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更新日:2019年1月1日

知事会見(平成22年(2010年)10月22日(金曜日) 11時00分~11時45分 県庁:会見場)

項目

阿部知事からの説明

  1. 県政タウンミーティング等の開催、県選出国会議員との県政懇談会の開催、信大医学部学生との懇談、県ホームページの棚卸し月間、信州DCのイベント情報について

取材者からの質問

  1. 県選出国会議員との県政懇談会について
  2. 審議会の設置及び運営に関する指針の改正について
  3. リニア中央新幹線について(1)
  4. リニア中央新幹線について(2)
  5. リニア中央新幹線について(3)
  6. リニア中央新幹線について(4)
  7. 浅川ダムについて
  8. 事業仕分けについて
  9. 首長提案による住民投票について
  10. 生物多様性について
  11. 広島県知事の育児休暇取得について

本文

阿部知事からの説明

1 県政タウンミーティング等の開催、県選出国会議員との県政懇談会の開催、信大医学部学生との懇談、県ホームページの棚卸し月間、信州DCのイベント情報について

長野県知事 阿部守一
 それでは知事会見を始めさせていただきたいと思います。今日私のほうからは5点ほど冒頭お話を申し上げたいと思います。まず県政タウンミーティング等の開催に関連してでございます。第1回目、私の公約集の中にも入れておりますけれども、県民の皆様方と広く対話、語り合う場としての県政タウンミーティング第1回目を明日10月23日に開催致します。県民の皆様の声を十分お聞きしながら、私自身も現場の感覚を常に持ちながらさまざまなアイデアをいただく場にしていきたいというふうに思っております。ぜひ大勢の県民の皆様にご参加いただきたいと思いますが、明日の1時30分から3時30分まで長野市勤労者女性会館「しなのき」多目的ホールで開催します。テーマは「NPO等市民活動と行政との協働」ということで、開かれた県政、県民参加の県政を築いていく上での基本的な部分だと私自身考えておりますので、多くの皆様にご参加をいただきたいと思います。どなたでも当日来ていただければ参加いただけます。会場では手話通訳、それから要約筆記を行いたいと考えておりますのでよろしくお願い申し上げます。それからタウンミーティング第2回目、11月15日の月曜日に飯田市で開催をする予定にしております。テーマは「環境に配慮した地域づくり」ということで、私も横浜市役所におりましたが、横浜市は環境モデル都市に国から選定されていますが、長野県では飯田市が環境モデル都市ということにもなっておりますので、そうした観点で環境に配慮した地域づくりというテーマで飯田でタウンミーティングを行いたいと考えております。本日プレスリリースをしたところでありますので、そちらをご覧いただければと思います。また、第2回目の県政ランチミーティングにつきましては、10月26日の火曜日に開催を致します。参加される団体は、名君「保科正之公」の大河ドラマをつくる会の幹事会の皆様ということですので、またお昼を食べながら気軽にお話をしていきたいと考えています。