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更新日:2025年2月18日
開催日時 令和2年12月15日(火曜日) 18時00分~19時30分
場 所 Mウイング文化センター6階ホール(松本市中央)
テ ー マ 「県民一体となってコロナ禍をどう乗り切るか」
参 加 者 54人
進行役 伊藤 かおるさん(株式会社コミュニケーションズ・アイ 代表取締役社長)
パネラー 上間 春江さん (子どものミカタプロジェクト 代表)
三村 仁志さん (障がい者支援施設ささらの里 施設長)
小岩井 清志さん(南安タクシー(有) 代表取締役)
磯尾 広志さん ((株)酒楽 代表取締役社長)
長野県知事 阿部守一
冒頭の知事あいさつの概要は以下のとおりです。
本日はパネラーの皆さんをはじめ、県民の皆さんと一体となってコロナ禍をどう乗り切るかというテーマで県政タウンミーティングを行いたい。県民の皆さんが思いを一つにして、協力して支え合ってこの危機を乗り切っていくことが非常に重要。私の考えや思いをお伝えし、会場の皆さんからも率直なご意見を聞かせていただきたい。
続いて知事から現状における長野県内の感染状況(陽性者数や病床数、感染警戒レベル等)の説明があり、さらに県として県民の皆様にお願いしたい事項である県外移動における慎重な行動や3密の回避、「“あかりをともそう”キャンペーン」や、年末年始の過ごし方等について呼びかけがありました。また、県が取り組む感染防止対策として、検査体制の強化、病院の病床数や病院設備の確保の説明があり、その他経済的支援や条例制定に基づく県民の皆様へお願いする様々な協力について説明がありました。
その後、進行役の伊藤さんのもと、各分野のパネラーの皆さんからコロナ禍における取り組みや現状についてお話をしていただきました。概要は以下のとおりです。
【上間春江さん(子どものミカタプロジェクト代表)】
臨床心理士として教育相談に携わっており、一番多い相談は、コロナ禍で子どもにどう対応したらいいか分からないということ。こうした中、子どもたちに焦点を当てて「子どもの声をZoomで聞く会」を企画した。また、お母さん支援ということで、「“コロナに負けない”信州応援基金」の助成を得て、オンラインで子育て相談を行う「子育てコミュニティスクール」を立ち上げた。教育現場におけるオンライン活用が大切であることを実感している。
【三村仁志さん(障がい者支援施設ささらの里施設長)】
コロナ禍での対応としてどうしても施設と外部の遮断ということになってしまうため、緊急的な利用者の受け入れが難しい。人権が優先するのか、それとも命を守る制限を優先するのかジレンマを感じている。すべてを制限するのではなく、地域状況を勘案して個別対応したいが、そのためには、どんな地域で、どんな経路で感染が広がっているかを知りたい。対応マニュアルを作成し、保健所をはじめとして協力してもらいながら、利用者の命を守っていきたい。
【小岩井清志さん(南安タクシー有限会社 代表取締役)】
前年と比べて宿泊者数が55%、タクシー利用者が79%減少。特に夜の飲食に伴うお客様が激減した。観光施設や宿泊施設、飲食店の廃業が懸念される。今後は、安曇野つなぐプロジェクト(※)により、感染防止策を講じながら関係省庁等の支援制度を利用していく。
(※)安曇野市における地域経済活性化事業と、市内事業者への感染症拡大防止対策の推進事業
【磯尾広志さん(株式会社酒楽 代表取締役社長)】
昨年の台風19号被害、今回のコロナの影響で飲食店の現状は非常に厳しい状態。商店街としてコロナ対策の取り組みをアピールするため、ウェブサイトを立ち上げたり、屋外で飲食できる「ナイトテラス」というイベントを企画するなどの集客活動を行っている。今後の展望は想定できないが、行政からの支援を期待しつつ、お客様が安心して来店できるようにしたい。
パネラーの発言をお聞きし、以下のとおり知事から感想がありました。
(上間さんの発言に対し)
普段以上に閉鎖空間にいるがゆえに課題がたくさん出てくる。上間さんの活動がもっといろいろなところで広がっていけば良いと思う。Zoomで聞く会で子どもから出てきた意見等を参考とさせていただきたい。
(三村さんの発言に対し)
三村さんの感染経路を知りたいという要望については、陽性者数の増加に伴い、情報の出し方を工夫したい。医療機関との連携については、医療側にも手伝ってほしいという声がある。医療と福祉がお互いに協力し合う体制が必要。
(小岩井さんの発言に対し)
「Go To トラベル」の年末年始における停止は、観光関係に携わる方にとってブレーキを踏まれる形となる。国に対してしっかりとした支援とセットでやってほしいと強く要望していく。
(磯尾さんの発言に対し)
飲食業は一番影響を受けてしまう業種と認識している。県も市町村に補助金を出してプラスワン消費促進事業を実施し、地域の消費が進むよう取り組んでおり、今後もどういう対策が必要か考えていきたい。
参加者からの主な意見等は以下のとおりです。
・松本市の保健所設置市への移行に向けた県と市の人事交流の取り組みがコロナの影響を受けるのか心配。
・コロナ禍において県立高校では遠隔授業の配信のための人材育成ができていない。
・知事は新型コロナウイルスの収束をどういう形で想定して取り組んでいるのか。
・県民が県の機関へ新型コロナウイルスに係る問い合わせをした場合は、電話を受けた窓口の職員は県民に寄り添った対応をするべき。
最後に以下のとおり知事の総括コメントがありました。
コロナ禍において、皆さんそれぞれ違う悩みや課題を抱えている。今問われているのは、人と人との絆。お互いを思いやって支え合う気持ちを強く持っていただくことが困難を乗り越えることにつながっていく。医療体制の充実等にも全力で取り組んでいくので、皆さんにも支えてほしい。我々が向き合わなければならないのはウイルスと戦っていくこと。この点を皆さんと共有したい。今後も率直に意見交換させていただきながら、同じ方向を向いて進んでいきたいと思う。会場の皆さんにも我々とともに一緒になって取り組みを進めてもらいたい。
(以上)
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