平成24年3月22日開催「県政タウンミーティング」
テーマ『地域を元気にするスポーツの振興』
日時・会場
- 平成24年3月22日(木曜日)午後5時30分から7時30分まで
- 大町商工会館(2階大会議室)
資料
【長野県知事 阿部守一 冒頭あいさつ】
皆さんこんばんは。県政タウンミーティング、夕方のお忙しい貴重な時間に大勢の皆さんにご参加いただきましてありがとうございます。地域を元気にするスポーツの振興というテーマでタウンミーティングを今日は開かせていただいた訳ですけど、実はもうすぐ4月から来年度がスタートしますけれども、24年の予算の中に県としてもスポーツを核として色んなことと結び付けて長野県を元気にしようという思いの予算をいくつか入れさせていただきました。一つは競技力向上ということで、トップレベルの国体で頑張ってくれるような人たちをもっと育てていこうという予算をこれまでよりも増額をさせていただきましたし、それから長野県はスキーだとかラグビーだとかスポーツ合宿をなんとなく受け入れてきたところがありますけれども、県としてスポーツ合宿の誘致を積極的に取り組もうということで予算の計上をいたしました。この間、昨年になりますけれども、今市長になりました前大阪知事の橋下さんが知事だった時に、私が開口一番橋下さんに言われたことは、「私は昔、長野県に合宿で行ったんですよ。」とそういう話で、結構長野県は他から見るとスポーツをしに行く場所という感覚で見られているところは結構強いんじゃないかなと思っております。それから松本山雅J2に昇格しましたが、長野パルセイロと山雅、グランセローズ、それからブレイブウォーリアーズ。サッカー、野球、それからバスケットとプロのチームも長野県内増えてきましたので、県としてはそういうチームと共存共栄と言いますか、プロチームも地域に貢献したいと思っていると思いますし、我々もスポーツの力を使って地域を元気にしてもらいたいと思っておりますので、そういう意味では今後話し合って協定を結ぶなりして、一緒になって地域を盛り上げましょうということをやっていきたいと思っております。そんなこんなであと教育の関係では運動遊びというのを箕輪町が今一生懸命やっているのがあるのですが、こういう取り組みを全県に広げていこうということもやっていますし、是非私はスポーツを核にして長野県を元気にしていきたいと。そして、せっかくオリンピックもやった訳ですから、なんとなくそうした過去の取り組みをあまり活かしきれていないのではないかというのが私の正直な思いですので、そういうものをしっかりと発展をさせていくというのがこれからの長野県にとっては重要だと思っております。
スポーツに限らず、私は47都道府県を見た時に長野県というのはいろんな意味で特色が強い土地だと思っています。道州制の議論なんかもいろいろありますけれど、道州制になったときに長野県はどことくっつくのがいいのかって、他の県だとあんまり悩まないですけど長野県は悩むというのは、それだけいろんな地域とつながりがあるということですし、原発事故以来、自然エネルギーをどうしようかということを考えていますけれども、長野県は小水力にしても、木質バイオマスにしても、太陽光にしても、そういうエネルギーの潜在力は非常に強い地域であります。私はそれに加えて文化とかスポーツとか、長野県の特色をしっかりと磨いて伸ばしていくことが長野県を元気にすることに繋がると思っておりますので、是非今日は私も皆さんと一緒に参加をさせていただいて、そうした観点で私の意見も申し上げていきたいと思いますし、是非今日お集まりの皆様方は大北地域で観光だったりスポーツだったり、それぞれの地域の活動に積極的にお取り組みになられている方が多い訳でありますので、こういうことをもっとやっていこうよと、こういうことをすれば長野県がスポーツを通じて元気になるのではないかという、是非前向きな案を出していただいて、それを確実に具体化をしていくということが必要だと思っています。是非皆さんの積極的なご参加を期待をして私の冒頭のあいさつとしたいと思います。よろしくお願いします。
【長野県知事 阿部守一 結びのあいさつ】
今日は大変熱心なご議論をいただきましてありがとうございました。
今日出た意見をどれだけ実際の仕事に反映させるかということが1番重要だと思っているのですけど、私は今日も参加していて思ったのですけど、大北地域もそうですし、長野県はいいものがありすぎるせいかもしれないのですけど、やっぱり、これに絞ってこれを打ち出そうというのが今までほとんどできていないのではないかなと。今度4月から信州ブランド推進室というのを観光部に作ってさっきから発信の話もありましたが、長野県信州全体をどうやって発信するのかというのをしっかり考えていきたいと思って、いいこととかいいものとか優れたものをいっぱい持っているのですが、持ってるが故に多分ここの皆さんが県外の人に対して、長野県ってどんな所ですかと聞かれた時に、みんないうことが違っているのではないかと思うのです。もちろんそれぞれ違うところがあっていいのですが、でもやっぱり長野県はこういう県だということがしっかり共有されていないとなかなか発信するのが難しい、発信できないなと思っているので、そういうコンセプトをしっかりしたてていきたいなと思っています。