それから2点目でございますが、県選出国会議員との県政懇談会を、来る月曜日10月25日の2時から3時半まで都道府県会館の402号会議室で行います。県政の重点課題につきまして、長野県関係の国会議員の皆様に私どもの方からご説明をして、県政全般にわたって懇談、意見交換をしていきたいというふうに考えております。それから3点目であります。信州大学医学部の学生と懇談をすることと致しております。さまざまな現場にお伺いするということで、選挙公約の中でも訴えてまいりましたけれども、これから長野県の医療をどうしていくか、あるいはそれぞれの地域で医師不足が深刻になっている中で、これから医師を目指していらっしゃる信州大学医学部の学生の皆様との懇談を10月26日に行います。信州大学医学部の中で4時から5時までの間行いたいと考えております。ぜひこれからの医療を担う皆さんの率直な声を聞きながら、これからの長野県の医療のあり方、あるいは医師確保のあり方を考えていきたいと思っております。それから4点目でございます。分かりやすい県政ということの一環で、11月を「県ホームページ棚卸し月間」として、ホームページに掲載しているデータの整理、確認を集中的に行うように各部局に指示を致しました。情報化が進んでいるなかで、県にアクセスするのは物理的にお越しいただく場合ももちろん多いわけでありますけれども、今ホームページ、ネットを通じて県の情報をとらえる方が非常に多くなっているということで、そういう観点でいろいろな方にご利用いただきやすいようなホームページにしていきたいと考えています。また、高齢者や障害者の皆様方にも利用しやすいホームページにこれから変えていくように努力していきたいと考えています。先般も「“見える県政”発信力向上プロジェクト」で若手職員の間でもいろいろ議論してもらいましたけれども、ホームページに古い情報が残っているのではないかといった意見も出ておりますので、長野県の情報にアクセスしてもらう、あるいはわれわれが情報発信する入口の一番重要な部分でありますので、各部局においてしっかりと点検・見直しを行っていただくということをまずは取り組んでまいります。それから5点目でございますが、信州デスティネーションキャンペーンの関連イベント、10月も終わりに近づいているわけでありますけれども、各地域でますますいろいろなイベントを行っていただいております。今週末の主なイベントでありますが、駒ヶ根市の光前寺では、開創1150年祭が開催されます。デスティネーションキャンペーンに合わせまして、秋のご開帳が行われるほか、市内各地でイベントが催されます。また、松本市のやまびこドームでは、デスティネーションキャンペーン特別企画として「うまいぞ信州ご当地グルメ大集合!」ということで、「信濃の国・楽市楽座」に合わせて開催を致します。また飯田市南信濃では、長野県と静岡県の県境におきまして、信州軍と遠州軍が国境をかけて綱引きで対決する「峠の国盗り綱引き合戦」が開催されます。皆様方におかれましては、引き続きデスティネーションキャンペーンの広報・宣伝にご協力をいただきますようお願いを申し上げます。私のほうからは以上5点でございます。

