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更新日:2013年8月18日

平成23年11月19日開催 県政タウンミーティング資料

テーマ:『10年後の学校を考えよう』

日時・会場

  • 平成23年11月19日(土曜日) 午前9時30分から12時30分まで
  • 諏訪合同庁舎 講堂

会議録

 本文

事前説明
【司会】

 皆様、おはようございます。
 お待たせいたしました。本日はお忙しいところ県政タウンミーティングにご参加いただきまして、大変ありがとうございます。
 本日の司会を務めます県の広報県民課長角田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 進行につきまして冒頭若干説明をさせていただきます。まず、阿部知事からごあいさつを申し上げまして、『10年後の学校を考えよう』をテーマに熟議方式によりまして意見交換をお願いいたします。
 この熟議には、阿部知事のほか、県の教育委員矢﨑委員長、それから野村委員、山口教育長、県企画部の小嶋次世代サポート課長が加わりまして、皆さんと一緒に議論させていただきます。
 熟議が終了いたしましたら、短い時間ではございますけれども会場の皆さんからもご質問、ご意見などをいただきたいと考えております。
 本日のグループ発表とそれに続きます意見交換の議事録につきましては、お名前などの個人情報を除きまして、後日、県のホームページで公開させていただきますのでご承知おきをお願いしたいと思います。
 それでは、阿部知事お願いいたします。

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 開会あいさつ
【長野県知事 阿部守一】
 皆さん、おはようございます。
 県政タウンミーティング、本当は土曜日で、もうちょっとゆっくりしたいという人もいたかも知れませんけれども、朝から大勢の皆さんに参加をいただきまして、ありがとうございます。
 タウンミーティング、就任して15回目になるんですけれども、県民の皆さんと県政との距離を近づけようということで、いろんな地域にお伺いして、いろんなテーマで、今日は教育ということで、いわゆる熟議方式ということで、グループ分けをさせていただいてますけれども、いろんな立場の人が、『10年後の学校を考える』というテーマにして、何度か同じテーマでやらさせていただいてます。
 10年後の学校、私とすれば、学校のあり方を考えるみたいな話ではいけないっていう思いで、実は10年後にしてるんですけれども、学校のあり方って考えると、どうしても今の制度がどうなってるとかですね、今の予算がこれしかないからこれしかないんだ、みたいな話で、どうも本来のあるべき姿とは違う話になってしまうんじゃないかというふうに思っていますので、そういう意味で、「10年後」ということを付けることによって、今の枠組みにとらわれないで、教育がどうあるべきか、子供たちにとって望ましいかを是非考えていただければというふうに思っております。
 タウンミーティングっていうのは、普通の場合は私だけ出てってやるんですけれども、教育については、これは教育委員会と知事である私が一緒になって取り組まなければいけない課題だということで、いつも教育委員会の皆さんにも一緒に参加をしていただいてます。今日は矢﨑教育委員長、それから野村委員も一緒に加わってもらってます。教育委員と知事が一緒にやっていかなきゃいけない課題だから、ひとつこれは、私の思いとすれば、知事の権限と教育委員の権限と法律上は分かれちゃってるんでですね。住民の皆さんと話してて、私だけ出てくと、「分かりました。それは、じゃあ、教育委員会にお伝えします。」ということで、ずるく言えば、逃げようと思えば逃げれちゃうんでですね。多分、教育委員の皆さんも逆に「いや、それは予算が関係するから、知事に今度言っときますね。」で終わっちゃう話が多いと思いますので、今日は、教育委員長も私も一緒に来てますので、そういうことが起こりえないと思っていますので、是非どんなテーマでも構いませんから、どんどん積極的なご意見を出して、本当にこの長野県からですね、素晴らしい学校の形を作っていけるように、皆さんのお知恵をお借りしたいというふうに思っています。
 今までは大人だけでやってたんですが、今回は中学生にも加わっていただくということで、どういう意見が出るか、私も大変楽しみにワクワクして参りました。是非、皆さんと一緒に有意義な時間を過ごしたいと思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。今日はありがとうございます。

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【司会】

  熟議の方ですけれども、ファシリテーターの方の進行によりまして、前半40分間、テーマに関する課題の抽出、課題解決のアイデアについて議論いただきまして、後半の50分間は、前半の議論を基にしまして、まとめと発表の準備をしていただくということとしております。その後でグループごとに議論の内容を発表していただくという運びでございます。
 なお、傍聴されている皆さんには、熟議の様子をご覧いただくために自由に移動していただいて結構でございますけれども、議論の妨げにならないようご注意をお願いというふうに思います。
 それでは、よろしくお願いいたします。

 

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 ~ 「熟議」 ~

 ・5グループ(AからEまで)に分かれて、前半は課題の抽出、後半は解決策について
 グループごとに議論していただきました。

 

 

【司会】

 それでは、発表に移らさせていただきます。それぞれ3分から5分程度でございますけれども、ご協力をお願いいたします。
 (以後、司会の発言を一部省略します。)

 

