ホーム > 長野県林業総合センター > 研究の成果 > 研究報告 > 研究報告要旨(指導部)

ここから本文です。

更新日:2019年10月25日

林業総合センター

研究報告要旨(指導部)

指導部(林内作業、林業機械)


25号(2011年)

高性能林業機械による作業システムの開発
-作業工程別労働生産性の調査-(PDF:1,021KB)

宮崎隆幸・今井信*・白石立*

実際に実施している間伐作業を対象に、伐倒、木寄集材、造材、集搬の各工程について労働生産性を調査した。
伐倒作業の労働生産性は11.7~111.18m3/人・日であった。また、木寄集材作業の労働生産性は、グラップルローダの直取り方式が81.78m3/人・日で最も高く、タワーヤーダが3.66m3/人・日と低かったが平均木寄距離は136mと最も長かった。造材作業の労働生産性は、107.90m3/人・日であった。集搬作業の労働生産性は、フォワーダが最大で52.02m3/人・日、林内作業車が26.94m3/人・日で、フォワーダで熟練度によって2.8倍の差があった。
各工程の労働生産性では木寄集材が低い傾向であったが、その中で最も高い労働生産性を示したのがグラップルローダによる直取り方式であった。この作業を効率的に行うためには適切な路網整備が必要である。
作業員の経験年数あるいは熟練度によって労働生産性を比較したところ、伐倒作業で1.3倍、集搬作業で2.8倍の差が認められた。
キーワード:労働生産性、木寄集材、経験年数、高性能林業機械


25号(2011年)

信州式搬出法の生産性に関する研究
-労働生産性と残存木損傷調査-(PDF:1,427KB)

宮崎隆幸・白石立*・近藤道治・橋爪丈夫・今井信*

ジグザグ滑車を利用したハイリード方式(信州式搬出法)による間伐作業を対象に長野市と松本市の2か所の林分で労働生産性と残存木損傷調査を実施した。
木寄集材作業による労働生産性は、長野試験地では6.27m3/人・日、松本試験地では10.08m3/人・日であった。松本調査地の作業システム全体の労働生産性は7.71m3/人・日で、架線系作業システムとしては高い結果であった。また、残存木損傷率は、長野試験地では3.0%、松本試験地では3.6%であった。タワーヤーダ点状間伐による下げ荷木寄集材の場合の残存木損傷割合は12.5%~14.5%であり、列状間伐で作業を行ったことと、残存木損傷防止策を実施したため、点状間伐に比べ残存木の損傷を軽減できたと考えられた。
キーワード:信州式搬出法、タワーヤーダ、労働生産性、残存木損傷


ページの先頭へ戻る


23号(2009年)

森林管理総合情報整備提供のための間伐支援ソフト用データ収集
-列状間伐による伐出作業システムの生産性及び林地残材(未利用木材)の生産に関する調査-(PDF:695KB)

白石立・今井信*・宮崎隆幸・青栁智司・近藤道治

間伐の促進と森林資源をエネルギーとして有効活用するために、(1)森林資源量調査、(2)素材と林地残材の生産性調査、(3)タワーヤーダを利用したハイリード方式による伐出システム(信州型搬出法)の生産性調査、(4)残存木損傷調査を実施した。
(1)森林資源量調査を18年生のカラマツ林で実施した。ha当たりのバイオマス量(乾重量)は素材部68%、生き枝と葉が21%、枯れ枝が11%だった。
(2)素材と林地残材の生産性調査を、40年生のスギ林と47年生のカラマツ林で実施した。素材はタワーヤーダ集材とプロセッサ(ウインチ付)集材の生産性を、林地残材はフォワーダ集材の生産性を調査した。林地残材の生産性は、40年生のスギ林では素材の1月4日で、47年生のカラマツ林では1月5日だった。
(3)タワーヤーダを利用したハイリード方式による伐出作業システム(信州型搬出法)の生産性を調査したところ、伐倒~土場までの労働生産性は5.19m3/人・日だった。過去の信州型搬出法の事例での労働生産性は2.36m3/人・日と、今回の1月2日で、現場の作業条件により労働生産性が大きく変化することがわかった。
(4)残存木損傷率は、タワーヤーダ点状間伐による下げ荷集材の12.5%~14.5%に比べて4.4%と低かった。このことから、列状間伐では点状間伐に比べ残存木の損傷を軽減できることが明らかになった。
キーワード:素材生産、林地残材生産、列状間伐、労働生産性