 

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取材者からの質問

1 県選出国会議員との県政懇談会について

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 先程知事からありました、県選出国会議員さんとの懇談会についてなんですけれども、前県政の時には与党と野党と分けた形でですね、別々で要望事項を分けて懇談するような形を取っていたと思うんですけれども、今回はそのへんどのように進めるおつもりなのか・・・

長野県知事 阿部守一
 今回は所属政党にかかわらず同じ場所で懇談をさせていただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 特段、意図とかそこら辺はあるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 特段の意図と言いますか、県選出の国会議員というお立場では、どの政党に属しているかという以外は同じだというふうに私は考えておりますので、そうした観点で私どものほうからの説明も同じ場で行って、懇談も同じ場で行いたいと考えています。

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 分かりました。

 

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2 審議会の設置及び運営に関する指針の改正について

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 それともう1点、県の審議会の指針の一部改定があって、環境審議会それから都市計画等々で、公募のプレスリリースが続いているんですけれども、その中でNPO関係者等の募集について、絞った形での募集をかけていると、これについて知事の意図といいますか、先程のNPOとの協働という話になってくるのかもしれませんけれども・・・

長野県知事 阿部守一
 先般、10月13日付けになっていますか、「審議会等の設置及び運営に関する指針」というのを県として作っていますけれども、それを改正を致しております。改正の内容はいくつかございますけれども、今お尋ねのありましたNPO法人等の民間団体関係者の選任について取り組んでもらうように改正をしてもらっています。具体的な表現方法は、NPO法人等の民間団体の活動が活発な分野について審議などを行う場合は、官民協働の観点からNPO法人等の関係者を委員に選任するよう努めることという形にしておりますが、これは私の思いとして指示をさせていただきましたけれども、これからの行政あるいは公の仕事をやっていく上で、行政だけが単独で頑張るということではなかなか成果も上がらないし、実効性のある取り組みにも結びついていきづらい部分があるのかなと思っています。例えば環境の分野であれば自然保護でありますとかあるいは廃棄物関係でありますとか、いろいろな地域の取り組みを行っていらっしゃる方々がいるわけですので、そうした皆様方の思い、考え、あるいはそうした感覚を県の審議会の中にもぜひ入れていきたい。それは環境分野に限らずでありますけれども、そうした考えでこのNPO法人等の関係者の委員、支援している方への配慮ということで追加をいたしております。必ずしもNPO法人に限らずグループで法人格がなくて活動されているような人たちもこの中には入っていただくという考えであります。あわせて何点か変えておりますけれども、女性委員の比率についても、これ5割を下回る場合については理由を明らかにして、女性委員の登用についてもしっかりとそれぞれの担当部局で検討してもらうようにしていきたいと思っておりますし、また、審議会のあり方は、とかく一般の方からすると形骸化しているのではないかとか、あるいは当局側の原案をそのまま追認するような形になってしまっているのではないかというご懸念、ご疑問も出たりする部分もありますので、私としては審議会が単に事務局原案を追認するようなことのないようにということで、これも文章として追加をさせてもらっていますけれども、答申文をまとめるに際して審議会等の委員からなる起草委員会を設けるなど、単に事務局の原案を形式的に追認するだけの審議会とならないよう配慮することということにしております。いろいろな性格の審議会があるので、もちろん原案を事務局が出さないとそもそも議論にならないという審議会まで、そこまでするつもりはありませんけれども、広くできるだけ審議会の委員の皆様方の声が反映されるような形の運営を引き続き努力していきたいと考えています。以上です。

 

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3 リニア中央新幹線について(1)

信越放送(SBC) 花岡晃子 氏
 リニアの関係でお話を伺いたいと思います。おととい小委員会の後に知事からコメントをちょうだいしましたけれども、あの後、資料等もご覧になったかと思います。改めて費用対効果の調査結果であるとか、そのあたりの受け止めをお伺いできればと思うんですけれども。

長野県知事 阿部守一
 小委員会の当日、鉄道局長のところでお話をお伺いしてきましたけれども、国土交通省の認識も、小委員会の中で費用対効果の資料が提示されたと。それを踏まえてこれから議論がされていくということの認識でありましたし、私自身も現時点ではそうした小委員会での議論の動向というのはそうした認識であります。

信越放送(SBC) 花岡晃子 氏
 小委員会の中でもですね、その試算の前提になるデータ、経済成長率等これでいいのかという話であるとか、当日環境面についての資料も出たかと思うんですけれども、これについてはかなり粗いねというような話も聞かれました。小委員会としては議論のベースとなるような資料はもう出尽くしたというような認識だったかと思うんですけれども、そのあたりについて知事としてはどのようにお考えでしょうか。やっぱりデータとしては十分もうそろっているというような感じなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 小委員会の議論を私は傍聴していたわけではありませんけれども、伺っているところでは、さらにこのデータを踏まえて議論をしていかなければいけないということになっていると思いますし、私自身も鉄道局長に対しては、地域振興の観点も含めて十分検討していってほしいと。環境面の問題等を含めて、いろいろ課題があるわけですから、私としては小委員会の議論の中で、客観、公正な議論をしっかりと行っていただくことが必要だと考えておりますし、そうしたことについても国土交通省にはお話をさせていただいているところです。

信越放送(SBC) 花岡晃子 氏
 従来からの地域振興という観点も考慮してほしいというようなこともおっしゃっていると思います。もうちょっとその地域振興あるいは県全体の振興につながるルートなりリニアの論議っていうのはどういったものであるのか、もうちょっと具体的にお話いただけるとありがたいんですけれども。

