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更新日:2025年7月1日
時間:午前09時54分~午前10時24分
場所:県庁特別会議室
出席者:
阿部知事、関副知事、新田副知事、鈴木警察本部長、武田教育長、吉沢公営企業管理者、前沢危機管理監、田中産業政策監、渡邉危機管理部長、中村企画振興部長、須藤総務部長、直江県民文化部長、笹渕健康福祉部長、小林環境部長、米沢産業労働部長、高橋観光スポーツ部長、村山農政部長、根橋林務部長、栗林建設部長、柳沢会計管理者兼会計局長、小池監査委員事務局長、西沢人事委員会事務局長、風間労働委員会事務局長、滝沢佐久地域振興局長、合津上田地域振興局長、竹花諏訪地域振興局長、池上上伊那地域振興局長、岩下南信州地域振興局長、小林木曽地域振興局長、斎藤松本地域振興局長、柳原北アルプス地域振興局長、坪井長野地域振興局長、三森北信地域振興局長、清水教育次長、宮原議会事務局長、酒井こども若者局長、田中営業局長、北島国スポ・全障スポ大会局長、塚本財政課長
(関副知事)
ただ今から部局長会議を始めます。
本日は、本年度最初の部局長会議ということで、教育次長、議会事務局長及び新たに就任をされた各部内の局長にも御出席をいただいております。
それでは、最初に知事から年度初めの挨拶をお願いいたします。
(阿部知事)
おはようございます。新年度最初の部局長会議ということで、私から見えるこの場の景色も大分変わったなと思いますけれども、ぜひ、この新しい部局長会議メンバーで県民の皆さんの思いに寄り添った県政を進めていきたいと思います。
まず私から、県組織全体はチームですが、この部局長会議メンバーもチームだということを、まず皆さんと共有したいと思います。もとより各部局それぞれの仕事を分担して、担っていただいているわけであります。しかしながら、私が改めて申し上げるまでもなく、非常に複合的な課題が多くなっている中で、それぞれの部局だけで完結できる仕事というのが相当少なくなってきていると思っています。
また、2月県議会の提案説明でも、私から申し上げたように大変革期ですので、パラダイムチェンジをしっかりと行っていかなければいけない時代の中で、県全体の方向感を共有しながら、力を合わせて取り組んでいくということが県民の皆様方の期待に応える道だと考えています。
そういう意味では、ぜひ各部局長、特に新部局長の皆さんには自分のところの仕事を一生懸命にしなければという意識を持っていただくことは、もとより重要なことではありますが、それと同時にこの部局長会議メンバーだということをぜひ強く意識をしてもらいたいと思っております。私はこのチームは最強のメンバーだと考えています。
ぜひ、お互いに力を合わせて協力し合いながら、このチームとして、共に力を合わせて、県民のために県政を進めていると。まず、このことをしっかりと共有をしておきたいと思います。
この後、新採の皆さんに心意気を話そうと思っていますが、いろいろなところで稲盛和夫さんの稲盛方程式の話をさせていただいています。よく知っている人たちもいると思いますが、もう1回共有しておきたいと思いますけれども、人生・仕事の結果は、考え方×熱意×能力。私が県職員の皆さんにいつもお願いしている能力は、共感力、政策力、発信力ですけれども、この考え方や熱意の部分は、かなり共感力の部分と重なるのではないかなと思っています。また、政策力、発信力はもとより、それぞれの職員固有の能力があるわけでありますけれども、政策力をもっと高める、あるいは発信力を高めるということを意識していかないといけないと。育てることができる能力だと思っているので、この考え方×熱意×能力、特に熱意は、ぜひ共感力をしっかりと持っていただいて、能力のところは、この政策力と発信力になります。
特にこの新年度の最重要テーマは、昨年の部局長会議のメンバーの皆さんに口が酸っぱくなるほど申し上げてきていますが、やはり発信だと思っています。せっかく良い仕事をやっていても、県民の皆様方に伝わらなければ意味がありません。
あるいは長野県は、非常に優れた取組、優れた物産、優れた人物がたくさんいらっしゃいますけれども、そうした形、あるいは、物事も発信しなければ、長野県のブランド価値は向上していきません。そういうことを考えれば、まず、三つの力の中で、新年度に意識していただきたいのが、この発信力を全庁的にも、もう少し議論を深めて、問題意識を共有しながら取り組んでいきたいと思いますが、また、各部局においても、この発信力を高めるかということは、ぜひ強く意識をして、新年度の取組をスタートしてもらいたいと思っています。
それともう一つ、共感力の話だけ少し申し上げておくと、つい先ごろの朝日新聞デジタル版、朝日新聞の紙面にも多分出てたと思うんですけれども、日本人はアメリカ人に比べて困っている人への同情心が低く、他人に助けてと言えないと。
例えば、教育委員会では、SOSの出し方教育のようなことを一生懸命やってきていますけれども、これからの社会の在り方、特に信州未来共創戦略においても、多様な皆様方は障がい者とか外国人であるとか女性、若者にとっても暮らしやすい働きやすい、寛容性の高い社会や職場を作っていこうということを考えたときには、実は同情心が低くて、助けてと言えないところは結構大きな課題ではないのかなと思っています。
