実は後ろの神社の杜よりも低い、それから善光寺のお堂よりも低い、周りの景観と一体となって新しい景観を作り出す、という意味。それからもう一つ、この左上の写真、これ建設途中の屋上の広場、でき上がったときには皆さんに自由に入っていただける場所ですが、そこから見た、奥に善光寺の本堂が見えます。この高さから、このアングルで見ることも、今まではなかった景色ですね。見る立場、見る視点の確保という点でも新しい景観を作り出すものだろうと思っております。

 次に8ページ目ですが「無料ゾーン」、これが今回、これまでの信濃美術館と大きく変わる特徴の一つですけれども「無料ゾーン」を充実させていきたい。つまり、展覧会を御覧にならなくても、信濃美術館、新しい美術館の周辺で、あるいは中で楽しんでいただける、寛いでいただけるというものにしていきたいという思想であります。「チケットレスで御利用いただける施設」で、左下に記載してございますが、例えばこのカフェレストラン、善光寺の眺望がこうありますけれども、善光寺の眺望には絶好ですね、反対側は4月ぐらいは花見には絶好だと思いますけれども、カフェレストランでは地域の食材を活かしたメニューを提供しながら、美術館の展示室が閉まった後も、営業をしばらくは続けるといったことで今、検討を進めています。大きく生まれ変わるということを御紹介させていただきたいと思います。

 次のページは先ほど申し上げたことでございます。「美術館の性格」から分かりやすく表し、県内外に広く呼び掛けるものとして「長野県立美術館」として新たなスタートを切らせていただきたいと思っております。この信濃美術館は御案内のとおり、民間の皆様が寄附を集められて財団を作ってスタートし、その後、県に寄贈された、というものでございます。先人の取組に対する敬意と感謝、ここまで愛されて育てられてきた歴史を継承していくことが、これまで以上に親しまれる美術館となっていくことにも欠かせない、と考えております。美術を愛好する県民にとって一つの目標である県展というものがありますが、「県民ギャラリー」は、その絵画や創作等を行う、そういった展覧の会場になる場所です。そういったギャラリー、あるいは、誰もがチケットを買わないで気軽に入っていただける交流空間を今回作ります。ワークショップを開催できる場所ですね、そういったところに「しなの」の呼称を入れることを考えております。

 次を御覧いただきたいと思います。これは建物の設計思想にも関わりますが、一番最後のページで、左側に東山魁夷館が見え、右側に新しく建設中の本館がございます。これは、真ん中の空間は信濃美術館の旧館があった場所であります。設計された方に伺ったのですけれども、あるもの、あったものに対してリスペクトといいますか、思いを残すには、そこに新たなものを作るか、何も作らないでそこを空間にするか、今回はその後者の手法をとったということであります。ここのところには小さな滝の連なるカスケードといいますか、それと下の水盤、水庭のようなものが作られることになります。ここで霧の芸術を実施することも企画しております。この水庭の上、ほぼ正面のところに小さなポケットパークができるんですけれども「旧信濃美術館の姿を写した陶板」ですとか、寄附者の名前の板等からなるモニュメントを設置したいと考えており、今施工をしているところでございます。

 信濃美術館、1966年の開館以来、半世紀の歴史を積み重ねてまいったところでございます。先人の努力に敬意を表して歴史を伝えながら、より県民に愛され、国内外の来館者の期待に応えるものとしてまいりたい、これまで半世紀ですが、さらに50年、100年の未来につなげるものにしてまいりたいと考えているところでございます。私からは以上でございます。

(太田副知事)

 美術館の松本館長でございますが、一言お願いいたします。

(松本館長)

 新しい本館の工事は幸いに順調に進んでおりますので、来年4月10日開館を目指しています。東山魁夷先生の作品約1,000点を除いても4,600点というコレクションを持っておりますが、これを常時展示するギャラリーをやっと持てただけではなく展示施設等が非常に充実いたします。それに加えて増田部長が御説明したように、一般の方々が自由に出入りできるフリーゾーン、例えば美術に触れるギャラリー、それから公開制作の場、それから各種ワークショップを開く、あるいは美術書専門のアート・ライブラリーを活用するといったことが、とても充実することになりますし、これが特徴の一つだと思います。当面は4月の開館に向けて全力を上げていきますが、実は私ども、建物ができて事業プログラムの準備が終わると、美術館はでき上がるとは思っておりません。そこにいらっしゃる方々、同志、作品を出品する方々と一般の県民の方、それから美術館員と来館者との間に、ある交流が生まれ、そこから将来のプログラムを作っていくきっかけになるくらいまでいって、未来の美術館は順調に運行していく、と考えています。美術館は県とか美術館員、学芸員が作るものではなくて、来館者と一緒に育てていくものと思っています。今後ともどうぞ御支援、それから御教示よろしくお願いいたします。

