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更新日:2025年9月9日
環境保全研究所
栗林正俊
気候変化の実態把握のため、長野県の気象官署4地点(長野・松本・飯田・軽井沢)で観測された年最深積雪について、1926~2025年の100年間の経年変化を統計的に解析した。その結果、長野と軽井沢は統計的に有意な変化傾向を示さなかったが、松本と飯田は有意水準5%以下で統計的に有意な減少傾向を示した。
岡本透・富樫均・須賀丈
霧ヶ峰の半自然草原の環境履歴を把握するため、黒色土が分布する2地点でトレンチを掘削し、定積細土重、炭素密度、大型微粒炭を分析した。その結果、2地点とも炭素の供給源である植生の状況は5,100年前以降大きく変わらず、草原的植生であり、現在まで継続して野火が生じていたことが示された。
畑中健一郎
かつて木曽馬の産地であった開田高原の住民を対象に、草地の保全に対する意識をアンケートで調査した。その結果、草地の保全・活用にあたっては、木曽馬にまつわる文化の保全も併せて考えるとともに、高齢層の経験に基づく知識や思いと若年層の活動参加意欲をつなげる方策が必要であると考えられた。
堀田昌伸・細江崇・今西貞夫・石塚徹・笠原里恵・松宮裕秋・西教生・植松永至・米山富和
長野県鳥類目録は、これまで日本野鳥の会長野支部により3回発行されていたが、1999年以降発行されていない。2024年県版レッドデータブック改訂の一環として、環境保全研究所が中心となり、日本野鳥の会県内各支部や信州大学など野鳥に関わる団体・個人の協力を得て、県内の鳥類リストの更新、その分布・生息状況の検討を行い、県版長野県鳥類目録を作成した。長野県内では360種、亜種も加えると374種・亜種が確認された。日本国内では644種が確認されており、その55.9%が確認されたことになる。
加茂奈緒子・竹節愛莉・藤井ますみ・竹内道子・小野諭子・橋井真実
平成28年度から令和5年度までの8年間の、長野県内における風しん第5期定期接種対象者の抗体保有率の推移をまとめた。平成28年度から令和2年度までは68.2~80.0%で推移していたが、令和3年度以降は上昇傾向がみられ、令和5年度には97.2%に達した。
山本明彦・小山和志・本間大輔・山田啓子・竹澤有紗・上沼由佳・小林哲也・山下晃子
県民健康・栄養調査に基づく食品の一日平均摂取量と農薬検査結果の平均濃度から、農薬の推定摂取量を算出し、許容一日摂取量(ヒトが一生涯その農薬を毎日摂取し続けても健康に影響がないと推定される量)と比較した結果、農薬の推定摂取量は許容一日摂取量に対して十分低く、健康に影響が出る量でないことが推察された。
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