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 <グループ発表>

 【Aグループ】

【長野県知事 阿部守一】 
 それでは、Aグループの発表をさせてもらいます。
 Aグループは、このタイトル(生徒が主役の学校)どおり、子供が主役で発表いたしますので、よろしくお願いいたします。

【中学生1(女子)】
 Aグループは、課題を4つあげて、まず1つ目は地域との関わりが鍵であるということで、地域との関わりを出しました。
 次に、人間力、生きる力と繋がらないといけないということで、夢や将来を考えて学んだり行動したりする意欲や生きる基本となる体力をあげました。
 3つ目として、学校を取り巻く環境問題ということで、特に格差や教育行政についてあげました。
 4つ目として、先生と生徒の関係をあげました。

【中学生2(男子)】
 10年後の学校のありたい姿では、1つ目については、地域と学校がともに子供の育ちを支えるというのをあげました。
 2つ目については、生徒が自発的に学び、活動をしている学校をあげました。
 3つ目では、地域、家庭、関係機関が、子供たちと学校の未来に責任を持ちながらも、一緒になって考え行動していくという考えを出しました。
 4つ目では、先生と生徒が相互に信頼しあえるという姿を出しました。

【中学生3(男子)】
 次に、課題と10年後の学校のありたい姿を達成するためのアイデアを発表します。
 まず、1番、地域との関わりについてのアイデアは、子供たちが地域の活動に積極的に参加する。それから地域が子供育ちに関わることがあげられました。
 次に、2番、人間力、生きる力に関しては、生徒が主催する運動会などのイベントを作る。自然の恵みの中で、遊び、学ぶということです。
 3番の学校を取り巻く環境問題についてのアイデアは、みんなで話し合う場を持つ。0歳から18歳までの教育と、小中高の一貫指導。これは、0歳から、小さい頃から、一貫した教育をしていくことで、その格差というか、そういう個人の差ということを、小さい頃からの教育でなくしていく。それから、小学校から中学校、中学校から高校っていうところへ、ぶつ切りにしていかないで、そこで一貫した指導をしていくということがあげられました。
 次に4番、先生と生徒の関係ということについてのアイデアは、先生自身も学ぶこと。それから、子供から先生へのフィードバックということで、先生が子供たちに評価をするだけではなくて、子供たちからも先生に対して、意見だったり、もっとこうして欲しいというようなことを積極的に出していくということが大事だと思いました。
 最後に、テーマを発表します。せーの。

【Aグループ全員】
 「生徒が主役の学校」

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 【Bグループ】

【長野県 教育委員会教育長 山口利幸】
 私の仕事は、一番上のタイトルであります。熟議が終わった後で、全員でタイトルを出しまして、それを重ね合わせて「生徒が主体で作る学校のあるべき姿」と、こうしました。生徒さんは実に立派にちゃんと、こう整理してやってくれました。ありがとうございました。

【中学生1(男子)】
 1つ目の課題として、学びやすい環境整備が出ました。具体的には、授業を受ける環境、夏の諏訪も暑いと思うんですけどエアコンがないだとか、そういった環境。また放課後の図書館の開放で、授業以外の学習する場がないっていうのがあがりました。
 それを改善できれば、10年後の学校は、一人一人が納得した授業が受けられる環境ができると思います。
 実現のためのアイデアとしては3つあがって、1つは制服以外、ジャージなどでの授業で、一人一人受けやすい環境を作るって意味で出しました。
 2つ目は室温などのデータを取って訴えるというか、ただ「エアコンを付けてくれ」って言っても付けてくれない、お金のこともあるのでと思うので、データを取ってお願いするってかたちにしました。また、学校が遠かったりして、富士見中の場合だとか、大変だと思うので、バス通学の活用も考えています。

【中学生2(女子)】
 2つ目の課題として、生徒会への目的意識が出ました。例えば、心のこもっているあいさつが少ないや、給食などを残してしまう生徒が多いということです。
 それを改善していくと、全校が作り上げる学校。そして社会の基本となる力がつく学校になっていくんじゃないかなと思いました。

【中学生3(女子)】 
 その生徒会への目的意識が低いという課題を、実現していくためには、まず、規則改正の取組みに踏み込むこと。それから目的意識を持ち、活動することによって、どんなメリットがあるのかを全校で共有します。表彰したり去年の結果を掲示させることと、目安箱を設置して、出てきた意見を先生へ掲示すること。あと、ルールを明確にすることが大切だと思いました。

【中学生4(男子)】
 3つ目の課題としては、地域への関心が低いということがあげられました。具体的には、いろいろな人のふれあいや、地域のふれあいが少ないや、ボランティアの活動が少ないということがあげられました。10年後の学校のありたい姿としては、地域の人が応援される学校を目指すことを考えました。
 実現のための方策・アイデアでは、ボランティア活動を行なうということと、総合の時間を使って地域について考えていくということがあげられました。地域について触れ合うために、まず、地域のことも知ることも大切だと思うことがあがりました。

