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更新日:2024年3月1日

針葉樹一斉林から多様な森林へ~針広混交林化への取り組み~

県有林では、在来の広葉樹と針葉樹がバランスよく混交した森林を目指し、針葉樹林の間伐を重点的に実施します。

針広混交林誘導試験地の設定

小海・本郷・大岡県有林において、平成15年度に強度間伐を実施した箇所について、長野県林業総合センターと共同で広葉樹天然更新による針広混交林誘導試験地を設定しました。

大岡県有林における試験地(県林業総合センター設置)

広葉樹が混交し針葉樹(カラマツ)が劣化している林分の取扱指針の検討
【林業総合センター針広混交林誘導施業試験地の状況(林業総合センター育林部設置)】

1試験地の概要

針葉樹内に同樹高程度に生育している広葉樹が混交している場合の施業方針の確立(将来的な林相を含む)のために、平成15年度除間伐実施地内に30m×30mの未施業区プロットを3個設置。(プロット内の毎木調査を実施済)
以降、対象区として隣接する平成15年度の除間伐事業実施地(間伐率30%)を設置し、さらに、平成17年中に試験区内の一部で、カラマツを完全に除去し、広葉樹林へと誘導するエリアを設置し、今後追跡調査を継続。平成18年度には針広混交林を継続させるエリアでの育成施業を行った。
林業総合センターでは、針広混交林への誘導過程の詳細調査のために、定期的に林層変化の状況を調査することとしている。

2調査計画

  • 平成17年~18年:試験区内の一部(30m×30m)におけるカラマツ等の伐採(除去)(対象区の設置)
  • 平成17年~:試験区内の毎木調査(施業後の現況把握)
  • 平成21年:針広混交林成立過程の変化把握のための試験区内の毎木調査
  • 平成26年:針広混交林成立過程の変化把握のための試験区内の毎木調査、次の施業指針の確立

 

試験区の状況(平成16年試験区設定時)大岡県有林6-い-4

カラマツ平均成立本数 540本/ha(平均胸高直径22.89cm、平均樹高19.91m)
広葉樹高木 255本/ha(平均胸高直径17.48cm、平均樹高18.05m)
広葉樹亜高木 552本/ha(平均胸高直径9.54cm、平均樹高12.01m)
主な広葉樹樹種割合 ホオノキ28%、サクラ類25%、クリミズナラ5%、コナラ18%

3調査内容

プロット1:針広混交林を継続(230本/haの最終保残木を定め、育成施業を行う)

  施業前(本/ha) 施業後(本/ha)
カラマツ 511 278
高木層広葉樹 389 211
亜高木層広葉樹 300 189
1,200 678

 

 

施業後の状況(H18.5)

 

プロット2:上木のカラマツを完全に除去し広葉樹林化

平成16年度
  成立本数(本/ha)
カラマツ 667
高木層広葉樹 233
亜高木層広葉樹 356
1,256
平成17年度
  成立本数(本/ha)
カラマツ 0
高木層広葉樹 211
亜高木層広葉樹 322
533

 

 

プロット3:無施業区

平成16年度
  成立本数(本/ha)
カラマツ 356
高木層広葉樹 233
亜高木層広葉樹 867
1,456

 

 

 

4 調査結果

長野県林業総合センター研究報告27号に掲載

 

お問い合わせ

林務部森林づくり推進課

電話番号:026-235-7272

ファックス:026-234-0330

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