長野県知事 阿部守一
 一つは、私は長野県の知事の立場として点と点を結ぶという目的以外、これ全幹法(ぜんかんほう:全国新幹線鉄道整備法)の趣旨も地域の振興ということがうたわれているわけですから、そうした点については、しっかりと議論を尽くしていただきたいと思っています。それから長野県のことを考えたときにルートがBルートあるいはCルート、どういう形のルートになるにしても、あるいはそこからさらにルートが固まれば駅をどうするかという話になってくると思いますけれども、そうしたときに長野県全体の交通に対して、あるいは人の移動に対して、いろいろな影響が出てくる可能性があると思います。それはプラスの面ももちろんあると思いますし、逆にマイナス部分の影響というのもあり得なくはないわけでありますから、そうした単にリニアを造る、造らないということ以外の影響についても、これはどちらかというと政府においてということになるのかもしれませんけれども、しっかりと考えていただいた上で、最終的な判断をしていってもらいたいと考えております。

信越放送(SBC) 花岡晃子 氏
 ありがとうございました。

 

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4 リニア中央新幹線について(2)

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
 リニアに関連してお聞きさせていただきたいんですが、知事が小委員会で費用対効果でCルートのほうが優位だっていう結果が出たけど、それで決まりになったわけじゃないというご認識だと思うんですが、ただそういう試算の結果が出た以上はそのことを今後の議論でも重視されると思うんですけれども、改めてCルート優位という結果が出たことについてはどういうふうにとらえていらっしゃるんですか。

長野県知事 阿部守一
 今も申し上げているとおりだと思っているのですけれども、まず優位という結果は費用対効果の数字上でなおかつそれは調査機関の報告として小委員会に示されたわけですよね。ですから必ずしも小委員会の議論としてCルートが優位だとか、Cルートが望ましいという結論に20日の段階では至っていなかったというふうに私は認識していますけれども。

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
 そうすると、知事としてはルートについては今後どういう姿勢で臨まれるのかというか、村井前知事のときは小委員会の中での発言では地域間の対立が、地域が分裂することが望ましくないので、ルートについては言明しないというようなお立場だったと思うんですが、阿部知事もそうしたお立場をとられるっていうことですかね。

長野県知事 阿部守一
 リニアの問題はメディアの皆さんの関心はどうしてもルートの話にばかりいってしまっているような気がしてならないのですが、基本的にはこれは交通政策審議会、そして最終的には国土交通省が判断していくということになります。私からは長野県内これまでの取り組みの経過もありますし、それから地域においてさまざまな意見があるわけですから、そうしたものを踏まえた上で判断していってもらいたいというふうに申し上げています。ですから特定のルートを現時点で私がBだとかCだとかっていうふうに申し上げるということではなくて、しっかりと公正、客観的な議論を審議会の場でしていただいた上で、方向性を出していってもらいたい。中間まとめそれから最終答申という形でこれから進んでいくと思いますけれども、ルートに限らず長野県にさまざま影響とか関係が出てくるわけでありますから、そうした折々の場面で私のほうから県としての意見を言っていくということはあると思いますけれども、現時点において特定のルートを支持するというようなことを申し上げてはいないということで、そういう点では前村井知事と同じスタンスであるというふうには言えるかもしれません。ルートについてはですね。

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
今後のことはあれですけども、今後も最後までルートについて知事がどちらかっていうことを言明するお考えとかは無いんでしょうか。最終的にはどちらか言明されるお考えあるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
それは審議会の議論の中身、私は公正、客観的な議論をしっかりしていただいた上で、長野県の中いろいろご意見があるわけですからそうした人に対しても納得性のあるですね、説明なりが行われる必要があると思っています。いろいろな取り組みをしてきたりいろいろなご意見あるわけですから、そうしたことに十分配慮していただいた上での議論なり、判断をしていただきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
ありがとうございます。

 

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5 リニア中央新幹線について(3)

