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更新日:2014年6月24日

水産試験場

シナノユキマス養殖者協議会の設立

シナノユキマス物語コレゴヌス養殖技術開発の記録

シナノユキマス養殖者協議会の設立

佐々木 治雄

 昭和58年(1983年)から始まった種苗の民間養殖場への出荷が順調に進み、昭和60年(1985年)には13か所の養殖場で34万尾弱の池入れが行われた。また、年間の生産量も15トン程度(昭和60年推定)に増加した。
 このような状況の中で、シナノユキマスを長野県の特産魚として定着、発展させるために、「シナノユキマス養殖者協議会」が昭和60年に設立された。会則によれば、構成会員は生産から販売を行う長野県内の養殖業者等であり、設立時には25名近くの加入があり、事業としては技術講習会の開催による会員の技術向上、高級魚としての料理方法の研究及び普及宣伝を行うこととした。
 設立総会は、昭和60年6月20日に水産試験場佐久支場において行われ、併せて養殖技術講習会を実施した。総会においては、前記会則の承認とともに、役員として会長に飯田求氏(佐久市)、副会長に持田英二氏(木島平村)、松原碩彦氏(南木曽町)、田見晴保氏(上郷町)の3名、幹事長に長野県漁業協同組合連合会の富岡眞平専務、監事に沓掛喜平氏(青木村)、中村一雄氏(信州新町)、顧問に園芸蚕糸課水産係長及び水産試験場佐久支場長を選任した。
 これまでの主な事業として、技術講習会、巡回指導、料理講習会、試食懇談会、ポスターの作成等があり、事務局の長野県漁業協同組合連合会は事業の計画、実施に当たって大変ご苦労された。
 我々の方は、特に技術向上を願って巡回指導に重点を置いた。講習会は一般的な魚の習性、飼育技術等について理解を得てもらうために開催したわけであるが、シナノユキマスを初めて導入した人が多い(昭和60年では6名)ため、全ての養魚場を個々に回って現地指導を行った。その後、ある程度の技術定着が見られてきたので、個別指導から地域指導に変更した。これは地域ごとに一つの養魚場に集まってもらい、他の養魚場の視察も兼ねながら技術、販売流通等の問題を検討しあった。
 協議会の設立によって、生産品の供給を行う養殖業者、種苗斡旋、消費拡大等の面で県漁連、そして技術普及と種苗供給の面でバックアップする水試との共同の活動が進められた意義は大きいものと思う。

写真:協議会が作成したポスター
協議会が作成したポスター


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電話番号:0263-62-2281

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