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更新日:2013年8月18日

平成22年11月15日 県政タウンミーティング資料

テーマ:『環境に配慮した地域づくりについて』

日時・会場

  • 平成22年11月15日(月曜日)18時~20時
  • 飯田市公民館

会議録

 

本文

事前説明
【司会】

 本日は大変お忙しいところ、「県政タウンミーティング」にご参加をいただきまして、誠にありがとうございます。私は本日の司会進行役を務めさせていただきます、長野県総務部広報課の青木弘と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 これから、県政タウンミーティングを始めさせていただきますが、本日の進行、進め方につきまして、私から事前にご説明をさせていただきます。最初に阿部知事からごあいさつを申し上げます。そのあと皆様方からご意見を伺ってまいりますが、意見交換に先立ち、県の取り組みについて担当者からご説明をさせていただき、意見交換に入らせていただきます。

 本日はあらかじめご案内していますとおり、「環境に配慮した地域づくりについて」をテーマとしております。テーマに沿った意見交換を中心に行ってまいりたいと存じますので、ご協力の程をよろしくお願いいたします。

 ご発言をご希望される方は、まず手を挙げていただければ、私のほうからご指名をさせていただきます。係の者がマイクを持ってまいりますので、差し支えない範囲でお名前、または活動されている団体名等をおっしゃっていただきまして、ご発言をいただければと思います。

 この際、初めに発言された方と関連した内容のご意見をお持ちの方につきましては、ご発言いただきましたら続いてご指名をさせていただきたいと存じます。こうしたご発言をいただいたところで一旦区切りまして、知事からそれぞれにご回答申し上げます。

 また、本日はせっかくの機会ですので、できるだけ多くの皆様方からご発言を頂戴したいと考えております。恐れ入りますが、ご発言の際には、要旨を簡潔にお話しいただきますようにお願いいたします。

 それから、本日のこの集会の会議録につきましては、お名前などの個人情報を除くなどいたしまして、後日、県のホームページに公開をさせていただきますので、あらかじめこの点につきましてもご了解をお願いいたします。

 最後に、皆様のお手元にお配りしました資料でございますが、この後、県からの説明の際にご覧をいただくA3判の資料と環境関連のパンフレット、それから、最近の広報ながのけん等を同封させていただいております。少し長くなりましたが、私からは以上でございます。

 それでは阿部知事、お願いいたします。

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 知事あいさつ
【長野県知事 阿部守一】
 皆さん、こんばんは。今日は「県政タウンミーティング」ということで開催をさせていただいたところ、本当に大勢の皆様、お集まりいただきましてありがとうございます。

 9月1日から県政を担わせていただいておりますけれども、私は、県民の皆様方に選挙期間中、県民の皆様方の確かな暮らしを守るということと、それから県民主権の長野県政を実現しますということをずっと訴えさせていただきました。前者のほうは、これからいろいろな政策を打ち出す中で、皆様方にご理解、そしてご協力いただいていきたいと思いますけれども。県民主権の長野県政を実現するということは、これはぜひ皆様方にも一緒になってやっていただきたいというふうに思っています。

 県民の皆さんの声が、県政あるいは行政に反映されていないんじゃないか、あるいは必ずしも何か本当の形でストレートに反映されてないんじゃないかということは、多くの方が思われている部分じゃないかと思いますけれども。その理由というのは、いくつか、私はあると思っています。

 一番大きな原因は、やっぱり今の中央集権型の社会、システムの中で、今日、県の職員もいっぱい来ていますけれども、皆さんからお話しいただいても、心の中ではそのとおりだなと思っても、でも、実は国が法律でこう決めているとか、あるいはこの補助金を使うんだったら、皆さんの言うことも分かるけれども、なかなかそうはいかないよということを思いながらやっている部分があります。私自身もそういうところがありますので、これは国と地方自治体、国と都道府県、あるいは国と市町村の関係を抜本的に変えていかなければ、皆さんの声は100%反映できるようにはならないと思っています。

 もちろん今までの日本の社会の仕組みが、中央集権型でうまくいってきたということも事実だと思います。それは、何も物がないような時代から始まって、物の豊かさ、テレビが欲しい、車が欲しい、エアコンが欲しい、そういった物の豊かさを求めていた時代であれば、皆さんの思いというのは大体同じですから、国が方向を決めて、みんなでその方向に行こうということで社会の発展はできたわけですけれども。

 今、もう、物の豊かさはある程度実現されて、多くの人たちが次なる幸せって何だろうなというふうに求める時代になって、私の考える幸せと皆さんの考える幸せというのは、もしかしたら全く同じじゃないかもしれないですよね。仕事をバリバリやりたいなと思っている人もいれば、もう少しのんびりしたスローな社会がいいんじゃないかと、いろいろな人たちがいる中で、次の日本の社会の目標をどうするかというのが、必ずしも見極めきれてないのが今の現状だと思います。何となく停滞感、沈滞感があるなというのは、私は次なる日本の目標が明確になってないということにあるんじゃないかと思います。

 ただ、いろいろな分野の施策で、これからも国が一律の目標を掲げて進んでいくのが本当にいいかといえば、私はもうそこから変えていかなければいけないと思っています。もちろん外交とか、防衛とか、あるいは通貨とか、そういう基本的な国家の統治にかかわる問題は、それは国がやってもらわなければいけませんけれども。

 例えば自分達の子どもの教育をどうするか、一々文部科学省に事細かに手取り足取りされていくのが本当にいいのか。あるいは身近な福祉をどうするか。本当に支え合いの仕組みがうまくいっている地域もあれば、全然隣は誰だか分からないような地域もあるのに、同じような仕組みを当てはめられて、本当に、我々、ハッピーになるのか、あるいは我々の税金の使われ方が本当にそれで一番有効なのかということを考えたときに、私は今よりもかなり地方分権を進めなければ、全体的な最適は実現できないんじゃないかというふうに思っています。

 そういう意味で県民主権を実現するためには、まずは地方分権、民主党政権は地域主権と言っていますけれども、国と地方の権限配分のあり方をより地方に手厚くしてもらう必要があるというふうに思っています。私は、地方に権限が来ればすべてハッピーになるとは必ずしも思ってないです。地方はそれだけの責任と覚悟がなければ、今までと変わらないか、あるいは今まで以上に悪くなる可能性もありますが。だけど皆さんの思いを反映させる県政を実現するためには、やっぱり分権していかなければいけないというふうに思っています。

 それからもう一つ、県民主権を実現するためには、県政と県民の皆さんとの垣根を低くしなければいけないというふうに思っています。何となく行政というのは、ちょっと我々と違うことを考えているんじゃないかとか、あるいは同じ物事を見ても、何か違う側面から見ていて、一生懸命やろうと思っているのに何かいつも我々の思いが通らないなというふうに思っている状況が続いては、これは皆さんにとっても不幸ですし、我々県にとっても、県職員にとっても不幸なことだと思います。そういうことを改善するためには、やっぱり率直な意見交換の場をできるだけ増やして、皆さんの本当の本音の声を我々もしっかり伺わせてもらうし、我々も、実はこれだからできないんですよとか、実は本当はここが問題なんですよいうのをざっくばらんにやりとりをさせていただくことによって、垣根をなくしていく。そして本当は、究極の形は、今日は皆さんと向かい合ってしまっていますけれども、同じ方向を向いて、一緒になって悩んで、一緒になって行動をしていく、そういう県政をぜひ作っていきたいというふうに思っています。

 そうした思いの中で、この県政タウンミーティングというのをやらせていただいていまして、今日で2回目ですよね、2回目になりますが。本日は飯田市での開催ということで、テーマは「環境」ということにさせていただきました。私、去年まで横浜市で副市長をやっていましたが、横浜市と飯田市の共通点はどちらも環境モデル都市だということですね。これ、政府から、頑張って環境の先進モデルを創れということで認定をしてもらっているわけですから、この飯田市を中心に長野県全体の環境行政、皆さんと一緒にどうしていくべきかと、今日は考えていきたいというふうに思っておりますので、ぜひ忌憚のない率直な意見交換をさせていただきたいと思います。

 県が主催すると何となく固くなってしまって、私は要望される側、何かそれで要望に対して、いや、それはできるとか、できないとかという立場になりがちで、もちろんそういう場面もあっても私はいいと思いますけれども、ぜひ、できればさっき言ったように、一緒になって何が問題なのか、一緒になってどうすればいいのかというのを考える場にしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。

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【司会】

 それでは引き続きまして、本県の環境政策につきまして、環境政策課の山本課長からご説明をさせていただきます。では課長、よろしくお願いいたします。

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 <県からの説明>

説明資料は、こちら(PDF:127KB)からご覧ください。

【環境政策課長 山本高明】

 皆さん、こんばんは。ただいまご紹介いただきました県の環境政策課の山本高明と申します。本日はこの県政タウンミーティングに際し、県の環境施策につきましてご説明申し上げる機会をいただきまして、ありがとうございます。

 それでは早速、資料に基づきましてご説明申し上げたいと思います。このA3の資料のほうをよろしくお願いしたいと思います。大変失礼ですが、座らせていただきまして説明をさせていただきますので、よろしくお願いします。

 本日の資料は、第二次長野県環境基本計画、これ、24年度までの計画期間でございますが、この施策体系に基づいて作成をしておりますけれども、中に書いてあります事業につきましては、現在行っているものを中心に掲載をさせていただいております。

 個別の説明に入ります前に、第二次長野県環境基本計画につきまして、簡単に触れさせていただきます。県では環境基本条例というのがありまして、これに基づきまして、平成9年度に環境基本計画を作っているんですけれども。地球温暖化への対応など、新しい課題にも対応する必要があるというようなことから、平成20年度に改定に着手いたしまして、地域懇談会や環境審議会への諮問あるいはその答申を経まして、平成21年2月に策定をしたものでございます。

 策定に当たりましては、長野県の環境をめぐる現状と課題ということにつきまして、ちょっと書いてはございませんけれども、1つは、地球温暖化が進行しているということ。2つ目が、廃棄物の発生が高い水準でこう推移をしているということ。それから3番目に、絶滅危惧種が増えるなど、生物多様性が劣化しているのではないかというようなこと。4番目としまして、光化学オキシダントやアスベストなど、身近なその環境リスクが顕在化といいますか、目に見える形になってきているというようなこと。その逆に、県民の皆様の環境保全に対する意識が高まってきているんだと、こういったようなふうにとらえさせていただきまして、これに対応できるよう将来の目指す姿を描きまして、これを総括した基本目標を、一番上のところに書いてありますように、「豊かな循環が育む水と緑のふるさと・信州」とさせていただいたところです。なお、目指す姿は、その右にありますように、5つの項目にまとめさせていただいておるところでございます。

 この基本目標と、特にこの5つの目指す姿に対応いたしまして、その下にありますように5つの施策体系を設けているところでございます。これにつきまして、簡単に触れさせていただきたいと思います。

 まず1つ目が地球環境の保全ということでございます。1.に地球温暖化対策、2.としましてオゾン層保護・酸性雨対策を掲げております。1.の地球温暖化対策としましては、信州エコポイント事業など家庭における温暖化対策とか、エコドライブの推進などの自動車からの排出削減対策とか、企業の省エネ対策支援など環境負荷の少ない産業を創っていこうとか。それから小水力、地下熱の利用、木質バイオマスなどの再生可能エネルギーの導入促進。あるいは二酸化炭素を吸収するもととしましての森林整備などを進めていこうと、こういったことを掲げさせていただいております。

 2つ目の四角でございますが、生活環境の保全でございます。1.としまして水環境の保全、ここには下水道など生活排水の対策も含んでおります。2.といたしまして大気環境等の保全。こういった地道な施策に加えまして、3.にありますようなダイオキシン対策など有害化学物質による環境リスクの低減ほか、いくつかの施策を講じていくこととしております。

 次に右のほうに移っていただきまして、3つ目でございます。自然環境の保全でございまして、1.として多様な自然環境の保全、2.自然との豊かなふれあいの確保のほか、3.として里地・里山の保全といったようなことを掲げさせていただいております。

 1.の多様な自然環境の保全ということでは、生物多様性の確保を第一に挙げてございます。先月、名古屋で生物多様性に関する世界会議、COP10が開催されましたけれども、県といたしましても、COP10でブース展示などを行ったほか、長野県としての生物多様性地域戦略を策定いたしまして今後の生物多様性の保全に努めていこうと、来年度の策定に向けまして作業を進めているところでございます。

