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更新日:2016年12月25日
■「いじめNO!県民ネットワークながの」第1回運営委員会が開催されます(PDF形式:164KB)
■一般任期付職員を募集します(PDF形式:229KB)
■栄村に対する国の復興交付金(第2回)について、復興庁から配分可能額の通知がありました(PDF形式:195KB)
■今年も、栄村の農家の皆さんが栽培したそばを使った「福幸(ふっこう)そば」が販売されます(PDF形式:243KB)
■日本盲導犬協会の知事表敬訪問と内閣府が募集した作文の県内受賞者への表彰伝達を実施します(PDF形式:209KB)
長野県知事 阿部守一
それでは、11月30日の会見を始めさせていただきます。私の方からは5点お話をしたいと思います。
県議会、開会中でございますが、一般質問は本日で終了ということで4年制大学の話、中期計画の話、自然エネルギー、そして教育、大変さまざまなご質問、ご意見をいただいているところであります。来週からは各委員会に議案が付託されるということで、さらにさまざまなご議論なされると思います。経済対策を盛り込んだ補正予算については、しっかりとご理解いただいた上で、ご議決をいただきたいと思っています。
今日お話しすることのまず1点目でありますけれども、いじめの関係であります。「いじめNO!県民会議(仮称)」ということでずっと申し上げてきましたけれども、「いじめNO!県民会議」改め「いじめNO!県民ネットワークながの」という形で、いよいよ正式に活動をスタートさせることとなりました。第1回の運営委員会は12月6日午後3時から県庁第三応接室で開きたいと考えています。教育委員会からは山口教育長にも出席をしてもらって、私も参加をして開催をしたいと考えています。この間、県として知事と教育委員長によります、“いじめを見逃さない長野県”をめざす共同メッセージを発してきました。またこどもの権利支援センター緊急電話相談を受け付けたり、あるいは教育委員会と知事部局が連携して、全公立学校へ訪問させていただいたりということで、さまざまな取り組みを通じて子どもたちのいじめの問題と向き合ってきました。このたびスタートさせます「いじめNO!県民ネットワークながの」、各地でさまざまな子どもたちの支援に取り組んでいらっしゃる民間団体の皆さま方と私ども行政が連携して進めていく組織にしていきたいと考えています。「ながの不登校を考える県民の会」、あるいは「CAPながの」、「長野県チャイルドライン推進協議会」のメンバーの皆さんが発起人となっています。活動の趣旨としては民間団体のノウハウを生かした、いじめを見逃さないための持続可能な活動にしていきたいと思いますし、また民間の子ども支援活動と自治体の連携を図りながら、子どもたちの声に直接答えるきめ細かい支援活動を裾野の広い県民全体の運動として進めていくと、そうした趣旨でこのネットワークの活動を進めていきたいという思いの皆さんが集まっています。今後運営委員会を中心として、具体的な活動内容を検討していくわけでありますけれども、ぜひこのネットワークも通じて、いじめを見逃さない県民の取り組みが広がっていくことを強く期待をするものであります。なお、以前県の教育委員会でこども支援課長をしていただいた前島章良さんにも運営メンバーとしてご参画をしていただくことになりました。私からもお願いし、ご了承いただいたところでございます。企画部の次世代サポート課、健康福祉部のこども・家庭課、教育委員会の教学指導課心の支援室の3課が運営委員会には参加をする予定になっております。民間の皆さんと私たちの活動、同じ方向を向いて、しっかりスクラム組んで進めていきたいと考えています。
それから2点目でございますが、一般任期付職員の募集を行っていきたいと考えております。本日から12月12日まで総合土木、そして建築という職種で一般任期付の職員を採用するべく募集をしていきたいと考えております。現在、東日本大震災における復興支援に向けて県の職員を派遣しております。11月1日現在で15名の職員を岩手県、それから福島県に派遣しているところでございますが、被災自治体からは、さらに本格化するインフラ整備、まちづくりのために人的な支援をという強いニーズがあるわけであります。長野県としても積極的に応援していきたいと考えているわけでありますけれども、県もこれまで県職員の数を抑制してきているわけでありますので、なかなか人のやりくりを県庁内だけでするのは難しいということで、今回一般任期付職員を採用して、その分、県の中で余裕が出てきますので、被災地の支援についても強化をしていきたいと考えています。これから技術職員のニーズが被災地側でさらに高まってくると思いますので、そうしたニーズに対応するために今回県として一般任期付職員を採用していこうというものでございます。
それから3点目でございますが、栄村の関係でございます。栄村の関係2点ございます。1つは、復興交付金の第2回目の配分についてでございます。本日復興庁から栄村に対し、復興交付金配分可能額の通知がございました。第1回目は5月25日に通知があったわけでありますけれども、今回の配分は、災害公営住宅への入居に伴いまして、村そして入居者の負担軽減を行うための災害公営住宅家賃低廉化等事業について、平成25年度分も含めて、私たちの要望額どおり6,317万円余が認められたものでございます。また道路事業につきまして、平成25年度分の事業費が認められたところでございます。こちらは1億3000万円でございます。第1回目と同様今回も要望通り認めていただいたわけであります。災害公営住宅が先ごろ竣工(しゅんこう)したわけでありますが、竣工に続いて着実に復興に向けた取り組みを進めていくのに大変ありがたいと思っております。復興庁はじめ関係の皆さま方に御礼を申し上げたいと思います。次回は来年の1月の申請ということになっております。現在、農業復興関係事業について関係省庁と協議などを進めているところでありまして、引き続き栄村とも連携して取り組んでまいりたいと考えています。