【中学生5(男子)】
 4つ目の課題は、将来の進路についてで、具体的には、将来がはっきり決まっている人が少ない。補習授業をして欲しいなどがあげられました。10年後の学校のありたい姿は、一人一人が希望を持てる学校ということがあがりました。

【中学生6(男子)】
 それを実現するためのアイデアや方策は、進路講話を増やしたり卒業生や先輩などの進路講話をするなどして、よりリアルな高校生活などを聞くことによって、中学生の意識も高められるということと、定期的な進路相談や指導の充実などで、より一層中学生の意識を高められると思います。あと補習もあるんですが、補習のほうも毎朝やったりとか、生徒が自分たちで意識的に取り組めるような補習授業を目指せるようなアイデアがありました。
 あと、生徒会活動など目的意識やメリットの共有を生徒会だけがメリットを分かっているんじゃなくて、全校にメリットをこういうことがいいなどと知らせることによって、全校の生徒もより一層、学校の目的意識をもっと大事に持てるような環境になると思っています。以上でBグループの発表を終わりにします。

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 【Cグループ】

【女性(No.1)】
 Cグループは、話し出すとなかなかまとまらない人たちばっかり集まってしまって、テーマを決めるのさえ大変でしたけれども、なんとかまとめてみました。タイトルですが、個々が学びの喜びを感じる世界の構築、ということで、まとめさせていただきました。
 では、課題からお話させていただきます。

【男性(No.2)】 
 課題につきましては、5点ほど掲げてございます。
 最初に子供のストレスというふうな、掲げてありますけども、入試競争の過熱化等、学問の中でですね、お子さん、一人一人がストレスを抱えているのではないかというような課題があげられました。
 次に、みんなが多忙というかたちで、学校も先生も親御さんも、みんな多忙だっていう中で、なかなかきめ細かなお子さんたちとの交わりというのが、できてないような課題があるのではないかというのがあげられました。

【女性(No.3)】
 3つ目ですが、地域連携。こちらは、どうしても地域連携には、各地区、温度差も出てきているようです。その中でも、親のあり方ですとか、親が子育てするために、地域がどのようなことをしたら良いのか、というようなことで話も出ました。
 4つ目ですが、個性の尊重。私たちは親も一人一人の個性がありますが、子供も個性がありますように、こちらも最初の子供のストレスとかぶってくる部分でもあるんですが、個性の尊重について意見を出し合ってみました。
 最後になります。多様化への対応。いろいろな子供、いろいろな保護者、いろいろな地域の中で、どのように対応していくことが必要なのかということで、課題としてあげさせていただきました。

【女性(No.4)】 
 続いて、10年後の学校のありたい姿ということで、ひとことで言ってしまうと、子供を育てるということが学校の中で喜びとして感じられる学校の中で子供を育てていくことが素晴らしいと、みんなが思えるような、そういう世界になっていたらいいなというところで、そこをさらに詳しくご説明します。

【男性(No.5)】
 子供を育てることに喜びを感じる世界というのは、現状はとにかく、子供に金がかかって大変だとか、なになにが子供ができなくて大変だとか、そういった愚痴ばっかりの、そういう今の世界だと思いますけれども、これが、とにかく育てて楽しい、将来こういうことをやらせたいんだよね、子供が今、こういうことを一所懸命やってて、こういう才能があるんだよねってこう、笑いながらこう話せる、そういった教育に喜びを感じる世界ってものを目指していけたらなというふうに思っています。
 それから、一人一人の個性の能力を発揮できる社会というのは、それぞれの今、例えば、サッカーなどでユースがあって、そういった子供たちはそういった場所がありますが、例えば、数学が得意だとか、英語が得意だっていう子供たちが、その能力を発揮できる、そういった場所。それから、そのさらに上の学習ができる場所というものを作っていけたらなというふうに思います。
 それから、それに絡みまして、生徒、児童が自己肯定感を持てる社会。今、申しましたように、それぞれの得意分野が本当に自慢できたり、自分自身に自信を持たせる、そういった教育ができたらいいなというふうに思います。
 それを実現するためには、学校、それから地域、家庭が、それぞれですね、特に家庭におきましては、地域が本当に支えて、もう今、母子手帳とかありまして、厚生面ではある程度のサポートがありますけれども、教育面に関して、それも一緒にやってって、それで、自分の子供に本当に子供が幸せになるための最善の方策は何かっていうことを、母親、父親が、その生まれた時から、真剣に考えられる、そういった教育をしていくべきかな、というふうに思います。
 最後に、好奇心を揺さぶる教育ですね。これも、生徒、児童、個々がですね、こういうことを学びたいというものに、応えてあげられるような先生、そういった人材教育も含めて、そういった場所を作ってあげることが大切だと、そのように思います。
 その解決策は、お願いします。

【男性(No.6)】
 そもそも教育現場の現実っていうのは、各学校とか地域によって全然違う。それを今、一応、ひとからげに扱おうとしてるところに、そもそも問題があるんじゃないかと。みんなが同じようなことをしようとするから、そこに競争も集中してしまうし、そもそも今、地元の親だとか、地域が、現場の教育内容ってものの決定するのに関わることが、今、できないようになってる。だから、そういった権限もですね、地域の方へ下ろして、そして地域でみんなで協力して、教育現場を作っていくと。そのようなものが必要である、そういうようなプラットホーム作り、制度作りが必要ではないかと、そういうふうに思いました。

