ホーム > 県政情報・統計 > 広報・県民参加 > 県民ホットライン > 『県民ホットライン』2026年1月分(月別) > 新型コロナ後遺症当事者(母・元看護師)としての声とお願いについて
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更新日:2026年3月16日
突然のご連絡失礼いたします。
私は新型コロナウイルス感染後遺症により、長期間にわたり体調不良が続いている当事者です。また、一人の母であり、看護師として医療現場に携わってきた立場でもあります。
現在、日常生活や就労、通院に大きな制約があり、育児や生活の維持そのものに困難を感じています。
保育園に預けることができず、私の体調不良のために家族が仕事を休んで子どもの世話をしている状況が続いています。
また、症状が重く全介助が必要な時期であっても利用できる制度がなく、家族が仕事を休んで私の介助をせざるを得ない状況がありました。
医療機関へのアクセスについても大きな壁を感じています。
症状悪化により病院に入院したことがありますが、コロナ後遺症を継続的に診療・理解している医師がおらず、十分な支援や治療につながらないまま退院となりました。
看護師としての立場からも、これは個々の医師の問題ではなく、後遺症を専門的に診られる体制や情報共有の不足による構造的な課題であると感じています。
外見からは分かりにくい症状のため、医療・福祉・支援につながりにくく、結果として家族の善意と自己犠牲の上に成り立つ生活を余儀なくされています。
コロナ後遺症は決して一時的な不調ではなく、生活・育児・就労にまで影響する慢性的な状態であり、継続的かつ横断的な支援体制が必要です。
先日、同じくコロナ後遺症の当事者である山田幸奈さんが、知事に直接要望を伝えられたという報道を拝見しました。同じ立場の者として大きな勇気をもらうと同時に、同様の状況で苦しんでいる当事者や家族が他にもいることを、ぜひお伝えしたく思いご連絡いたしました。
お願いしたいことは、個人的な救済ではなく、今後の体制づくりについてです。
・コロナ後遺症を専門的・継続的に診られる医療体制の整備
・大学病院を含めた医療機関での後遺症に関する知識・対応の共有
・通院や育児が困難な当事者へのオンライン診療・生活支援の拡充
・介助が必要な状態でも利用できる、柔軟な福祉・家族支援制度
・医療・福祉・就労が連携した、分かりやすい相談体制の構築
・「見えにくい症状」を抱える人と、その家族への社会的理解の促進
母として、看護師として、そして一人の当事者として、声を届けられる場があること自体が大きな支えになります。
今後の県の施策や検討の中で、現場で苦しむ当事者と家族の実情として、受け取っていただけましたら幸いです。
長野県知事の阿部守一でございます。
この度は、貴重なご意見をお寄せいただきありがとうございました。
内容を拝見し、まずは投稿者様が長い期間にわたり、日常生活や療養の面で大変なご苦労をされていることに心が痛みます。
そのような状況にもかかわらず、母親として子育てに真摯に向き合っておられること、また、ご家族の方々の献身的な支えに対しまして、心から敬意を表します。
そして、今回、医療従事者の視点も含め、今後の社会全体の体制づくりについて貴重なご意見をお寄せいただけましたことに、深く感謝を申し上げます。
さて、現在、様々な病気で苦しまれている方、悩まれている方が多くいらっしゃる中で、この新型コロナ後遺症も大きな課題であると認識しています。
投稿者様も報道でご覧になられたとのことですが、先般、山田幸奈様との面会の機会を設けましたのも、コロナ後遺症に対してどのような支援ができるのか、どういうアプローチをしていかなければならないのかをより踏み込んで考えるために、まずは実際に後遺症を抱えておられる方からお話を伺い、問題意識を共有したいと考えたことによります。
今回、投稿者様から、医療機関における新型コロナ後遺症の診療体制や、医師との情報共有等について問題提起をいただきました。
現在、国において、新型コロナ後遺症の病態の解明や治療法の確立に向けた研究が鋭意進められておりますが、この後遺症自体の治療法は、残念ながらいまだ確立されていない状況です。そして、このような状況下では、専門的な新型コロナ後遺症外来を設置しても、個別の症状に応じた各診療科における対症療法が中心となってしまうため、患者の方々の日頃の体調の変化に寄り添いながら継続的に診療が行える、かかりつけ医等での診療が多く行われているのが実情です。
新型コロナ後遺症の根本的な解決のためには、一日も早い治療法の確立が何よりも待たれるところですが、県としましても、今現在できることとして、症状別に診療が可能な県内医療機関の一覧や、活用可能な支援制度(労災保険、障害年金、障害者手帳等)のご案内を、県ホームページに掲載しているところです。
【新型コロナウイルス感染症罹患後症状(後遺症)について】
https://www.pref.nagano.lg.jp/shippei-kansen/kenko/kenko/kansensho/kouisyo/kouisyou.html
また、より多くの医療機関に後遺症診療に取り組んでいただけるよう、県として改めて県内の医療機関に対して通知を発出し、「新型コロナウイルス感染症診療の手引き_別冊_罹患後症状のマネジメント(3.1版)」等、後遺症の理解や診療の促進に資する資料の活用を依頼しました。
今後は、新型コロナ後遺症を抱える方々の実情をさらに把握するとともに、今回投稿者様からいただいたご意見も参考にさせていただきながら、まずは新型コロナ後遺症専門外来を設置している病院に関する情報の提供や、利用しやすい支援などを検討してまいります。
大変おつらい状況とは思いますが、引き続きご理解とご協力をいただけますと幸いです。
以上、ご意見への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、疾病・感染症対策課感染症対策担当課長:土屋征寛、担当:感染症対策担当までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
【問合せ先:健康福祉部/疾病・感染症対策課/感染症対策担当/電話026-235-7148/メールkansen(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】
(分野別:保健・医療・福祉)(月別:2026年1月)2025000561
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