そのほか2.にありますように、自然観察インストラクターの派遣や、環境保全研究所の自然ふれあい講座など、こういったことを開催しています。こちらの中にも自然観察インストラクターなど、県のいろいろな職を申し上げてお願いしている方がいらっしゃるかと思っております。それからまた3.といたしまして、森林や農山村の多面的機能の発揮や維持に努めようということを考えております。

 次に4つ目でございますが、資源循環型社会の構築ということでありまして、2つありますが、1つは廃棄物の発生抑制、再資源化の推進ということ。2つ目が廃棄物の適正処理の確保ということでございます。

 1.では、ここにありますように、リデュース、リユース、リサイクル、発生を減らすということ、それから再使用する、最後はリサイクルすると、こういった3Rの理念の浸透のほか、今年度から全県で展開をしております「食べ残しを減らそう県民運動」や、ここ飯田・下伊那地域では大きな運動としていただいております「レジ袋削減県民スクラム運動」を進めたり、信州リサイクル製品の建設工事などへの利用促進を進めております。

 5つ目は参加と連携ということでございます。1.といたしまして、県民総参加による環境保全活動の推進、2.として環境と経済の好循環、よい循環ですね、そういったものの創出ということを掲げさせていただいております。

 1.では、こどもエコクラブなどを中心とした環境教育、環境学習の推進のほか、環境パートナーシップといたしまして、信州豊かな環境づくり県民会議によります環境保全活動や、今年度で10回目を迎えました信州環境フェアの開催などを行っております。また、ライトダウンキャンペーンの呼びかけもさせていただいておりまして、本日のこの飯田・下伊那地域では、廊下に飾っていただきましたような、竹宵を活用いたしました大規模なライトダウンキャンペーンにもご協力をいただいているところでございます。ありがとうございます。

 また2.といたしましては、地域の特性を生かした再生可能エネルギーなど、環境を通じた経済・地域の活性化につなげていく努力をしてまいりたいということでございます。

 最後に資料の左下になりますけれども、共通の基盤的施策といたしまして、1つ目がいわゆる環境アセスメントの推進、2つ目といたしまして、環境保全研究所におきます調査研究を掲げさせていただいてあります。

 以上、県の環境基本計画に基づきまして、県の現在の環境施策につきましてご説明を申し上げましたけれども、これらの施策を実現していくためには、当然でございますが、県民の皆様、それぞれの主体的な活動が重要となりますので、よろしくご協力をお願い申し上げます。

 また、あわせまして、皆様方からのいろいろなご意見や、あるいはアイデアを生かしながら、環境保全に役立つような施策を進めていく必要があるというふうに考えておりますので、本日もいろいろ勉強させていただきたいと思っておりますが、今後とも忌憚のないご意見をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 そのほか資料といたしまして、生物多様性に関するパンフレット、それから信州エコポイントを紹介いたしますリーフレットをつけさせていただいておりますので、どうかご参照いただければと思います。以上でございます。

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【司会】

 ありがとうございました。それでは早速、意見交換に移らせていただきたいと思います。先ほど申し上げましたように、挙手をお願いいたします。挙手をいただいた方から、私の方からご指名をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(以下、司会の発言は省略)

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 1.竹宵まつり等の取り組みについて

【男性(No.1-1)】

 こんばんは。私、「100万人のキャンドルナイトin南信州」実行委員会の副会長をしております○○と申します。今日は、ここに何人か一緒の仲間も来ていますので、それぞれの分野でまた私の足りないところを、また説明していただきたいなと思っています。

 おかげでこの催し物というか、我々の計画は、今年で2回目になります。第1回目には約5,000人の人たちが集まっていただきました。今年は8,000人ということで、だんだん広がっているということです。今、ちょっとお手元に写真をお配りしておりますので、それを見ながら全体の流れをちょっとご説明したいかなと思っております。

 この飯田市においては、りんご並木というのが大きな町のシンボルであり、私達にとっては大事な町の中心を担っているわけです。そのりんご並木を光の幻想で包み込むと、そういうようなテーマと同時に、先程申しましたようにキャンドルナイトということで始めております。今日も知事を歓迎するべく、竹宵の皆さんが入り口に幻想的な明かりを灯していただいておりますけれども、そんなのを町の中に、りんご並木の中に並べております。

 同時に身近な空間ということで、裏界線(りかいせん)というのが飯田には、家と家の間に、いわゆる大火があった後についた裏界線という小さな道がございます。2メートルくらいですが。そんなのも、この写真でいきますと2ページのところに、これも地域の皆さんの、まちづくりの人たちが考えて、こういったものも並べていただいております。

 それから、もう一つ、今年、新しく、いわゆる蜜ろうというロウソクを作って、これについては、あと○○さんのほうに「蜜ろうアップル」ということでご説明いただきますけれども。そしてまたそれには、「あゆみ園」という授産施設の皆さんに、○○さん等々にお手伝いをいただいて、いろいろな方たちの協力で蜜ろうと、これはりんごの形をしたかわいいもので、あと知事にも持って行っていただきたいなと、皆さんにお分けするようにしてはおりますけれども、そんなことをしながらやっております。

 同時に、りんご並木と町の中だけではなくて、この周辺のいろいろなところに、要するにライトダウンをして、そういう今までの、我々、どうしても電気とか明かりというのは、一つの我々の象徴ではあったんですけれども。そういう機会をとらえながら、創意工夫をしながら、この竹宵まつりも今後いろいろなところに広げていきたいなと。それで竹宵のことをやっている5つぐらいの団体の皆さんに作っていただいたり、また今年は昼神温泉の皆さんにも参加をしていただいて、この地域全体で参加者の皆さんが増えておりますので、それぞれの思いと、それは必ずしも全部が一緒というわけじゃないんですが、それぞれできる範囲で頑張っているということで、これもまた県の皆さんとか、いろいろな方からご支援をいただいて、県の職員の皆さんにもお手伝いをしていただいていますし、飯田市の職員の皆さん、それぞれの人達がかかわっているということで、何とかここまで来ておりますので、これからも我々は頑張っていきたいなと思っております。

 それではちょっと、先ほど司会者のほうから関連する部分というお話がありましたので、ちょっと「蜜ろうアップル」について、○○さん、それから○○さん、それから竹宵を作成、今日は法被を着ていらっしゃる○○さんにも少しお話しをいただきたいと思いますので、マイクを回してよろしいですか。

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【男性(No.1-2)】

 こんばんは、キャンドルナイト実行委員の副会長の○○でございますが、今日は蜜ろうをちょっとお持ちしまして、これ、県の皆さんにぜひ使っていただきたいということで。

 この蜜ろう、大変にいろいろ環境の意味がございまして、実は昨年から始めたんですが、最初のときに○○先生、環境モデル都市の審査員でもありますが、来て、講演をいただいたり、お話しする中で、キャンドルが石油製品であるのはちょっと問題だなというご発言をいただきまして、みんなで実行委員会で考えまして、よりこの南信州ということと、それから長野県ということ、そういうことから、ハチミツの巣から蜜ろうを使ったロウソクを使うという形で、この地域の養蜂業者からハチミツの巣を求めまして、それを実は「あゆみ園」という福祉施設の人たちに手づくりで1個1個作ってもらったと。

 ちなみにこの1個のりんごが30グラムなんですが、ハチは6,000回往復して運ぶという、非常に意味のある、それだけのまた価値のあるものかなと。5,000個作りまして、約半分ほどはけております。1個300円で販売させていただいておりますが。いろいろな形で興味を持っていただいて、これをずっとしばらく続けていけるような体制ができたらなと思っております。どうぞ、この蜜ろうで火を灯していただければと思います。ありがとうございました。

 それでは「あゆみ園」さん、すみません、作っていただいた施設の。

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【男性(No.1-3)】

 今、紹介いただきました「あゆみ園」の施設長の○○と申します。よろしくお願いいたします。私、あわせて鼎(かなえ)竹宵の会のほうもやらせていただいておるんですけれども。地域づくりということで一生懸命やる中で、私ども障害者施設では、ただいま国の方で工賃倍増5カ年計画というのが打ち出されております。そうした中で、どうした形でもって利用者の方の工賃をアップすることがいいのかなということで、いろいろ模索する中で、竹宵の実行委員会の皆様のほうから、こうした仕事づくりといいますか、「蜜ろうアップル」を作ることによって利用者の方の工賃アップにつなげたらどうだろうかという、そうしたお話がございまして、今年、作らせていただいた、そんな経過がございます。おかげさまで、今年、ご利用いただいた方、一生懸命作って、そこの知事の前にあります蜜ろうをたくさん作ることができましたので、ご報告させていただきます。ありがとうございました。

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【男性(No.1-4)】

 それではちょっと竹宵について説明させていただきます。知事さん、先程はありがとうございました。6年前に川路から始まりまして、今、座光寺、鼎、八幡、南原と5カ所になりました。そして豊丘村、喬木村にも飛び火いたしまして、今年、阿智の昼神温泉にも催し物をやっていただきまして、南信州の本当に風物詩となって定着してきております。

 今、○○(No.1-1)さんからも説明がありましたように、6月のキャンドルナイトのときには、そのりんご並木に何千本という竹を並べさせていただきまして、周りの電気を消していただき、今年で2年目ですけど、本当にギャルの方々が火をつけさせてほしいということで、大変定着してきて人気も出てきております。

 ご承知のとおり、竹やぶというのは、本当にまずい料理と同じようにダシが悪いんです。本当にそんな中で、急斜面だとか、そんな場で、雪が降れば道に倒れる。それから高齢者が農家をやっている中で、田んぼだとか畑にみんな覆いかぶさっているんですが、それを私たちが一生懸命切ってやると、その周りの方も喜ばれて、また作品を作ってからもみんなに喜ばれるということで、大変私たちはそれに生きがいを持っております。だからこれ、どんどん、どんどん、増えていくものと思っております。

 今年は、私たちの団体は、渋谷区の表参道に50本ばかり竹を飾ってまいりました。渋谷区長からまたご要望で来年はもっと増やして欲しいということで、向こうの東京の方にも喜んでもらっております。

 皆さんもこの、本当にこのキャンドルナイトのロウソクの明かりを見てもらい、そして地球温暖化だとか、そういうこともみんないろいろ考えていただきたいと思います。また、今、地方事務所の所長さんもいますけど、2年前は、地元材活用の部で、それこそ事務所長賞をいただきました。ありがとうざいました。

 それで昨日、一生懸命作って、かなり手の込んだものです。さっきも見ていただきましたように、ここに飯田のポイントがありますので、知事さん、長野に行かれましたら、長野のところにもポイントをつけてもらいまして、いろいろな中、悩んだときは、これにロウをともしてもらって、いろいろないい案を浮かばせてもらいたいと思います。

 ロウソクは後ほどサービスでつけますので、お持ち帰りください。

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【長野県知事 阿部守一】

 ありがとうございます。これ、事務所に置かせていただきます。

 

【男性(No.1-4)】

 お願いします。

 

【男性(No.1-5)】

 変声期でございまして、ちょっと聞きにくいかもしれませんが。竹を使おうということで、竹やぶの弊害は、今、○○(No.1-4)さんからお話があったとおりでございます。私、川路地区と言いますと、ちょうど天竜峡の地域でございます。そこでマネジメント事業推進協議会というののメンバーをやっております、○○と言います。百姓の三男坊に生まれて、38年ほど外へ出稼ぎに行っておりましたが、家庭の事情で8年ほど前に帰ってきて、現在、百姓をやっております。

 竹やぶは、現在、放っておきますとどんどん農地を侵食する。それから、今、話があったように、冬は雪が降ってこう道路をふさぐ。あるいはやぶ蚊が出る。こんなことで、竹を何とか使いたい。あるいは環境を良くしたいということから始まって、実は竹やぶ無管理の状態を竹林にしたいなと、こんな思いで活動を、今、しておるところであります。

 竹やぶを竹林にするために竹を伐採しますと竹が出てくると。こいつをうまく使いたいなとこういうことで、現在、取り組んでおりますのは、一つは竹の粉を生産しようと。これが50ミクロンから100ミクロンくらいの大きさの竹の粉であります。これ、竹の繊維を直角方向にカットしますので、その繊維分は全く残らない。その昔に、30年ぐらい前ですか、植繊機(しょくせんき)といって、こうつぶしまして動物に与えたりしたんですが、これは繊維が残っているので、胃に刺さったり腸に刺さってガンのもとになったということで、竹の利用が一時期だめだったんです。ところが竹の繊維をぶつぶつ切ると。こういう方向にカッターを当てましてね、繊維を切るということで繊維質が全然残らないということで、こういうものを約1年、豚に与えてテストをしました。