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 関連してリニアのことをお尋ねしたいと思います。知事はあくまで最終的にルートなり決定するのは、リニアの小委員会であり国であるというお立場でそれは理解できるところなんですけれども、県内の自治体、それぞれ期成同盟会をお持ちのところではちょっと違う受け止めかなと思ってまして、上伊那・諏訪地域ではかなり厳しいという受け止めを持ってますし、飯田の方ではかなり現実味を増してきたという受け止めを持ってますし、その辺ではちょっとまた知事の手続きを踏まえた認識とは、ちょっと違うかなと思ってまして、今朝も弊紙報道なんかにも中間駅の設置の問題であるとか、事態はどんどん先を見据えた話題等出てきている現実もあることは承知だと思うんですけども、その辺で先程からおっしゃっているようにあくまで公正、客観的な議論を求めるという知事の姿勢も理解できるんですけれども、ここで一方で現実を見据えて、上伊那・諏訪に今、二分されている議論を調整しつつ知事として最大の効果を求めるべくお考えを発信していく手も一つまたあるのではないかというふうに思うんですけれども、その辺はまったく今のところはお考えでないでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 全県にとってプラスになるような形の、リニアの話はルート問題だけではないと私は思っていますので、リニアの問題っていうのは別にルートももちろん重要なテーマでありますけれども、仮にリニアが通った後、どういう形で活用していけるのか、あるいは他の交通体系に対する影響はどうなるのか、そうしたことについて大きなテーマとしてこれからルート以外の部分というのが出てくると思いますので、そうしたものについてはもちろん長野県全体にとってのメリットが最大になるようにそれぞれの地域とも連携してですね対応していきたいというふうに思っていますが、ルート問題についてはこれは私の認識からすると報道が非常に先行してしまっているのではないかなと、確か費用対効果の調査報告書は出ていますけれども、私が見た限りではだからどちらのルートが望ましいとかですね、そういうことが記載されていたとは、私が見落としていれば別ですけれどもそういう記載は無かったと思いますし、私が国土交通省と話している、局長なり担当課長と話している中でもですねそうしたようなやり取りは無いわけでありますから、やや私の感覚からすると報道のほうが先行、まあどういうところに取材をされた上での記事か分からないですけれども、されている感はあります。私としては正式なルートでですね、国土交通省なりあるいは小委員会なりでしっかりと議論を尽くしてもらうということがまずは重要だと思っておりますので、そうした観点で地域の声をしっかりと踏まえて、なおかつ地域振興の観点にも配慮した上で、さらに議論をしっかり尽くしてもらいたいというふうに考えております。

 

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6 リニア中央新幹線について(4)

読売新聞 香取直武 氏
 リニアの件なんですけれども、基本的にその委員会の議論を見守るというか任せるということで、その出された結論に対してはですね、少なくともルートに関しては当然、公正中立っていうのは大原則だとした上で、出された結論に対してはその場合は県としてはもう前向きにそれは協力していくと、どういう結論であっても。逆に言うとどっちかのルートじゃなきゃもう一切県は協力しないんだということでは無いと考えてよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 先程から申し上げているけれども、客観・公正にしっかり議論してもらいたいということですから、議論の中身についてはどういう検討の経過、あるいはどういう考え方で結論が導かれたのかっていうことについては我々としてもしっかりと見なきゃいけないというふうに思っています。ですから現時点でどちらのルートでなければ必ずしもいけないということを申し上げているわけではなくて、これから財政的な問題とかあるいは環境面への影響とか、ルートだけではなくていろいろ課題があると思いますので、そうしたものも含めて県としてさまざま意見を申し上げていくことはあると思っています。

読売新聞 香取直武 氏
 もう1点重要な点で駅の負担の割合ですね、JRと県の、JRは全額と言っているんですけれども、以前JRは秋ぐらいからは自治体と駅の負担のあり方についても話し合いたいというようなことを言っておったんですけれども、その点に関して知事はそういう話し合いに応じられる、今状況にあると思いますか。

