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農業試験場

近年の結果・成果

 農業試験場では、水稲、麦を対象として、品質と生産性向上をめざした新品種の育成、省力・低コストをめざした効率的な栽培技術、水田の高度利用技術、環境にやさしい栽培・病害虫防除技術、気象変動に対応した対策技術等について試験研究を行っています。また、共通基盤部門として、地域農業の活性化に関する経営的支援手法および農業情報システムの開発、知的財産の適正管理と活用手法の開発、農産物の安全性確保と環境にやさしい農業技術の開発等について研究をしています。

耕うん同時畝立て播種機を用いた麦および大豆の省力栽培技術の開発

 長野県の水田転換畑における麦作、大豆作では、土壌湿潤害と連作障害が収量低下の大きな要因となっています。その回避方法として、耕うん同時畝立て播種による麦作、大豆作と水稲作を組み合わせた2年3作体系の導入効果を確認し、作業体系マニュアルを作成しました。

耕うん同時畝立播種

白未熟粒発生軽減技術の開発

 近年、夏季の高温の影響による、白未熟粒および玄米品質の低下が問題となっています。これまでに出穂後の高温や、稲株の活力低下が白未熟粒の発生を増加させることがわかっています。 そこで、白未熟粒の発生を軽減するための栽培技術の開発のほか、高温障害に強い品種の育成を進めています。

耐暑性検定

 大豆・麦畑における難防除帰化雑草の対策技術の開発

 ヤグルマギクはキク科の帰化植物で、ほ場で多発すると収量の減少のほか、収穫作業が困難になるなどの被害が発生します。そこで、ヤグルマギクの種子を一定の期間水に浸すと死滅することを利用し、転作水田に麦の収穫後1~2ヵ月の間、水を張ることで、多くの種子を死滅させる防除法を確立しました。 

大豆・麦畑における難防除帰化雑草対策試験

 稲の生育、いもち病の発生を予測する栽培支援装置「クロップナビ」の開発

 いもち病(左)は水稲の重要病害の一つで、低温や日照不足、降雨などにより発生が助長されます。現地では発生条件が局地的に異なる場合が多く、できるだけ狭い範囲の感染予測についての要望も強くありました。そこで、ほ場単位で葉いもちの感染予測結果を確認できる装置として「クロップナビ」(右)を開発しました。

クロップナビといもち病の病斑

オリジナル品種の開発(水稲)

 近年、「コシヒカリ」への作付け集中による作業の競合、や、低暖地を中心とした登熟期間の高温により、白未熟粒発生頻度が高まり、品質低下がみられています。そこで、良食味であるとともに晩生で高温登熟を回避し、耐倒伏性に優れ安定多収で、いもち病にも強い「風さやか」を開発しました。平成25年3月に品種登録となり、平成26年には588haで作付されました。しっかりとした旨味と甘味があり、粘り、味、香り等の食味のバランスのよい、冷めてもおいしく、おにぎりや混ぜご飯にも適するという評価をいただいていて、本県のオリジナル米としてブランド化を図っています。

風さやか

オリジナル品種の開発(小麦)

 パンや麺に使われる小麦は、実需者からは増産と高品質化が、また、栽培農家からは耐倒伏性、穂発芽性、耐病性などの栽培適性の改良が求められていました。そこで、早生、多収で、パンや多様な加工利用が考えられる「ハナマンテン」、優れた製パン性と耐病性が特徴のパン用品種「ゆめかおり」、コムギ縞萎縮病に強い良質うどん用品種「ゆめきらり」を育成しました。

ゆめかおり