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更新日:2026年3月9日

環境保全研究所

自然環境部の業務風景

icon-shizen 自然環境部で行っている調査・研究や日常の出来事などの業務風景を掲載しています。

 石積み棚田の調査を行いました(令和7年7月~11月)

令和7年7月~11月にかけて、石積み棚田の調査を行いました。石積み棚田の石がどこから来たのかを探るため、石垣を観察し、岩石の種類を同定しました。飛び交うトンボ、畔や石の隙間に咲く花々に、棚田が支える生態系の豊かさを思う一方で、放棄された区画も多く、棚田の恵みと課題を同時に実感する調査でした。

石積み棚田調査2025年(令和7年)9月4日

棚田調査の様子(令和7年(2025年)9月4日飯山市福島新田にて)

 飯山市に出前講座に行ってきました(令和7年10月22日)

飯山市トピアホールで北信地域50名の皆様に「長野県のササを用いた食文化」についてお話しました。北信農業農村センターの事業「北信地域のササ活用文化を学ぶ」への出前講座で、後半は笹ずし・笹餅・チマキの調理実習もありました。90歳から20代の女性が集まり、賑やかにササ食文化について語り合いました。

浦山_出前講座に行ってきました浦山_出前講座2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 飯盛山周辺でマルハナバチの分布調査を行いました(令和7年9月17日)

レッドリスト改訂に向けて、8~9月にシカによる植生への摂食被害のある東信方面でマルハナバチの分布調査を行いました。

マルハナバチ調査1マルハナバチ調査2マルハナバチ調査3

 白馬岳におけるライチョウ調査に帯同しました(令和7年6月22日)

長野県のライチョウスクラムプロジェクトの一環で北アルプスの白馬岳において実施されたライチョウ調査に帯同しました。白馬岳周辺は長野県が5年に一度程度調査を実施しており、生息個体数の把握につとめています。

小林篤(白馬岳におけるライチョウ調査の様子2025年6月22日)

白馬岳におけるライチョウ調査の様子2025年6月22日

国際シンポジウム(PCF2024)で発表しました(令和6年10月30日)

国際シンポジウム(PCF2024; Plant Climate Feedback)が2024年10月29~30日に長良川国際会議場で開催されました。この国際シンポジウムは、生物起源の揮発性有機化合物(BVOC; Biogenic Volatile Organic Compounds)を介した植物と気候の間のフィードバックに焦点を当てて、気候と陸域生態系の相互作用に関する新たな学際的科学分野を確立することが目的です。研究所では、植物生理学的なプロセスに基づく陸域生態系モデル(VISIT; Vegetation Integrative SImulator for Trace gases)を用いたBVOC放出量の広域評価を行っており、この研究成果についてポスター発表しました。

PCF2024

英語によるポスター発表

<参考情報>

PCF2024のホームページ(別ウィンドウで外部サイトが開きます)

開田高原で土壌調査を実施しました(令和6年10月17日~18日)

開田高原における人による草地維持の歴史を解明するために、野外踏査と土壌のトレンチ調査を行いました。特に、黒色土(黒ぼく土)やローム層の分布状況の記載、および放射性炭素年代測定や各種分析のためのサンプリングを行いました。

黒ぼく土の生成には、草原的環境がその形成条件として必要とされます。黒ぼく土の生成環境や生成年代の情報は、草原的環境がどのような環境条件でいつから存在し維持されてきたのか、を知る上で重要な情報になると考えられます。

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(左の写真)野外踏査の様子、(右の写真)トレンチの掘削作業の様子

北アルプスで野生動植物の調査をしました(令和6年7~10月)

北アルプス後立山連峰は、安定したライチョウの生息場所であり豊かな高山植物が維持されています。一方で、北アルプスの中で最もニホンジカの進出が進んでいる山域でもあり、動植物のモニタリングが欠かせません。研究所では爺ヶ岳をフィールドに、気象観測、センサーカメラでの野生動物モニタリング、中型哺乳類の出没や食性の分析、ライチョウ生息域の植生図作成等を行っています。

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(左の写真)動植物モニタリングを実施している爺ヶ岳、(右の写真)詳細植生図作成にむけドローンで上空から撮影

 

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(左の写真)種池山荘に設置させてもらっている気象観測器の電池交換、(右の写真)中型哺乳類の糞を計測し採取

最新の気候予測値を取得しました(令和5年8月31日)