長野県知事 阿部守一
 すみません、もう1回言ってもらえますか。

読売新聞 香取直武 氏
 駅の負担のあり方についてJRは秋ぐらいからですね、自治体とも話し合っていきたいと前言っていたんですけれども、その点のそういう話し合いに今応じるようなお考えっていうのはありますか。

長野県知事 阿部守一
 まだそうしたお話は正式に伺っておりませんから、まったくするともしないとも判断できません。

読売新聞 香取直武 氏
 今来たとしてもまだ難しいかなというところですか。

長野県知事 阿部守一
 というかまだ要するに、どうもメディアの方々はどんどん先に行かれているのですけれど、まだ小委員会で議論をしている段階でそこまでの段階では私はないのではないかというふうに思っていますので、そうした話が近々くるというような話も聞いていませんし、そういう状況ではないだろうというふうに思っています。

読売新聞 香取直武 氏
 分かりました。あともう一つそもそもとして全額負担を求めているということに対してですねちょっと改めて知事のお考えをお聞かせ下さい。

長野県知事 阿部守一
 これは交通、とりわけ鉄道について誰がどういう負担をするかっていうのは難しい問題もあると思いますけれども、基本的にはいろいろな鉄道においては、基本的には事業者が負担してやってきた。整備新幹線については地方財政上の措置を講じた上でですね、地方負担があるという形になっているわけですから駅の設置主体をどういう形にしていくのか、それに対して仮に国がやるのか地方自治体がやるのかそこら辺の方向性が出たときに、それに対しての財源手当てっていうのが有るのか無いのか、そうしたものを見極めた上で考えていかざるを得ないと思います。

読売新聞 香取直武 氏
 少なくとも今言っているように自治体が全部造ってくれっていうのはないだろうっていうそういうお考えですか。

長野県知事 阿部守一
 私の基本的な考え方として地域振興っていう考え方を申し上げているのは、単なる通過するところは国の視点からどうでもいい存在になってしまってはいけないと思っているのです。そういう観点で、つくるもつくらないも地域の自由で、その負担は全て地元ですというのは、これは起点と終点だけが重視されていて、途中の地域は、あまり国全体として十分視野に入らないという思想につながってしまうと思いますので、そうした状況はいかがなものかというふうに思っています。

読売新聞 香取直武 氏
 分かりました。ありがとうございます。

 

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7 浅川ダムについて

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 浅川ダムに関連する質問なんですが、馬渕国交相が先日の会見で、八ッ場ダムの検証に絡めまして、利根川の流量計算モデルの妥当性の見直しということを指示されましたが、これはダムの必要性や基本設計に関わる重大な発言であって、国のダムの見直しにかかわる象徴的な意味合いがあると思うんですけれども、今後の浅川ダムの是非に関する知事の判断に何らかの影響を及ぼすという可能性はありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 国土交通大臣が、そうしたご発言をして、河川局に対して指示を出しているという話は聞いています。浅川ダムに関連しては、副知事の下で再確認作業をしているという状況でありまして、その中の論点にも基本高水の話も入っておりますので、基本高水の話も含めて現在再確認作業を行っているというところですから、直ちに国土交通省の動きが、現時点での私どもの対応に影響を及ぼすというようなことにはなっていません。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 確認ですけれども、今、過去の論点整理が行われているということなんですけれども、ただ一方でダムを巡る状況であるとか、論点というのは日々変化して、進化しているわけですので、そういった変化というものを踏まえた上での知事の判断ということになるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 考え方そのものについて、いろいろな変化があるということは、受け止めなければいけないと思っていますけれども、今回の場合に、例えばいろいろな新しい判断とか、新しい考え方が出た時にどこまで反映させるべきかどうかというのは、よく考えなくてはいけないと思っています。よく考えなくてはいけないと思っているのですが、既に浅川ダム、着工しているという状況もありますから、どんどんいろいろなことが出てきた時にどこまで反映して、私の判断に反映させるかということは、これからの計画とは違うという点で、よく、十分考えなければいけないなというふうに思っておりますが、現況等どんどん変わってきているようなデータ等についてはですね、できるだけ最新なものも含めて見た上で判断はしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 最後1点、以前の県政下では基本高水については予見であると、あらかじめ与えられた前提であるというふうな言い方で、議論の対象になってこなかった経緯があるかと思うんですが、そういった姿勢が住民側の反発を招いてきたという経緯があると理解しているんですけれども、透明性かかげる知事としましては、基本高水についてより分かりやすく、住民側と向き合うという、そういったことも含めて説明をしていくということでよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私はできる限り分かりやすく説明をしていきたいと思っていますし、また、そうでなければ説明責任を十分果たせないだろうというふうに思いますので、そうした観点で、どういう判断をするかはともかく、基本高水のあり方も含めてしっかりと説明をしていくようにしていきたいと考えています。

