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更新日:2026年8月27日
報道されているように、長野県の東信地方の県立高校で昨年11月、当時1年生だった生徒会長の女子生徒が、前生徒会役員の上級生らから全校生徒の前で「つるし上げにあった」と訴え、不登校になっていたこと、県教育委員会がこの事案を「いじめ」と認定し、当時の上級生ら4人をいじめた側と判断し、笑ったり、はやし立てたりした生徒についても「いじめの観衆」と位置づけた報告書を作成していたことが判明した。
このような事態が県立高校、しかも、いじめ防止条例を制定している長野県で起きたことを私は重く見ている。私自身も高校の生徒会や大学の学生自治会で役員をやっていた際、つるし上げとまでいかなくても、面前で馬鹿にされたり、笑いの種とされたりして傷ついたことがある。もちろん、その当時は、支えてくれる先生や同級生の仲間がいたので、どんなにつらくとも、こうしたことは乗り越えられた。それだけに、今回、このような形で学校に行くことができなくなった被害生徒の気持ちは痛いほどわかり、察するにあまりあるものがある。生徒総会では、ことの成り行きをはやし立てた生徒だけでなく、状況を傍観していた教職員の責任は重いと思います。生徒会活動の教育的意義や運営上の留意点というのは、生徒会役員を含む一般的な生徒(子どもたち)は、学習指導要領を目にしたり、特別活動に関する文献を読んだりすることは少ないこともあり、それを説明したり、生徒同士で必要な介入をしたりすることには、限界がある。また、生徒会の役員が、たとえ生徒会運営に必要な知識やスキルを有していたとしても、経験の少なさから、それを使いこなしたり、他者と折り合ったりしながら、一般の生徒の無関心や失笑を乗り越えていくには、時間がかかることは否定できない。その子、その子なりのこだわりもあるだろうし、矛盾や葛藤をはらんだ状態に置かれることも多々ある。だからこそ、教師は一人一人の生徒の心理的安全性に配慮し、場合によっては、必要な介入を怠ってはいけなかったと考える。子どもの自主性を尊重すると言えば、聞こえはよいが、自由と放任は紙一重であり、教育の場としての自治のあり方、まして今回のように、学校に入学して半年程度の1年生の女子生徒が生徒会役員になったのであれば、特別な配慮が―それはジェンダーバイアスへの対応も含めたものになるが―が必要といえる。
一方で、こうしたことが起こると、生徒会活動に対する学校や教育委員会による管理主義的な指導が強まる可能性もある。しかし、生徒のエージェンシーを形成していく場としての生徒会活動の教育的意義は大きいし、何より、子どもによる子どものための学校における子どもの権利の保障のためには、生徒会活動の役割はますます重要になってくる。
そのためには、今後、出てくるであろう県教育委員会の報告書を県内すべての高校が共有し、こうした事態を二度と招かないために必要なことを生徒と教職員が膝を突き合わせて考えていくことが必要である。具体的には、教職員は、生徒会役員に対する指導や助言をするだけでなく、一般の生徒にも生徒会活動の意義を繰り返し、発信していく必要がある。そのうえで、生徒一人一人の心理的安全性の確保をはかり、生徒会活動によって生じるであろう権利侵害のリスクを低減しつつ、自治的活動を推進していくことが重要であろう。
長野県教育委員会事務局教育次長の松本順子と申します。
「県民ホットライン」にお寄せいただいた、県立高校における生徒会活動のあり方につきまして回答いたします。
この度は、県立高校に関する報道をご覧になり、投稿者様ご自身の経験を交えた生徒会活動のあり方について、貴重なご意見をお寄せいただき、誠にありがとうございました。また、この度の事案により、生徒や保護者をはじめ県民の皆様にご心配をおかけしたことをおわび申し上げます。いただいたご意見につきましては、今後の生徒会活動のあり方や生徒支援を考える上での貴重なご意見として受け止めております。
県教育委員会といたしましては、生徒会活動は、生徒が主体的に考え、話し合い、意思決定を行うことを通して社会参画の基礎を学ぶ重要な教育活動であり、その教育的意義を十分に踏まえながら、生徒の自治的な活動を尊重することが大切であると考えております。
併せて、生徒の自主性を尊重するとともに、教職員が必要な支援や指導を適切に行うことも重要であると考えております。
この度の事案に関しましては、被害にあった生徒の心情や状況に寄り添うことを最優先に考え、県教育委員会としても学校とともに適切に対応すべきであったと改めて認識しているところです。
このため、生徒一人ひとりの心理的安全性が確保され、安心して学び、学校生活を送ることができる教育環境を整備するため、現在、第三者調査委員会において、生徒総会の場における学校の対応を含めた事実関係の調査を進めております。今後、調査委員会から示される提言につきましては各校と共有し、再発防止やいじめに対する理解の促進、教職員の対応力向上、さらには今後の学校運営及び生徒支援の充実に生かしてまいります。
以上、回答といたしますが、ご不明な点がございましたら、心の支援課長:向井健太郎、担当:生徒指導係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
【問合せ先:教育委員会事務局/心の支援課/生徒指導係/電話026-235-7450/メールkokoro(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】
(分野別:教育・文化)(月別:2026年6月)2026000180
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※本件の回答に関するお問い合わせは、回答文末に記載の担当課(係)までお願いいたします。
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