【男性(No.7)】
 次に新しいキャリア教育ということで、従来、昭和40年代ですとか、その昭和の時代というのは、かなり家業と子供たちの生活というものが一体化していた中で、キャリア教育、家庭内でのキャリア教育というものが、ある程度できた、という実情があったんですけれども、今の世の中でそれをね、今の子供たちに押し付けても、多分何も得られないのではないかということで、子供たちが自分たちの将来をしっかり考えて、学校で勉強するのも、その将来の目的意識をしっかり明確にするということが重要だと思うので、そういった中で、生きる力だとか、挑戦する気持ちだとか、夢とかっていうものを、子供たちにもっともっと持ってもらうために、そういった新しいキャリア教育を行なっていくことが必要なのではないというふうに結論が出ました。

【長野県 教育委員会委員長 矢﨑和広】
 普段と違って、あんまり出番がなかったものですから、最後に出番を与えていただいて、ありがとうございました。
 個々のニーズに応える教育内容と環境システム作りってことは、10年後のありたい姿、課題等をふまえて、基本的に一人一人の子供たちのニーズに、どれだけ応えて教育がいけるかどうか、そこに大きなポイントがあるんだろう。そのための環境やシステム作りをしていかなければいけないんだろう。そういうような考え方であります。

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 【Dグループ】

【男性(No.1)】
 それでは、Dグループの発表をさせていただきます。
 今回のこの問題をとらえさせていただきまして、多分、皆さん、本当に難しい問題だなというふうに多分感じられたと思います。テーマのほう、討論のほうですが、明るく楽しく仲良く学べる学校、ということで、課題としましては、いろんな課題が出てきたんですが、やはり教員資質の問題、また親の資質の問題、また子供の生きる力という中ですね、やはり人間力の向上が課題ではないかと、いうことが1つ出ました。

【女性(No.2)】
 不登校、いじめの問題が出たんですが、不登校に対しても、子供たちのいろんな学びが、やりたいことができていないんではないかという意見だとか、あと、いじめに関しても子供だけの問題ではなくて、大人同士、親同士のいじめもあるんではないかっていうようなことが出ました。

【女性(No.3)】
 少子化についてですけれども、少子化が、学校とか子供の生きる環境に影響があるのではないかという意見が出まして、社会の支援体制が必要とされるという話になりました。

【男性(No.4)】
 それでですね、10年後のありたい姿ってことなんですけども、このようにですね、数多くの問題、課題があります。その中から多様化した環境に対応できる社会の仕組みが必要ではないかな、ということをあげました。

【男性(No.5)】
 それから、今すぐにでもやりたいことなんですが、不登校、いじめは、ゼロということ。それと明るく楽しく仲良く学べる学校でありたい。それから、子供が行きたい学校でありたい。人間力になると親の問題も出てますので、子供がいたい家庭になりたい、というふうな話をしました。

【長野県 教育委員会委員 野村 稔】
 その10年後のありたい姿を実現するための方策。これはキーワード、まず、まさに連携そのものであります。それは地域、社会全体で子供を育てる、ということですが、先ほどから出ておりますように、学校、地域、家庭、企業、行政、特に行政は将来の長野県を担っていく子供たちのために、予算があるとかないとかいう問題ではなくて、しっかりと教育関連予算を付けていただいて、ちょうど知事もいらっしゃるわけですので、それで、長野県が万々歳になるように、全体で育てるということで、そのためにはですね、話し合いの機会をしっかりと持っていくことが大事である。先生だけに任せて子供が育たないということで、それに先生たちにない専門家の知識、あるいは当事者の意見をしっかり子供たちにも話していただく。そして、親もすべてのみんなが共有して、情報を持って、全体で育てる。まさに連携がキーワードとこういうことであります。

【女性(No.6)】
 連携を取るためには、今回のようなミーティングを市町村、学校単位で行い、良い教育方策の情報などを自分たちのものにするだけではなく、市や県などに発信したり、共有できれば、という話が出ました。

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  【Eグループ】

【次世代サポート課長 小嶋瑞紀】
 Eグループ、発表いたします。Eグループは、年代を超えて勉強してしまったグループで、大変盛り上がりました。それが、タイトルに出ています。故郷と人とが繋がる長野県みたいな~っていう雰囲気ですね、ここがポイントでした。この笑顔を見て下さい。この笑顔でもう引きつけられて、私たち、大人が若返って、一気に若返ってしまったという盛り上がりでした。
 で、その中学生の皆さんが話している中で、「あっ、あなたたちがいうことが、そうだよ、それ結論だよ」ってことで書いてもらったんですが、その結論を生で聞きたいと思います。

