感染症情報(2025年第46週)
長野県(健康福祉部疾病・感染症対策課)プレスリリース令和7年(2025年)11月19日
2025年第46週(2025年11月10日~11月16日)の感染症の発生情報です。
主な発生動向
- インフルエンザの報告数は前週から大幅に増加しました(前週:11.51人/定点→今週:30.61人/定点)。警報の基準である30.00人/定点を上回ったため、「インフルエンザ警報」を発表しました。(詳細は令和7年11月19日発表プレスリリースをご覧ください。)
- エムポックスが1例発生しました(県内初事例)。感染症の概要は別紙をご覧ください。
- 風しん、麻しんがそれぞれ1例ずつ発生しました。
注意が必要な感染症等
エムポックスについて
エムポックスとは
- エムポックスとは、エムポックスウイルスによる感染症で、ウイルス性の急性発疹性疾患です。
- 主にアフリカ大陸に生息するリスなどのげっ歯類がウイルスを保有しています。
- エムポックスウイルスは大きく、クレードⅠ(中央アフリカに常在)、クレードⅡ(西アフリカに常在)の2つのグループに分かれています。2022年5月以降に欧米等を中心にクレードⅡが流行し、2023年以降にアフリカにおいてクレードⅠ(クレードⅠb)の流行が発生しました。
症状
- エムポックスウイルスへの感染後、通常6~13日後に症状が出現します。
- 水ぶくれを伴う発疹に加え、多くの場合、発熱、寒気、倦怠感(だるさ)、リンパ節の腫れ、頭痛、筋肉痛などの全身症状があらわれます。
- 多くの場合は発症から2~4週間で回復するとされています。
発生状況
- 全国の発生状況は下表のとおりです。
- 長野県では2025年第46週に県内初事例(1例)が発生しました。
【全国のエムポックス発生状況】
| 年 |
令和2年 |
令和3年 |
令和4年 |
令和5年 |
令和6年 |
令和7年 |
| 人数(人) |
0 |
0 |
7 |
225 |
19 |
8※
|
※令和7年11月9日時点の速報値
感染経路
接触感染
- 感染した人や動物の皮膚の病変、体液、血液に触れた場合(性的接触を含む)
- 患者が使用した寝具等に触れた場合
飛沫感染
予防方法
- エムポックスが常在する国や地域(主に中央アフリカや西アフリカ地域)に渡航する場合、現地の野生動物(特にネズミやリスなどのげっ歯類)との接触を避けましょう。
- 感染している人や感染が疑われる人とは、次の接触を避けるようにしましょう。
・感染している人の発疹、カサブタ、体液や血液に触れること
・性的な接触(口の中、肛門、性器との接触を含む)
・近距離での対面で飛沫に長時間さらされること
・感染している人が使用した寝具や器具などに触れること
- 万一、発熱や発疹等の感染が疑われる症状がある場合は、最寄りの医療機関に相談してください。
〔参考〕
〇厚生労働省「エムポックスについて」(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
〇国立感染症研究所感染症情報提供サイト「エムポックス」(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
第47週は令和7年11月26日(水曜日)発行予定です。
「長野県感染症情報」も併せてご覧ください。
関連資料
長野県感染症情報2025年(令和7年)第46週(PDF:264KB)
【2025年11月19日別紙】エムポックスについて(PDF:115KB)