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更新日:2023年2月22日

平成30年10月20日に開催した県政タウンミーティングについて
『松くい虫被害への総合的な対策について』

開催概要

開催日時:平成30年10月20日(土曜日)15時00分~17時00分

場所:上小森林センター研修室(上田市)

意見交換テーマ:『松くい虫被害への総合的な対策について』

参加者:約70人

進行役:上原貴夫 氏(上田女子短期大学教授)

会議次第(PDF:366KB)

会場の様子

今回は、『松くい虫被害への総合的な対策について』をテーマに開催しました。

冒頭の知事あいさつの概要は以下のとおりです。

 

今日は、「松くい虫被害の総合的な対策について」ということで開催させていただきます。

長野県では多くの市町村で松くい虫被害が広がっています。なんとか被害を食い止めていかなければいけないということと同時に、たとえば、特に、薬剤の空中散布に対してはいろんな皆さんから反対の声も出ています。

でも、やたらと薬剤を撒けばいいと思っている人はいないと思います。あるいは、すべての皆さんが、長野県の松林は枯れてもいいとはたぶん思っていないと思います。

皆さんの願いは、豊かな自然環境をしっかり守らなければいけないということだと思います。そして、その一方で、健康とか私たちの生活環境が安全安心な環境であり続けてほしいという思いは、皆さん共通しているんじゃないかと思います。

実際に松くい虫被害の防除対策をやっていただいているのは市町村の皆さんですので、それぞれの地域によって状況とか対応の仕方も違っています。とは言え、県としては県全体でしっかり対応していかなければいけないということで、いろんな方策を考えて市町村の皆さんにも、例えば空中散布するときにはリスクコミュニケーションをしっかりやってくださいねというようなこともお願いをしながらこれまで取り組んできています。

今日は、まず、県の考え方をお伝えしたいと思っています。その上で、松くい虫被害対策に対してはいろいろな皆さんの思いがあると思いますので、皆さんのお考えとかご意見とか出していただいて、ぜひ共通の目指すべき方向性を見出していく事ができればいいなと思っています。

 

続いて、林務部から松くい虫被害のメカニズムおよび県内の被害状況と防除対策の方針等を説明して会場の皆さんと情報を共有したのち、ディスカッションを行いました。
※説明資料は下記のPDF資料をご覧ください。

 

参加者からの主な意見・要望は以下のとおりです。

  • 空中散布している薬剤の人体に及ぼす影響への懸念や効果に疑問がある。
  • 松が衰弱する要因は、いわゆる「松くい虫被害」によるものだけでなく、酸性雨や自動車の排気ガスなどもあるのではないか。
  • 「松くい虫防除のための農薬の空中散布の今後のあり方(平成23年11月)」の内容の見直しが必要ではないか。
  • 事実に基づいたデータで被害や対策の「見える化」をしていただいて感謝。これによって県民の理解が深まると思う。
  • この地域はアカマツが多くマツタケも特産。枯れると豪雨などで土砂災害が起きる可能性もあるので一層の対策をお願いしたい。
  • 薬剤に頼らない対策を実験的にやってほしい。
  • 「見える化」により分析やリサーチが始まった。薬剤の話も出ているが、予知保全を進めるために、ここは、全員で原因を確かめながらどういう対策をしたらよいかを考える必要がある。ある一点に固執すると大事なスタートが切れないと思う。
  • このような話し合いの場を継続していただきたい。

 

知事の総括コメントは以下のとおりです。

今日は、多くのご質問やご意見をたくさんいただきましてありがとうございました。
この松くい虫被害の問題は、いろいろな意見が出るだろうなと思っていました。予想どおりいろいろご意見をいただいて、私はよかったと思っています。
冒頭申し上げたように、健康被害をどんどん増やしたいとか、長野県の自然環境を破壊したいだとか誰も思ってはいません。ですから、一緒に考えたいと私は思っています。

今日の話を聞いていて、やっぱりもっとお互いに腹を割って話し合わないといけないんじゃないかと感じました。森をお持ちで、できるだけ守りたいという方もいらっしゃいますし、松枯れは災害の面で脆弱になるという話もあります。ただ、そういう意見とは別に、例えば、使用している薬剤って国が認めているけれども大丈夫なのかとか、使用の仕方としていいのかどうかとか、そもそも松枯れは「松くい虫」だけが原因なのかと、複合的な要因も有り得るんじゃないかって話もありましたけれども、たぶん、一般の県民の人たちはマルかバツか、ゼロかイチかみたいな発想で理解している気がするんですよね。やはり、そういう意味で、我々もできるだけ丁寧に説明しているつもりですけれども、どうも今日の話を聞いていると、まだ我々の説明の仕方であったり、情報の内容のあり方だったり、工夫する余地や改善する余地があり得るのかなと感じました。我々が市町村なり県民の皆さんにお示ししているものについては、見直すべき点は見直していきたいと思います。

防除対策は県が実施主体になっている場合もありますけれども、市町村が実施主体になっていますので、例えば、松林を持っている所有者の人たちはこんな思いですと、でも逆にお子さんがいらっしゃる方はこんな心配を持っていますっていうのを、地域でもっと話し合いをしていかないといけないんじゃないかというふうに思います。そこは、私から、市町村長が集まる機会に、しっかり丁寧にやっていただきたいという話をしたいと思います。

それから、皆さんからいただいている森林づくり県民税は、今度、皆さんの身近な里山の整備は地域の皆さんに加わってもらいたいということで、里山整備利用地域というのを県が指定して、そこの整備には森林づくり県民税を使えるようにしています。森林づくり県民税の延長を議論しているときにお母さんたちから言われたのは、長野県は山とか森がいっぱいあるけれども、子どもが入れる森は少ないと。身近にあるけれども子どもを連れて行けない、遊ばせるような場所になっていないというような話がありました。やはり、自分たちが身近で使う地域は、自分たちである程度手入れしていただくということが私は必要だと思っていますので、今日お配りした森林税のパンフレットを有効に活用していただいて、地域の山を元気にする、そして皆さんでもっともっと使えるような森にしていく、そういう取組をぜひ一緒になって進めていただければありがたいなと思っています。

いろんなご意見があってまとめきれていないんですけれども、もう少しこのような話し合いの場を継続してくれというお話しがありました。日程的に来月やりますという感じにはならないですけれども、今私が申し上げたような見直しが必要な部分があるかどうか検討して、こういう機会をつくらせていただくようにしたいと思います。

今日は皆さんとこうやって対話をさせていただいて、私自身も非常に気付きをいただく機会になりましたので、皆さんからいただいたことをもう一回私自身、咀嚼(そしゃく)させていただいて、どういう対応ができるのかをしっかり考えていきたいと思います。

今日はありがとうございました。

(以上)

 

当日の会場の様子写真

会議録

関連資料

 

 

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