今日スポーツの話で、スポーツをきっかけに色んな話が出ていましたけれども、私がいたグループで思ったのが、やっぱり地元の人が楽しんだり地元の人がやっていないもので人を呼ぶというのはそれは無理だなと思います。これは別に大北地域に限らず、やっぱりこういう楽しみがあるのに何で他の地域の人たちはできないのだろう、かわいそうだなっていうふうに我々自身が思えなければやっぱり本気でいい所ですよ、本当に体験してもらいたいというのは多分伝わらないのではないかなと思うので、そういう体験をやっぱり子どものうちからしっかりしてもらえるようにしなきゃいけないなと思いながら皆さんの話を聞いていました。教育については教育委員会と定期的に話し合いをしていくことにしていますので、今日出たような話も含めて子どもたちが本当に楽しめる、学校を出た後もスポーツをしっかりやっていこうと思ってもらえるような教育にしていかないと、ただ単に学科の一つとしてやっていくという感じではいけないのではないかなというのを強く今日は感じました。
それから、健康長寿県という話もありまして、さっきのブランドの話で考えていく上で私は健康長寿っていうのは本当に重要なキーワードだと思っています。もう一つ教育県というのもありますけども、教育県とは長野県の中では思われていないのですけど、県外の人から見ると長野県は教育県だよねと今だに言われます。私は確かに学校の学力とか体力とかそういうことを見ると教育県じゃないという話になってしまうと思いますけれども、長野県の県民性、県民の勤勉性とか学習意欲の強さというのは教育県、単純な学校教育という教育じゃなくて、やはり教養県ということでは私はまだ教養県ではないかなと実は思っております。健康長寿だったり教養だったりっていうのは、私は例えば沖縄は海がきれいですよねとあんまり他の地域のことを言ってはいけないのですが、北海道は食べ物がおいしいですよねっていう中で長野県はもちろん自然も豊かだし景観もきれいで美しいっていうところはありますけれども、それに加えて健康長寿県だとか教育県だとか、そういうふうに言われるっていうのはほとんど他の地域ではないと私は思っています。この強いところっていうのは人が作り上げたことだし、かつ誰か一人の人が築き上げたものではないですよね。健康長寿県というのはやっぱり一人ひとりの心がけだとか、地域医療に携わる保健師さんだとか大勢の皆さんの努力の積み上げで健康長寿になった訳ですし、教育県だってそういう一人が何か突出した人間が築き上げたものではないので、長野県っていうのは人の力で地域の特性を作れる極めて希有な地域だと私は思っておりますので、是非今度は新しい中期総合計画を作っていく訳ですけども、そうした中でも県民の力を合わせてこういう地域を作っていこうというコンセプトをしっかり伸ばして、私の県の計画ですけども、県だけが一人でやる計画にしたいとは思ってないです。県だけでできることなんて限界があるので、やっぱり県民の皆さんとこれを実行しましょうよという計画に是非していきたいなと思っていますので、是非皆さんにも呼びかけ、作る過程ではご意見いただきたいと思いますし、できた時には一緒になって行動をしてもらいたいなと思っています。
今日はスポーツを中心に議論した訳でありますけども、本当に健康であったり、教育であったり、あるいは観光であったり、実はスポーツっていうのはいろんな分野と結びつきが強い、あるいは結び付けやすい分野であると思っています。是非私は長野県を少しでも活気に満ちた地域にしていくということが一つの大きな私の使命であると思っております。是非今回のテーマのスポーツを皆さんと一緒に振興する中で、単にスポーツを元気にしたいということではなくて、それによって地域が元気になったということを是非実現をしていきたいなと思っております。具体的なアイデアとして、例えばアウトドア用品国際見本市みたいな話とか、あるいは道路も私もやっぱり自動車道路と歩道がいつもセットというのは、どうも何か人間の方が脇に追いやられている発想の延長ではないかとも思いますし、あるいはスポーツを長野県教養県と言いましたけど、単にスポーツをやってねということではなくて、そこに健康面の知識と一緒になって来た人に提供するような県ですとか、今日お話が出た中でも私自身も色んな発想が湧いた部分がありますので、私は県としてそういうことを具体化する為にこれから頑張っていきたいと思いますが、これは是非今日ご参加いただいた皆さんもそれぞれの立場で今日出た色んなアイデアを活かして取り組んでいっていただきたいなということを最後に申し上げて終わりのごあいさつといたしたいと思います。今日は大変お忙しい中ご参加いただいて、熱心なご議論をいただきまして本当にありがとうございました。是非私はこういう形で県民の皆さんと一緒に会話をする中で、県のあり方みたいな方向付けをしっかりとしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
どうもありがとうございました