【中学生1(男子)】
 自分たちの中で出たのは、自分の故郷に誇りを持つ。人と人との関わり。不登校、いじめ、壁にぶつかった時、乗り越えられないっていうのが課題で、人にはいろんな多様な生き方があると思うんで、それぞれに興味、関心があるものが違うし、同じ考えを持った仲間と集まり輪を作ることで、孤独を感じてしまっている人が、残念ながらゼロにはならない現状があります。
 その自分のやりたいことを、やりたいことが同じ仲間が集まれば、その場所事態がもう楽しさというか、自分の生きがいっていうわけじゃないですけど、自分の居場所っていうことにもなりますし、夢中になれることっていうのが、少なからず見つかると思うんで、人と人との関わりを広げていけば、いろんな人の考えを知ることができるし、自分の中での世界っていうのも広がると思うんで、人脈を広げる、人と人との関わり、生きていく中で、すごいそれは大切なことだと思います。

【中学生2(女子)】
 この頃、学校で昔みたいにはひどくないんですけど、まだ、少し陰で人の悪口を言ったりとか、そういう、いじめがあると思うので、それを解決したいと思い、アイデアを出したところ、言いたいことは、嫌なっていうとちょっとあれなんですけど、その本人に面と向かって話すことで、その悪いとこがあった人も「あぁ、そうだったんだ」みたいな、その悪いとこは「じゃあ、直すね」というふうに、しっかりと解決できると思うけど、陰で、第3者の人と悪口を言ってると、言ってる人の悪いとこしか見えないと思います。なので、言いたいことは、そのまま本人に面と向かって話したほうがいいと思いました。

【中学生3(男子)】
 まず、自分の課題として出た、自分の故郷に誇りを持つということに対してなんですけど、これから中学、高校、大学、社会っていうふうに、どんどん社会に出て行くんですけど、そうなっていった時に、自分の故郷について、いろいろ話し、自分の故郷について誇りを持って話ができれば、すごいカッコイイことだと思うし、逆に故郷のことを全然知らないと恥ずかしい人間になってしまうと思うので、故郷についてしっかり知っておかないといけないと思いました。そのための解決策は、今、学校でほとんどフリーの時間になってしまっているような総合的な学習の時間を、そういう地域、行事とか伝統に充てていけばいい、というアイデアが出ました。
 あともう1つ課題としていた、不登校とか、いじめの不安などの、壁にぶつかった時に乗り越えられないということなんですけど、やっぱり、いろんな壁にぶつかってしまった時に乗り越える力になるのは、その人の持つ柔軟性だと思っています。柔軟性があれば、壁にぶつかった時も自分なりの考えで乗り越えていけると思うので、柔軟性が大切だと思いました。その柔軟性を持つためには、柔軟性のある先生に教えてもらわないといけないと思いました。なので、柔軟性のある先生が増えれば、柔軟性のある子供も増えていき、壁にぶつかった時も乗り越えていけるようになるというふうに思いました。


【次世代サポート課長 小嶋瑞紀】
 これを聞いていて、お父さん、お母さんの反応は次のとおりです。

【女性(No.1)】
 とても子供たちのおかげで、いい時間が持てました。子供たちが、今、自分のことだけで精一杯なのかと思ったら、案外将来のことやこの長野県、ふるさとのことをとても考えていました。なので、ここで生活する親、地域の人間として、本当に襟を正して、地域の良さを子供たちに伝えていかなきゃいけないんだなということを深く感じました。

【男性(No.2)】
 私は下伊那から来て、ちょっと個人的な課題を持って来たんですが、子供たちにそれも含めて地域に誇りを持つってことを言われました。具体的にはリニアが通って、東京まで40分ってなる。だけど、そのリニアの駅まで同じ下伊那の中で、車をどんなに頑張って使っても1時間半かかる場所。どちらにも子供がいるんです。私は駅の近くになるので、逆にそれはそれで地権者ともめて、これから立ち退きを迫られそうな感じなんですけれども、そんなような、まぁ、私のことは置いといて、その場所にも子供がいる。山の中にも子供がいる。どちらの子供もやっぱり自分の地元に帰って来たくなるような、地域に誇りを持つ、そういう子供にしたいなってことを子供たちから今日、教わりました。

【女性(No.3)】
 私にも、ちょうど同じ年頃の息子がおりますけれども、進路を控えて、何を考えてるのかよく分からず、今日、とてもこの子たちの本当の気持ちというか聞けたのが、自分の息子の言葉だったようで、非常に感動してお話させていただきました。それを受けて、もちろん、その誇りを持てる地域を、私たち大人がどのように作っていかなきゃいけないってことも、もちろんなんですが、自分が母親として、やっぱり、今この時代を、一生懸命生きている自分の息子を信じてあげたいと、信じてあげなきゃいけないんだなっていうことを改めて感じました。ありがとうございました。


【次世代サポート課長 小嶋瑞紀】

 と、こんなように大人が考えが変わってしまったという素晴らしい3人でした。とても盛り上がった、この3人のおかげで本当にいいお話し合いができたと思います。ありがとうございました。

