水産試験場

しあわせ信州

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更新日:2014年6月24日

はじめてのふ化

シナノユキマス物語コレゴヌス養殖技術開発の記録

はじめてのふ化

深津 鎮夫

 長野県水産試験場佐久支場にコレゴヌス卵(ペレッド)の第1回目が導入されたのは、昭和50年(1975年)1月31日であるが、コレゴヌスとはどのような魚か、どのように飼育したら良いか、皆目わからない状態であった。外国の文献やどのように飼育しているかの写真もなく、また、あったとしても当場の施設とかけ離れていただろう。ただ、ニジマス、コイなどの飼育経験から卵の大きさを見て、その時の施設と方法で間に合わせるしかなかった。
 発服卵は、まずヨード剤で消毒し、細かい網目の縦型ふ化槽に収容して河川水を通した。浮泥と死卵の水生菌で苦労したが、発眼卵なら動かしても良いだろうと洗浄を繰り返し、ふ化まで漕ぎ着けた。だが、20万粒(計測実質14万粒)の多くが減耗した。
 ふ化仔魚は、風呂桶型飼育槽に分散して収容し、溜池から採集したワムシ・ケンミジンコとニジマス用配合粉末(成型前飼料)を与えた。ワムシ・ケンミジンコは別な風呂桶に蓄養したが、翌日には死んだプランクトンが多く、せっせと採集をしなければならなかった。そのうちに、筋肉内にカビ状のものが見られる仔魚が多くあり、へい死していくがどうしようもなかった。その後、私は諏訪支場(寒天研究所)に転勤したが、昭和53年(1978年)には280万粒も採卵できる親魚数に育ったことは、感無量である。

写真:縦型ふ化槽の中にいれた卵の収容棚
縦型ふ化槽の中にいれた卵の収容棚


 

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