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更新日:2025年8月1日
野菜花き試験場
7月22日、野菜花き試験場によるお出かけ試験場を兼ねて、長野県園芸作物生産振興協議会野菜生産振興部会との共催により、「アスパラガス枠板式高畝栽培研修会」を開催しました。生産者、町村、JA、関係団体、県関係者約70名の参加がありました。
アスパラガス枠板式高畝栽培は、香川県農業試験場で開発された新たな栽培方法で、客土して畝を高く作ることで改植が必要となったほ場において安定的に改植ができ、排水不良ほ場でも根域確保による生育改善や収穫・管理作業の軽労化などが期待できます。野菜花き試験場では、2020年度から農研機構や他県試験場、民間企業と共同研究を行い、高収量を確保しつつ軽労化が可能な技術であることを実証しています。
午前中は、この枠板式高畝栽培を始めて3年目となる南箕輪村の現地ほ場を視察しました。ほ場主から、収量は従来の3倍以上あり、作業姿勢が楽になり、目線の高さに収穫物があることから、病害虫の状況などよく観察できるようになったとのことでした。
午後は場所を変えて、お出かけ試験場として、野菜花き試験場野菜部佐藤技師から「栽培技術の概要と試験研究の取り組みについて」、また環境部齋藤研究員から「アスパラガス枠板式高畝栽培に用いる客土について~堆肥・りん酸施用の効果~」について説明を行いました。さらに、この栽培に先進的に取り組んでいる秋田県由利地域の取り組みについて現地からwebで講演をしていただきました。
長野県内でのアスパラガス作付面積は、最盛期の2割程度まで減少していますが、このお出かけ試験場をきっかけにしてこの技術が県下各地に普及していき、アスパラガスの生産振興につながることを期待しています。なお、枠板式高畝栽培マニュアルは、県ホームぺージから見ることができます。
https://www.pref.nagano.lg.jp/enchiku/sangyo/nogyo/engei-suisan/yasai/29asparagus.html
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現地検討会の様子 | お出かけ試験場の様子 |