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更新日:2026年8月4日

軽井沢町における学習放獣一時休止および駆除方針変更に関する説明・再考の要望について

ご意見(2026年5月28日受付:Eメール等)

日頃より住民安全および自然環境保全にご尽力いただいていることに敬意を表します。

この度、報道等により示された、軽井沢町による「学習放獣の一時休止」および「個体の危険度にかかわらない駆除方針」ついて、強い疑問と深い懸念を抱いております。

軽井沢町はこれまで、NPO法人と連携し、
・個体識別
・発信器による追跡管理
・ゾーニング
・ベアドッグによる追い払い
・学習放獣
などを組み合わせた科学的なクマ管理を実施し、日本国内でも先進的な「人と野生動物の共存モデル(軽井沢モデル)」を築いてきたはずです。

実際に、住宅地・別荘地などの居住エリアにおいて長期間重大事故を抑制してきたことは、これまでの取組が一定の成果を上げてきた証拠ではないのでしょうか。
にもかかわらず、今回、個体ごとの危険度評価を事実上放棄し、「危険度にかかわらず駆除する」方向へ方針転換する合理的根拠が十分に示されていないように感じます。

そこで、以下について明確な説明を求めます。
1、従来方式から方針変更した理由について
軽井沢町は、これまでの個体管理方式について、どの点を問題視し、なぜ変更が必要であると判断したのでしょうか。
これまでの学習放獣・追跡管理方式が住宅地での重大事故抑制に寄与していなかったとする科学的検証結果は存在するのでしょうか。
また、「危険度にかかわらず駆除する」という判断について、
・科学的根拠
・安全性向上に関する客観的データ
・従来方式との比較検証結果
を具体的に示してください。

2、「近隣自治体への迷惑・責任問題」という説明について
軽井沢町長は、「軽井沢で学習放獣した個体が近隣自治体で被害を出した場合、迷惑がかかり責任問題になる」と説明されています。
しかしながら、
・実際に軽井沢で学習放獣された個体が、近隣自治体において重大事故を起こした具体例は存在するのでしょうか。
・「責任問題」とは、具体的に誰が、どのような責任を負うことを指しているのでしょうか。
・「迷惑がかかる可能性」を理由に、個体ごとの危険度評価を行わず命を奪うことは、科学的・倫理的に正当化されるのでしょうか。
さらに率直に申し上げれば、「迷惑がかかる可能性」を理由に学習放獣をやめるのであれば、これまで長年にわたり学習放獣を継続してきた理由は何だったのでしょうか。
これまで同様のリスクは存在していたはずです。
そのため、今回の説明は、十分な検証に基づく方針転換というよりも、世論や周辺自治体への配慮を理由にした、その場限りの説明、あるいは責任回避のための後付け理由のようにも受け取られかねません。

3、世論・事故報道との関係について
今回の方針変更は、全国的なクマ事故報道や社会的な不安、世論の影響をどの程度受けたものなのでしょうか。
行政には、短期的な感情や同調圧力ではなく、科学的根拠と長期的視点に基づく判断が求められると考えます。
軽井沢の自然は町の宝です。
その多様性ある森・水・生態系は、多くの野生生物によって支えられており、クマもまた森の健全性を保つ重要な存在です。
軽井沢町はこれまで、「自然との共存」を掲げ、全国からも注目されるモデルを築いてきました。
その軽井沢が、短期的な不安や外部圧力に押され、危険度評価を行わない一律的な駆除へ傾くのであれば、それは長年積み重ねてきた理念と実績を自ら崩すことにもなりかねません。
今回の決定は、長年共存に尽力してきたNPO法人の知見を軽視するものにも見えます。
さらに、学習放獣をやめてしまうことは、単に一つの手法を失うだけではありません。
クマが「人は危険」「人里へ近づいてはいけない」と学ぶ機会を失い、その経験を次世代へ受け継ぐ可能性も失われてしまいます。
長期的な視点で考えれば、問題が起きるたびに命を奪うのではなく、人間側が根気強く「人里へ来ないこと」を学ばせる努力を継続することこそ、今起きているクマ問題の根底的な解決につながるのではないでしょうか。

長野県、そして軽井沢町には、世論や周辺自治体の空気に流されることなく、科学と共存の理念に基づいた判断を貫いていただきたいと願います。
長野県は、全国から「自然と共存する県」として期待を寄せられてきた地域です。
どうか、その信頼と期待を裏切らないでください。
軽井沢モデルを自ら無にしないでください。
そして、学習放獣の継続・再開を強く求めます。

回答(2026年6月11日回答)

長野県林務部長の千代登と申します。
「県民ホットライン」にお寄せいただきました長野県のクマ対策に関するご意見につきまして、下記のとおりお答え申し上げます。
この度は、クマ対策に関する貴重なご意見を賜り、誠にありがとうございます。

まず、クマ対策に係る行政間の役割分担につきまして、県は、クマの保護管理に関する計画を策定して方針を市町村にお示しするとともに、捕獲許可者としての役割を担っております。市町村は、被害防除対策の実施主体として、地域と連携した誘引物管理や侵入防止柵の設置等を行うとともに、捕獲を担っております。

軽井沢町が学習放獣を一時休止とした方針変更に関しましては、所管する町において判断されている事項であることから、本県からの具体的な説明は差し控えさせていただきます。

本県のクマの学習放獣の一時休止に関する内容についてお答えします。
本県では、鳥獣保護管理法に基づき「第二種特定鳥獣管理計画(第5期ツキノワグマ保護管理)」を策定し、捕獲に偏ることなく、誘引物の適正管理や被害防除対策を組み合わせた総合的なクマの保護管理に取り組んでおります。捕獲されたクマについては、市町村長の意向を踏まえ、地域個体群の維持および再出没の抑制が期待される「学習放獣」を実施できることとしております。ただし、学習放獣にあたっては、市町村や地域住民の理解が得られていること、放獣場所や安全の確保が可能であること、必要な人員体制が整っていることなどの条件を満たす場合に、実施できるものとしております。
令和7年度の堅果類豊凶調査の結果、県内における着果状況は不良であり、クマがエサを求めて人の生活圏へ出没する可能性が高まると予測され、実際に、令和7年10月の目撃件数が前年の3倍を上回ったことから、食物不足で人の日常生活圏への再出没の恐れが高い状況と判断しました。このため、第5期計画に基づき、クマの専門家の意見を踏まえたうえで、学習放獣を一時的に休止する方針としたものです。

県としましては、いただいたご意見を参考にさせていただくとともに、様々な関係者の皆さんの活動を尊重しながら、駆除のみに偏るのではなく、誘引物の適正な管理や緩衝帯整備など、クマを人の生活圏に引き寄せない環境整備対策等を引き続き推進し、人とクマの棲み分けをはじめとした総合的な対策に取り組んでまいります。

以上、ご質問等への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、森林づくり推進課鳥獣対策担当課長:宮坂正之、担当:鳥獣対策係までご連絡をいただきますようお願い申し上げます。

【問合せ先:林務部/森林づくり推進課/鳥獣対策係/電話026-235-7273/メールchoju(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

(分野別:農業・林業)(月別:2026年5月)2026000102

お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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