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 <参加者からのご意見等>

【男性】

 地元で会社をやっておりますけれども、私は実はつい昨年、ここの清陵高校が一貫校化になるかどうかで非常にもめた。実はその後、ちょっとある機会があって、文科省の初等中等局長にいろいろ話をしたことがあるんですが、結局ですね、中央からみえるとこっていうのは、今の中高一貫校もそうですけど、ようは生徒の確保みたいなことが地域で生徒の奪い合いみたいなことが行なっていると、生徒を育てるっていうんじゃなくて、選ぶようなね、そういうふうに変わってきてしまっているというのが非常に残念。実際に例えば、中高一貫みたいになると、中学の時から、促成栽培みたいなことで、やってきますので、非常に性格的に難しさを抱える問題も出てくる。こういったことが進んでしまう、なんでもかんでも今、進学率だ、どうだこうだってそういったものの基準で、全部置き換えられてしまっているという、そういうふうに、今、長野県の教育全体になってきているんじゃないかなということ、非常に心配しております。

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 閉会あいさつ

【長野県 教育委員会委員長 矢﨑和広】

 大変お疲れ様でございました。いつもしゃべりたい男でありましたけれども、今日の熟議の中では、なかなかしゃべらせていただけないほど、それぞれの方々が活発な議論が行なわれて、「なるほどな、熟議っていうのは、おもしろいな」っていうように、改めて感心をしたところであります。
 今日、いろんな発表をお聞かせいただきました、いくつかのキーワードがあるかなと思いますが、地域とか、ふるさと、一人一人、個性、多様性、そういうような言葉が、それぞれのグループから出されていたわけでありまして、そういう意味では、私たちはこれから考えていく長野県の教育ってことを、これから考える時にも、大切なキーワードが、その中であるのだろうな、そのように思いました。ほかのグループから発表がありましたけれども、この熟議をそれぞれの学校でできたら、本当の意味で活きるんではないかと思うわけでありまして、教育そのものを語るときに、学校のせい、地域のせい、家庭のせい、先生のせい、誰かのせいにしていては、解決つかないわけでありますから、それぞれの方が集まっていただいて、この熟議をすることによって自分がどういう役割分担をするのか、全体にどうやって、教育を向上させていくかどうか、そのひとつの方法として、大変おもしろいな、昔、KJ法(ワークショップの手法の一つ)をやった時のことを思い出しました。
 そういう意味で、それぞれの地域や学校でこの熟議が行なわれて、少しでも長野県の教育のレベルアップに協力をいただければ、大変ありがたいなと思います。
 今日、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。

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 【長野県知事 阿部守一】

 皆さん、大変お疲れ様でした。今日は中学生にも参加をしてもらって、本当は中学生の感想を聞きたいなと思ってんですけど、時間はもうないのかな?
 そしたら、せっかくだから、中学生、参加してどうだったか、ひとことずつ。

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【中学生1(男子)】

  今回、初めてこのようなタウンミーティングに参加して、今までになかった様々な人との交流ができて、僕も、これからしっかりと頑張っていかなければいけないなと思いました。

 

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【中学生2(男子)】

 今日は、こういう話し合いに参加できて、本当にいい経験ができました。生徒会長をやらせていただいてるんですけど、やっぱり、同じ立場の人たちと話ができて、どの学校も同じ問題を抱えているなと思ったんですけど、みんなで話し合うことで、いろんな解決策が出てきたので、また出すだけじゃなくて、学校でも活かしていきたいと思います。

 

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【中学生3(男子)】

 僕も初めて参加させていただきました。最初、熟議ってものは、よく分かんなくて、どういうふうにやるんだろうと思ったら、いろんな意見を話すことができて、とても楽しい場所でした。僕も生徒会の役員をやっているんですが、是非、中学校に戻って、この熟議の経験を活かして、残りの生徒会活動を頑張っていきたいと思いました。今日はありがとうございました。

 

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【中学生4(男子)】

 今日こういう機会をいただいて、最初、先生から「こういう会議があるから行ってくれ。」みたいな感じでお願いされたんですけど、その時は、ぶっちゃけすごい面倒くさそうだなと思ったんですけど、出てみて、本当にすごい楽しくて、こういういろんな問題、課題を出していくところで、共通点があったりとか、それを改善していくためにはと考えた時に、いろんな解決策とかアイデアがあって、最終的に10年後こういう学校でありたいなとか、そういうことを考え深めることが、いろんな人たちとできて、楽しかったです。ありがとうございました。

 

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【中学生5(女子)】

 私もこういう話し合いに初めて参加させていただいんですが、自分の気づかなかった課題やその解決策などが、いろいろな人から聞くことができて、すごく勉強になったなと思いました。ここだけで、この話し合ったことを終わらせるのではなく、自分の学校で活かしていきたいなと思いました。ありがとうございました。

 

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【中学生6(女子)】

 私もこのような会に出させてもらって、すごい良い経験ができたと思います。各学校のいいところや悪いところは、すごい今日のこれで分かったと思うし、その課題はちゃんと10年後に解決できていくことが大切だと思うし、自分たちの良いところは10年後も続いていって欲しいなと思いました。本当にありがとうございました。