 豚というのは、10頭から12頭、子豚を産むらしいんですが、特に梅雨期、6月ごろは下痢をして1頭から2頭亡くなって死んでしまうと。こういうことのようです。親豚にえさと同時にほんのこの一握りを与えますと、そのちょっと言い忘れましたが乳酸発酵させてあるんですが、竹の粉を。それを与えますと、実は死亡率がゼロと。親に踏まれて亡くなる子豚はおりますけど、下痢をして体調不良で亡くなるというのはゼロになりました。親豚が17頭レベルの養豚場ですけど、これは非常に小さな養豚場ですが。年間50頭の売上が増えたと。子豚が死なないからその分出荷できるとこういう結果が出ました。

 もう一つ、これ、竹の粉のせいだけではないと思いますが、管理もよくなっているというふうに思いますけど。豚の上質肉というんですかね、何か肉のランクがあるらしいんですが、それが3割くらいだったものが、1.5倍くらいに増えたというようなことで、この竹の粉に一つ大きなヒントがありそうだなという結果が出ております。これ、栄養分はほとんどないんです、竹には。ところが免疫性とか、乳酸発酵させている関係で、腸といいますか、胃から腸への活性化というんですかね、こういうことのようです。

 それから竹チップをもう一つは作ろうというようなことで、これが竹チップでございます。竹をもろにチッパーで砕いた。これを畜ふんに混ぜて堆肥化すると。それ作った、豚のふんでありますが、中に模様があるのが竹のチップでございます。少しにおうと思います。実はこれ、堆肥をつくる過程において、温度が約10度くらい上がります。それから温度がサチュレート(saturate飽和)するまでに3日くらいかかっているものが2日くらいでサチュレートするというようなことで、堆肥をつくる意味では非常に有効に働きます。

 というようなことで、今、まだここまでしか行っておりませんが、あと切った竹で竹細工、あるいは今日やっております、文化的活用と言っていいかどうかわかりませんが、こういう活動に使えるなと。この辺につきましては、あるいは竹林になりますと竹の皮、これは抗菌作用がありますので。とか、タケノコ(筍)の生産。

 このあたりを見ますと、我々の地域も高齢化しておりますけど、人間、生涯現役というようなことで、年をとっても、何て言いますかね、世の中に出ていく場面を作れるかなと、こんな活動をいたしております。まだ途中でありますが、また何かご支援いただければとこんなふうに思います。以上です。

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【長野県知事 阿部守一】

 今の○○(No.1-5)さんの、例えばその堆肥化する、畜ふんと混ぜて堆肥化するみたいなこと、こういうのっていうのは、何か、どこかの研究機関か何かに相談してこういうことをやっているのか、どういうふうにしてこういうことを。

 

【男性(No.1-5)】

 経過を言いますと、平成14年くらいに竹宵を始めた本人なんですが。で、やってきて、やっぱり何か竹にこだわったことをやっていこうというようなことから、当初はここまで考え方が洗練されていなくて、シュレッダーをかけた竹をもらって堆肥を作ったりしました。ところがなかなか良い結果が出ない。そういうときに、この機械は静岡で開発した機械なんですが、そこの社長と知り合うことによって、こんなこともあるぞというようなヒントをもらいまして。それで、まだ研究所に相談はしていませんが、とにかくまずやってみようと。まずやってみないと聞いた話だけではまずいなという、今、段階でございます。

 

【長野県知事 阿部守一】

 では実験的にやっているということですか。

 

【男性(No.1-5)】

 はい。ですから、専門的にお話を伺えば、もうちょっと合理的に、効果的にできるかもしれません。それはこれからだと思っております。

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【長野県知事 阿部守一】

 わかりました。竹宵、今日、そこの入り口のところで、本当にやっていただいて大変ありがたいなと思っていますし、ぜひこれ、さっき渋谷の話をされていましたけれども、どんどんちょっとほかの地域にも発信していくようにできればいいなと思いますので、ぜひ一緒になって取り組ませていただければと思いますので、よろしくお願いします。

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 2.家庭用燃料電池発電機の普及について
【男性(No.2)】

 知事さん、遠くまでどうもご苦労さまでございます。私も、今のその竹のお話を聞いておって、本当にすばらしいことをやっておられるなと思って感心しました。それで、私、実は○○と申しますけれども、環境問題についてちょっと興味がありまして、図書館に行きまして本を見ていましたら、こういう本が出てきまして、目に入りまして。これ、著者がジェレミー・リフキンという方で、これ、ワシントンDC、世界各国の最高経営責任者や企業重役に講義を行っている。現代社会を総合的に分析、批評し、その視野の広さとデータの緻密さに定評があると。多くの国家元首や政府高官のアドバイザーなども務めているという方でございます。

 この方の書いた本の中に、こういうことがあります。これ抜粋してちょこっとなものであれですけれども。実はこのままですと人類は重大な転機を迎えることになると。それで、ではどうしたらいいんだということで、今までは化石燃料に頼って発電やなんかをいろいろやってきたという、エネルギーを取り出してきたということで、このままではまずいということで、ではどうするかということになりますけど。無尽蔵で、しかも遍在するものがあると、この世の中に。それは空気、酸素と水素であると。これを融合することによって、極めて効率のよいエネルギーが取り出せるということで、さらにその排出物は水だけというもので、皆さんご存じだと思いますけれども、燃料電池発電機でございます。

 この家庭用の燃料電池発電機を、一般家庭とかそういうところに、これ一坪ばかりあれば設置できるということで、これ、今、国の補助金も入れると1軒当たり180万円ばかりで購入できることになっておるんですけど。実は長野県で、昨年の10月だったか11月だったか、鼎の○○工業さん、社長さんが、長野県で初めてこの家庭用燃料電池発電機を購入されて、今年の12月に完成するとかということを聞きました。それで、こういうものをなぜ普及させないのかと非常に不思議に思っておるんです。それで、これ、普及させるには、やっぱり国策というか、国家プロジェクトで取り組むべきじゃないかと思うわけです。

 それで、太陽光発電の約4倍の発電効率、太陽光発電が大体20%くらいです、効率が。それで燃料電池発電機が約85%、圧倒的に効率がいいということで。これを長野県の基幹産業に、家庭用燃料電池発電機製造特別区の指定を取りつけて、国家プロジェクトで取り組むように政府に要請するべきじゃないかと思います。そして、これ、燃料電池発電機は、ご存じだと思いますけれども、365日、いつでも70度のお湯が沸いておるということで、お風呂にいつでも入れると。床暖にも使えると、ビニールハウスにも使えるということで、非常に効率のいいものだということであります。

 したがいまして、「入るを量りて出るを制す」と言いますけれども、今、大変深刻な事態で、雇用問題が非常に深刻です。それで、この産業を導入することによって、雇用創出ができるということもあるわけです。例えば太陽光発電を設置しますと、設置後、ほとんど雇用が生まれないんですね、太陽光発電の場合は。ところが家庭用燃料電池発電機を購入すると、そのあと水素ボンベを運ぶというような仕事だとか、当然のことながらその家庭用燃料電池発電機を製造するところに勤めることができるとか、雇用の創出ができるということで、非常に一石二鳥とか三鳥とか、そういう、環境にもやさしいということで、ぜひともこれを長野県の基幹産業に育てていただきたいというふうに思うんですがいかがでしょう。

 それで、先程の竹を有効利用ということでございますけれども。水素は、あるところからちょっと耳に挟んだんだけど、いろいろなところからとれるんだということで、植物からもとれるようなことをちょっと聞いたんです。それで先程の竹は1年間に10メートルも伸びるものですから、その竹から水素をとり出すことができれば、全国に竹を、竹の育たないところもあるかもしれないけど、大体のところは育つと思うもので、それを、水素をとるために生産すると。竹を生産してそれを。そうすればもう、循環型社会、それこそすばらしいエコロジーのライフスタイルが完成すると思いますので、ぜひとも知事さんにご尽力いただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

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【長野県知事 阿部守一】

 僕は、実はこのジェレミー・リフキンさんの水素エコノミー、だいぶ前に読んで、非常におもしろいと思いました。おもしろいというか、今までの社会のあり方を変えなければいけないという強い示唆を受けた本の一つです。私は横浜にいたときに、横浜は燃料電池車、横浜市が持っているわけではないんですけれども、研究開発していて、エコカーワールドというのを環境ショーと一緒になって、毎年、みなとみらいでやっているものですから、それ、燃料電池車にも乗せてもらったりしたこともありますけれども。

 これから、何ていうか、温暖化対策とか、これからの社会を考えたときに、一つの考え方とか方向性としては十分あるんだろうなというふうに思っています。ただ、コストの問題とか、あと水素は、多分取り扱いは非常に難しい部分もあるし、今の時点でそんなにどんどんどんどん広がっているという感じにはならない。自動車はむしろ燃料電池車という感覚から、むしろ電気自動車のほうに来ているので。

 ただ、この考え方で、私は一番、今、○○(No.2)さんの話にもありましたけれども、さっき地方分権の話をしましたけれども、このエネルギーの分野の、環境問題の話というのは、裏腹はエネルギーの問題だと思うんですけれども。エネルギー問題が極めて集権的な仕組みになっている。エネルギーのその配分がですね。化石燃料に依存しているということ自体が、石油、石炭、いずれにしても莫大な装置産業ですから、発掘、採掘から始まって、石油メジャーがある意味で方向性を全部左右しているわけですね。それ、私はこのエネルギーの分野において、今のままの状況が続いていくことはあまりよくないと。あまりよくないというか、資源の有限性というのもあるし、それも埋蔵年数は、どんどんどんどん何か、いつ終わるんじゃないかと思えば、だんだん新しいものが発見されて増えていますけれども。いずれにしても有限なエネルギーであるし、あと集権的なエネルギー機構というのは、実はある意味で脆弱性があると思っているんですね。中央集権、地方分権の話も同じですけれども。どこか1カ所問題が起きると、もう全部、かつてのオイルショックのように、どこかが一つうまくいかなくなると全体のシステムがうまくいかなくなってしまうという部分があるので。

 私はこのエネルギーの分散化、もっとローカルが、例えばバイオマス発電とか、太陽光発電なんかもそうだと思いますけれども。もっとローカルでそのエネルギーを創造する、エネルギーを創るというような仕組みをしっかりと考えていくことが重要だと思っています。その中で、水素エネルギー、燃料電池というのが、ちょっとどの程度これから可能性があるかというのは、私はよく研究しなければいけないと思っておりますが。いずれにしても、その分散型のエネルギーシステムというのをこれから考えていかなければいけないというふうに思いますので、ちょっとそのやり方とか、具体的にどのようなエネルギーシステムが一番望ましいのかということについては、長野県の特性も含めて考えなければいけないのかなというふうに思っているんですけれども、いかがですかね。

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【男性(No.2)】

 この燃料電池発電機がどんどん普及すれば、いろいろなメリットが考えられると。例えば原子力発電所が撤去できると。送電線も撤去できると。電柱の地中化も必要ないと、電線の地中化も。したがって、取材ヘリコプターやドクターヘリが引っかかって落ちることもないという、いろいろなメリットがあるというふうに思いますので、グローバルに。

 

【長野県知事 阿部守一】

 私もだからローカル電源というかローカルエネルギー、分散型エネルギーというのは、まさにそういう発想です。どういう仕組みが一番望ましいのかというのは、あまり複雑なシステムよりはむしろ、極めて単純な、それぞれの家庭とか、それぞれの地域で十分コントロールできるようなものを考えていく必要があるのかなと思いますが。

 

【男性(No.2)】

 いや、燃料電池発電機は、非常に簡単なというか、いわゆる何ていうか、システムとしては非常に複雑ではないものですから、ぜひもっと加速度的に、加速度を高めるというか、そういうふうにするべきじゃないかと。それでその風力発電だとかいろいろありますけれども、ああいうのはものすごく効率が悪いですよね。だから一番効率のいいものを、集中的に税金を投入して後押しするということが最も賢いんじゃないかと思いますが。