なんでそうなっているかは、一橋大学と名古屋大学の先生が研究している成果なんですが、日本人は困難や苦痛を感じるのは、規範に違反したせいだと因果応報的に考えがちだと言っています。あと、日本人は人の目が気になると、人の目が気になった者に対する他者がどういう思いでいるかということよりも、むしろ自分がどう見られているか、ということに対して、気が向いてしまうと。よく会議などの発言でも、こんなことを言ってしまっていいのかなということを考えながら、日本人は発言することが多くて、何とかその場の空気に合わせることが、その場にとって望ましいと思っているからだけとは、必ずしも思えなくて、ここで言っているように自分がこんなこと言ったら他の人からおかしな目で見られるのではないかみたいな発想を多分しているケースが多いのではないかと思っています。他者の同情心とか、助けてと言えないような話は、まさに共感力の話と密接に繋がっている話であります。
長野県は信州型フリースクール認証制度を作りましたが、いまだに学校に行けない子どもたちに対する世の中の見方は、何となくバイアスがかかっているように感じています。その寛容性の高い社会をつくっていく。そして、職員として、私達が県民の皆さんの思いに寄り添って仕事をするということが最重要な中で、この共感力をどうやって磨き上げていったということを、ぜひしっかりと今後考えていかなければいけないと思っています。
特に日本社会は、いわゆる集団主義から個人主義にも転換しつつあると。多分この流れは、止めようとしても止まらない中で、一方で今申し上げたように、個人主義が強い国の方が比較的同情心が高くて、他人に対しても助けてと言いやすいと、この研究では言われているので、そこが伴わずに、そうした我々の行動変容が起きないまま、集団主義から個人主義的な社会になってしまうと非常に冷たい社会になってしまうのではないかということを指摘されています。
まず、長野県はそういう社会にならないようにしていかなければいけないと思いますので、この年度当初に当たっては、ぜひこの稲盛方程式をもう一回思い起こしていただくと同時に、共感力、政策力、発信力で、特に発信力と、今申し上げた共感力は、ぜひ全ての職員の皆さんにも意識をしていただきたいなと思っています。部局長会議メンバーチームがこれからの長野県の未来をある意味決めていくメンバーだと思っていますし、私は最高のメンバーがここに集まっていると思っています。
ぜひ、それぞれの分野で力を発揮していただくと同時に、また協力し合って、県民のための県政を進めていただくようお願いをして、年度初めの私からの挨拶としたいと思います。
(関副知事)
それでは、報告事項に入ります前に、今回の人事異動で新しく本会議のメンバーになられた方、また、ポストが替わられた方がおられますので、替わった方のみ簡単に自己紹介をお願いしたいと思います。
なお、松本教育次長、村井交通政策局長は本日欠席ですので、ご承知おきください。それでは現地機関から、佐久地域振興局長からお願いします。
(滝沢佐久地域振興局)
佐久地域振興局長の滝沢でございます。先ほど、局内の所課長会議がございまして、私の方から3点呼び掛けを行いました。
1点目が、折り返しを迎えた総合計画の着実な推進、特に地域計画がございますので、そちらの着実な推進と、信州未来共創戦略を念頭に置いて進めてほしいということ、それから三つ目が、労働生産性の高い仕事をしましょうということを、3点申し上げました。
佐久地域、大変元気な地域でありますけれども、もっと元気にしていきたいと思います。皆さんと力を合わせて参ります。どうぞよろしくお願いいたします。
(関副知事)
ありがとうございます。良い所信表明をいただいたところではありますが、今日は時間が限られておりまして、先ほど申し上げましたように簡単な自己紹介を、以下お願いいたします。
それでは上田地域振興局長、お願いします。
(合津上田地域振興局長)
上田地域振興局の合津です。よろしくお願いいたします。
コンパクトな地域というのを活かしまして、地域の皆さんと課題解決する情報発信に努めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
(関副知事)
ありがとうございました。
上伊那地域振興局長、お願いします。
(池上上伊那地域振興局長)
上伊那地域振興局の池上です。ふるさと上伊那のため、そしてふるさと信州長野県のため一生懸命頑張ります。よろしくお願いします。
(関副知事)
ありがとうございました。
木曽地域振興局長、お願いします。
(小林木曽地域振興局長)
木曽地域振興局長の小林弘一でございます。
1年間どうぞよろしくお願いいたします。
(関副知事)
ありがとうございます。
松本地域振興局長、お願いします。
(斎藤松本地域振興局長)
松本地域振興局の斎藤です。
昨年1年間の北アルプス地域振興局での経験を活かしまして、地域の市町村の皆様としっかりとコミュニケーションを取りながら、取り組んでいきたいと思います。よろしくお願いいたします。
(関副知事)
北信地域振興局長、お願いします。