我が国における最新の気候予測値(気候予測データセットDS2022)の「日本域CMIP6データ」を取得して解析しています。CMIP6とは、IPCCの第6次評価報告書に貢献した第6期結合モデル比較プロジェクトの略称で、取得したデータはこのプロジェクト内の5つの全球気候モデルと3つの温室効果ガス排出シナリオに基づいて計算された出力値です。ノンパラメトリックなバイアス補正手法を適用して統計的に高解像度化した1km格子・日別の気候予測値で、多様な気象要素を扱っているのが大きな特徴です。GrADSやFortranを駆使して解析・可視化することで、長野県の将来の気候予測データを最新の情報に更新することができます。

全球気候モデルの種類:ACCESS-CM2、IPSL-CM6A-LR、MIROC6、MPI-ESM1-2-HR、MRI-ESM2-0

温室効果ガス排出シナリオ:過去実験(1900~2014年):historical 将来実験(2015~2100年):SSP126、SSP245、SSP585

気象要素:日最高気温、日平均気温、日最低気温、日降水量、全天日射量、下向き短波放射、相対湿度、風速

 

気候予測値の取得解析

Linux計算機に「日本域CMIP6データ」をダウンロードして、シェルスクリプトやプログラムを書いて処理しています。

 

<参考情報>

気候予測データセットDS2022(別ウィンドウで外部サイトが開きます)

日本域CMIP6データ(別ウィンドウで外部サイトが開きます)

長野県における気候変化の観測事実と将来予測

信州気候変動適応センター(別ウィンドウで外部サイトが開きます)

 開田高原で木曽馬に関する古い記録や地図を調査しました(令和5年1月22日~25日)

開田高原の草地の近世~近代の歴史を解明するために、大馬地主「山下本家」に残る「馬市帳」「母馬改帳」など近世末~昭和初期の7冊の古記録、村絵図(2枚)、旧公図(6枚)を、関西大学と共同で調査しました。解読はこれからですが、草原を維持した人々の営みがよりくっきりと浮かび上がってくるようで楽しみです。


調査にあたり、木曽町の教育委員会及び開田支所、文化財審議委員の皆様には、大変お世話になりました。ありがとうございました。

旧公図の調査風景 村絵図(開田郷土館所蔵) 馬市帳(山下家住宅所蔵)
旧公図の調査 村絵図(開田郷土館所蔵) 馬市帳(山下家住宅所蔵)

 

気候変動影響の検出を目的とした南アルプス最南部の植生と気象観測適地の調査を行いました(令和4年10月11日)

前黒法師岳(標高1,943m)は、南アルプス最南部、寸又峡に位置し、亜高山帯性針葉樹のオオシラビソの分布南限とされています(金子・水田,2006)。本研究では、この分布南限域のオオシラビソの生育状況への気候変動影響検出を目的として前黒法師岳周辺での気象観測を計画しているものです。

登山口からおよそ4時間かかって到着した山頂周辺のシラビソ林に、オオシラビソは生育していました。今回確認したオオシラビソは、いずれも樹高1m以下の稚樹でした。

今後、気象観測計画の詳細について、引き続き共同研究機関と検討していきます。

前黒法師岳

オオシラビソの稚樹

前黒法師岳(標高1,943m)山頂。山頂一帯は、シラビソ林におおわれています。

前黒法師岳山頂付近のシラビソ林内に生育するオオシラビソの稚樹(樹高約50cm)。

 県希少野生動植物生息地等保護区の干し草を「木曽馬の里」に運びました(令和3年11月8日)

令和3年10月22日、開田高原の県希少野生動植物生息地等保護区で作った干し草を回収し、「木曽馬の里」に運びました。

「木曽馬の里」は在来種の木曽馬を保存している施設で、約40頭の木曽馬を飼育しています。

干し草は草束を約4mの棒の回りに立て、その上にも積んで(この構造物を地元では「ニゴ」と言います)、約1ヶ月間乾燥させて作られました。十分に乾燥していないと黴びてしまうため、「木曽馬の里」では干し草の湿度も測定しています。

運び込まれた干し草は、今後木曽馬の冬季の秣(まぐさ。馬や牛などの飼料となる干し草)や敷き草にされ、厩肥は開田高原の特産品であるトウモロコシ栽培に活用される予定です。

 

ニゴの中の干し草の湿度を測っています

 

