感染症情報(2025年第21週)
長野県(健康福祉部疾病・感染症対策課)プレスリリース令和7年(2025年)5月28日
2025年第21週(2025年5月19日~5月25日)の感染症の発生情報です。
主な発生動向
- 百日咳の報告が例年より増加しています。
- 伝染性紅斑は2週続けて大きく増加しています。(※伝染性紅斑の流行状況については号外をご覧ください)
注意が必要な感染症等
- 百日咳
百日咳は長引く咳を主症状とする気道感染症であるため、咳症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
また、特に生後6か月以下の乳児が感染すると重症化することがあり注意が必要です。重症化予防のため、定期接種の対象年齢(月齢)に達した乳児は速やかな予防接種を検討しましょう。
- 伝染性紅斑
伝染性紅斑の主な感染経路は飛沫感染と接触感染であるため、手洗いや咳エチケット等の感染予防に努めましょう。
また、妊娠中に感染した場合は流産等のリスクとなる可能性があるため、かぜ症状がある方との接触には注意しましょう。
「エイズ予防ウィーク in NAGANO」を実施します
6月1日(日)から6月7日(土)まで、エイズ・性感染症に関する正しい知識の普及啓発活動を推進し、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)・性感染症検査の周知及び普及を図るため、「HIV検査普及週間」に合わせ、「エイズ予防ウィーク in NAGANO」を実施します。
〇6月1日~6月7日は「エイズ予防ウィーク in NAGANO」です
第22週は令和7年6月4日(水曜日)発行予定です。
「長野県感染症情報」も併せてご覧ください。
伝染性紅斑が流行しています!
長野県全体の定点医療機関あたり届出数は4.08人となり、過去10年間で最多となりました。
引き続き感染に注意してください。
県内の発生状況(2025年第21週(5月19日~5月25日)現在)
- 2025年第20週(5月12日~5月18日)に流行警報レベル※を超え、2025年第21週の届出数が過去10年間で最多となりました。(※国立感染症研究所(現国立健康危機管理研究機構)が定めたもの)
- 地域により流行に差がみられ、特に長野、松本、長野市の各保健所管内で感染が大きく拡大しています。


伝染性紅斑とは
- ヒトパルボウイルスB19を原因とする小児に多い感染症で、両頬に赤い発しん(紅斑)が出ることから「リンゴ病」とも呼ばれています。
- 微熱やかぜの症状がみられた後、両頬に赤い発しんが出現し、体、腕、足に網目状の発しんが広がります。
- 頬に発しんが出現する7~10日前にウイルスの排出が最も多くなります。発しんが出現する時期にはウイルスの排出はほとんどなく、感染力は消失しています。
- 妊娠中(特に妊娠初期)に感染すると、まれに胎児の異常や流産のリスクとなる可能性があります。
- 特別な治療方法はありません。症状に応じた対症療法になります。
感染経路
- 飛沫感染(咳、くしゃみ)、接触感染(ウイルスが付着した手で口や鼻を触る)
感染予防のポイント
- 手洗いや、咳エチケットなど、一般的な予防対策を心がけましょう
- 小児に多い疾患です。子どもと接する機会の多い職業の方は、特に注意しましょう
- 妊娠中あるいは妊娠の可能性のある方は、周囲で患者発生がみられた場合、保育園の送り迎えを控える等、風邪様症状の方との接触をできる限り避けるようにしましょう
関連資料
長野県感染症情報2025年(令和7年)第21週(PDF:200KB)
長野県感染症情報(号外)「伝染性紅斑が流行しています!」(PDF:384KB)