(三森北信地域振興局長)
北信地域振興局の三森和子でございます。
不慣れではありますけれども、職員と一緒に頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
(関副知事)
それでは県外事務所東京事務所、お願いします。
(新津東京事務所長)
東京事務所の新津俊二です。
長野県の出城として、皆さんの役に立てるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
(関副知事)
名古屋事務所長、お願いします。
(藤戸名古屋事務所長)
名古屋事務所の藤戸です。
今度は名古屋で長野県の情報を発信してまいります。よろしくお願いいたします。
(関副知事)
大阪事務所長、お願いします。
(赤岡大阪事務所長)
大阪事務所の赤岡でございます。
小さい事務所ですが、発信力を高めてまいります。よろしくお願いします。
(関副知事)
申し訳ありません。地域振興局で北アルプス地域振興局長を飛ばしてしまいました。ここでお願いいたします。
(柳原北アルプス地域振興局長)
北アルプスの柳原でございます。北アルプスが県外になったかと思ってびっくりしましたけれども、1年頑張りますのでお願いします。
(関副知事)
ありがとうございました。
それでは、本庁の部局長さんにお願いしたいと思いますが、産業政策監からお願いします。
(田中産業政策監)
産業政策監の田中です。
できるだけ既成概念や分野の枠を超えた発想で取り組みたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(関副知事)
危機管理部長、お願いします。
(渡邉危機管理部長)
危機管理部長の渡邉でございます。初めての業務ですけれども、頑張ってやりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(関副知事)
総務部長、お願いします。
(須藤総務部長)
総務部長の須藤でございます。
かえるプロジェクトをはじめ、各種課題の解決に皆さんと一緒に取り組んでまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
(関副知事)
環境部長、お願いします。
(小林環境部長)
環境部長の小林真人でございます。課題は多いわけでございますが、皆様から引き続き御指導のほど、よろしくお願いいたします。
また、環境問題、各政策分野を貫く課題でございますので、引き続きご協力のほどお願いいたします。
(関副知事)
産業労働部長、お願いします。
(米沢産業労働部長)
産業労働部長の米沢一馬でございます。
現場主義をモットーに1人でも多くの県民の皆さんが幸せに暮らせる社会を皆さんと一緒に作ってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
(関副知事)
観光スポーツ部長、お願いします。
(高橋観光スポーツ部長)
観光スポーツ部長の高橋寿明です。令和8年度は宿泊税の導入、令和9年度はDCキャンペーンに向けて、各局地域振興局の皆さんと協力しながら、参りたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。
(関副知事)
農政部長、お願いします。
(村山農政部長)
農政部長の村山一善でございます。
農業農村地域の元気に向け、一生懸命頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
(関副知事)
林務部長、お願いします。
(根橋林務部長)
林務部長の根橋でございます。
林業振興をしっかりとやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
(関副知事)
建設部長、お願いします。
(栗林建設部長)
建設部長の栗林一彦と申します。
元気だけが取り柄ですので、元気を出して課題に向き合っていきたいと思います。よろしくお願いします。
(関副知事)
会計管理者兼会計局長、お願いします。
(柳沢会計管理者兼会計局長)
会計管理者兼会計局長の柳沢由里でございます。
皆さんのご協力をいただきながら、適切な会計事務を努めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
(関副知事)
監査委員事務局長、お願いします。
(小池監査委員事務局長)
監査委員事務局長の小池広益です。監査委員を支え、県行政の適正効率的な運営に資する監査に努めますので、県庁、現地各所属の皆様のご協力をお願いいたします。
(関副知事)
教育次長、お願いします。
(清水教育次長)
教育次長の清水筧と申します。よろしくお願いいたします。
児童生徒の学びの充実のために尽力していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
(関副知事)
それでは、こども若者局長、お願いします。
(酒井こども若者局長)
こども若者局長の酒井でございます。
多様な境遇にある子どもに寄り添った仕事を進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
