感染症情報(2025年第23週)
長野県(健康福祉部疾病・感染症対策課)プレスリリース令和7年(2025年)6月11日
2025年第23週(2025年6月2日~6月8日)の感染症の発生情報です。
主な発生動向
- 百日咳の報告数は引き続き例年より多い状態で推移しており、前週から増加しました(前週:35人→今週:52人)。
※百日咳の流行状況については号外をご覧ください。
- 伝染性紅斑の報告数は例年より多い状態で推移しており、前週から増加しました(前週:3.20人/定点→今週:4.67人/定点)。
注意が必要な感染症等
- 百日咳
百日咳は長引く咳を主症状とする気道感染症であるため、咳症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
また、特に生後6か月以下の乳児が感染すると重症化することがあり注意が必要です。重症化予防のため、定期接種の対象年齢(月齢)に達した乳児は速やかな予防接種を検討しましょう。
- 伝染性紅斑
伝染性紅斑の主な感染経路は飛沫感染と接触感染であるため、手洗いや咳エチケット等の感染予防に努めましょう。
また、妊娠中に感染した場合は流産等のリスクとなる可能性があるため、かぜ症状がある方との接触には注意しましょう。
百日咳が流行しています!
2025年の長野県内における百日咳届出数は累計408件となり、前回流行した2019年の362件を超え、現行の調査を開始した2018年以降で最多となりました。
生後6か月未満の乳児が感染すると重症化し、まれに死に至る可能性があるので、特に注意が必要です。
百日咳の予防にはワクチン接種が有効です。お子さんが定期接種の対象年(月)齢に達したら、速やかに予防接種を受けられるようご検討ください。
県内の発生状況(2025年第23週(6月2日~6月8日)現在)
- 今年の長野県内の百日咳届出数の累計は6月8日現在で408件となり、2018年以降で最多となりました。
- 年齢群別では10~14歳が届出全体の53%を占めています。
- 地域により流行に差がみられ、長野市保健所で届出数が突出しており、佐久及び上田保健所でも多い状態です。



百日咳とは
- 百日咳菌の感染により、けいれんを伴う激しい咳を特徴とする気道感染症です。いずれの年齢でも感染しますが、小児が中心となっています。
- 生後6か月未満の乳児が感染すると重症化し、まれに死に至る可能性があるので、特に注意が必要です。
- 成人では咳は長時間続きますが、比較的軽い症状で経過することが多く、受診・診断が遅れることがあります。
感染経路
- 飛沫感染(咳、くしゃみ)と接触感染(菌が付いた手で口や鼻に触れる)です。
定期接種について(5種混合ワクチンを用いる場合)
- 初回接種
生後2~7か月に至るまでの期間を標準的な接種期間として20日以上(標準的には20~56日まで)の間隔において3回接種します。
- 追加接種
初回接種終了後6か月以上(標準的には6~18か月まで)の間隔をおいて1回接種します。
感染予防のポイント
- 5種混合ワクチン等の予防接種が有効です。定期接種の対象年(月)齢に達したら速やかな予防接種を検討しましょう。
- 手洗いや咳エチケットなど、一般的な予防対策を心掛けましょう。
- 重症化しやすい赤ちゃんを守るため、予防接種をしていない赤ちゃんのいる家庭は、家族みんなが感染しないように注意しましょう。
- 学校や幼稚園、保育園で感染が拡大すると、家庭へ持ち込まれ、感染が広がる可能施があります。咳症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
第24週は令和7年6月18日(水曜日)発行予定です。
「長野県感染症情報」も併せてご覧ください。
関連資料
長野県感染症情報2025年(令和7年)第23週(PDF:231KB)
長野県感染症情報(号外)「百日咳が流行しています!」(PDF:569KB)