更新日:2020年6月1日

ここから本文です。

薬物乱用Q&A

薬物とは

Q薬物とは何ですか。

  • A精神に影響を及ぼす物質の中で、覚醒剤、大麻の他、コカイン、ヘロイン、LSD、MDMA等といった麻薬、また、シンナーといった習慣性があり、乱用され、又は乱用されるおそれのある薬物をいいます。

Q薬物の乱用とは。

  • A薬物乱用とは、取扱者としての資格を持っていない人、本来の目的から離れて覚醒剤や大麻、麻薬等といった違法薬物を使用することをいいます。繰り返し薬物を使用したいという欲求を薬物依存といいます。

Q薬物を乱用するとどうなるのか

  • A覚醒剤等の薬物には、中枢神経系等に作用し、使用したときに快感を得る様な状態を得ることから、繰り返し薬物を強く求めるようになり、依存性が強くなります。
    り返し使用することで薬物に対する「耐性」が生じることから、使用する量が増えていくことになります。
    のため、好奇心で「たった1度だけ」と思いながら使用したものの、その後、「もう1回だけ」と思い使用したことが、気がついた時には、何度も手を出していて、手遅れの状態になっているのです。
    用を止めてからも、睡眠不足や過労、また、ストレスや飲酒等をきっかけに、幻覚、妄想といった精神異常(フラッシュバック)が現れることがあります。

Qなぜ、覚醒剤や麻薬等を使用することが禁止されているのか。

  • A覚醒剤や麻薬等は、それを乱用する人間の精神や身体(肉体等)をむしばみ、人間としての生活を営むことが出来なくなるだけではなく、場合によっては死亡に至ることもあります。
    た、薬物乱用による幻覚、妄想により、殺人や放火などの凶悪犯罪を引き起こしたり、交通事故の原因等となったりするなど、乱用者本人のみならず、家族や友人、会社の同僚等といった周囲の人達までも巻き込むことはもちろんのこと、社会全体に対しても取り返しのつかない被害を与えることになります。
    のため、覚醒剤、大麻、MDMA等の麻薬等といった薬物は、法律で厳しく禁止されています。

薬物の依存サイクル

 

ページの先頭へ戻る

覚醒剤とは

Q覚醒剤とは何ですか。

覚醒剤写真

  • A覚醒剤とは、「覚醒剤取締法」で、メタンフェタミン、アンフェタミン及びその塩類、また、これらを含有する物を「覚醒剤」として規制の対象にしています。
    覚醒剤は、麻黄(マオウ)という植物から抽出されたエフェドリン等を原料とし、科学的に合成して製造され、形状は、白色若しくは半透明の粒状結晶で、無臭で苦みがあり、「シャブ」「エス」「スピード」「アイス」等と呼ばれており、日本国内で流通している物は、海外から密輸入によって持ち込まれたものです。

Q暴力団等が関係しているのですか。

  • A覚醒剤を取り巻く密輸や売買等の背景には、それを組織の資金源としている暴力団、マフィア等の反社会勢力などが大きく関わっています。

Q覚醒剤を使用するとどうなるのですか。

  • A覚醒剤には、神経を興奮させる作用があり、使用すると眠気や疲労感がなくなり、また頭が冴えたような感覚になりますが、そのような効果も数時間で切れ、その後は激しい脱力感、疲労感、倦怠感に襲われます。
    乱用を続けると、過度の睡眠不足と食欲減退により身体が衰弱するほか、壁のシミが人の顔に見える等の幻覚や、天井から誰かが話しかけてくる等の幻聴、幻想症状が起き、警察に追われている、誰かが命を狙っている等、支離滅裂なことを言い、また、周囲の者に対して暴行等を加え、時には、殺人事件まで発展することもあります。
    醒剤を続けると急性薬物中毒となり、全身けいれん、意識障害、脳出血により死亡に至る場合もあります。

Q醒剤は法律で規制されていますか。

  • A覚醒剤は、覚醒剤取締法により、所持、譲渡(譲り渡し)、譲受(譲り受け)、使用、密輸、製造等と全般にわたって厳しく規制され、取締まりの対象となっています。

Q醒剤が及ぼす影響は。

  • A覚醒剤は、それを乱用する人間の精神や身体をボロボロにし、人間としての生活を営むことが出来なくなるだけでなく、場合によっては死亡することもあります。
    た、乱用によって幻覚や妄想により、殺人や放火といった凶悪事件を引き起こすほか、交通事故を起こすなど、本人のみならず他人を巻き込むなど、周囲の人達にまで被害を及ぼし、社会全体に対して取り返しのつかない影響を与えます。
  • ページの先頭へ戻る