 

【長野県知事 阿部守一】

 基本的にその考え方に、私は異論はないんで。だからその燃料電池がどうして現状広がらないのかというところはなぜなんですかね。

 

【男性(No.2)】

 それ、そのことでちょっと聞いたんですけどね。これはある方が言っていましたけど、今の現在のエネルギー産業、例えば原発だとかいろいろなところの発電システムに携わる人たちが、あまりにもすぐれたものであるために競争にならないと。もうそれが発展してしまうと。したがって、足を引っ張っているんだと、妨害しているんだということを耳にしました。

 

【長野県知事 阿部守一】

 そこは、ちょっと私はよく分からないですけれども。いずれにしてもその社会のあり方を変えていかなければいけないというところは、私もそう思いますし、実はこの水素エコノミーという本は、ずっと何ていうか、これはすばらしい本だと思って、本棚の中に除けておいた本の一つなので、基本的な発想については全く同感です。

 ただ、では具体的にコストとか、本当のその普及を考えたときに、どういう形が一番望ましいのかということについては、よく考えなければいけないのかなと。ここにも、この本にもまさに、今、コピーをいただいたのを見ておりますけれども、水素エコノミーに移行するにはインフラ整備を初め、手間暇、お金もかかるのでいろいろ課題があるというふうに著者自身も書かれているので、これ、訳した人が書いているので、ちょっとそういった課題がどういう課題があるのかということについては、しっかりと検討する必要があるのかなと。

 ただ、何度も繰り返して申し訳ないですけれども、エネルギー供給の仕組みとかあり方自体を変えていかなければいけない時期に来ているんじゃないかということは、私は同じ意見であります。

 

【男性(No.2)】

 だから一歩踏み出すと。ただ足踏みをしているんじゃなくて、踏み出すということが大事じゃないかと。

 

【長野県知事 阿部守一】

 だから、別に踏み出さないと言っているわけではなくて、どういう手法が一番望ましいのか。これはやっぱり例えば電力会社、ガス会社がある中で、いろいろなエコな商品、売っていますよね。そうしたものがある中で、何ていうか、採算ベースに片方で乗せて広げてなければ、いつまでもその税金を投入してやっていくというようなものでは、私はないだろうと。そうしたときに、本当に市場ベースで回っていくものとして望ましいエネルギー源って一体何かということは考えていかなければいけないだろうと思いますがね。

 

【男性(No.2)】

 それで、繰り返しになって申し訳ないですけれども、先程の風力発電だとかいろいろ、非常に効率の悪いところに補助金を出して、それこそ無駄遣いだと。効率の最もいいものに集中的に出せば成長すると。成長すると困る人たちもいるわけ、逆にね。中部電力だとか、そういう人たちは、俺たちの電気が売れないようになってしまうじゃないかとこうなるわけです。ところが、私も言ったんです、電力会社に。あなた方が燃料電池発電機を作って売ればいいじゃないかと。転換する、もう発想の転換ですよ。ダイレクト発電、ロスがものすごくあるもので、送電線で引っ張ってくると。だからそういう無駄遣いは極力やめるようにしたらどうかという話なんです。

 

【長野県知事 阿部守一】

 まあそうですね。私の方がむしろ過激なのかもしれないですけれども。電力会社も、今、メガソーラーとか、飯田でもやっていますよね。電力会社もそのエネルギー源の多様化というのは、少しずつは取り組み始めています。川崎でも、東京電力がメガソーラーをやっていますけれども。そういう取り組みももちろん大事だと思いますが。

 私は、さっきの分権の話と同じで、よりローカルなエネルギーのあり方、エネルギーシステムのあり方というものを考えていかなければいけないんじゃないか。それは、太陽光とか太陽熱利用というのは、ある意味で個人の家庭でもできるような仕組みですけれども。そういう方向性が一番、今、望ましいとされている部分がありますけれども、本当にそういうのがいいのかどうかというのは、考えなければいけない部分があると思いますけれども。

 しかしながら、私は今の時点で、直ちにその燃料電池が本当に一番ベストなのかということについて、自分自身、その知見を持ってないので、そこについてはよく考えなければいけないと。私自身が十分理解できてないんで、いや、それはそうですねというのを、今、ここの場では申し上げられないということで理解いただければと思いますけれども。

 

【男性(No.2)】

 長野県だったかと思うんですけどね、ある民放で、燃料電池について取り組み始めたということをチラッとニュース番組で見たんです。どこだったか、ちょっと・・・。

 

【長野県知事 阿部守一】

 燃料電池は、先程も言ったように、自動車にしても、家庭用にしても、もう既にあるわけですよね。それが広まってないし、それは政府の方針で広めてないから広まってないというご意見かもしれませんけれども。そこのところはどうしてかというのは、それはよく検討しなければいけないし、ですから、おっしゃっていることに私は反論しているつもりは全然ないので、基本的な考え方は分かりますけれども、具体的な手段として本当に何がベストなのかということは考える必要がありますねということを申し上げているので、ちょっとこれ以上やっても同じことの繰り返しになってしまいそうなので、いいですかね。

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 3.ノーマイカー通勤、自然エネルギーへの補助について

【男性(No.3)】

 私は長野県の飯田市のほうで地域のエネルギーに対して取り組みを行っております、おひさま進歩エネルギーの○○と申します。よろしくお願いします。はるばるようこそ南信州へお越しくださいました。阿部知事のほうは、環境エネルギー政策研究所の特別研究員ということで・・・元ですか、失礼しました。本当にローカルエネルギー、またこのエネルギーというところに、非常に積極的なご発言をされるということで、私も期待をしておりますけれども。

 今あります制度の中で、まずノーマイカー通勤というのがありますね。まずやっぱり地域の中で出されるCO2を削減するというところを、まず一番最初に本当にやるべきことだと思っております。そこで実際に私どもが取り組んでいる中で、何とかもう少し普及をしたいというふうに思っているんですけど。

 そう考えたときに、例えば地域の中でもう少しお金を落としてもらえるようにというか、「ダブルエコ」ということで、地域、そこの近所に通われている方が、そちらの車を通勤に使わずに、実際、電車やまたバス等の公共交通で通われるというような仕組みを作られていると思うんですが。

 それにあわせて、地域でそのまま、例えば買い物等をされて、そこでお金もあわせて落としていただきながら、せっかくだからそのノーマイカーにする通勤を楽しんでもらうと。そっちをむしろ、その期間を楽しんでもらえるような何か取り組みというのもあわせてやれればいいなというふうに考えてやっております。実際にそこで、地域の商店街の方々にご協力いただいたりしながら、その期間、そのノーマイカー通勤に協力していただいたら割引をしますよとか、何かそういう取り組みを一緒にしていただこうというような取り組みをやっているんですけど。

 そうしたら、いろいろと実際意見が来ました。まず、実際ノーマイカー通勤はやっているけれども、行政関係の方が知らないじゃないかと。まずこれが最初に言われたことでして。お客さんに実際そういう方がいるけれども、チラシさえも持ってきませんよと、ノーマイカーだよという、それでやっているよというような発言も聞かないということで、ぜひ行政関係の方でまず積極的に皆さんにご協力いただければというふうに思いました。やはり内輪が固まってこそ、ほかの方々も一緒にやれることじゃないかと思いますので、それをお伝えしました。

 次に酔っ払って実際そこで楽しんでいただいても、帰る時間に電車がないとか、バスがないとか、結局、そのノーマイカー通勤を実施しても、そこで自分たちが困ってしまうと。そういう現状があるかと思いますので、何とかそこも、その期間だけ例えば公共交通を少し増やしてもらって、日ごろ乗ってない方も協力できるような、何かそういう仕組みを公共交通の方々と協力していただけたりとか、できればありがたいなと思いました。

 すみません、もうあと1点あります。続いて、現在ある補助金に対してどういうふうに考えられていらっしゃるかなと思いまして。まず国から、今、エネルギーに対していろいろと補助金が出ております。それ以外にも、県で補助金を出しているところもあれば、税制の優遇ですとか、また、今、長野県では信州エコポイントという形とか、また市町村では、各新エネルギーに対しての補助金というような形があるかと思いますが。

 長野県として、そういった使う側に任されている補助金というだけではなくて、地域に合った、まさに先ほどおっしゃられたローカルエネルギーということですから、その地域、例えばこの地域だったら、お日さまの日射量が非常に高いとか、あとは森林エネルギー、森林バイオマスは、地域の中で面積80%以上占めていたりしますので、そういった材料を使われた、扱った、地域に合った自然エネルギー。こういったところに対して、例えば市にだけ任せていると、あるところではすごく手厚い補助が出ている。ですけれども、別の周囲の町村だとほとんど補助が出ていないと。そうすると、そこで熱い思いを持たれた方もなかなかこう協力できないとか、そういうこともありますので、もう少し使う側に任せるだけではなくて、市町村に向けての自然エネルギーの補助の予算化というか、そういったところで何か全体的な施策を打っていただいて協力いただければ、普及につながるのではないかと、私、思いました。以上であります。

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【長野県知事 阿部守一】

 ありがとうございました。マイカー通勤って、それ、どういう、だれが主体で、おひさま進歩でそういう運動をやっているということなんですか。あっ、県のやつ、県でやっているのに行政関係者が知らないということですか。

 

【男性(No.3)】

 はい、そうです。

 

【長野県知事 阿部守一】

 それは一体、それは何、ちょっと課長からその辺は。

 

【環境政策課長 山本高明

 県でノーマイカー通勤、昨年からスタートしてやっているんですけれども。今年、2回やらせてもらいました。そのときに飯田・下伊那地域では、おひさま進歩さんとか地域の方にご協力いただきまして、マイカー通勤をしないで地域のお店へ行ったときにはサービスをしていただくという、いわゆる、今、お話のあった「ダブルエコ」というようなことを取り組んでいただいておるんですけれども。そういったサービスがあるということを知っている人が少なかったという意味だと思いますが。そのチラシを持っていった人が少なかったということで聞いていますので。

 

【男性(No.3)】

 私どもの、確かにその取り組み自体に対して参加者が少なかった、それはもちろんあります。ただ、ノーマイカー通勤自体に積極的に参加されていらっしゃる行政の方が、知られているか、知られてないか、ちょっとそこまでは全部は把握できてないですが、非常に少なかったという・・・

 

【長野県知事 阿部守一】

 それはちょっと、私は、実はそのノーマイカー通勤の話を環境部から聞いたときに、ちょっと今みたいな話は聞いてなかったんですけど、やるからには本気でやらなければいけないと。やるからには、何かやっていますというアリバイではいけないと思っているので、ぜひ本気でやってくれという話をしているので、山本課長、本気でやってください。

 というか、何ていうか、環境問題全般についてそうなんですけど、何となくこんなこともあんなこともやっているということで終わってしまっては、多分意味がないというか、税金の無駄遣いになりかねないので、やるからにはもう徹底的にやって、徹底的にやれないものはとりあえずやらないというほうが、私はいいんじゃないかなと思っていますので。

 事業仕分けの議論も随分県議会でもされていますけれども、多分やっていても参加者が少ないとか、やっていても効果が上がってないというのは、真っ先に廃止の対象に私はならざるを得ないんじゃないかという気がしているので、ぜひやるからにはしっかり成果を出さなければいけないし、やるからには皆さんにも参加してもらうようにしていきたいというふうに思います。

 それから補助金の話は、これは非常に悩ましい話だというふうに思って伺っていたんですけれども。

 例えば福祉の分野みたいに、ある程度固定化しているという、国と県と市町村の役割が固定化している分野というのは、誰がやるか決まっているんですが、例えば新エネルギーとか、新しい、地球環境に対してどう取り組むかみたいなのは、必ずしもそこが明確じゃないと。結局、国も県も市町村もみんなで同じことをやったりとか、逆に国も県も市町村もみんなでやらなかったりとか、そういうことになりがちだと思っています。

 私は、今の、例えば太陽光への補助金とか、これも、去年の事業仕分けを思い出しますけれども、それこそISEP(環境エネルギー政策研究所)の○○さんとかは、もう固定価格、買い取りに一本化して、もう補助金はやめるべきだという主張をされていたと思いますけれども。一番悪いのは、何となく中途半端にみんながちょこちょこっとやって、結局本格的な改革に結びつかないというのが一番問題だと思うので。私は、本当は政府が、国がもう少し自然エネルギーについて、どういうスタンスでいくのかというのをはっきりと出してもらわなければいけないんじゃないかなと思っています。