それから、栄村の関係でもう1点でありますが、栄村福幸(ふっこう)そばの販売についてでございます。北部の地震で被害を受けました農地約72ヘクタールありますが、11月末日をもって全ての復旧工事が完了して来年からは稲作が再開することが可能となりました。今年は昨年に引き続いて地震による水路の崩落などで水稲栽培が困難となった水田約3.6ヘクタールで農地と集落を守るためにそばの栽培に取り組みました。収穫されたそばは福幸そばという形で昨年に引き続いて販売がされます。そば栽培にあたりましては、被災された農家の皆さまと一緒に信州大学農学部の学生であるとか私ども長野県の職員も参加して人的な支援を行ってきました。財団法人栄村振興公社では、10月に収穫したそばを復興支援にご協力をいただいた多くの方々へ感謝の気持ちを込めて福幸そばという形で12月5日から販売をするということになっています。今年は昨年好評だった乾麺に加え新しくミニカップ麺も製品化され、(商品を持ちながら)私もお昼に食べさせていただきましたが、大変おいしくいただきましたし、昨年同様乾麺もございます。ぜひ大勢の皆さま方にお買い求めいただきたいと思います。財団法人栄村振興公社のほか、栄村の道の駅でも販売されると聞いています。またこちらのミニカップ麺の方だけ県庁と県内6カ所の合同庁舎内の生協の店舗でも販売していただくことになっています。福幸そばをアピールしていただきたいと思いますし、大勢の皆さまに買っていただいて復興の一助になればと考えております。
それから大きな4点目でございますが、障害者週間についてでございます。12月3日から9日まで障害者週間となっています。これは障害者基本法に基づくものでございますが、長野県としては例年行っております県庁での障害者週間のポスター展示に加えまして、今年は12月3日の初日に盲導犬の育成を行っていらっしゃる日本盲導犬協会の方、あるいは盲導犬のユーザーの方にお越しをいただいて、身体障害者補助犬に関する話を私がお伺いをしたいと考えています。また、同協会のご協力によりまして、盲導犬と体験歩行をする場所を県庁の1階ホールに設けたいと考えています。私も体験をさせていただく予定にしておりますが、県庁にお越しの皆さま方にも、ぜひ身体障害者補助犬について知っていただく機会にしていただきたいと思っております。概要はプレスリリースの通りでございます。障害者の問題、さまざま県として検討してきておりますけれども、生活を送られる上で、さまざまなバリアが存在している。私どもはなかなか気が付かないバリアもあると考えています。例えば盲導犬を連れて飲食店に入ろうとしたら利用を拒まれたという話。あるいは、視覚障害のある方の脇をスピードを出した自転車が通り過ぎて、大変危険な思いをしたといったような声もございます。私もかつて、ギラン・バレー症候群という病気で、車いすで病院の中で過ごしている時に、やっぱり近くを猛スピードで歩かれるとですね、非常に、私はその時手も足も動かない状況だったですから、非常に怖い思いを、普通の時と違って恐ろしい思いをした記憶があります。やっぱり、そういうさまざまな障害のある皆さんの思いをですね、われわれ共有していかなければいけないと思っています。ぜひ、そうした思いを共有する機会に、この障害者週間がなればいいと思っておりますし、ぜひ大勢の皆さま方に、さまざまな障害があるということをご理解いただく機会にしたいと思います。
最後5点目でありますが、長野県の観光PRキャラクター「アルクマ」について、後ほど、ここで表彰式を開かせていただきたいと思いますけれども、全国で24位と、県内では1位という好成績を収めることができました。私もフェイスブック等で応援を呼びかけさせていただいたところでございまして、アルクマを応援いただいた皆さま方に、この場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。後ほどアルクマをたたえる式典を行いたいと思っています。
私からは以上です。
信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
「いじめNO!県民ネットワークながの」の関係で、前島さんに運営メンバーとしての参画していただくことになったということだったんですが、知事は以前もお仕事一緒にされたこともあると思うんですけれども、今回、前島さんについては、前任時代にどのような活動ぶりだったという評価をされていて、今回、どうして前島さんにお願いするに至ったかを教えてほしいのですが。
長野県知事 阿部守一
はい、前島さん、やはりご本人の大変つらい体験を踏まえてですね、県のこども支援課長ということで取り組まれていたときも、県民の立場に立って、このいじめの問題にしっかりと取り組んでいただいた方だと思っております。今回、県民ネットワーク、いじめNO!県民ネットワーク長野という形で民間の皆さま方と行政とが一緒になって心合わせてこのいじめの問題に立ち向かっていこうというときに、前島さん、行政の中でもこれまで取り組まれてきた経験があるわけでありますので、そういう意味で私としては、双方の思いとか、仕組みとか十分分かっていらっしゃる前島さんにぜひ協力していただくのが望ましいと思っております。今回参加をしていただけるということで大変ありがたいことだと考えております。
