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更新日:2014年4月7日

水産試験場

田んぼのフナの話 (佐久支場)

ayuko1masuo1  こんにちは。今日はフナについて教えてください。
 hakase3  はい、こんにちは。よくきたね。
 それじゃ、さっそく近くの田んぼで小ブナを飼っているので見に行ってみよう。
 ayuko1  わー、小さい魚がいっぱい泳いでいる!
 田んぼでフナを飼っているだぁ。こういうのは、いつ頃から始まったんですか?
 hakase2  佐久地方は「佐久鯉(さくごい)」で有名なんだけど、江戸時代から田んぼでコイを飼う養殖(ようしょく)が盛んだったんだよ。その時からコイに混じってフナもとれていたんだ。
 ayuko1  江戸時代って、すごい昔からなんですね。
 hakase1

 うん、本格的に養殖が始まったのは昭和40年代(1965年ころ)からだよ。当時は、お米を作り過ぎて余っていたので、国では減反(げんたん)と言って、お米を作るのを減らしたり、お米に代わる作物の生産をすすめていて、これが追い風となって急速に普及していったんだよ。 コイやフナを田んぼで飼うときは畦(あぜ)の近くをあけるんだ。そうするとできるお米はその分少なくなるよね。

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 masuo1  田んぼで養殖っていうのは初めて見るけど、小ブナを養殖しているのはこの地区だけですか?
 hakase2  県内では、佐久地区の約200戸の農家の人たちがおよそ20トンを、駒ヶ根地区の約20戸がおよそ7トンを生産しているんだ。
 ayuko2  あれぇ、よく見ると川や湖にいるフナとは色や形が違うように見えるけど・・・。
 hakase1  よく気が付いたね。
 川や湖にすんでいるフナは一般的にはギンブナ(マブナ)なんだけど、この養殖用のフナのもとは「ヒブナ(緋鮒)」なんだよ。
 ここ佐久支場では、養殖が盛んになり始めた当時、ヒブナの養殖をすすめていたんだ。このヒブナという種類のうちの「黒ブナ」というのが、お腹が丸くふくらんでふっくらとして、おいしそうな色と体型で、骨が軟らかく、味も優れていたんだね。
 そこで、この黒ブナの系統(けいとう)を「改良ブナ」と呼んで、ずっと育ててきたんだよ。
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 masuo1  へぇ、フナにもいろいろあるんだ。ところで、養殖のもとになるフナはどこで手に入れたらいいんですか。
 hakase2  うん、養殖のもとになるのを「種苗(しゅびょう)」と言うんだけど、これには親ブナと稚魚(ちぎょ)があるんだ。
 親ブナはこの佐久支場で生産して、地元の農協を通して農家に配られるんだよ。
 初めてトライする人や卵を産ませることに失敗した人は養殖漁業協同組合で稚魚を扱っているので、そこで購入して養殖することもできるんだ。
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   稚魚は、お酒を飲む時に使う「おちょこ」で計って売られているよ。おちょこ一杯にだいたい700から1,000匹が入るんだ。
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 ayuko1  おもしろいですね。その後、どうするんですか?田んぼに放すと自然に増えるの?
hakase1   親ブナは、田んぼに放して5~6月に卵を水草に産ませるんだよ。それにあわせて田んぼではエサになるミジンコなどの動物プランクトンをあらかじめ発生させておくんだ。
卵からふ化した小さなフナはこれを食べるんだよ。
 ayuko1  へぇ~、田んぼでプランクトンかぁ。知らなかった。
 hakase1  その後、コイ用のエサである配合飼料(はいごうしりょう)というのをやって、7~8月は、特に水の管理に注意しながら、フナが田んぼから逃げ出さないようにして飼育するんだ。
 そして、9月ころ稲刈りの前に、田んぼから取りあげるんだ。取りあげは、田んぼの水をはらいながら行うんだけど、人手がたくさんいるので家族みんなが泥だらけになって作業になるんだよ。ちょっと大変かな。
 masuo1  まえに、親戚のおばさんからもらったことがあるんだけど、取りあげたフナはどこで売っていますか。
 hakase2  秋祭りが盛んになる9月ころに、秋の代表的な味覚の一つとして地元の農協やスーパーで1kgずつビニール袋に酸素詰めにされて、生きたまま販売されるんだ。 funa7
 masuo1  ふ~ん、生きたまま売られているんですね。
 おばさんからもらったときは、確か甘じょっぱくておいしかったけど、どうやって食べるんですか。
 hakase1  そうだね、料理方法は、一般的には5g(3~5cm)くらいの小ブナを、しょうゆと砂糖をベースに甘露煮(かんろに)風に煮込むんだ。頭からヒレまで魚の形を保つために途中でかき混ぜてはいけないよ。さめてから、1匹ずつ箸(はし)でていねいに形をくずさないように容器に移し替えるのがコツで、冷凍(れいとう)にしておけばお正月にも食べることができるんだよ。
 この味付けには各家庭で独特の秘伝(ひでん)があって、「我が家の味」としておばあちゃんからお母さんへと代々受け継がれているんだ。
 ayuko1  田んぼでフナやコイを飼うといいことがあるんですか。 
 hakase3  魚を飼うので、当然のことだけど農薬(のうやく)をあまり使わなくなるよね。このことから、農薬の使用が少ないお米、「フナ米」って言って、一般より高い値段で取引されるんだ。
 特に、最近は食べ物の安全性への関心が高まってきているので販売は好調なんだよ。
 田んぼで泳ぐフナは「安全・安心なお米」の生き証人としてその役割も果たしているんだよ。
ayuko4masuo1  そうだね、フナやコイと一緒に育ったお米は、安心・安全ってわかるよね。

お問い合わせ

所属課室:長野県水産試験場 

長野県安曇野市明科中川手2871

電話番号:0263-62-2281

ファックス番号:0263-81-2020

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