 

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8 事業仕分けについて

テレビ信州(TSB) 塚本夏希 氏
 事業仕分けについてなんですが、先週のですね、16日、17日で、佐久市のほうで県内初というような形の公開の事業仕分けが行われましたが、結果は7事業が不要、24事業が見直しというような結果だったんですが、佐久市の行いました事業仕分けについて、知事はどのように評価されますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 ちょっと私、実際に現場で見なかったので、あまり具体的なコメントはしづらいですけども、長野県内の市町村においても、佐久を皮切りにいくつかの市町村で取り組まれるというふうに伺っていますので、私は今まで住民の皆さんから見て分かりづらかった事業の中身とかですね、そういうのが公開の場で議論されるということは、非常にこれからの行政のあり方を考えていく上で、あるいは進化させていく上で、画期的な取組ではないかというふうに思います。

テレビ信州(TSB) 塚本夏希 氏
 県の方もですね、見学に来ていらっしゃったようなんですけども、佐久市のやり方なりっていうのも、県で行いたいとしてる事業仕分けの参考にされるような形なんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 もちろん、事業仕分けのやり方は、自治体によって少しずつ違っているところはありますけれども、良いところはぜひ参考にしていきたいと思います。

テレビ信州(TSB) 塚本夏希 氏
 佐久市の場合ですね、去年の12月にまずやるということを決めまして、1年近く、弱くらい掛けて準備をしてきたわけなんですけれども、県は今年度中に行うとなりますと、あと数カ月というところなんですが、期間的なところでは、県の準備というのは厳しい部分というのはいかがなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは、それぞれの自治体によって意思決定してから実施するまでの期間というのは、長かったり短かったり、さまざまだと思います。長野県の場合は、私が公約でやるというふうに言ってから半年以上掛けて、実施していくということですから、そんなに時間的に非常に余りにも短すぎるということではないと思っています。ただ11月議会に予算案を出して、予算が伴うものについては、そこからの作業とならざるを得ない部分がありますから、そういう意味では、担当の職員には若干負担を掛ける部分はあると思いますけれども、しかしながら、だからどうこうというような時間設定ではないのではないかと思います。

テレビ信州(TSB) 塚本夏希 氏
 11月の議会では、予算関係も出したいということなんですが、現在の事業仕分けに関する進捗状況はどのあたりということになりますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 進捗状況は、11月の県議会に予算案をお出ししたいと私は考えていますので、その内容について検討しているという状況です。

 