 はっきりとなかなか出してこないのは、経済産業省と環境省と必ずしも同じ見解じゃないというところがあると思いますので、そういうところをやっぱり、本当の意味での政治主導で乗り越えていってもらいたいなというふうに思いますし、政府が変わらなければ地方自治体は何もしないのかというふうに言われても困るので、エネルギー政策という観点は、自治体の場合は、どちらかというと弱い分野だと思いますけれども。そこら辺は今後の長野県政を考えるに当たっては、しっかりと持って取り組むようにしていきたいと思います。その過程で、県と市町村の役割分担のあり方というのも整理していかなければいけないのかなと思います。よろしいでしょうか。

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【男性(No.3)】

 すみません、阿部知事自身は、そのあたりはどういうふうにお考えですか。

 その、今後の役割分担というところで、長野県として、そうですね、補助金もそうですが、エネルギー政策に対してということです。

 

【長野県知事 阿部守一】

 一つは、今のエネルギー、例えば発電事業にしても、巨大なインフラを持ってやっていて、そこは国が明確なビジョンを示してもらわないと、これはまた都道府県レベルでばらばらな取り組みというのは、あんまり効率的ではないのかなというふうに思います。ただ、今の地球温暖化への対応なんかを見ていると、とてもじゃないけど遅すぎるというので、東京都を初めとして頑張っている自治体が多いので、多いというか、あんまりまだ多くないと思いますけれども。政府の取り組みを助長するような形で、政府がやらなければ広域自治体である都道府県が、もう少し踏み込んでやっていかなければいけないのかなというふうに思います。よろしいでしょうか。

 

【男性(No.3)】

 ありがとうございました。

 

【環境政策課長 山本高明

 ノーマイカー通勤ウィークの関係でございます。ちょっと知事、よろしいですか、一言だけ。ノーマイカー通勤ウィーク、県下、各事業所にご協力をいただいてきまして、昨年度と今年度やっているんですが、今年度は約8万5,000人の方に参加をしていただきまして、7万リットルの燃料使用の削減につながりまして、CO2削減は162.2トンという結果になっております。これをもっとさらに大きなものにしていくべく、頑張っていきたいなというふうに思っておりますので、また来年度も、各地区におきましてもご協力をお願いできればと思います。よろしくお願いします。

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 4.アレチウリ対策について
【男性(No.4)】

 私、飯田市の川路の地区の役員をやっている○○という者でございます。環境整備の関係で、私たちの地区、一生懸命やっているわけですが。今日、お配りをいただいた信州の生物多様性というのを1枚めくっていただきますと、こちらにアレチウリの関係のことが載ってございます。アレチウリの関係につきましては、私どもの川路は天竜川がございまして、今、天竜川の河川敷はアレチウリが全面的にもう覆っております、両岸とも。そのアレチウリの退治のために、地区の人たちあるいは行政の方々が出て、100人以上の方が出て、今年も駆除をいたしました。しかしながら、またすぐいっぱいになってしまうんですね、アレチウリで。

 これを見ますと、地区、行政等、連携して、外来植物の駆除を行っていますという記事でございますが、何かこのアレチウリの退治には、本当に、今、どうやってやっていいのか、地区の取り組みだけでは、もうお手上げの状態であります。天竜川整備公社がございますが、それらと一緒になって、今、対岸の龍江、あるいは竜丘の人達とも、どのような退治の仕方をしていったらいいかと、今、一生懸命になって考えているんですけれども、人海戦術ではもうどうしようもない段階です。天竜川のみならず、それに注いでおります支流も、今、アレチウリに覆われている状況であります。

 いわゆる除草剤の散布で退治をすればいいんですけれども、除草剤を使うということに対しては、これ、非常に環境の面から抵抗があるわけでございます。また焼却処分もできるわけですけれども、ほかの植物も燃えてしまうというようなことで、長野県で、他の地区で何かこういった成功した例があるのか、あるいはこれには全県統一の行動日、7月の最終日曜日でやっている。これで1回だけやっただけで、おそらく成果は上がってないと思うんですね。これはもう抜本的に考えないとどうしようもない状況であると私は考えますが。

 例えば機械力をうんと使えるようにして、除草機を使ってできるようにするとか、そういった環境整備から始めて、まずそういう状況整備から始めていかないと、人海戦術では追いつかないと思っておりますので、そこらをお願いしたいと思います。

 

【環境政策課長 山本高明

 いろいろ駆除にご協力をいただきましてありがとうございます。このアレチウリの対策につきましては、先ほどの全県統一行動日は、平成18年から毎年7月の最終日曜日をその統一行動日ということでやっておりまして、昨年度が約1,000人参加、その前は1,300人、そういった形で、全県、行動しています。

 それからアレチウリの駆除につきましては、平成17年度から、県や市町村職員あるいは地元自治会の皆さんを対象といたしまして、駆除の指導者研修会というようなことをやっております。私も、2年間連続でその統一行動日のときに、県庁の近くのところで実際に抜き取り作業に従事をしておりますけれども、実際に駆除する際には、やはりそういう機械的なものが使えないと。それから当然除草剤はだめであるということで、実際やっておりますのは、本当に原始的でありますけれども、やっぱり抜き取りが一番効果が高いというようなことでやっています。私の体験でございますけれども、昨年度やったときは非常に繁茂しておったわけでございますが、同じ箇所を今年度実施したときに、明らかに減っているなということを実感をいたしました。

 ただ、おっしゃられたように、翌年にまた出てきてしまうわけでございますけれども。やっぱりこういったことを息長くやっていくことがどうしても必要なのかなというふうに考えているところでございます。

 すみません、それから今年度につきましては、特に民間委託による駆除を実施するということで、昨年の補正から、来年度まで、緊急雇用創出基金といいますか、失業している方にいろいろやっていただくというようなことで、委託料をお払いするような形で、各地方事務所単位で、9広域で実施をするというようなことで、昨年度から来年度まで集中的にやっていくというふうにしておるところでございます。

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【長野県知事 阿部守一】

 この間、今日は県政タウンミーティングと言っていますけれども、県政ランチミーティングというのをやって、これ、グループで申し込むという話なっているので、もう本当に個人でも参加させろよというご意見もあるんですけれども。そこで、今のアレチウリの話をテーマにお話をさせてもらいました。やっぱりそのとき、結論というか、あんまりその結論を出すとか、出さないではなく、今度、私も参加しますということにしたんですが。やっぱり年に1回というのではやっぱりなかなか難しいだろうなと。

 それから流域全体でやらなければいけないんですけど、やっぱりその地域によって大分取り組み方に差があるんじゃないかというお話もありましたので、そこら辺の対応の仕方、これ、全県統一行動日が本当に1日だけでいいのかとか、あるいは河川全体、統一的にやらなければいけないときに、市町村とか地域によって取り組み方が違っていると効果が半減してしまうところもあるので、そういう取り組み方をどうやってもっと強力にしていくのかと。あるいは、本当はこの人海戦術に頼らず、もう少し科学的にと言うと、うまくこういう植物が繁茂しないような仕掛けは研究できないのかと。いろいろなものをやっていかなければいけないだろうというふうに思っています。

 アレチウリの問題は、実際多くの皆さんが問題意識を持たれているということは十分念頭に置いて対応していきたいというふうに思いますので、引き続き、抜本的にこれでOKという話にはなってないので申し訳ないですけれども、ご協力をいただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

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 5.省エネと商店街の活性化について
【男性(No.5)】

 私、ちょっと座ってやらせていただきます。今日、環境等を配慮した地域づくりということでありまして、私も環境関係のほうで、今日見ると皆さん、そういう関係の人が多いわけでありますが。私も、今、竹宵の関係のやっぱり副をやっておりますし、それから先程のノーマイカーの方の関係も、私の方の関係がありますけれども。

 そういうような関係の中で、実は商店街の中に、私、住んでおりますので、非常にこの省エネと、それから逆にまた商店街の中では、非常に中央、この旧商店街が非常に寂れていってしまっておりまして、交通網の関係等で、飯田市ばっかりではなくて、旧市街地は、長野もそうだと思いますけれども、そういうような形になってきておるときに、竹宵まつりの場合は非常に人が出て、先ほども、昨年は5,000人、今年は8,000人というような、先程報告がありましたけど、相当成果が上がっておりまして、やっぱり人が大勢出てきて、なかなか町の活性化にも役立っておるわけでありますけど、日頃の町の中が非常に静かになっております。それで明かりを消すこと、いわゆる省エネのほうの関係を、私ども、一生懸命やっておるわけでありますけど、その逆に町が非常に暗くなっております。

 そんなことで先だっても、昭和35年ころから40年代には、非常に町が明るくて、何も函館へ行かなくても、飯田の町は非常に明るくて、この風越山へ登ってみますと、飯田は素晴らしいな、函館は用がないな、飯田で結構だなというような気持ちで、その丘の上の大宮温泉さんへ登っても飯田がきれいだったんでありますが。今では本当に、星の空を見るくらいに電球がついておるだけで、寂しい暗い町になっております。

 そんなことから、先日、最初の35年から40年ころは、ネオンもたくさんつけてありまして、私の町が町内で120~130メートルの町でありますけど、その中にアーケードが8基ついて、そのうちにまだまたがったアーケードもつけて、非常ににぎやかでありました。人も、日曜となれば、先程のお練りじゃないけど、お練りくらい人が出るのではないかというようなのが毎日続いたのが、今では本当に人が通らない。しかも町が真っ暗であります。

 そういうことで、明かりをつけたいと思って、先日、県の方へもお願いいたしました。それで警察の方へも話してきまして、アーチが町の中に残してあります。それに明かりをつけたいということでお願いをしてありまして、ちょっと規約的に、県の方ではちょっと、国道でありますので県の方へお願いしたんですけれども、ちょっと何か問題があるかしれないけど、もう少しちょっと返事は待ってくれということでありますけれども、大体よろしいと思うけれどもと、町へまたがってイルミネーションをつけるんで。

 私どもが、先ほど来、話にありますように、なるべく省エネで明かりを消すなら、それこそ蜜ろうをつけながらというようなことの方を話をしておる中、逆に今度は明かりをつけたい。特にこのクリスマスの時期が来ますと、方々でいろいろと明かりをつけます。そういうところは非常に矛盾しておるので、非常に両挟みになって苦しんでおるわけでありますけど。そんな点で、県の方では、おそらくいいけれども、いわゆる旧市街地の活性化について、今日、環境課のほうの課長さんでありませんので、知事さんでありますから、全体的にそういうことも考えていただけると思いますが、この町の活性化について、どういうようなお考えを持っておられるか、そんな点をちょっとお聞きしたいと思うわけであります。

 そういうような場合にまた助成金の関係等も出てくるかと思いますけど、まちづくりについて、ひとつ、積極的に取り組んでいただきたい。これを、要望を申し上げておいて、私のはご返事は結構であります。

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 6.県の総合計画のグリーン化について
【男性(No.6)】

 どうもお世話になります。私、地元で自然エネルギーの普及活動に取り組んでいますNPO法人の事務局をやっています○○と申しますけれども。知事にちょっとお聞きしたいと思いますのは、知事の今度の政権のキャッチフレーズ、「確かな暮らしを守る県民主権を実現する」ということでありますけど、その環境について、どのようなお考えを持っているのか、私、ちょっと不勉強で、今日、当初の公約なりをあまり見てこなかったんですけど。

 実はその環境計画のことなんですけれども。今日、山本課長さんのほうから環境計画のお話がありました。私も飯田市で在職中に環境計画を担当したこともありまして。いろいろな環境問題、さまざまありますけど、社会・経済活動から生活全般を見直していかなければならないということは、皆さんもご存じのとおりだと思うんですね。それで、そうしますと県がいろいろな施策を打っていくときに、この市も同じなんですけど、各部局があります。そうすると各部局ごとに、農政プランがある、農政へ行けばですね。建設へ行けば建設計画がある、福祉へ行けば福祉の計画と、全てあるんですね。そういう計画の一つとして、ワン・オブ・ゼムとしてこの環境計画というものを位置づけられたりすると、なかなか社会全体のグリーン化というのは進まないのかなと。