ページの先頭へ戻る


22号(2007年)

長期育成循環施業等に対応した高性能林業機械化等作業システムの開発(i)
-列状間伐での伐出作業の実態調査(伐区調査)-(PDF:4,038KB)

今井信・近藤道治・宮崎隆幸

列状間伐における伐出作業の実態を把握するために、伐区単位で作業システム、生産性、伐出コストの調査を行った。
作業システムは、プロセッサを中心に組み立てられ、地形傾斜と木寄距離によって木寄機械の選択が行われていた。伐出作業の生産性は、木寄距離と関係があり、プロセッサ直取システムの効率が一番高かった。労務費を抑えることが伐出コスト低減に結びつくことが示され、伐出コストと伐出作業の生産性の間には相関関係が認められた。
キーワード:列状間伐、伐区調査、作業システム、生産性、伐出コスト


22号(2007年)

研究資料

オオルリcyanoptilacyanomelanaの巣箱における営巣(PDF:1,977KB)

大原均・片倉正行

2005年から2007年にかけて長野県林業総合センターの針広混交林内にキビタキ用の巣箱を架設したところ、キビタキの他にオオルリによる営巣が確認された。オオルリの営巣場所の選択因子として、山腹の傾斜、スギやサワラ立木が作り出すパッチ状の林相などの他に、箱状の空間が働くことが示唆された。
キーワード:混交林、オオルリ、巣箱、営巣


ページの先頭へ戻る


21号(2006年)

研究資料

長野県林業総合センターにおけるサンコウチョウtersiphoneatrocaudataの営巣記録(PDF:1,996KB)

大原均・片倉正行・小山泰弘

コナラ・ミズキ・ヒノキなどを混交するカラマツ人工林で、2006年の繁殖期に1番(つがい)のサンコウチョウが営巣し、3羽のヒナを巣立たせた。繁殖経過の概要と、架巣環境および営巣環境としての森林構造を調査した。
キーワード:サンコウチョウ、繁殖経過、営巣環境


ページの先頭へ戻る


17号(2003年)

機械化作業システムに適合した森林施業法の開発
-生産性の把握と作業時間解析作業工程の検討-(PDF:2,658KB)

今井信・宮崎隆幸・近藤道治

壮齢林の間伐における伐倒・集材作業について作業功程調査を実施した。伐倒作業は点状・列状間伐について、集材作業は車両系(クローラトラクタ)、架線系(タワーヤーダ)について調査した。工程ごとに作業時間と作業条件の関係を解析することにより作業時間算出式(サイクルタイム)を検討し、これを利用して作業条件と生産性の関係を求めた。
キーワード:間伐、生産性、作業時間算出式、作業工程


ページの先頭へ戻る


2号(1987年)

林内作業車の合理的作業方法に関する研究(PDF:4,717KB)

柳沢清実・橋爪洋一

間伐材の全幹地引き集材に適応性が高いと思われる林内作業車を選択し、カラマツ列状(筋条)間伐の合理的搬出方法を検討した。
(1)6機種の林内作業車について基礎的走行性能の比較検討を実施した。
(2)イワフジT-20A、ワタナベランバーTT-1000による木寄せ・集材作業の作業功程調査を実施し資料を得た。
(3)急傾斜地の長距離木寄せ・集材作業の効率化には、イワフジT-30と自走式小型ウインチ(アクヤロープウインチ)の組合せ及びT-30のダブルウインチの1基を「ウインチロープ引出し装置」として活用する作業仕組が有効であった。
(4)長尺材搬出システムは慣行の搬出法よりも高い生産性が上げられた。

 


ページの先頭へ戻る

Adobe Acrobat Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。

お問い合わせ

所属課室:長野県林業総合センター 

長野県塩尻市大字片丘字狐久保5739

電話番号:0263-52-0600

ファックス番号:0263-51-1311

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?