 

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【中学生7(女子)】

 私も今日、先生に「行け」って言われて、ここに来たんですけど、本当に何を話せばいいのか知らないまま来たんですけど、本当にたくさんの意見が聞けたので、これで10年後には、自分は中学校にはいないんですけど、今日話し合った10年後の学校のあるべき姿が、10年後にそうなってたらいいと思っています。今日はありがとうございました。

 

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【中学生8(男子)】

 自分もこういう会議に初めて学校の代表として参加させていただいて、どんなことを言ったらいいのか分からなかったし、本当に今の学校でいけないところがあるのかっていうのを考えてみても、あまり思いつかなかったんですけれど、この場所に来て、話し合いをしながら考えていくと、思った以上にいろいろ課題や改善点が見つけられて、中学生の一人として、そういう立場から課題点を出すことができたので、良かったと思います。
 もう少しで自分も引継ぎを向えるので、ここでの経験をまた後輩の人たちに伝えて、活かしてもらえたらいいと思いました。今日はありがとうございました。

 

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【中学生9(男子)】

  今日、こういうふうにタウンミーティングっていう場に参加させてもらって、すごく本当にいろんな立場だったり、世代の方だったりとかと、いろんな話だったりとかができて、すごく貴重な時間をいただけて、すごくうれしく思います。
 いつも普段生活している中では、なかなか教育とか、そういうことについては、なかなか考える機会っていうのは少ないと思うので、本当にそういう意味も貴重だと思うし、また、今日こうして、話し合いの中で見つけた課題だったり、10年後のありたい姿っていうことは、今回、自分知ることができたので、逆にこれからは、それを発信して、周りの人に伝えていける立場でありたいと思います。今日はありがとうございました。

 

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【中学生10(女子)】

 今日は学校の代表として、タウンミーティングに参加したんですけど、自分は結構、意見とか言うのが苦手で、あまり意見を言うっていう気持ちが、ちょっとあれだったんですけど、皆さん笑顔で接してくれたりして、とても言いやすい場だったので、すごく良かったと思うし、中学校生活が残っているので、今日の課題を10年後にいいものにするために、しっかりとやっていきたいと思いました。

 

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【中学生11(男子)】

 今日は、学校の代表として、このタウンミーティングに参加させていただいたんですけど、自分の意見を出して、グループの人とか、ここのいる人と意見交換をするのが、こんなに楽しくてためになることだとは思っていなかったので、できれば、こういうことをこれからもたくさん続けっていって欲しいと思うし、また自分の学校でも身の回りで、こういうことがやれれば、すごいいいことだと思うので、すごい今日はためになることばかりでした。ありがとうございました。

 

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【中学生12(男子)】

 今日はこのような貴重な機会をいただき、普段、生活の中で感じていることについて、同じ年代の仲間や、また親の立場からの意見や、お偉いさんと呼ばれる方々の意見や、本当にいろんな方の意見が聞けて、10年後、学校のありたい姿っていうこととともに、長野県として、ありたい姿っていうことについて、考えが深められて、とても良かったと思いますし、また、これから生きていく中で、この機会で得られた経験をどこかで活かしながら、生活していけたらと思います。今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました。

