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更新日:2026年5月13日

林業総合センター

研究報告40号(2026)

研究報告40号(2026)結合版(PDF:2,990KB)

マツ枯れ被害後の更新管理方法の研究(PDF:771KB)

二本松裕太・小山泰弘・柳澤賢一

マツ枯れ被害後のアカマツ林を対象に天然更新の可否に影響する要因を整理した。上層のアカマツを伐採する場合は搬出・残置に関わらず天然更新が期待できるが,前提として前生樹の存在とシカ被害が軽微なことが重要であることを確認した。また,伐採しない場合はアカマツ下層の樹種構成は数年では変わらず,ソヨゴのような常緑中低木が優占していると高木性樹種による更新が進みにくいことを確認した。シカの影響は伐採前の痕跡が少なくても注意が必要で,出現頻度を上げない工夫が有効と考えられた。更新完了基準を満たせばその後の順調な生育が期待できるが,現行の基準はシカの影響を考慮しないため,食害を受けにくい樹高になるまでは慎重な管理が必要と考えられる。

キーワード:前生樹,伐採搬出,自然遷移,ソヨゴ,ニホンジカ

 

ハナイグチ増殖現地適応化試験(Ⅱ)(PDF:669KB)

~子実体の増殖効果及び子実体発生に関する地温の検証ほか~

片桐一弘・古川 仁・加藤健一・増野和彦・大矢信次郎

ハナイグチ林地増殖技術による子実体の増殖効果及び子実体発生と気象条件との関連等を長期間観測し,増殖効果の持続性の検証や新たな技術の開発を目的に,平成24年から継続的に調査を行っている。
諏訪と安曇野の2試験地では環境整備を行った施業区の子実体増殖効果が認められた。ただし,環境整備の内容による差異は見られなかったことから,胞子散布を行わずとも除伐施業のみでハナイグチの増殖効果が得られることが示唆された。一方で辰野試験地は試験地内外のカラマツ倒木の影響により子実体増殖効果は認められなかった。気象条件との関連では,ハナイグチの子実体発生には地温の推移や降水量の多寡が影響していることが示唆された。
ハナイグチの原基形成が開始される地温は17.0~17.5℃程度であり,先行研究とほぼ同様であることが示され,本温度が県内で広く適用できる可能性が示唆された。

キーワード:ハナイグチ,菌根性きのこ,林地増殖,気象条件,発生刺激温度

 

ホンシメジ菌床の林地埋設による栽培試験(PDF:793KB)

片桐一弘・古川 仁・加藤健一・増野和彦

長野県産菌株によるホンシメジの林地埋設技術の確立を目指して,県内各地でホンシメジ菌床の林地埋設栽培試験を行った。その結果の概要は以下のとおりである。
前研究期間を含め,これまでに25菌株の菌床を埋設した結果,長野県産5菌株で子実体発生を確認した。中でも唯一複数箇所で発生し,発生率が26%であったSW001菌株は,埋設後子実体発生が初めて確認されるまでの期間が概ね先行研究と同じ2.5年以内であったことから,本埋設技術への適性が高いと考えられた。
埋設(接種)対象樹木については,コナラよりもミズナラの適性が高いことが示唆された。また,埋設する斜面が急傾斜地のほうが子実体発生に適している可能性が示唆された。

キーワード:ホンシメジ,菌根性きのこ,菌株,林地埋設,子実体発生

 

マツタケ作柄の豊凶判定について(PDF:676KB)

古川 仁・片桐一弘・増野和彦

毎年大きく変動するマツタケの作柄は,生産者のみならず一般県民の興味関心も非常に高い。ただしマツタケの作柄判定には他の農産物とは異なり明確な数値根拠がない。これは生産量が急減していること,年変動が大きいことなどから,作柄判定の基準設定が難しいためと考えられる。毎年のマツタケ生産状況から,感覚的に発表された過去の作柄情報と,過去の生産量を10,20,30年単位で平均した基準に基づき,新たに検討した作柄判定を比較したところ,10年間の平均値を基準とした作柄判定が適切と判断した。

キーワード:生産量,豊作,不作,平年作,作況指数

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お問い合わせ

所属課室:長野県林業総合センター 

長野県塩尻市大字片丘字狐久保5739

電話番号:0263-52-0600

ファックス番号:0263-51-1311

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