 と申しますのは、環境保全というのは皆さんたちが思っているほど事業課ではないんですね。道路は建設部で造ります。農業は農政がやりますよね、推進します。林務は林務がやります、山は、多様性がないという問題。環境保全課が直接行って、山の多様性をどうするという事業をやることはできないですね、縦割りで。そういうふうですので、ほとんど事業課は他のところなんですね。その結果としての、いろいろな問題が出てくるところは環境保全課のところへ、水が汚くなった、空気が汚くなった、CO2が増えたとか、生物の多様性がどうだということで、結果は来るんですけれども、自分のところで事業をほとんどできないと。できるのは廃棄物の処理と、あるいは県民生活をみんなでもっとこうしましょうという普及啓発くらいなんですよ。色男官庁なんて、そんなことを言っては失礼ですけど、金と力はなかりけりなんて環境省は昔言われましたけれども。

 それで私が思うのは、知事が、ですから総合計画というのが必ずあります、どこでも。飯田市でも、どこの町にもありますね。一番、自分の自治体のところを最終的にどういう方向に持っていくかという、一番のもととなる計画があります。長野県にも総合計画。そういうもの自体のグリーン化というような位置づけでないと、先ほど言ったワン・オブ・ゼムの計画で環境部だけで計画を持ってやっているということでは、さっき言ったように、もともと社会・経済全体の負荷が大きくなったその問題は、システムを変えていかなければ、暮らしのライフスタイルを変えなければいけないということが問われているんだったら、これは県ばかりじゃない、飯田市の施策も同じなんですけれども、そうやって、総合計画自体をグリーン化するというようなことで持っていかないと、なかなか解決していかないんじゃないかということで、その辺のお考えを1点、聞きたかったということ。

 あと、私、自然エネルギーを普及している関係で、先程ちょっと○○(No.2)さんの、その燃料電池のこと、私が知っている限りですけど、なぜ普及しないのかというのは、水素と酸素が反応すれば水しかできない。これはもうきれいで別に問題ないんですけど、で、今のような効率もあります。だけども、その水素をどうやって得るかということが非常に課題なんですよね。水素を炭化水素であります石油からとっていたのでは、石油も消費します。そして水を電気分解するということになれば、今、電気はご存じのように70%は化石燃料で電気を得ています。22%が原子力ですよね。水力が7%。この風力とか、今、新しいエネルギーなんかは1%いってないんですよね。そういう中で、水素をどうやって得るか。

 結局、水素を得るためのほうのエネルギーが、燃料電気を使ってCO2を削減するとか、そういう問題につなぐエネルギーよりも、大きくなってしまっては意味がないんですよね。ですから、そういうことがあって、まだなかなか研究段階だというふうに言われておりますので、その辺のことも全体で考えて進めないと、使うところだけ見れば今のように効率がいいんですけど、全体から見ると、かえってCO2が増えるということもありますから、あるいはコストも非常にかかってしまう。だからそういうこともあって、なかなか進まないと私は聞いておりますので、そんなこともあわせて考えていただけばいいんじゃないかと。以上であります。

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【長野県知事 阿部守一】

 どうも、水素の話もいろいろお教えいただきまして、ありがとうございました。先程の商店街の活性化の話は、これは町を元気にしていくということはしっかり取り組まなければいけないと思っていますけれども。私は、県が何か個々の商店街に補助金をちょっとずつ出す仕組みということが、持続可能性があるのかというところは、やや疑問を持っているんですね。むしろ地域の力でそこは何とかやってもらいたいし、照明なんかもLEDが、飯田は確かLED照明を作られているところもあって、私、横浜にいたとき、飯田から売り込みに来られていたので、そういうところとうまく連携して、明るい都市にしていっていただくことがいいんじゃないかなというふうに思います。

 それは、県が商店街活性化、何もしないということではないですけどね。重要な課題だと思っていますけれども。単に補助金を出してやることで、問題が解決するとは思えないので、もう少し抜本的なことを考えなければいけないだろうというふうに思います。

 それから総合計画のグリーン化みたいな話は、私は全くそのとおりだと思います。私は、持続可能性のある人間生活最優先の社会を創らなければいけないというふうに思っているので、持続可能性がまさに、今、問われているのは、環境の問題と、おそらくもう一つ財政の問題だと思います。

 環境の問題については、おっしゃるように、何て言うか、国で環境省の所管分野だけ環境のことをやっていてもしょうがないので。長野県でも環境部の所管のところだけ何か環境だ、環境だと言っても始まらないので。本当は環境関係を全体的に、環境の視点で全体をコーディネートするような組織があったほうがいいというふうに思っています。

 実際、横浜市は、地球温暖化対策推進本部というのを作ったんですよ。これは、横浜市は政令指定都市ですから、県は部が一番上の組織ですが、政令市は局があって部があるので局が一番上なんですけど、局並びの組織にして、なおかつ、私は当時副市長だったですけれども、副市長を中心に対策本部を作って、関係する局というか、全部の局の仕事を、例えば建物を造るにしても、ちゃんとCO2を減らすようにしてくれとか、横浜は港がありますけど、港を行き交う船舶のCO2抑制とか、いろいろ考えなければいけないことがあるんですが、それをやっぱり総合的にやっていかなければいけないというふうに思っていましたので。環境の視点はいろいろな施策に入れ込むように取り組んでいきたいというふうに思いますし、多分そうしないと、持続可能性のある社会にはなかなかなっていかないのかと。

 ただ、横浜で僕が思ったのは、価値観が、やっぱりその行政、縦割りでやっているものですから、それぞれ優先されるべきものが違ってしまっているところに、多分、今の行政の問題があって、何か建設部、長野県でいえば建設部、道路を造ったり橋をかけたりするところは、余計なコストをかけるよりは立派なものを作りたいというインセンティブがどうしても組織的に働いているし、他の分野も同じですよね。福祉とか、そういうところでも、例えば福祉施設を作るときにも環境に配慮をしてもらうという必要はあると思いますけれども。でもそれでコストアップするんだったら、もっと多く保育所を作ったほうがいいんじゃないかというところの利害対立というのは必ず出てきますので。私は環境だけがもう全て唯一絶対という話になると、またうまくない部分もあると思うので、そこは全庁的な視点で調整すると同時に、最後は私が優先順位を判断していくのかなというふうに思っています。いずれにしても環境、持続可能性の視点を入れていく必要があるというふうに私も思っています。

 ちょっと若干余談になりますけれども、地球温暖化の話で、僕は、アフリカ開発会議というのが一昨年開かれたんで、アフリカ開発会議に出て、私がここに座っていたら、ちょうど斜め前にノーベル平和賞をとったワンガリ・マータイさんがいて、そこの会場でマータイさんが言っていたのは、「カーボン・ジャスティス」と言ったんですね、炭素正義。要は先進国みたいに社会システムが高度化して、いわゆる自然環境の変化の影響から、ある意味で保護されているようなところでは、地球温暖化の問題はまだ何か次の世代の話みたいな感覚でいるかもしれないけど、アフリカはそんな状況ではないと。もう干ばつだ、飢饉だということが実際に起きて、それだけにとどまらず、それに起因して民族間の紛争も起きてしまっていると。本当に先進国の皆さんはCO2をどんどん日々出しているけれども、我々アフリカに住んでいる人間は、非常に不平等な状況に置かれているので、そこをちゃんと自覚しろというような趣旨のお話をされていましたけれども。

 まさに地球環境、エネルギー、今の化石燃料は地球上で有限な資源ですし、あるいはいろいろなもの、CO2を排出したり、いろいろな廃棄物を排出したり、地球を汚す、あるいは地球に負荷をかけるということは、全人類が平等に行っているわけではなくて、ある意味で先進国の一握りの人間が、地球環境を破壊しているということについては、本当にしっかり自覚して取り組む必要があるなというふうに思っていますので、そういう思いを持ちながら頑張っていきたいと思っています。

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 7.環境対策の仕組みづくりについて
【男性(No.7)】

 おひさま進歩エネルギーの○○と申します。よろしくお願いします。先程弊社の社員が過激なことを申しまして、ノーマイカー通勤を知らないのではなくて、「ダブルエコ」のことを知らない方がいたということなんで、誤解のないようにということです。

 それから、実は私ども、この飯田市で、行政と、それから地元の金融機関さんと共同して、太陽光発電の普及を図るために0円システムというのをやっています。補助金の先程話がありましたが、現在は若干補助金をいただいて、その仕組みを運営しておりますが、大きな補助金をいただかなくても、何とかできるようになってきた。もう少しやると、実は補助金がなくてもこういった仕組みができるようになるのではないか。そういう仕組みを何とか作っていきたいなということで努力をしております。

 やはりそういう仕組みづくりが一番大事だと。行政にやっていただきたいのは、そういう仕組みづくりに力を注いでいただきたい。そういう仕組みづくりをするには、実は行政だけではなくて、県民、市民がともに学んだり勉強する場所、あるいは提案できる場所、そういった場所、箱ではなくて。そういった場所が欲しいなと。これはまさにヨーロッパなんかで環境事務所というような言い方をされていることもありますが。ぜひそういったものができる地域であって欲しいし、そういうところにぜひ県では、あるいは行政、基礎自治体も含めて力を入れていって欲しいなと思います。

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【長野県知事 阿部守一】

 おひさま進歩の取り組みは、私は非常にすばらしい取り組みだと思っているので、ぜひ全県に広めていくようなことが一緒にできないかなと思いますので、またよくご相談をさせていただけるとありがたいと思いますし、行政は仕組みを作れというのは全くそのとおりで、皆さんからいただいている税金を補助金だと称してあっちこっちへまいているだけが仕事ではないだろうというふうに思っています。

 C40という集まりが、全世界の、ニューヨークとかロンドンとか、ベルリンとか、要するに世界の都市で環境を、東京とか横浜も入っているんですけど、そういうところで、温暖化対策の取り組みをみんなで考える国際会議があって、私も出たんですけれども。さっき過激だという話をしましたけど、日本は全然過激じゃないですよね。他の国はもっと過激なことをいっぱいやって、それは賛否両論がありますよね。ロンドンはコンジェスチョン・チャージというのをかけて、都心部への車の流入を規制したりしていますし、あるいは、ソウルでやったんですけれども、李明博(イ・ミョンバク)大統領のところへ行ったら、川の写真が大統領府に掲げてあって、要は高速道路があったのを取っ払って川に戻しているわけですよね。それは日本でそんなことをやったら、それこそ過激どころでは多分済まないようなことを、世界はこの環境問題というか、社会の転換点なんで、ある意味で平気でというか、平気ではない部分もあると思いますけれども、かなり賛否両論ある中でもやってきているということがあるので、少しそういうことも考えていかなければいけないだろうなというふうに思いますけれども。

 県民主権に戻りますけれども、私がそういうことをやるって、私一人でやっていても進まないので、皆さんがこういうことをやっぱりやらなければいけないんじゃないかと。県民の皆さんの応援と支持があれば、それこそ過激なことも常識に私はなる時代だと思っていますので、ぜひそういう姿勢で頑張りたいと思っていますので、応援していただければと思います。よろしくお願いいたします。

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 8.資源の有効活用について
【男性(No.8)】

 私、仕事は飯田中心地で仕事をしておりまして、住んでいるところは上郷であります。最初、知事さんのお話の中にありましたが、飯田市は環境モデル都市ということで、今、盛んに環境の問題に取り組んでみんな一生懸命やっておると思います。それで私の職場も、飯田市に協力しまして、先程話がありましたが、ノーマイカー運動、それからマイバッグ、買い物の時のマイバッグ、それから10時以降のテレビは見ないようにしましょうと、そういうのを月1回、表が出てきまして、その表を、できたか、できなかったかということで職場のほうへ提出しております。

 そんなわけで私が、今、会社全体、職場全体の者と取り組んでおるのは、資源確保ということで、ぜひこれ、ここにおいでいただく皆さんも簡単にできることなんですけれども、メモをできるだけ使わないということ。メモを使わないというのは、つくられたメモでなくて、新聞へ入ってくる広告の裏に白い広告があります。それを私どもの職場はメモがわりにして使っております。ほかへ出すにはちょっと体裁が悪いものですから。それと封筒は、職場内で回す封筒はよそから来た封筒を、白い紙を張って、何々部署何々ということでやっております。それからコピーなんですけれども、今日、いただいた資料でも裏面、後ろを使ってここへいただいた用紙がございます。もう一つは後ろが白いのもございますけど、できるだけ今まで使ったコピーを再利用するということでやらせていただいております。