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 【長野県知事 阿部守一】

 ありがとうございました。本当は皆さんのコメント以上のことを私は言えないんで、これでやめちゃってもいいぐらいですけども、本当に君たちが主役です。君たちのために学校があるんで、是非、今日、私の班もそうだったし、その次の子供が入ったところは、みんな俺たちが主体だって言ってるんで、大変頼もしいなと思ってるんですけども、是非、そういう思いをですね、しっかり持って頑張って、これからも、皆さんのこうありたいっていう願いが、実現できる形にしていくのが、お偉いさんたちの仕事なんで、みんなの思いがどっち向いてるか分かんないと、どうすりゃいいんだって話なんです。今日は、私も中学校3人と一緒に討議をさせてもらって、私も大変勉強になりました。みんなも分かったと思うけれども、学校の勉強って、あれ覚えたり、これ勉強したりって、なんかいっぱい覚えなきゃいけないんだけど、世の中は唯一絶対のことなんかないことがいっぱいですよね。
 だから、是非、今日やったようなことを、それぞれみんな、いいところも悪いところもあったかも知れないんですけども、また自分たちの学校の活動にも活かしていってもらえるとありがたいなと思いますし、それから、大人の皆さんにもご参加をいただいて、今、子供たちの中でも話が出てたように、「自分のところに持って帰って考えます」っていうような話ありましたよね。私は、いろんなタウンミーティングをやってて、この教育だけは10年後の学校を考えるシリーズで、ずっといろんな所でやってるんですが、普通の、私と皆さんとの意見交換会をやるとですね、予算もっとここつけろとか、教育委員会がなってないとかですね、そんな話ばっかり聞くわけですね。もちろん予算も考えます。教育委員会の皆さんにも教育行政、考えてもらわなきゃいけなんですけど、でも今日、ここ見ていただいて、ここにある課題って、どうですかね。知事が予算を付ければいい話も、もちろんありますけど、そんな話が主体だとは、私は思わないんですよね。むしろ、今日のキーワードとしてあるのは、さっきも矢﨑委員長がおっしゃっていたように、例えば地域との関わり。地域との関わりは、いくら県の教育委員会とか、県の知事が、こうしろああしろ言ったって、絶対そんなの良くなんないですよ。それは皆さんの一人一人の地域、一人一人の力でどうするかっていうことを考えていかなきゃいけない話ですし、あと、人間力ですよね。人間力、これは行政として全般的に関わらなければいけないテーマではありますけれども、これだって、今年より教育委員会の予算を1.5倍に増やしたら、人間力が良くなりましたなんて話には、絶対にならないと思っています。そういう意味で、これは、別に私が逃げるつもりではなくて、私も責任持って、しっかりと長野県の教育を考えますけれども、是非、一人一人が、さっきも子供が言っててくれて、私の言いたいことをみんな言ってくれたんで、ありがたいなと思っていますけども、今日のことを、皆さんそれぞれ自分の課題として受け止めてもらいたいし、そっからまたさらに輪を広げて、「いや~、今日こんなことあったけど、子供たちをどうしていくか、やっぱり地域の関わり、大事じゃない」と。子供たち、自分たちも、例えば人間力、子供たちが人間力があれば、その親とか先生の人間力の話もあるけど、そういうところでどうすればいいのかな、っていうのを、皆さん一人一人の課題として、是非していっていただきたいと思っています。
 これはいろんな所でやって、どんどん、どんどん私自身も広めていきたいというふうに思っています。もちろん県として、私として、例えば教育委員会の予算を付けなきゃいけないところは、今日出たいろんなテーマで、地域との関係とか、子供が主体だとか、人間力だとか、いろいろあって、多分予算が必要なってきそうだと思ったのは、地域で支えるっていうところは、ちょっといろいろ工夫するときにお金が要るかも知れないので、教育委員会で予算要求をしてくれれば、どんどんそういうところに、私は予算を付けたいなというふうに思っていますので、是非お願いします。
 それから、とは言えですよ、とは言え、さっき、どなたかがおっしゃてましたが、制度、仕組みが問題なところもあるわけですよね。一人一人が頑張って解決できる、あるいは地域で頑張って解決できるものだけではない課題も、実は私はあるんだろうなというふうに思っています。学校の教育カリキュラムは、学習指導要領で決められて、こういうことと、こういうこととをやりなさいね、と。例えば、今日出て「いや、もっとこういう、地域で出て行ける時間があったほうがいいんじゃない」かとか「もっと地域のほうに来てもらったほういいんじゃないか」っていうのを、実現する時には、そういう制度だったり、仕組みだったりが壁になってしまうということもあるんで、それは、是非、県としては、教育委員会の皆さんと一緒に、そういう壁はですね、突き崩していく、というようにしていきたいと思いますし、地方分権の話もずっとしてますけれども、分権分権と言いながらも、まったく分権社会になってないなというのが、私の問題意識です。先ほどの方がおっしゃったような、本当は教育って「どういう学校にしようか」とか「どういうことを、どういう力を、うちの子、地域の子に身に付けてもらいたいか」っていうのは、本当はこうやって地域で考える話だと思います。私は文部科学省も一所懸命頑張っていると思いますけれども、国の霞ヶ関が、こうあるべきだ論で済む時代ではもうなくなってきているんじゃないかっていうのが、私の問題意識ですんでね。そういう意味では、もっと住民の力、国民の手、住民の手に、もっと教育というものを取り戻すということが、私は不可欠だというふうに思っていますので、地方分権っていうと、皆さんの感覚からすると、なんか国と地方の権限の分捕りあいみたいな話で受け止められるとこありますけれど、実はこういう話をね、こういう話をして、じゃあもっと、これ例えば県の権限じゃなくて、地元の例えば諏訪市の権限に、全部教育がなっていれば、ここで決めたことは、もう明日からでも諏訪市で実行するっていうことができるのが、今は、なかなかそうなってない。そういうことを変えていくのが、地方分権でもありますので、是非そういうことに対しても、私も問題提起を発信していきたいと思いますけども、県民の皆様方のパワーと支援がないと実現できないんでですね、是非ご協力をお願いしたいと思います。
 ということで、長時間に渡りまして、タウンミーティング、私の感覚だとちょっと時間足んなくて残念だったなというふうに思いますけれども、是非、こうした熟議の場、また教育を考える場を、もっともっとですね、県内全体に広げていきたいというふうに思います。私としての今日の一番の収穫は、中学生の皆さんと一緒になって議論をして、そしてさっき発表の時、どなたかも言ってましたけども、大人が思っている以上に中学生は、しっかり地域のこととか未来のことを考えてるなってことが、私としては、分かったということが、大変大きな収穫でした。今日ご参加いただいた皆さんに心から感謝をして、私の終了のあいさつといたします。今日はありがとうございました。

 

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