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9 首長提案による住民投票について

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 佐久市でですね、11月14日に総合文化会館の建設の賛否を問う住民投票が予定されています。合併などではなくて、個別の政策について、首長の提案で実施される住民投票ということなんですけども、これについて知事の所感を伺いたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 佐久市の具体的な状況がどういう状況か把握していませんけれども、私は大きなテーマでかつ住民投票になじむようなものについては、住民の声を直接伺うということも地方自治のあり方としては当然考えられるし、住民の皆さんがその取組みに賛同されるのであれば、非常に望ましいことではないかと思います。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 例えば小諸市なんかではですね、住民投票を常設する自治基本条例というのが市議会で可決されていますけれども、県でも、今後例えば、県民投票を実施する仕組みなんかをですね、整えていくようなおつもりというのはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今現在考えているわけではありませんけれども、今後の課題ですね。都道府県レベルになると非常にエリアも広くなりますので、住民投票にかけるのが適切だというテーマが、実は市町村ほどあまりない部分もあるのではないかというふうに思いますので、そうしたことも含めて、とはいえ自治のあり方としては住民の皆さんに直接参加してもらえる機会というのも大事だと思いますので、私の感覚としては、県レベルで常設条例を作ることについては、少しよく研究しなければいけない問題かなというふうに思います。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 分かりました。

 

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10 生物多様性について

中日新聞 柚木まり 氏
 今、名古屋市でCOP10が開かれていますけれども、生物資源の利益配分のルール化ということで、県内の企業も、影響する部分が、結果によっては大きくなると思われますが、長野県として、知事は生物多様性についてどのような所感を持っていらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 生物多様性、ちょっと私はCOP10について具体的に情報を直接得ているわけではありませんけれども、この長野県、本当に環境をしっかりと守って育てていかなければいけない県でありますから、生物多様性の確保についても、他の県に負けないように取り組んでいかなければいけないというふうに思っています。

中日新聞 柚木まり 氏
 今週の土日にはですね、各国の政府代表などもエクスカーションで長野県に来る予定ですけれども、そこで長野の生物多様性について、どんな点を見てもらいたいなと思ってらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 どんな点・・・。長野県は本当に非常に標高の高い山に囲まれているので、ある意味で日本の中でも非常に高山地域から低い地域、植物の植生も多様性がある県だというふうに思いますし、他の都道府県と比較すれば、まだまだ損なわれていない自然も多い地域でありますから、そうした長野県の特色、日本の、日本自体も世界的に見れば、多様な生物資源に恵まれている国だと思いますので、その日本の中でもとりわけ自然に恵まれている長野県について、しっかり見ていっていただければありがたいなというふうに思います。

中日新聞 柚木まり 氏
 ありがとうございます。

 

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11 広島県知事の育児休暇取得について

中日新聞 小柳津心介 氏
 全然話は変わって、広島県の湯崎知事が育児休暇をとられるということなんですが、これについてどう思われるか。お願いします。

長野県知事 阿部守一
 制度的にはどうなっているのですか。制度作って普通にお休みしているのですかね。よく分からないのですけども。

中日新聞 小柳津心介 氏
 僕も存じ上げてないですが、とにかく全国の知事では初めてということなんでその点から。

長野県知事 阿部守一
 私は自分も小学校の子供がいるので、子供を育てるということはこれは男性も女性もしっかりと向き合っていかなければいけない課題だと思いますので、基本的な考え方としては知事だろうが誰であろうがそうした行動をとるということは望ましい社会の方向性だと思います。ただ、例えば今までの都道府県知事が育児休暇をとるということは想定されていないわけですから、本当はだんだん知事の平均年齢も若くなったりしているのでですね、制度的にしっかりと確立していくこともこれからは考えてく必要があるんじゃないかなと。特別職の勤務時間とか休暇というのはある意味で非常にファジーな形になっているので、そうした中で休暇をとるということは一般職と違って、制度的に位置づけられた休暇、あるいは休業にならないわけですから、そうするとたぶんさまざまな意見が出てくると。それは本人次第ということなのかもしれませんけども、やはり公務員という立場で仕事をしているわけですから大勢の人たちの理解と協力を得ながら行われるということが私は望ましいと思うので、今後そういうことが増えてくるようなことになれば、やはり少しルールをきちんと決めていかないと、逆に一般の公務員とか、あるいは民間企業の皆さんと逆に優遇されすぎているのではないかという話にもなりかねないかなと、そういう制度的な面が追いついてないというところは考えてく必要があるのではないかと思います。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。

 

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お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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