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更新日:2022年9月30日

諏訪バイパス環境影響評価準備書への意見追加と諏訪バイパス計画見直しについて

ご意見(2022年8月22日受付:Eメール)

長野県知事への要請と提案
諏訪バイパスの環境影響評価準備書への長野県知事意見の内容には、長野県ゼロカーボン戦略の遂行責任者である県知事として述べるべき意見が入っていません。阿部県知事に対して次の2点について要請および提案を提出します。
1)長野県ゼロカーボン戦略の遂行責任者として、準備書への追加意見を提出することを要請します。
2)都市計画決定権者として、諏訪バイパスの現計画が長野県ゼロカーボン戦略と整合しているのか徹底的かつ科学的に検証を行い、不整合な点について計画を見直すことを提案します。

説明
長野県ゼロカーボン戦略では2050年までに最終エネルギー消費量を70%削減(2010年比)することを決めています。その達成のために運輸部門においては最終エネルギー消費量を6.9万TJから0.7万TJへと90%削減する、すなわち十分の一とすることを定めました。ゼロカーボン実現のためには、エネルギー消費そのものを大幅に減らす必要があり理に適った決定です。同戦略で定めた運輸部門の最終エネルギー削減目標は、通行車両の総走行距離を大幅に減らさない限り実現できないことは自明のことです。一方で諏訪パイパス事業者側が示す資料では、2030年において交通量が現在より増加すること、もしくは諏訪バイパス建設により交通量が増えることが示されており、諏訪バイパス計画が県のゼロカーボン戦略と整合する都市計画であるとは理解できない状況です。
諏訪市長は諏訪バイパス準備書に対しての諏訪市長意見における「要請事項」として「長野県が進めるゼロカーボン戦略との整合性への疑問や環境への影響の心配」への対応を明記しています。しかしながら、市長意見をふまえた上で提出される知事意見には、ゼロカーボン戦略や気候変動に関する指摘が一切ありません。地元市長が具体的に指摘しているにもかかわらず、その点について何の説明もないままに知事意見に取り上げないのは不誠実な行為であると考えます。さらには諏訪市長意見の有無にかかわらず、ゼロカーボン戦略の責任者として、同戦略と諏訪バイパス計画が整合性があるのかどうかを真摯に検証すべきであり、諏訪バイパス計画が最終エネルギー消費量を減らすものなのか都市計画決定権者に問う責務があります。
私は長野県ゼロカーボン戦略は素晴らしい内容であると考えており、達成のために協力しますし、自ら達成のための行動もとっています。しかし最高責任者が同戦略を必達させるという姿勢を見せないのでは失望せざるを得ません。
同戦略において運輸部門の達成シナリオとして「ライドシェアの普及や都市のコンパクト化、公共交通の充実により自動車の走行距離が縮減し、歩いて楽しめるまちが実現しています」と明記しています。このことと、諏訪バイパスがどう整合するのか、そこを追求する必要がありますし、都市計画決定権者としては諏訪バイパスが、このシナリオや最終エネルギー消費目標達成に資するものであることを示さなければならないと考えます。
諏訪バイパス計画は気候変動への認識がなかった時代に作られたものです。交通量が増えることを前提にした計画と、気候変動を認識した結果として未来のために交通量を減らさなければならないという決意に至ったこと、この相反するものを整合させるには、諏訪バイパスの現計画に固執するのではなく、都市計画として根本から見直すことが必要です。今ならまだ間に合います。

参考:諏訪市長意見における<要請事項>
事業の実施に向けては、大気質、水環境、騒音等の生活環境への影響や、動植物の生息、生育地等の自然環境への影響に十分に配慮し、後世へ貴重な自然資源を継承できるよう、将来的な影響も含め想定を上回るような事案が発生しないよう十分な調査を行うとともに、バイパスによる地域や道路、水路の分断が発生しないよう検討し、対策を講じながら、着実に進められたい。また、住民から長野県が進めるゼロカーボン戦略との整合性への疑問や環境への影響の心配、工事や補償への不安などが多く寄せられていることから、今後も、これらを払拭するための情報提供や地域住民への説明を行いながら事業を進められたい。

回答(2022年9月2日回答)

長野県建設部長の田中衛、環境部長の猿田吉秀と申します。
「県民ホットライン」にお寄せいただいた「諏訪バイパス環境影響評価準備書に対して表明すべき県知事意見の提出要請と、諏訪バイパス計画見直しの提案」に関するご意見についてお答えいたします。

はじめに、諏訪バイパスの計画と長野県ゼロカーボン戦略との整合の検証及び見直しに対するご提案についてお答えいたします。
長野県ゼロカーボン戦略においては、自動車のEV・FCVへの乗換えや、他の交通手段への転換及びカーシェアリング等による自動車の走行距離の減少により、運輸部門の消費エネルギーの低減を図ることとしております。
諏訪バイパスについては、既存の道路に並行して整備するものであり、圏域全体での交通量が大幅に増えるものではないと考えております。また、バス・タクシー等の通行の円滑化や交通渋滞の緩和、走行時間の短縮、歩行者や自転車の利便性向上等により、運輸部門の消費エネルギー低減が期待されることから、長野県ゼロカーボン戦略との不整合はないと考えております。

次に、環境影響評価準備書に対する追加意見をとのご要請につきましては、法令で定める知事意見提出の手続が完了しており、前述のとおり、当事業は長野県ゼロカーボン戦略に反するものではないことから、意見の追加提出は考えておりません。

当事業は、現在、法の規定に基づき環境影響評価書を国に送付し、国土交通省への意見照会を行っている段階です。今後、本意見を踏まえて都市計画審議会に付議し、環境を含めて総合的に審議してまいりますので、御理解いただきますよう、お願い申し上げます。

以上、ご質問への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、道路計画につきましては、建設部道路建設課長青木謙通、担当:計画調整係、都市計画の手続きにつきましては、建設部都市・まちづくり課長高倉明子、担当:まちなみ整備係、環境影響評価制度につきましては、環境部環境政策課長小林弘一、担当:環境審査係まで、ご連絡くださいますようお願い申し上げます。

【問合せ先:建設部/道路建設課/計画調整係/電話026-235-7304/メールmichiken(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

【問合せ先:建設部/都市・まちづくり課/まちなみ整備係/電話026-235-7298/メールtoshi-machi(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

【問合せ先:環境部/環境政策課/環境審査係/電話026-235-7163/メールkankyo(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】

 

(分野別:まち・みち・かわづくり)(月別:2022年8月)2022000492

 

お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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