(関副知事)
営業局長、お願いします。
(田中営業局長)
営業局長の田中英児です。
信州ブランドの県外、また海外への発信を全庁一体的に、また戦略を持って取り組んでまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
(関副知事)
国スポ・全障スポ大会局長、お願いします。
(北島国スポ・全障スポ大会局長)
国スポ・全障スポ大会局長の北島隆英でございます。
本年度から新しい組織として補足しました。国スポ・全障スポは、国内最大のスポーツの祭典であります。オール県庁、オール県職員で取り組む必要があると思っております。いろいろな場面でお願いすることはあろうかと思いますけれども、どうぞ御理解、御協力のほどよろしくお願いいたします。
(関副知事)
皆さんの迅速な進行にご協力をいただき、ありがとうございました。
それでは4番の報告事項に入らせていただきます。報告事項は1件であります。まず、報告資料1について、財政課長から説明をお願いします。
(塚本財政課長)
本日、財政課長を拝命いたしました塚本と申します。皆様どうぞよろしくお願いいたします。
それでは早速ですが、報告資料1「令和7年度予算執行方針のポイント」に沿って、ご説明いたします。
まず、令和7年度予算の基本的な考え方につきましては、しあわせ信州創造プラン3.0の施策を着実に推進するとともに、新たな時代へのパラダイムチェンジを強く意識し、信州の未来を創成する予算として編成しております。予算の執行に当たりまして、留意いただく事項について、執行のポイント4箇条として、まとめさせていただいております。
一つ目、目的や目標の明確化、データ検証などにより、成果にこだわること。二つ目、対話と共創として、県民起点の徹底や多様な主体との共創による企画・実行。三つ目として「学ぶ県組織」といたしまして、職員の主体的な学びや部局間連携の推進。四つ目として、風通しの良い職場づくり、特に若い職員の発想を活かした事業執行、これらの点を特に意識して、事業を進めていただきたいと思います。
また、重点的に取り組むテーマとして、4項目挙げさせていただいております。
まず、県民に「伝わる」広報を実現するため、受け手視点でターゲットや現場に届けたいことの明確化や媒体・手法の最適化等に取り組みます。
続いて、信州未来共創戦略の実現に向けた県アクションの実行といたしまして、寛容な社会づくりや、移住関係人口の増加、付加価値労働生産性の向上や人材確保の推進、「県土のグランドデザイン」の策定などに取り組みます。
さらに、県立高校の特色化等の学校改革などにより、学びへの新しい当たり前を創出してまいります。
また、ゼロカーボン戦略の2030年度目標達成に向け、ゼロカーボンの加速化を図ってまいります。
これらにつきましては、部局連携で取り組んでいく必要がございますので、各部局で取組のほど、よろしくお願いいたします。
最後に行財政改革についてです。社会保障関係費の増加や金利上昇等により、これまで以上に厳しい行財政運営を強いられることが懸念される中であっても、人口減少対策を始めとした各種施策を展開していくことが必要となります。このことから、行政財政改革実行本部の下、コスト意識を持ち、民間の専門的知見を活かした業務改革やかえるプロジェクトによるデジタル化・効率化のほか、投資的経費の重点化や優先順位付けの強化など、徹底した行財政改革に全庁を挙げて、取り組んでいきたいと考えております。
皆様と協力させていただきながら、よりよい政策形成の推進に取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(関副知事)
ありがとうございます。
ただいまの説明について質問、御意見等がありましたらお願いします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、知事から何かありましたらお願いします。
(阿部知事)
塚本課長には、着任早々説明いただきまして、ありがとうございます。お疲れ様でした。
このポイントは、ここに書いてある通りなのですが、私として強調しておきたいところだけ、お話します。執行のポイントを4箇条で書いてあります。特に成果にこだわるところの目的、目標を明確化すると、ぜひしっかりと徹底をしていただきたいと思います。かえるプロジェクトも進めていますが、そもそも何のためにこれをやっているのかという話が、我々職員が納得していない仕事をやっても多分成果は上がらないと思います。モチベーションも下がってしまいますので、特に私達の仕事にありがちなのは、国から通知が来たから、国から補助金が来たからやるということが結構あります。これは致し方ない部分もあるんですけれども、しかしながら、何のためにやるかということを意識しておかなければ、ただ単に国の下請け仕事をやっているだけということで、やりがいもモチベーションも全くなくなってしまうという話になります。それから、県民の皆さんに対しても、私達としての意義、役割を伝えられなくなってしまうと思います。
そういう意味でぜひ、この目的・目標は、予算化している事業の執行方針ですから、当然考えてつくっているはずですから、そこは執行の段階においても改めて意識をしていただきたいと思います。
