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更新日:2014年6月24日

水産試験場

卵の管理方法の改善

シナノユキマス物語コレゴヌス養殖技術開発の記録

卵の管理方法の改善

内藤 允膺

 11月下旬に採卵が始まり、12月下旬には200本のふ化ビンが満杯になる。合計3,000万粒を超える卵を3月中旬まで管理する。
 受精卵を収容後、1週間くらい経つと不受精卵がふわふわした形でビンの上部に溜まってくる。これをサイフォンで吸い出す。さらに経過すると、ビンの中に「水みち」が出来るので、これをほぐすためと、同じロットの卵の収容本数を減らす意味合いで、卵を取り出して軽く洗浄する。コレゴヌスの卵は、発眼前であっても動かしても良いことは経験的にわかっている。この時点で、収容本数は2/3くらいとなり、空いたビンには後半に採卵した受精卵が収容される。
 1月上旬から発眼した卵が出現するが、発眼卵の中に多くの死卵が混じっている。発眼が進むにつれて死卵が上部に溜まり、これをサイフォンで取り除く。発眼半ばになれば、およそ90%の発眼卵が得られる。これを計数して、卵数が算出される。
 2月に入ると、眼が黄金色に光り、また卵の黒さが一段と増す。ふ化が間近だ。2月中旬からふ化が始まり、3月上旬の暖かい日にふ化が集中する。
 4か月近い長丁場であり、管理の簡素化とふ化仔魚の量的確保を目指して、経験による管理方法の改善を積み重ねてきた。

写真:ふ化間近の発眼卵
ふ化間近の発眼卵


 

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