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更新日:2025年12月15日

特定外来種ガビチョウが高山帯へ生息域を広げている可能性を初めて確認しました

長野県(環境部)プレスリリース令和7年(2025年)12月15日

長野県環境保全研究所、筑波大学及び山梨県富士山科学研究所による研究グループが、日本国内で分布を拡大し続けている特定外来種ガビチョウを国内で初めて高山帯で確認しました。本成果は12 月15日付けで学術誌 Bird Research に掲載されました。

研究の概要

  • 外来種は、捕食や競合等を通し在来生物に様々な悪影響を与えるため、新たな地域への侵入を早期にとらえ、対策を講じることは在来生態系保全の観点からも重要です。
  • ガビチョウ(Garrulax canorus)はチメドリ科の鳥類で、2005 年に環境省により特定外来生物に指定され、日本生態学会が定めた特に生態系や人間活動への影響が大きい日本の侵略的外来種ワースト100 にも選定されています。
  • ガビチョウは九州地方から低標高地を中心に東方へ分布を拡大していますが、高山帯では確認されていませんでした。
  • 研究グループでは、2024 年に中央アルプス国定公園の高山帯で本種のさえずりを初めて確認すると同時に、中央アルプスの亜高山帯の複数個所でもガビチョウのさえずりを確認しました。長野県環境保全研究所もこの研究に参画しており、中央アルプス地域での本種の確認調査を実施しました。

研究の意義

 本種は資源をめぐる競争や卵の捕食を通して在来の鳥類に悪影響を与える可能性があります。今回の研究はガビチョウが繁殖期に高山帯を利用しはじめたことを示唆しています。高山帯への外来鳥類の侵入は国内でも例がないため、本種の高山帯における定着状況や在来種への影響を把握するための基礎情報として活用されることが期待されます。


※掲載論文リンク
URL:https://doi.org/10.11211/birdresearch.21.S6

251215press写真1 251215press写真2
ガビチョウ(写真は茨城県内で撮影) ガビチョウが確認された中央アルプス高山帯

 

 

 

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