それからもう一つは、ここに書いてある先ほどの発信力と重なりますが、伝わる広報ということで、政策会議等でも、問題意識を共有していく必要があると思いますが、これも何のために伝えるのか。何を伝えるのかという基本のところを多分はっきりさせないと、広報手段を多様化しても、有効な広報にはならないと考えています。ぜひ、何のためにということを考えていただくと同時に、併せて誰に伝えようとしているのかというと、例えば、同じことを伝えるにしても、県庁職員に伝える伝え方と、それから県民の皆さんに伝える伝え方は明らかに違います。
あるいは、広く一般の県民の皆さんに知っていただく伝え方と、それは特定の受益者に伝える伝え方というのも、内容も広報も明らかに違うと思います。
しかしながら、何となく広報は、記者発表資料をつくって外に出せば、広報しているという錯覚に陥りがちでありますし、そうしたことをやっていると、一生懸命労力はかけているけれども、いつまでたっても伝わる方法にはならないと思いますので、そういう意味では、まず、ここの伝わる広報は、ぜひ各部局長の皆さんにはしっかりと意識して、スタートを切っていただきたいと思います。
まず、ここに書いてあることと重なることは省略いたしますけれども、いずれも重要なポイントを書かせていただいていますので、しっかりと念頭に置いて予算執行にあたっていただきたいと思います。
(関副知事)
それでは、5番のその他に入ります。その他の事項については1件、総務部長から説明をお願いします。
(須藤総務部長)
それでは、私の方から一点、綱紀粛正についてのお願いをしたいと思います。
昨年度でございますが、計7件の懲戒処分を行っております。例年に比べても多い状況でございました。うち4件は犯罪に関わるものとなっておりまして、県職員の非違行為が立て続けに明らかになると、深刻な状況であると認識をしております。
こうしたことから、3月18日には臨時のコンプライアンス推進本部会議を開催し、知事から綱紀粛正について指示があったところでございます。あわせて、文書でも各所属に通達しました。
新年度を迎えるに当たりまして、改めて部局長の皆さん方を含め、全ての職員が事態を自分事として重く受けとめていただき、業務に真摯に向き合うことで、綱紀の粛正を図り、県民の信頼回復に努めていかなければならないと考えておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
(関副知事)
ただいまの説明につきまして、質問、御意見等がありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、知事からありましたらお願いします。
(阿部知事)
コンプライアンスの徹底は、私から言うまでもない話ではありますが、今日も新採職員の皆さんには、全体の奉仕者として活躍してねと言おうと思っていますが、私たちの仕事は、県民の皆様方のための仕事であると同時に、県民の皆さんの負託を受けて仕事をしているので、信頼を損なうことは極めて深刻な問題だと受け止めています。一人一人の職員が、改めて公務員としての自覚をしっかりと持っていただくことが重要です。
県民の皆さんから見れば、いかなる仕事をしていようと、どういう職責であろうと、県職員だと見ているわけでありますので、そういう意味では一人の非違行為は、決して一人だけの問題ではないということを、各職員の皆さんがしっかりと自覚していただきたいと思います。
加えて、この組織風土の問題も、我々はしっかりと考えていかなければいけないと思います。本当に仕事がしやすい環境になっているのか、仕事で行き詰まったことを他のところで発散したくなるような環境になってしまっているのではないか、組織内でもいろいろなことを相談しやすい環境になっているのか、そういうことを個人個人の責任に帰するだけではなくて、先ほど冒頭で申し上げたように、例えば、部局長会議メンバーは私の大事なチームだと思っていますし、恐らく各所属のメンバーもそれぞれの所属長を中心としたチームだと思います。
そうしたチームの中で、問題を起こすようなメンバーが出てしまうということは、チームメンバー全体としても問題意識を持って、考えていかなければいけないことだと思いますので、そういう意味では一人一人の公務員としての自覚と、本当に我々県組織が職員にとって、より望ましい、働きやすい環境になっているのかということを、常に考えながら改善に努めていくことが、双方に必要だと思います。
また、部局長の皆さんにも、個人の対応と組織的な対応をしっかりと念頭に置きながら、明るく楽しく前向きな組織に向けて、県組織が確実に変わっていくことができるように取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
(関副知事)
事前に登録された項目は以上でありますが、他に何かご発言がありましたらお願いします。よろしいでしょうか。最後に、知事から何かありましたらお願いします。
(阿部知事)
特にいいです。
(関副知事)
それでは、以上で局長会議を終了いたします。ご苦労様でした。
会議資料
【報告事項】