大麻

Q大麻とは何ですか。

大麻写真

  • A大麻とは、アサ科の大麻草と、その製品(加工品)をいい、大麻草の葉やバッツと呼ばれている雌株等を乾燥させた乾燥大麻(マリファナ)や、樹脂・若菜をすりつぶして固めた大麻樹脂(ハシッシュ)、葉や、樹脂から成分を抽出した液体大麻(オイル)のほか、クッキーなどに大麻成分を含ませた加工品があります。

Q大麻を使用するとどのようになるのですか。

  • A大麻を使用すると、一般的には気分が快活、陽気になり、多弁になることや、視覚、聴覚、味覚、触覚等の感覚が過敏になり、変調を来したり、現在と過去と未来が混同して思考が分裂し、感情が不安定になります。
    のため、興奮状態に陥って、暴力的、挑発的行為を行うことがあり、更には、幻覚や妄想等に襲われるようになります。
    た、初めての乱用で大量の大麻を摂取した様な場合は、意識障害を伴う中毒性精神状態となることがあります。
    体的影響としては、吐き気、めまい、筋力の低下、平衡感覚の障害等が著れるほか、常習することで生殖機能に支障をきたし、不妊、流産、胎児の死亡を起こしたり、染色体異常が現れるとの報告があります。

Q大麻は法律で規制されていますか。

  • A大麻は、大麻取締法により、所持、譲り渡し、譲り受け、製造、密輸、栽培等が規制・取締まりの対象となっています。

Q大麻が及ぼす影響は

  • A大麻は、覚醒剤等の違法薬物同様に、精神や身体をボロボロにして、日常生活が営むことができなくなるだけではなく、場合によっては死亡に至ることもあります。
    麻を乱用することにより幻覚や妄想を起こし、殺人や放火等の凶悪事件を引き起こすだけではなく、交通事故を起こし、本人のみならず、周囲の人達も巻き込んで大惨事になるほか、社会全体に対しても影響を与えます。

Q力団との関係は。

  • A暴力団組員や、暴力団関係者が大麻を栽培し、売買するなどして組織の資金源としています。

ページの先頭へ戻る

麻薬

Q麻薬とは何ですか。

  • A麻薬とは、コカイン、ヘロイン、MDMA、LSD、マジックマッシュルーム等をいい、「麻薬及び向精神薬取締法」によって規制され、取締まりの対象となっています。

Q主な麻薬は何ですか。

  • A主な麻薬として、コカイン、ヘロイン、MDMA、LSD、マジックマッシュルームがあります。

「コカイン」

  • カインは、南米原産のコカの木の葉を原料としたもので、無色の結晶又は白色結晶性粉末で、無臭、苦みがあります。
    コカインには、覚醒剤同様に、神経を興奮させる作用があるため気分が高揚し、眠気や疲労感がなくなったり、体が軽く感じられ、腕力、知力がついたという錯覚を起こします。
    しかし、覚醒剤に比べて、その持続時間が30分程度と短いため、精神的依存が形成されると、一日に何度も乱用するようになります。そのため、乱用を続けると、幻覚を伴う精神障害が現れて、虫が皮膚内を動き回っているような不快な感覚に襲われ、実在しない虫を排除しようと自ら腕を掻きむしったり、刃物等で皮膚を傷つけることもあります。大量に摂取した場合は、呼吸麻痺や心停止による死亡に至ります。
  • コカイン写真

ページの先頭へ戻る

ヘロイン

ヘロインは、ケシを原料としており、ケシからあへんを採取し、あへんから抽出したモルヒネを作っています。
純粋なヘロインは白色粉末ですが、純度が低いものは灰色や灰褐色といった色で、形状は、棒状の物、板状の物、粒状の物など、様々な形状のものがあり、一般的には無臭ですが、中には酢酸臭がするものもあります。
ロインには、神経を抑制する作用があり、使用すると強い陶酔感を覚えるため、このような快感が忘れられずに、使用を繰り返すようになり、そのために強い精神的依存が形成されます。
使用を続けると、体中の筋肉に激痛が走り、骨がバラバラになって飛散するかと思うほどの痛み、嘔吐、失神等の激しい禁断症状に苦しむことになり、あまりの苦しさから精神異常をきたすこともあります。

ヘロイン写真

 

ページの先頭へ戻る

MDMA

MDMAは、合成麻薬(化学薬品から合成された麻薬)の一種であり、別名エクスタシー等と呼ばれ、主に、白色結晶性粉末が主ですが、錠剤やカプセル状で密売されているものも多く出回っています。使用すると、視覚、聴覚を変形させる作用があり、幸福な気分になったり、他人に対する親近感が増したりすると言われていますが、その反面、不安不眠等に悩まされることになります。
た、強い精神的依存性を持っており、乱用を続けると錯乱状態になって、腎臓や肝臓等に障害が生じたり、記憶障害等の症状も現れます。