(太田副知事)

 ありがとうございました。質問・意見ございますでしょうか。知事ございますか。

(阿部知事)

 私から質問していいですか。二つあって、一つはこれ4,600点余りの収蔵品は、ほかの公立美術館と比べてどういうレベルだと考えればいいのか。あと、観覧料を新しくしますけど、県民の皆さんが通いやすくするためのお得な会員制度は検討されているのか。この二点を教えてもらえますか。

(松本館長)

 収蔵品の点数ですが、この中には池田満寿夫さんの作品1,000点など、まとまって一人の作家を所蔵しているものもありますが、この数字自体をごく大雑把に言いますと、随分充実しているものだと思います。それから長野県出身の作家だけでなく、信濃の山岳、野山の風景をテーマにして集めてきたんですが、非常にこつこつ、丹念に集めてきたものですが、これはもう現代の私どもの大きなテーマ、自然とか、自然をいかに今後有効に、あるいは保存していくか、あるいは共生していくかといったテーマにもつながりますし、とても充実したコレクションだと思います。

 信濃美術館はかつて、友の会制度を持っていたんですが、一般の方々と、美術館とをつなぐ中間の役割として、アート・コミュニケータ、30数名が決まりました。単に展覧会を見てもらって、協力するよりも、もう一段この活動に携わりつつ、共に美術館の活動を育てていく、かつての友の会よりはもう少し積極的なものが作れないかと考えております。

(増田県民文化部長)

 補足をしますと、今、友の会のアプローチでお答えいただいたんですが、条例は県としてその上限を定めるもので、あとは指定管理者において、細かな料金設定ができることになっております。その中でいわゆる年間パスポートのようなものとか、回数券のようなものとか、あるいは高齢者に対する減免、それから若者や子どもに対する減免等を御検討いただいていると認識しております。

(阿部知事)

 それはいつ頃になるのですか。条例を作った後の話になりますか。

(増田県民文化部長)

 形の上では、条例可決後ですけれども、実質的には、もう御検討をいただいていて、もう4月開館ですので、条例可決後に表に出していくと考えております。

(阿部知事)

 新しい県立美術館は基本的には、今まで常設展ができていなかった。いろいろ作品を持っていても、ほとんどの人にお見せする機会がなかったということなので、今までの施設が単に大きくなるということではない、ということをしっかり県民の皆さんにもお伝えをしていってもらいたいと思います。それから美術館ではありますけれども、周辺も長野市が整備していますし、善光寺と一体となって、観光目的の場所としても、当初から力点を置いてきているので、多くの人たちに親しまれ、愛される場所になる工夫をしてもらいたい。先ほどの会員制度、県民の皆さんとかあるいは長野県に年中お越しになられるような方たちには、是非そういう仕組みを作ってもらいたいと思いますし、それからもう一つ、先ほど名称のところにもありますけれども、長野という名称は世界に向けても通用する名前ですので、しっかり観光とも連携をして多くの人にお越しいただけるように、アピールの仕方も来年に向けて検討し、具体化をしていってもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(太田副知事)

 最後にその他に入ります。伊藤企画振興部長からお願いいたします。

(伊藤企画振興部長)

 その他の資料を御覧いただきたいと思います。既に今週月曜日から国勢調査が始まっています。もう御存じのとおり、本当に様々な計画・政策立案のベースとなる重要な基幹統計ですので、是非御協力いただきたいのですが、今コロナの関係で特にその非対面・非接触で徹底しておりますので、できる限りインターネット回答をお願いしたいと思います。ちなみに前回5年前のインターネット回答率、全国36.9%のところ、本県では42.2%で、全国7位でしたので、42.2%を上回るように、またお願いしたいと思います。是非御協力お願いします。以上です。

(太田副知事)

 質問・意見ありますか。総括して知事から何かございますでしょうか。

(阿部知事)

 国勢調査の話は、是非、行政がいろいろな施策を講じる上で、最も基本的なデータなので、そうした趣旨を、多くの県民の皆さんに御理解をいただき、積極的に御協力いただいた上で、円滑な調査になるように取り組んでいってもらいたい、と思います。あと、全体を通じては、冒頭も申し上げたので特にありません。以上です。

(太田副知事)

 以上をもちまして、本日の部局長会議を終わります。お疲れ様でした。

 (阿部知事)

 はい、どうもありがとうございました。

 

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