ニゴから干し草を回収しています

干し草を軽トラックの荷台に載せます

 

 

「木曽馬の里」に運び込まれた干し草  

 北アルプスで気象観測データ回収とインターバルカメラのメンテナンスを行いました(令和3年11月2日)

令和3年10月16日から17日にかけて、北アルプス爺ヶ岳南峰直下にある種池山莊で気象観測データの回収とカメラのメンテナンス作業を行ってきました。

大町市の扇沢から柏原新道を約3時間かけてのぼると標高2,450mの種池山莊につきます。10月16日の天気は晴れ。風も穏やかでしたので、安心して作業ができました。風が強くて寒い日には手がかじかんでドライバーさえ回せなくなります。

気象観測データとインターバルカメラの画像とも無事に回収できました。来年の夏まで無事に観測を続けてくださいとお祈りをして作業を終えました。

爺ヶ岳を写すインターバルカメラと気象観測機器

カメラのメンテナンスの様子

 

その後は動物撮影用に設置している赤外線センサーカメラの回収のため、爺ヶ岳南方の岩小屋沢岳方面へ。

翌日17日は朝から雪。種池山荘の周りもうっすらと白くなっていました。そして、この日は、種池山荘の今シーズンの営業最終日。山小屋とともに、気象観測機器やインターバルカメラは静かに冬を迎えます。

※この観測サイトで撮影している爺ヶ岳南方の様子は、国立環境研究所のホームページ(https://db.cger.nies.go.jp/gem/ja/mountain/station.html?id=16)でご覧になれます。(画像更新が年1、2回のため、最新の画像ではないことにご注意ください。)

爺ヶ岳南峰の雪融けの様子

10月17日の種池山荘前はうっすらと白く

 飯綱庁舎エントランスの展示を改装中です~すっきり、わかりやすく、楽しめるように~(令和3年10月27日)

展示をわかりやすくするために

飯綱庁舎のエントランスの展示は、これまで自然環境部の研究成果(学会発表ポスターや収集資料等)を中心に構成してきましたが、「難しすぎる」「展示の意図が分かりにくい」などの声を頂いていました。

そのため、令和元年12月に研究所スタッフによる「展示内容検討プロジェクトチーム」を立ち上げました。エントランス展示のテーマを「信州の生物多様性と気候変動」とし、【Why:なぜ守る?】【What:何を守る?】【How:どうやって守る?】というストーリーとして改訂中です。

ご意見・ご感想をお待ちしています

一度、足をお運びいただきご覧ください。「こんなことを知りたい」「これはわかりづらい」「これはわかりやすい」といった皆様からの御意見をもとにさらに改善するつもりです。

★自由にご利用ください★

飯綱庁舎エントランスは、年末年始を除く平日の9時から17時は一般に無料で公開しています。どなたでも展示等を見たり、文献を調べたり、会議室を利用していただくことができます*。

現在、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、県内の感染状況に応じて人数制限などの一定の制約をさせていただく場合があります。来庁される際には、事前にお問合わせください。

トガクシソウ ライチョウ エゾゼミ

 

エントランス展示配置(案)

 

 高山帯に設置してあるセンサーカメラのデータを回収しました(令和3年10月27日)

近年、高山帯への低山の野生動物(特に、ニホンジカ)の侵入、高山植生への影響が問題になっています。

長野県では、2007年、2011年と2012年の夏季、後立山連峰爺ヶ岳と岩小屋沢岳の高山帯にセンサーカメラを設置し、哺乳類や鳥類の生息状況を調査しました。研究所では、2013年以降同じ場所でモニタリングを実施しています。

令和3年も、6月下旬と7月中旬に、合計7台のセンサーカメラを設置しました。10月14日と16日、それらのカメラとデータを回収しました。

詳しい分析はこれからですが、カメラがとらえた野生動物の生の姿を一部ご紹介します。

なお、カメラの設置に当たっては、必要な許可を取得した上で実施しています。

高山帯に設置したセンサーカメラ

ライチョウの母子(左から3羽目が母親)。今年、この母子は種池山荘の周りで遊ぶなどして、人気者でした。

カメラを覗き込むニホンジカ

 

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カメラの前で休息するキツネ

 
 

 

お問い合わせ

所属課室:長野県環境保全研究所 

長野県長野市大字安茂里字米村1978

電話番号:026-227-0354

ファックス番号:026-224-3415

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