MDMA

MDMA2

ページの先頭へ戻る

LSD

LSDとは、合成麻薬の一種で、形状は主に紙片状のものですが、錠剤、カプセルといったものもあります。
紙片のものは、麻薬の成分が入った水溶液を染みこませた状態になっています。
LSDを使用すると、幻覚、幻聴、時間の感覚等の欠如等の強烈な幻覚作用があり、特に僅かな量でも物が変形し、巨大化して見えたり、色とりどりの光が見えたりする状態が約半日は続きます。また、乱用を継続すると、長期に渡って精神分裂等の精神傷害をきたすことになります。
LSDの紙片状のものは、俗にアートペーパーとも呼ばれており、紙片の表面には、いろいろな絵柄が描かれていることから、このように呼ばれています。

LSD

ページの先頭へ戻る

マジックマッシュルーム

マジックマッシュルームとは、麻薬成分が含まれた、幻覚作用を有するキノコの俗称で、いわゆる毒キノコの一種になります。
マジックマッシュルームは、麻薬原料植物に指定されているため、栽培、密輸、譲り受け、譲り渡し、施用、所持等が禁止され、摂取すると、不安感、脱力感、口唇の痺れ、幻覚、発汗、注意力低等の症状になります。

 

向精神薬

Q向精神薬とは何ですか。

  • A向精神薬とは、中枢神経に作用して、精神機能に影響を及ぼす物質で、その薬理作用によって、鎮静剤系、興奮剤系に大別されており、麻薬及び向精神薬取締法で規制されています。
    精神薬は、医療目的のために開発されたものであり、医師の指示もなく乱用した時は、心身に様々な障害を及ぼすなど、大変危険なため、その不正な取り引きなどが規制の対象になっています。

あへん

Qへんとは何ですか?

Aあへんは、ケシから採取した液汁を凝固させたもので、黒褐色で特殊な臭気(アンモニア臭)と苦みが特徴のものです。
原料となるケシの栽培、あへんの採取、あへん及びケシがらの密輸、所持等は「あへん法」により規制されています。
あへんの乱用は、精神的、身体的依存性を生じやすく、常用するようになると慢性中毒症状を起こし、脱力感、脱力感、倦怠感を感じるようになり、やがては精神錯乱を伴う衰弱状態に至ります。あへん

シンナー等の有機溶剤

Qシンナーとは何ですか。

  • Aシンナーとは、塗料を薄めるために使用される有機溶剤のことをいい、トルエンや、接着剤、塗料、充てん料とともに「毒物及び劇物取締法」によって、その乱用等が規制されています。
    シンナーの乱用は、以前は少年がその大半を占めていましたが、現在は成人による乱用が目立っています。
    シンナー等の有機溶剤を乱用すると、神経が抑制され、ぼんやりとした酒に酔った様な状態になり、乱用を続けた場合、集中力、判断力が低下し、何事にも無気力になるほか、幻覚、妄想などの精神障害が現れます。
    た、身体に与える影響も大きく、心臓、肝臓、腎臓、呼吸器系、生殖器官系等の各種器官に障害が起こり、特に恐ろしいのは、乱用によって大脳が萎縮し、一度破壊された脳の動きは、たとえ乱用をやめても、決して元に戻ることはありません。
    さらに、過度に呼吸した場合に、呼吸中枢が麻痺すること等により、窒息死することもあります。
  • シンナー

ページの先頭へ戻る

指定薬物

  • A指定薬物とは、麻薬、向精神薬等と同様に、多幸感、快感等の効果を期待して摂取し、乱用されているにもかかわらず、麻薬等に指定された成分が含まれていないことを理由に、規制から逃れていた薬物を規制薬物に指定して、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(旧薬事法)で規制し、取締まりの対象としたものです。
    和2年3月現在、約2400物質が指定薬物として規制の対象に指定されており、今後は、さらに指定薬物が増える状況にあります。
    定薬物は、主に中枢神経系の興奮を促し、抑制又は幻覚の作用を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがあります。
    た、指定薬物は、医薬品、医療機器等法において、治療又は予防の用途及び人の身体に対する危害が医療等の用途以外の製造、所持、購入、輸入、販売、譲り渡し、譲り受け、医療等について禁止されています。薬物薬物2

 

覚醒剤、大麻、麻薬等に関する相談窓口

  • 覚醒剤、大麻、麻薬等に関する相談、又は、これら違法薬物に関する情報等の問い合わせについては、

長野県警察本部織犯罪対策課物銃器対策係(代表電話026-233-0110)

又は、最寄りの警察署、交番に連絡してください。

お問い合わせ

長野県警察本部刑事部組織犯罪対策課
電話:026-233-0110(代表)