 それから、ちょっとこれ、けちだとか、もったいないとか、そういう言葉になるんですけれども。家族で食事に出かける時には、マイ箸、最初はちょっと体裁が悪かったんですけど、箸を持って食事に出ております。

 それと、これも飯田市の方からいただいた、名前を申し上げませんけど、名刺ですが、この名刺、皆さんどう思いますか。これ、普通の名刺の半分なんです。これで十分、受け取っても、いただいても、分かります。こういうようなことで、長野県のほうから始まって、資源確保ということでぜひ取り組んでいただきたいと思います。以上です。

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 9.環境教育について
【男性(No.9)】

 ○○と申します。よろしくお願いします。この「環境」というのは、大変大きなテーマだと思います。それで、今できること、今できないこと、中期、長期、超長期ということだと思うんですが。いただきました今日の資料の中に、豊かな環境等と、この「豊か」という言葉が4つ5つ出てくるわけですね。やはり豊かなものを作るとか、そういったことはやっぱり、基本的には豊かな心がなければできないわけでありまして。一つ、ご提案でございますけれども、やはりこういった心を育むのは、やっぱり小さい頃からだと思います。たまたま知事さん、就任された時に、知事部局に新しい教育的な部局を作られるということを聞きまして、こういったことを、今、学校現場でやっているとは思うんですけれども、もしできるのであれば、長野県独自の環境教育、そういったような視点で、それこそ徹底的にやると。

 今の、例えば小学校なんかは、社会科の授業で、川へ行ったり、山へ行ったりしておりますけれども、何か見ていると、それもちょっと社会科という中の一つのことなので、環境教育というものにもなるんでしょうけれども、やはりもう少し徹底して、例えばそれこそ北欧の教育が、今、非常にクローズアップされておりますけれども、彼らたちの教育というのは、本当に徹底して、例えば森のことを考えるといったら、森へ行って、それも1回ではなくて何回も何回も行ってというような、そういうような教育をされていると思います。

 ですので、できれば、新しいその部局、教育に関するあれを作られるということであれば、この環境についても、小さい頃からやはりなれ親しんでいけば、将来的に、それこそ豊かな環境のこの長野県というのは出てくると思いますし、この資料を見ますと、非常に学問的にも多様な学問が必要になってきます。小さい頃からそういったことを考えるようになれば、この中から、こういった研究をしてみようとか、そういった子どもたちが出てくるかもしれませんので、私としてはそういうことをお考えていただいて、進めていただければと。ちょっと視点が違いますけれども、そんなことを思いましたので、ご検討いただきたいなというふうに思っております。以上でございます。

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 10.魅力ある長野県について
【女性(No.10)】

 すみません、ちょっと風邪を引いているんですが、知事さんがいらっしゃるということで、今日、来たわけです。私は主婦で、○○という者です。なぜ今日来たかというと、自分が実はよそから飯田へまいりまして、環境が非常にいいんじゃないかと。こういうところで何か家族と一緒に暮らしたいなというばか夫婦が飯田に来たわけですね。子どもを一生懸命育てまして、2人、娘がおりまして、大変いい感じに一生懸命育ててきたつもりなんですが、今、2人とも東京にいまして、ずっと帰ってくる気配がないわけですね。

 これは2人とも、私は子どもが育つときに、世界に羽ばたく子どもになって欲しいと思って一生懸命育ててきたつもりなんですが。本当に世界に羽ばたいたかもしれませんが、飯田には帰ってきそうもないと。長野県に帰ってきそうもないということで、もうこれから2人で飯田でのんびり暮らそうかなと思っておりましたときに、最近、娘が、これちょっと知事さんに対する、ちょっと何て言うんですか、お世辞みたいになって申し訳ないかもしれませんが、子ども達が飯田に帰ってきてもいいかもしれないと。もしかしたら何か飯田と言うか、長野県が変わるかもしれないというようなことを最近になって言い出して、私はもう本当にうれしくて、だからこそ、今日、発言しなくてはいけないと。

 何か本当に一主婦ですから、こういうところで話すのは恥ずかしいという気持ちがすごくしていたんですが、やっぱりもしかしたらエコというのは、教育も含めてエコじゃないかという気がするんですね。何か子ども達が、今日も思ったんですが、若い人が少ないというのはすごく自分の中で悲しい気持ちがして、こういうところに何か娘たちが一緒に来てくれて、知事さんといろいろお話ができたらどんなにいいだろうかと、今もずっとそういう思いを持ってきて聞いておりました。

 やっぱりどうなんですかね、確かに町の中が寂しいとか、エコの問題というのは非常にあると思うんですが、最終的には人材じゃないかと思うんですね。人がいなかったら、どんなにネオンサインをつけたり何かしても、本当に寂しいことだと思うんです。飯田だけという、今、市街地がどこも問題になっているというのは同じ、エコの問題も同じ、それから川の問題も同じだと思うんですね。もっと人間が豊かに分散して、こんなにすばらしい長野県に、私達夫婦がぜひここで住みたいと思ったようなもしイメージがずっと持続していたら、うちの娘たちは、本当に飯田に帰ってくるはず、長野県に帰ってくるはずだと思っているんですね。

 そういうようなことも含めて、何か本当に魅力的な、若者たちが本当に住みたい、で、エコも本当に一つのポイントになると思うんですが、そういうようなことをちょっと本当に何も考えてきてないものですから、唐突にわけのわからないことを言って申し訳ないんですが、魅力的なまちづくりというようなことを含めて、魅力的な県ということですね。私も何か娘たちのこのごろの話から、もしかしたら知事さんがそんなようなイメージを作ってくれるんじゃないかとか、そういうことをすごく他力的に依存しているわけではもちろんないんですが。やっぱり何か長野県が変わってきているんじゃないかなというふうに少なくとも娘たちは感じているということを、ちょっと全く今日のエコの話と違うような気もするんですが、もしそういう子どもたちがどんどん帰ってきてくれたら、エコの問題ももっと一緒に、いろいろな世代が手を携えてやっていけるんじゃないかなという気がすごくしたんですね。

 ぜひ何か魅力的な、簡単に言ってしまえば、私も何か阿部さんがなってくださって、個人的には大変うれしいと思っております。そのことから、これから広がっていったらいいなというふうに期待しておりますので、唐突なことで申し訳ないですが。

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【環境政策課長 山本高明

 先程お話がございました紙のお話、ありがとうございました。参考になりました。県でも、今、やっていることをちょっと申し上げたいと思います。紙の使用につきましては、当然でございますけれども、これも資源であるということで、必要最低限のものにしましょうというふうにしております。ですから、例えば資料等でも、パワーポイント、こういったところでプロジェクターを映すことによって済むようなもののときは配付をしないとか、そういったようなことも適宜やっております。

 それから課の中でも、特に個人情報とか問題がないものにつきましては、課の中に置く場所を決めておきまして、その裏紙を、裏を利用するというような形で、内部資料等はやっております。実際、裏にこっちは使用済みですよという印をしまして使っております。そのほか、両面コピーであるとか、2枚の紙を1枚の紙に印刷するという集約コピー、あるいは4枚を印刷する集約コピーとか、そういったようなことをやっております。

 それから名刺のお話もございましたが、今、お話のございました、これ、飯田市の課長さんのお話だと思いますけど。ちょっとその半分まではしておりませんけれども、県の場合は、名刺も基本的には業者さんに出す形ではなくて、必要なものをこういう台紙に打ちまして、切って持ってくると。今、私の名刺もそうでございますけれども、そんなような形でできるだけ必要なものだけやるといった形をしておりますので、ご報告をさせていただきたいと思います。

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【長野県知事 阿部守一】

 今、課長からお話ししたような状況ですので、長野県も全くやってないわけではないんですけれども、実は私のところは、皆さんが気を使っているせいか、私のところに来る紙は再利用になってないなと。知事のところにはちゃんときれいなやつを持っていかなければいけないんじゃないかという発想が、もしかしたら県庁の組織の中にあるのか、それか、十分徹底されていないのか、どっちかだと思っているので、そこは山本課長、ちょっと徹底して欲しいなと私は思っています。

 私は長野県へ来て一番違和感を感じたのは、実はそこの話で。例えば横浜の時は、議会の答弁資料もみんな裏紙ですよね、みんな裏紙で、間違えて裏を読んでしまうと変な答弁をしかねないというリスクはありますけれども、そういうやり方をしていましたし、もう封筒はぼろぼろになるまで、あっちの課、こっちの課、回っているようなところが副市長のところにも回ってきているという状況でしたし、マイ箸も、私は地球温暖化対策をやっていたというのもあって、結構多くの人たちが持って歩いたりしていましたので、そういう意味では、長野県はまだもっと取り組める余地があるんじゃないかなという感じはしていますので、ぜひそこは頑張っていきたいと思います。

 それから○○(No.9)さんのほうから環境教育のお話がありました。私は教育委員会に教育を、あんまり変な言い方をすると怒られてしまいますけど、任せきりじゃなくて、子ども達を取り巻いている環境というのは、別に学校教育だけじゃないですから、そういう意味で、知事部局に教育を考えるセクションを置くということで考えています。今、まさに環境教育の話がありましたし、いろいろどういう教育をやっていけばいいかということについては、これはよく考えて取り組んでいきたいと思います。環境教育は重要だというのは全く私もそのとおりだと思いますし、実は長野県は農山村体験学習と称していろいろなところから子ども達が来ているにもかかわらず、足元の子ども達、あるいは足元の学校の先生達のほうが、実はそこら辺が十分体験できてないんじゃないかというふうにも私は思っているので、そこはせっかくいい環境のもとで学習しているので、より生かす方向で考えていきたいと思いますし。

 あと、今、森林、森の保育園とか、幼稚園とか、そういう取り組みをしている人が県内各地にいらっしゃいます。そういう人達と話すと、やっぱり既存のその保育園制度とか、既存の幼稚園制度の枠組みに入りきらないんで、いろいろ大変だと、いろいろな観点で大変だというふうに、財政的な面も含めておっしゃっているんで。これはまた縦割りですよね。保育園といったら健康福祉で、幼稚園だったら文部科学省、教育委員会でという話になるので、少しそういうことも総合的に対応していくように考えていきます。

 それから○○(No.10)さんからは、だいぶ応援していただきましてありがとうございました。おっしゃるように、やっぱり最後は人ですよね。何かものがあるとかというよりは、やっぱり最後は人だと思います。長野県は、私は人が人を呼び込む社会にできないかなというふうに思っています。やっぱり人がひかれるというのは、もちろん長野県の豊かな自然にひかれる、美しい景観にひかれるというところもありますけれども。やっぱりそこに一緒に暮らしたい人がいなければ、なかなか人は来ないと思いますので、僕は、長野県はいろいろな取り組みをそれぞれの地域でされていらっしゃる方がいるし、先駆的な取り組みをしている方もいらっしゃいますので、そういう人をクローズアップして、人が人を呼び込むような社会にぜひしていきたいなというふうに思っています。

 これまでの社会というのは、工業社会ですから、工場を作って、そこに職場があるから人が来るという感じになっているわけですけれども。私はだんだんこれから知識社会に転換していく中で、むしろ人とか知恵とか、知恵を持っているとか、あるいは何か学校の勉強ができるとかという知恵じゃなくて、この間、林業の関係の人達と話しましたけれども、やっぱり森を守る知恵とか、あるいは農作物を育てる知恵とか、そういう何か、今の社会の基準からするとあんまり重要視されなくなってしまっている、あるいは放っておくと失われてしまうような知識とか知恵というのが、多分これからまさに環境が激変する中で、もう一回、確実に見直される社会になってくると思いますので、長野県はそういう知恵とか技術とか持っていらっしゃる方というのは、本当に大勢いらっしゃるんで、そういうものをしっかり次の世代に伝えていく、あるいはそういうものを中心に打ち出していく、そうした取り組みをぜひ行っていきたいなというふうに思います。

