感染症情報(2025年第28週)
長野県(健康福祉部疾病・感染症対策課)プレスリリース令和7年(2025年)7月16日
2025年第28週(2025年7月7日~7月13日)の感染症の発生情報です。
主な発生動向
- 百日咳の報告数は前週から微増し(前週:76人→今週:81人)、引き続き例年より多い状態で推移しています。

- 伝染性紅斑の報告数は前週から減少しました(前週:4.88人/定点→今週:3.37人/定点)が、例年より多い状態で推移しています。
注意が必要な感染症等
- 百日咳
百日咳は長引く咳を主症状とする気道感染症です。感染予防のため、手洗いや咳エチケットを心掛けるとともに、咳症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
また、特に生後6か月以下の乳児が感染すると重症化することがあり注意が必要です。重症化予防のため、定期接種の対象年齢(月齢)に達した乳児は速やかな予防接種を検討しましょう。
〇厚生労働省「百日咳」(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
- 伝染性紅斑
伝染性紅斑の主な感染経路は飛沫感染と接触感染であるため、手洗いや咳エチケット等の感染予防に努めましょう。
また、妊娠中に感染した場合は流産等のリスクとなる可能性があるため、かぜ症状がある方との接触には注意しましょう。
〇厚生労働省「伝染性紅斑」(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
百日咳の流行が続いています!
〇 2025年の長野県内における百日咳届出数の累計は前回流行した2019年を大きく上回り、現在も届出数が増加傾向のため、引き続き感染に注意が必要です。
〇 特に、生後6か月以下の乳児が感染すると重症化し、まれに死に至る可能性があるので注意が必要です。
家庭内での兄弟姉妹間での感染に注意してください。
〇 百日咳の予防にはワクチン接種が有効です。お子さんが定期接種の対象となる生後2か月に達したら、速やかに予防接種を受けられるようご検討ください。
県内の発生状況(2025年第28週(7月7日~7月13日)現在)
- 2025年第28週の1週間での届出数は81件で、1週間あたりの届出数で過去最多となりました。
- 2025年の長野県内の百日咳届出数の累計は7月13日現在で735件となり、前回流行した2019年の362件を大きく上回っています。
- 年齢群別では10~14歳が届出全体の47%を占めています。
- 地域により流行に差がみられ、長野市、上田、長野及び佐久保健所で多い状態です。




百日咳とは
- 百日咳菌の感染により、けいれんを伴う激しい咳を特徴とする気道感染症です。いずれの年齢でも感染しますが、小児が中心となっています。
- 生後6か月以下の乳児が感染すると重症化し、まれに死に至る可能性があるので、特に注意が必要です。
- 成人では咳は長期間続きますが、比較的軽い症状で経過することが多く、受診・診断が遅れることがあります。
感染経路
- 飛沫感染(咳、くしゃみ)と接触感染(菌が付いた手で口や鼻に触れる)です。
定期接種について(5種混合ワクチンを用いる場合)
- 初回接種:生後2~7か月に至るまでの期間を標準的な接種期間として20日以上(標準的には20~56日まで)の間隔をおいて3回接種します。
- 追加接種:初回接種終了後6か月以上(標準的には6~18か月まで)の間隔をおいて1回接種します。
感染予防のポイント
- 5種混合ワクチン等の予防接種が有効です。定期接種の対象となる生後2か月に達したら速やかな予防接種を検討しましょう。
- 手洗いや咳エチケットなど、一般的な予防対策を心掛けましょう。
- 重症化しやすい赤ちゃんを守るため、予防接種をしていない赤ちゃんのいる家庭は、家族みんなが感染しないように注意しましょう。
- 学校や幼稚園、保育園で感染が拡大すると、家庭へ持ち込まれ、感染が広がる可能性があります。咳症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
第29週は令和7年7月23日(水曜日)発行予定です。
「長野県感染症情報」も併せてご覧ください。
関連資料
長野県感染症情報2025年(令和7年)第28週(PDF:236KB)
長野県感染症情報(号外)「百日咳の流行が続いています!」(PDF:576KB)