信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
あと県の方からは、次世代サポート課と3課の参加が予定されているということですが、県の機構として、今、前島さんがお勤めになっていた当時とはだいぶ形も変わってきていると思うのですが、以前も聞いたかもしれませんけれども、現行の県の体制というのについては、当面この方向でいくのか、また課題があれば、集約、収れんするということもあり得るのか、現時点の考えをお話し願えますか。
長野県知事 阿部守一
そうですね。こども権利支援センターでの緊急電話相談をしてきていますし、体制も民間の人にも入っていただいて強化をしていこうと考えています。こども権利支援センターには、教育委員会には私の方からもお願いをしてきていますけれども、伝言ゲームにならないような対応をしてもらいたいということで、教育委員会でもかなりその点については、しっかりとした対応をしていただいてきていると思っております。もとよりこれから、このネットワークの活動を通じてですね、行政側としてもこういう対応が必要ではないかというご意見もでてくる可能性もありますので、必要な改善については、これからもしていきたいと思っています。
信越放送(SBC) 伊藤一郎 氏
今日、二つの県が被告になる裁判があったのですけれども、その受け止めを伺いたいのですが、まず一つ、酒気帯び運転で検挙されて懲戒免職となった教員の方、中学校の教員の方が取り消し求めていた裁判で免職処分取り消し判決が出たのですが、これについての知事の受け止めを伺えますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
教員の話ですが、懲戒免職の処分取り消し請求事件ということで、これ判決が出たと聞いております。ただ、私自身、まだこの判決文は見ていないところでありますけれども、飲酒をした翌日にアルコールが検知されたというケースで、恐らくそこの判断、非常に微妙な部分があるのではないかと思います。判決文の内容をしっかりと精査した上で、県としての対応を検討していく必要があると考えています。
信越放送(SBC) 伊藤一郎 氏
もう一つなんですが、こちらは松本の中山の地域の方が、県の建築廃材の現場に立ち入り検査を行って、それでその文章を公開すべきということで、知事就任当初、大部分が非公開となったものを知事の判断でほとんど公開するようにということがあったと思うんですが、こちらも、さらにほとんど、その中の原告側の方からすると9割が、非公開の決定を取り消しという判決が出ました。これについての受け止めを伺えますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
はい。この公文書の非公開は、今ご質問の中にもありましたけれども、当初県が公開していたのは、全体のおよそ2割が公開で、8割が非公開ということで、これは私が見てもいささか非公開の範囲が多すぎるんじゃないかということで、知事に就任した後ですね、担当課に見直しをしてもらって、公開が8割、非公開が約2割という形で公開・非公開の割合が逆転したわけであります。さらに、非公開になっている部分についての争いがあったということでございます。判決内容の詳細を私もまだ見ていない状況でありますけれども、原告側の請求、すべて容認されているわけではなくて、棄却されている部分、あるいは一部公開という部分があって、全く県と原告どちらかが全面的に勝っているとか、負けているとかという話ではないと考えています。ただ、できる限り公開をしていくということが私の基本的な考え方でありますので、この判決の内容をよく精査していきたいと思います。
信濃毎日新聞 小坂真希 氏
今日の教員の酒気帯びによる免職の取り消しに関して、県の方で職員の処分の指針であるとか基準についても変更するとか、その点について検討するお考えはありますか。
長野県知事 阿部守一
先ほど申し上げたように内容を精査して対応していきたいと思っていますので、現時点ではそこまで考えておりません。
信濃毎日新聞 小坂真希 氏
県立大学について、一般質問の中で、これまでよりもグローバル化やイノベーションというものより、地域貢献ですとか地元の産業界との連携を強く打ち出して答弁をされているように感じたんですけれども、知事の中で県立大学の求める像であるとか理念について何か考えが変わった点はあるのでしょうか。
長野県知事 阿部守一
考えが変わった点というのは特にないです。県立大学として設立していくわけでありますから、当然地域との関係を重視しなくてはいけない。今の素案の中にそうした視点は盛り込まれているわけであります。大きな流れとしてはグローバル化に対応していく。グローバルな視点を持った人材で、かつイノベーションを起こせる人材ということで、その視点については今の構想素案の中にも同じような考え方が出されているわけでありまして、その点については基本的に変わっていないと考えています。
長野県知事 阿部守一
はい。じゃあありがとうございました。
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