 それからもう一つ、長くなってしまって申し訳ないですけれども、私はこれから10年後、20年後の社会を考えていったときに、これ、自治体レベルで見れば、例えば横浜市と長野県と、今、何となく横浜市のほうが進んだ自治体みたいな感じになってしまっていますけれども。あるいは横浜市のほうがお金があっていいねみたいな感じになっていますけれども、私は確実に逆転すると思っています。何でかというのは、いくつか要因がありますけれども、一番の要因は、長野県の場合は、もう人口減少もかなり減り始めていますけれども、高齢者の絶対数はもうちょっとでピーク、あと10年ちょっとぐらいすれば、もうほぼ横ばいになってきますけれども。都会はまだまだ増えていきます。やっぱり財政負担を考えていったときに、僕は都会よりも地方の方が優位性が非常にあるというふうに思っていますし、ある意味でこの環境の問題を考えたときには、やっぱりライフスタイルが変わっていかなければいけないですよね。

 ライフスタイル、今の暮らし方は、さっきのマータイさんの話じゃないですけど、今のままの暮らしをこれから地球上の人口がみんなやっていったら、とてもじゃないけど地球は悲鳴を上げてもう成り立たない社会になりますから、確実に我々のライフスタイルとか生活の仕方を変えていかなければいけないと思います。そのときにどういう変え方をするかということが、まさにこれから問われているんだと思いますけれども。確実にやっぱり、私は長野県のほうが、他の地域に比べていろいろな意味で優位性があるので、私はここを間違えてはいけないと思いますけれども、本当に10年後、20年後の社会像をしっかりと長野県がビジョンとして出せることができれば、10年後、20年後、長野県に住んでいる人たちはうらやましいなという社会に絶対になると思いますし、そういうふうにしていかなければいけないと思っていますので、ぜひ皆さんにはご協力をしていただきたいなと思いますので、よろしくお願い申し上げます。私のほうから以上です。ありがとうございます。

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 11.シカの有効利用について
【男性(No.11)】

 ○○と申します。私はちょっと山が好きで、山を、ちょうどこの生物多様性の、今、写真の一番初めに雷鳥(らいちょう)が出てきたんです。この雷鳥は世界で飯田市の、要するにここの南アルプスの雷鳥は、世界で一番南にある雷鳥でありまして。それが、写真が2つ出てきているんですが。そんなことで、今、山、シカをとにかく囲っておるけれども、ちょうどここは南アルプスとの間に、ちょうど伊那山脈というのがあるんですね。今から15年くらい前は、藪(やぶ)でもうほとんど歩けない状態だったんですが、今はほとんど歩けます。だから、もう少しみんなで山へ行って、実態をよく調べて、それで今はシカを、ただ撃つ、殺すだけでいかないで、これはやっぱり食料として考えて、ちょうど一番、今、中間の山におるんですが。要するにそれが、今言う高山まで上がって行っちゃうんですね、シカが。

 そんなことでもう少し実態をきちっと調べていただいて、それでシカはもうほとんど自分たちの食料と考えて、そして里山をもう少し、今は里山の前に、農家のところをガードしておるだけじゃなくて、もう一つ、そのもう一つ網をかければ、その中からシカをちょっといただいて、ちゃんとそれなりの施設を作って、それを食料とするということ。

 なぜそういうことをいうかというと、シカとかヤギとか綿羊、これは草で肉になりますね。それで牛肉とかそれは濃厚飼料をやらなければ肉にならないけれども。そんなことをぜひ、この多様性、要するに森を守ることと、それから、それはどういうことかというと、基本的には水を守ることですね。本当にこれから大事、長野県で一番大事にするのは水を守ること。それで水を守る人間を増やしていくこと。もちろん田んぼや畑や、それをきちっと確保しながらしていくことが一番いいんじゃないかなと思って、ぜひ知事さんにそんなことをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

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 12.リデュース、リユースの推進について
【女性(No.12)】

 ○○と申します。基本計画の4番ですが、資源の循環型社会という、平成12年に循環型社会の形成という法律が決まったんですけれども、この循環型社会というのは、本当に聞いたところはすごくいいと思うんですね。ですけれども、3Rの推進を今まで私も知らなくてやってきました。けれども、リサイクルの推進というのを減らしまして、2Rの推進、リデュース、リユースの推進にしていただきたい。なぜかというと、ごみをなるべく出さない生活、買い物、それから家をつくるにも、何をするにも、リサイクルを目当てにするのではなくて、2Rを推進していっていただきたいとそんなふうに思っております。よろしくお願いいたします。

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 13.行政委員の選任等について
【男性(No.2)】

 冒頭、知事さんから、行政と県民とのギャップというか、ズレがあるというようなお話がありました。なぜそういうことが起こるかということであります。これ、原因が分かりました。それは、実は、行政委員というのがあります。教育委員だとか、公安委員とか、何だかんだという委員ですね。これにこういうことが中日新聞に出ておりまして、高額な報酬に議員OBの登用など、お手盛りぶりが明白になったと。注目されてこなかったが、弊害が出ていると。不透明さも浮かび上がっていると。こういうふうになっておって、ここに表がありまして、すべての、大きな市と県との表ですけれども。選挙管理委員の主な経歴ということで・・・

 

【司会】

 大変申し訳ございませんが、それがちょっと環境のお話と・・・

 

【男性(No.2)】

 いや、ちょっとさっきお断りしたと思うけど。それでこれ環境に関係するんです、実は。長く話すと分かるけど、だけど短くしますけど。これ、議員とか首長が、そのOBがこの行政委員に、何て言うのか、横すべりと言うか、天下りと言うのか何て言うのか、4人のうち3人が首長とか議員の経験者。それであと1人が公務員と、4人のうち100%が、長野県の場合ですけど、占めているという問題があります。

 こういうことじゃなくて、私は行政委員をやりたいという人は申し出る。そして、例えば100人申し出たとします。そうしたら公開くじをすればいいんじゃないかと。20歳以上の選挙権のある人たちがだれでも申請し、それでいつ幾日に公開くじをしますので出てきてくださいと。それで公開くじをすれば、非常に公平だと思うんです。今のままでは、ばからしいという、そういうような声がどんどん聞こえてくるんです。何しているのと。お手盛りじゃないかと。どうでしょう。

 

【長野県知事 阿部守一】

 時間がもうあれなので。今の行政委員の問題は、私は、一つは、これ、委員の人選のあり方というのは、これからどうするかと私自身考えなければいけない大きなテーマだと思っています。大きなテーマだというのは、本当は知事がかわれば行政委員がかわる制度でもいいんじゃないかと私は思っていますけれども。任期が決められている中でやっているので、村井知事が任命された皆さんと私は一緒にやっていくと。協力関係、信頼関係をつくりながらやっていかなければいけないと思っていますけれども。

 行政委員に対して、知事の思いを反映させるすべというのは、さっき言ったように、例えば教育委員は教育委員会の権限が決められていますから、選挙で選ばれているのは、私と議会の議員ですけれども、私がこういう県政にしたいとか、こういうことにしたいというのを、一番ストレートに出すことができるのは、やっぱり人選のところだと思うんですね。人選のところですから、これ、議会の同意を得なければいけない人事がほとんどですから、だけど私の思いを実現することができるような人達を選んでいくということに尽きると私は思っています。

 今の報酬の話がちょっとありましたけれども、各種行政委員が月額で報酬をもらっているのは、おかしいんじゃないかという議論はあります。ただ、それ、今の地方自治法上、違法なのかというと、直ちに違法ではないというふうに私は思っています。私は、今、全国的にいろいろな動きがある中で、行政委員の報酬のあり方というのも、しっかり考えていかなければいけないテーマだというふうに思っていますので、これ、行政委員の報酬は条例で決まっていますので、議会の同意が得られないと私だけで決められないという状況ですから、そうしたことも十分念頭に置いて対応していきたいというふうに思っています。

 それから、行政委員はみんな手を上げてくじで決めればいいんじゃないかというのは、私は、それは現実的じゃないと思いますし、そのやり方はやらない方がいいと思っています。選挙管理委員にしても、人事委員にしても、教育委員にしても、やっぱりその分野である程度知見のある方に私はやってもらった方がいいと思う。もちろん、住民の皆さんの意見を反映させるということは必要ですし、プロじゃなければいけないとも全然思わないです。ただ、くじで選ぶということは、私は行うつもりはないですし、それはあんまりよくないというふうに思っています。

 

【男性(No.2)】

 なぜくじでということをいうかというと、ちょっとこれ・・・

 

【長野県知事 阿部守一】

 ちょっと環境の問題で今日はやっているので、またもしあれだったら、終わった後のほうがいいですね。

 

【男性(No.2)】

 これも環境の問題ですけどね、裁判員をね・・・

 

【長野県知事 阿部守一】

 おっしゃるとおり、だから私はですね・・・それは裁判員制度があるので、そういう仕組みになっています。・・・それは普通の人の意見を取り入れるということですよね。

 私は行政委員に、すべての行政のプロが入るべきだとは思っていないです。

 ちょっと終わってからにしましょう。

 

【男性(No.2)】

 今、ここで皆さんの前で。

 

【長野県知事 阿部守一】

 ではもう一回、申し上げますけれども。私はすべての行政委員が、例えばそれぞれの分野の専門家である必要はないと思っています、ないと思っています。だから教育委員に教員がならなければいけないとか、人事委員に行政経験者ばかりじゃなければいけないなんて全然思ってないです。ただ、権限を持った委員会ですから、それは裁判員も同じだという言い方があるかと思いますけど、裁判員はごく一般的な常識論で判定をしてもらうということだと思いますけれども。それぞれの行政委員で、やっぱり私が任命するわけですから、私が適任だと思う方を責任を持って選ばなければ、私自身がその委員会に対して責任をとれません。くじで選ばれるということではですね。そういう仕組みの中で・・・それは違う、別の次元の話です。・・・それは違います。それは、私はその意見にはくみしません。・・・そこでおかしいと言われても、私は裁判員の話とその行政委員の話は違うと思っていますので。・・・またちょっとそれは後にしましょう。

 それから○○(No.11)さんの話の、シカを食料にしたらどうかというのは、今、県でもジビエということで、そういう取り組みを始めていますので、これは一層進めるように頑張っていきたいというふうに思います。例えば大鹿村のシカ肉カレーとかありますし、私はシカ肉カレー、結構いいなと思っているんですけれども。そういうことで有効に利用していくというようなことを考えていきたいと思います。

 それから、もっと防波堤みたいなところ、防衛線を変えるべきじゃないかというのは、今、何ていうか、コストを最小限に抑える中でどうしても畑の周りを囲うような形になっていて、動物と人間が逆になって、人間のほうが檻に入れられているような感じになっているんですけれども。そこはやっぱり少し本質的なところを考えなければいけないし、森林整備との関連性とか、森をやっぱりちゃんとしっかりと育てることによって豊かな森をつくれば、鳥獣たちも出てこないという部分もあると思いますので、そうしたこととセットで考えていきたいというふうに思います。

 それから○○(No.12)さんのリサイクルは外して2Rというのは、私もその考え方は全くなくはないなと正直思います。ただ、政府にしても、基本的にはリサイクルも含めて3Rということで取り組んできている中で、本当にリサイクルは全く外してしまってもいいかというと、やっぱり使ったものを、何ていうか、それが最優先であってはいけないと思いますけれども、やっぱりリサイクルするという道も、私は残さなければいけない部分があるんじゃないかと思いますが。

 おっしゃるように、そもそもリデュース、リユース中心に発想しなければしけないんじゃないかという点については、私も共感をさせていただきますので、ちょっとこれから環境計画をやりますが、多分3Rということでリサイクルも含めて考えていかざるを得ないと思いますけれども。やっぱりもとはそもそも出さないということが重要だという点については、念頭に置いて考えていきたいというふうに思います。以上です。

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 知事あいさつ
【長野県知事 阿部守一】

 どうも本日は皆様お忙しいところをありがとうございました。ちょっと時間的にも足りない部分があったかもしれませんけれども、まだこれからこういう会合をいろいろな形で行っていきたいと思いますし、私の考えていることが唯一絶対だとも思わないし、私の役割というのは、もちろん組織の中、あるいは県政において、リーダーシップを発揮しなければいけないということもありますが、それと同時に皆さんが本当にどういう社会を作りたいのか、あるいはどういう思いとか問題意識を持っているのかということを、私にインプットしていただいて、いろいろな方からいろいろなインプットをしていただいて、その中から行政の施策をどうするべきかということが、私が判断していくというプロセスを繰り返していくことが必要だと思っていますので。ぜひこれからもこういう機会をできる限り作っていきたいと思いますので、また皆さんのご参加と、そしてこれからの県政全般に対してのご協力を改めてお願いしまして、最後の御礼のあいさつといたします。本日はありがとうございました。

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